2016年5月7日土曜日

とと姉ちゃん(30)ごはんも大事

ゲラニウム・カロリニアヌムは既に別の人が発見していた事を知り
居間に集まった森田屋の面々は沈んだ面持だ 
君子(木村多江)「星野さんは知ってるのかしら…」 
常子(高畑充希)「今日、教授にご報告に行くとおっしゃっていたので
知らされてるんじゃ…」 
その時「ごめんくださ~い」と、表の方で星野(坂口健太郎)の声がする 
浮足立つ一同 
宗吉(ピエール瀧)「…おう!入ってこいよ!」 
さらに慌てる一同 
泣きそうな顔の常子にまつ(秋野暢子)「そんな暗い顔しない、笑顔笑顔笑顔笑顔!」 
泣きそうな顔のまま、両手で頬の肉を持ち上げようとする常子 頬を叩いてもみる 
そして現れた星野の前で取り繕う一同 
挨拶して着座する星野に皆ぎこちない対応だ 
常子「あの…教授にご報告は?」 
星野「それが、大学が休みだったもので行ってません」 
(一同)「えっ!」 
長谷川(浜野謙太)「じゃあ知らねえのか」 
星野「何をです?」 
常子「あっ、いやいやいや…楽しみですねお祝い」と、笑顔でごまかす 
星野「ええ、このように飾りつけまでして頂いて目頭が熱くなります」 
その言葉を聞いて、本当に辛そうな常子 
宗吉が「準備しないと…」と、一同が立ち上がると
「僕も準備…」と、星野も立とうとする
まつが「あ~!あんたはここにいなさい、ここにいていい」と、肩を押さえて座らせる 
宗吉「主役はさ、何もしねえでで~んと構えてりゃいいんだで~んとな」 
星野「で~ん…」 
宗吉「で~んだよ、で~ん」 
星野「いや、やはり…」と、また立ってついてこようとする 
宗吉が前に立ちふさがり「ア~ハハ~!で~ん!」と、畳を指さす 

タイトル、主題歌イン 

厨房に集まった一同
宗吉「何だよ、何にも知らねえじゃねえかよ」
まつ「ますます不憫だねえ…」
照代(平岩紙)「あっ!新聞…」
「私が持ってきました」と、新聞を掲げる鞠子(相楽樹)
ホッとして鞠子に抱きつく常子
宗吉「やるじゃねえか」
長谷川が「見つかったら大変だ、後でどっか隠しとくよ」と言って新聞を受け取る
富江(川栄李奈)「でも今秘密にしたって、そのうち分かっちゃう事でしょ」
君子「そうねえ、後になればなるほどつらいかも」
宗吉が「こうなったら…」と
長谷川に伝えてこいと命じるが、逆に大将が言ってくださいと言い合いになる
その時「私が伝えます!」と、目を固く閉じた常子が宣言する
目を開き、弱った様子の常子「私がキノコがあるって青柳に行かなければ
こんな事にはならなかった訳だし、星野さんを傷つけるような事もなかったから…」

居間
星野にお茶を出す常子
廊下では一同が襖に聞き耳をたてている
星野「実は今朝、国の両親に手紙を出したんです、今回の発見の報告で
僅かながら恩返しができました、これも常子さんのおかげです、ありがとう」
幸せの絶頂にいる星野に礼を言われ、困り果てる常子
星野「それで常子さんのお話は?」
常子「えっ?ああ…私は…あの…え~と…好きな食べ物は?」
星野「え?」
襖の外では一同が落胆して目を閉じている
常子「あの…星野さんのお祝いなので宗吉さんが聞いてこいって」
星野「そうだなあ…みそ汁かな」
常子「みそ汁?」
星野「うん、田舎にいた頃母が作ってくれた」
常子「へえ~…」
星野「あっ、お祝いして頂く席でみそ汁はおかしかったか」
常子「いえいえいえ…宗吉さんに伝えてきますね」と、逃げ出す
襖の外の一同も慌てて退散する

厨房
一同を見渡し、「言えなかった~!」と顔を隠す常子
富江「しかたないよ」
照代「あんな事言われたらねえ」
宗吉「しょうがねえ、祝ってやるか?」
(一同)「えっ?」
宗吉「このまま何も伝えねえで
一日ぐらい幸せな気分にしてやってもいいんじゃねえか?」
鞠子「知らぬが仏か…」
宗吉「それだ」
君子「でも楽しかった分、知った時の落胆も大きいのではないでしょうか?」
宗吉「だよな…」
まつ「かわいそうで言葉もないねえ」
その時、居間の方から星野の声「ああ~っ!」
(一同)「えっ?」

皆が駆けつけると星野がお茶をこぼしただけで一同はホッとするのだが
長谷川が例の新聞紙でこぼれたお茶を吸い取ろうと畳に置いてしまう…
記事に目を止め自分の発見が新発見ではなかった事を知り
皆の様子がおかしい理由も察した星野が卓に突っ伏して失神する

部屋で布団に寝かされている星野
心配して取り囲んでいる一同
君子「また貧血かしら」
照代「昨日から何も食べていないのかもねえ」
富江「うれしすぎてそれどころじゃなかったのかも」
まつが「しばらく寝かせてあげよう」と言って皆は席を立つ
常子「宗吉さん、お台所貸して頂けませんか?」

豆腐を切り調理している常子
味見をしてみて笑顔になる

部屋で星野が目をさまし、布団に起き上がり眼鏡をかける
盆を持った常子が前に座る「お食事ができたのでお持ちしました」
星野「ありがとう…みそ汁…常子さんが?」
畳に置かれた盆の上には、ご飯と漬物とみそ汁
常子「はい」
布団の上に正座して「頂きます」と、みそ汁を飲む星野
星野を凝視する常子
星野「これは…母のと同じだ…」
笑顔になる常子「お国が飛騨高山だとおっしゃっていたのでもしかしたら赤みそかなあと」
星野「おいしい…」
常子「よかった~」と、本当に嬉しそう
みそ汁をもう一口すすった星野が黙り込み、そして辛そうな顔になる…
常子「あ…あの…余計なお世話かもしれませんが…ごはんも大事だと思います
あ…もちろん研究も大切だと思うんですけど、しっかりごはんを食べて元気でいる事も
大事だと思います、その方がほら、頭も回るし…だから…
元気でいて下さい、お国のご両親のためにも」
少し驚いたように常子を見ている星野
常子「すみません、差し出がましい事を…」
首を振り、泣きそうになる星野「いや、常子さんの言うとおりだ
とても合理的な考えだと思います、確かに体を壊しては何もできない
ちゃんと食べてちゃんと寝て、いつか必ず新しい植物を発見してみせます!」
と、笑顔でみそ汁をすすった星野がむせる
常子「アハハ!大丈夫ですか?ゆっくり、ゆっくり食べて下さい」
星野「すみません、おいしいですとても」
「よかったです」と、優しい笑顔で星野を見ている常子

森田屋前
「今日もありがとうございました」と、明るく挨拶する星野
見送る一同、ごはん食べないと駄目だよとまつが土産を持たせる
「はい、ありがとうございます、では失礼します」と、笑顔で去っていく星野
森田屋の人たちが中に入り小橋一家が残る
常子「ん~よかった」
君子「おいしいもの食べると人は力が出るものよ」
常子「はい」
美子(根岸姫奈)「分かる、私もおいしいもの食べると元気が出るもん」
常子「本当?じゃあ私、料理の腕磨いちゃおっかな~」
鞠子「星野さん、とと姉のおみそ汁飲んでお母さん思い出したのかもね」
うなずく一同
常子「かかはどうですか?」
君子「えっ?」
常子「おばあ様と」
君子が目を泳がせ「後片づけがあるんだった、ねっ」と、中に入ってしまう
沈黙する姉妹たち
常子が美子の両頬を押さえおどけたため息を吐いて肩を抱き、鞠子を見る
常子「戻りましょうか」
2人「うん」
美子「とと姉ちゃん、ごはんできるまで遊ぼう」
常子「うん」
鞠子「いやいや、とと姉は私と勉強するのよね」
「あら、えっ、私人気者?」と、おどけて見せる常子

その様子を中で聞いている君子

部屋でひとり、木箱の中から手紙の束を取り出して何かを思う滝子(大地真央)

<果たして君子と滝子の関係が修復される日は来るのでしょうか>

(つづく)

あれ?今週常子は新種を発見するんじゃないの?
「常子、新種を発見する」は何かの比喩なの?
かつて三姉妹の行動が「名画」を生んだように
植物じゃなくても抽象的なものでもいいのだが
今週常子は何かを発見したのだろうか?
自分には解らない…
新種を発見したと思ったら違ってた(ヒメヒラタケ)…てだけの事なのかなw

今回は星野に悲しい現実を告げられない心優しい森田屋の面々や
落ち込んだ星野を励ます常子の奮闘などが描かれた

さすが鞠子はしっかりキャラで新聞を持ってきたのだが
隠しておくと言って預かった長谷川が…
弁当の誤配達のときもそうだったが
長谷川がヘマをすることで物語が展開するのだろう

「ごはんも大事…」と言った常子に「とても合理的な考えだ…」と答えた星野
こんな時でも理屈っぽいね、キャラ守ってるw
高畑と坂口の細かい表情も良かったと思う

ラストの三姉妹のシーンは
家族の事を第一に考える常子の立ち位置がよくでてたかな
滝子との関係に折り合いをつけられない君子を見て沈む妹たち
そんな妹たちにおどけてみせる常子の、ととの代わりとしてがんばってる感じが…
















2016年5月6日金曜日

とと姉ちゃん(29)常子、星野と奔走する!

星野(坂口健太郎)の新種発見に懸ける思いに常子(高畑充希)と森田屋の面々が
心を打たれた翌日、厨房で立ち働く一同と
かまちに座りそれをスケッチしている美子(根岸姫奈) 
作業台で包丁を持つ常子が「できた!」と、移動しようとすると
美子が「あっ、とと姉ちゃん動いちゃ駄目!」 
「えっ、あ…こう?」と、元の場所に戻りポーズをとる常子 
「ただいま」と、戻ったまつ(秋野暢子)が「お客さんだよ、ほら上がんなさい」
すると「お邪魔します」と、星野が入ってくる
宗吉(ピエール瀧)「お~早速飯食いに来たのか」と、声をかける 
星野「いえ、昨日のお礼を言いたくて」 
照代(平岩紙)「わざわざいいのに」 
美子「学生さん、このノート何書いてるんですか?」 
星野「ああこれね、この辺りで見つかる可能性がある海外の植物を写しておいたんだ」 
美子「すごい!」 
ノートを開いた星野のまわりに集まりのぞき込む一同 
常子「絵、上手なんですね」 
星野「いや、それほどでは…」 
長谷川(浜野謙太)「いや、てえしたもんだよ」 
富江(川栄李奈)「これなんか本物みたい」 
まつ「この中の一つでも見つかったら大発見って事なのかい?」 
星野「はい」 
(一同)「お~」 
星野がページをめくると常子が声を出す「あっ…えっ?…このキノコどこかで見た気が…」
(一同)「えっ?」 
君子(木村多江)「教科書で見たとか、そういう事なんじゃないの?」 
(一同)「あ~」 
常子「いや、確かどこかで実物を見た気がするんです」 
(一同)「えっ?」
少し興奮気味の星野「どこです?どこで見たんですか?」 
目を閉じて考え込んだ常子が「あっ」と、目を開く 

タイトル、主題歌イン 

青柳商店の前まで小走りで来る常子、後ろには星野もいる
常子「ここです、確かここの中庭に…」
星野「え…ここですか…」
常子「ん?どうかしました?」
星野「あ…ここは…」
すると「こら!またお前か、帰れ帰れほら」と隈井(片岡鶴太郎)と職人たちが現れる
隈井「みんな、つまみ出せほれ」
(職人たち)「へい」
常子が止めようとすると隈井が「何だってこんな押し売りと一緒にいるんですかい?」
常子「まただ…」
常子が星野は帝大の学生で植物の調査をしていると説明して
星野を中庭に入れる許可を求める
隈井「今日のところは常子さんの顔に免じて許してやりやすけどね
おかしなまねしたら即刻出ていってもらいますよ
あっしはね、こんな頭でっかちな青瓢箪でえ嫌えなんだよ、虫ずが走らあ!」
隈井の話では、滝子は秋田の荷主の所へ丸太の検品に出かけて留守とのこと
星野「あの…常子さん、この家とは…?」
常子「あっ、私ここの孫娘なんです
いろいろあって森田屋さんにお世話になっているんですけど」
星野「そうですか」

中庭
「あれ?確かこの辺りに…」と、常子が茂みを探すが目当てのものが見つからない
常子「隈井さん、この辺りにキノコ生えてませんでした?」
茂みを調査する星野「常子さんのおっしゃるとおり、ここに生えていたのは
確かなようです、けどつい最近、採られた跡がある」
隈井「ああ、だったら清(大野拓朗)さんだ!断りもなく朝帰りしたもんで
女将さんカンカンに怒らせちまって掃除命ぜられたんでさぁ」
顔を見合わせる常子と星野

しょぼくれた顔であくびをしながら、枯葉などのゴミが載ったざるを手に道を歩く清
職人たちがたき火をしているのを見つけて、笑顔になりちょこちょこ駆け寄る

清を探している常子と星野

たき火の前で職人たちと談笑する清が
「あっ、そうだ!ついでにここで燃やしちまおうかな」

歩いている職人に清の居場所を尋ねる常子
職人「ああ、眠たそうにあくびをしながら向こうに…」

たき火の前にしゃがんだ清が、ざるの枯葉を火にくべている
そして黄色いキノコをつかんで投げようとしたとき
「あ~あ~!清さんそのキノコ!」と、駆けつける常子 後ろには星野と隈井
「ちょっと失礼します」と、星野が清の手からキノコを奪う
事情がわからない清に、このキノコは新発見かもしれないと説明する常子
私が採ったキノコだから私が発見者という事に?…と、言い出す清
常子「いやいや、でも気付いたのは星野さんだから」
すると隈井まで、キノコの在りかを教えたのは俺だ…と、言い出す
常子「お二人には必要のない手柄じゃないですか
星野さんはこれのために今までの日々を…」
しかし「採集された方に権利があるのは当然です」と、星野が清にキノコを返す
「ただ…残念ながら、それは新発見ではありません
これはヒメヒラタケ、平野部では珍しいキノコですが
12年前に富士山麓で確認されています」
落胆する一同
そこに「隈井さん!大変です!」と、ひとりの職人が走ってくる

青柳商店裏
月島製材から来たケヤキ材の前に集まる一同
清「ああ何だよ、ズブ生じゃないか」
常子「ズブ生?」
清「生乾きなんだ、乾き切ってないの、あ~駄目だねえ…」
職人「どうしましょう?来週、日本橋に納めなきゃいけないってのに…
これ、乾燥させるのに随分かかりますよね?」
隈井「いや、1週間もありぁ十分だ」 清も「ああ」と、うなずいている
生乾きの材を全部一晩堀にぶっこんどけ、と指示する隈井に
「水につけるんですか?」と、驚く職人
一晩たって引き上げたら林場に炭をたいて温める
そして扇風機を借りてきてこまめに材の向きを変えて風を当てろ、と指示する隈井
職人が「承知しました!」と、走り去る
「どうして乾燥させるのに一晩水につけるんですか?」と、質問する常子
理屈で説明できずに困る隈井と清
眼鏡をクイッと上げて笑顔の星野「毛細管現象ですね、木から水分を抜くために
わざと水を多く吸わせるんです、多く水を含んだ木を内側から温めて
そのあとに風で表面を冷やせばどんどん水分が抜けていく
人間が汗をかくのと一緒です」
常子「へえ~、そういう事だったんですね」
星野「すばらしいですね、実に理にかなっている」
隈井「だろ、あんたなかなか分かってるじゃないか」
隈井も星野の事を気に入ってくれたようだ
星野が背後の足元をのぞき込み声を上げる「ああっ!ああっ!」
そして虫眼鏡で観察し、ノートを開いて確認する
そして常子たちに振り向き「ゲラニウムです!ゲラニウム・カロリニアヌムなんです!」

森田屋の居間
卓の上の新聞紙に乗せられた植物を見つめている星野と、周りを囲む森田屋一同
新発見を祝福する一同に、明日教授に報告すると星野が語る
常子も幸せそうだ
宗吉がお祝いしようと言い出すが、何もないよと言う富江
じゃあ明日は休みだし改めて昼間から祝おうと言う宗吉に、喜ぶ一同

翌日の森田屋厨房、上機嫌でお祝いの準備をする森田屋の面々

居間ではまつが金屏風を立てている
君子が花を生け、常子と美子は千代紙で箸置きを折っている
そこへ「大変です!」と、やって来る鞠子
「見て、ここ」と、新聞を広げるがそこには
「ゲラニウム・カロリニアヌム国内で初の確認」の記事が…
興奮して喜ぶ一同に鞠子「これ、今日の新聞じゃないんです」
(一同)「えっ?」
鞠子「掃除してて偶然見つけちゃったんですけど、既に別の人が発見してたみたいで…」
新聞の記事に目を落とし、困惑している常子

(つづく)

冒頭、美子がスケッチをしていたけど将来絵画好きにでもなるんだろうか
鞠子は文学好きで、常子は滝子に褒められてた裁縫好き設定かな?
常子にはお転婆でそそっかしいイメージがあるが
将来婦人雑誌を創刊するのだから女性的な一面もあるのかもしれない
まあ美子のスケッチは星野のノートに繋がったわけなのだが…

今回は星野の研究に協力して奔走する常子と
星野の新発見を喜ぶ、人のいい森田屋の面々などが描かれた

植物に関しての質問にスラスラ答えていた記憶力のいい星野だが
2度目に会った時常子の事を忘れていた謎は、まだ明かされないね

たまたま出張していたが
常子を清の嫁にさせたい滝子は星野の存在をどう思うのだろう?

たき火にちょこちょこ駆け寄る清は途中で一瞬、スキップになってたねw

第5週もあと1回、常子は新種を発見するはずなのだが…

ゲラニウム・カロリニアヌムの花言葉は「変わらぬ信頼」「陽気」「慰める」「妬み」
等とのこと







2016年5月5日木曜日

とと姉ちゃん(28)常子は色気?食い気?

お寺にお参りして目を閉じ手を合わせている常子(高畑充希) 

<常子は君子と滝子の関係をどうにか修復できないかと考えていました> 

常子が戻ろうとすると、参道の脇でしゃがみこみ植物を観察している
星野(坂口健太郎)の姿が… 
声をかける常子「こんにちは、今日は何の採集ですか?」 
振り向いて立ち上がった星野が常子の方まで来て、そして抱きつく 
驚いて手が下に伸びたまま棒立ちで動けない常子「あ…あの…」 

タイトル、主題歌イン 

星野「すいません、クラクラしてしまって…」と、常子から離れる 
星野「恐らく貧血です、ご心配なく…」と、振り向いて歩き始めたがすぐに倒れこむ 
常子「あ~あ~大丈夫ですか?」 

森田屋玄関 
「ただいま帰りました」と、戻った常子の後ろに星野もいる 
「お帰り」と、照代(平岩紙)とまつ(秋野暢子)の声 

厨房に入る常子と星野 
常子「お客様をお連れしました」 
星野「失礼します」 
星野を見て「あ~!」と、悲鳴を上げる照代 
宗吉(ピエール瀧)が奥から飛び出てくる「照代どうした!?」 
まつも大きなしゃもじを構えて出てくる「何しに来た何しに来た」 
後ろには得物を手にした長谷川(浜野謙太)と富江(川栄李奈)もいる 
宗吉「あ~!常子そいつから離れろ!」
常子「えっ?」  
星野「え、あの…」 
まつ「それ以上近づいたら容赦しないよ!宗吉いけ!」と、けしかける 
宗吉「はいよ!」と、なぜか手にしている霧吹きで水を吹きかける 
星野「うわっ!ちょちょちょ…」 
君子(木村多江)と鞠子(相楽樹)と美子(根岸姫奈)も駆けつけてくる 
君子「何かあったんですか?」 
鞠子「あっ、お寺にいた方!」 
美子「お寺?」 
鞠子「配達に行った時、偶然」 
まつ「変なやつに近づくんじゃないよ
こいつはね、まがいもん売りつける押し売りなんだよ」 
常子「押し売り?」 
星野「僕がですか?」 
宗吉「しら切ろうったってそうはいかねえぞ、いつもでっけえ荷物持ってんじゃねえかよ!」 
常子「確かに」 
星野「それは…」 
照代「えっ、寝床を探してるんじゃないんですか?」 
富江「私もそういう噂を」 
常子「そうなんですか?」 
星野「違います」 
長谷川「空き巣でしょ、いつも人んちの庭先のぞき込んでるから」 
君子たちが悲鳴を上げる 
星野「僕は押し売りでも迷子でも空き巣でもありません!」 
君子「では…どちら様ですか?」 
星野「星野といいます、帝国大学で植物の研究をしています」 
鞠子「帝国大学!?」 
まつ「こりゃ驚いた、あ…あんた帝大の学生さんかい?」 
「はい、このとおり」と、学生証を見せる星野 裏には写真も貼ってある 
(一同)「お~」 
常子「妙な方だと思ったら立派な方だったんですね」 
君子「常子、何も知らないでお連れしたの?」 
常子「はい、何だか貧血でフラフラされていたのでそれで」 
美子「あらま大変」 
照代「どうぞ中で休んで下さい」 
星野「いえ、やはり帰ります、お騒がせしました」と、頭を下げて出て行こうとする 
「いや~悪かった、悪かった悪かった
せっかく来たんだ、ゆっくりしていけよ」と、引き留める宗吉 
まつ「ごはん食べていきなさい、ねっ、勘違いしたおわび、ごはん」 
ごはん…と聞いて唾をのみ込み目がうつろになる星野 

居間で常子が口を半分開け、驚いた顔をしている
目の前で猛烈な勢いでごはんをかき込み味噌汁にむせる星野
君子「誰も取り上げませんからごゆっくり」
星野「はい」
長谷川「よっぽど腹が減ってたんだね星田君」
星野「星野です、星野武蔵」
常子「たけぞう?」
常子たちの父の竹蔵と同じ名前だという話になる 
星野は宮本武蔵の武蔵でたけぞうとのこと
日本一の剣豪と同じ名前が重圧だという話から、帝大の学生だから名前負けしてない
十分です…の流れで星野が十分という言葉に引っかかる
十分?それはどうでしょう、十分とは満ち足りていて不足がない事をいいます
まだ研究者として成果を上げていないから十分という表現は当てはまりません云々…
照代「ごめんなさい…」
宗吉「面倒くさそうなやつだなあ」
こっそりうなずく森田屋ファミリー
常子がどんな研究なのかを訊ねる
星野「僕はフロラを…」
鞠子「フロラ?」
星野「分類学です、特定の地域の植物を調べる事をフロラ研究と」
鞠子「具体的にはどういった事を?」
星野「草花を採集して標本にしたり…」
常子「どうしてその研究をしようと…」
君子が常子と鞠子に、質問攻めにしたら失礼だと言うのだが
「いえ、お気になさらず、質問は探究心の表れ」と、眼鏡を上げ
「探究心が欠如した時点でその人の成長は止まってしまう」と、星野
君子「ごめんなさい…」
まつ(小声)「やっぱり面倒なお人だね」
宗吉「あの、眼鏡クイッてやるのがくせ者だなあ」
こっそりうなずく森田屋ファミリー…

厨房で星野のおかわりを準備している常子と君子
常子「変わった方が多いんですかね、帝大の方って」
「あんなにおいしそうに食べる方だから悪い人じゃない」と、君子
すると鞠子がやってくる「とと姉も隅に置けないわね、お寺では気味悪がってたのに
いつに間にか仲よくなって」
常子「仲よくなんか…」と、笑う
鞠子「でも2人で会ってたんでしょ?」
君子「そうなの?」
常子「今日はたまたまお会いしただけです」
鞠子「あらそうなの」と、ニンマリうなずく
常子「何?その言い方」と、笑っている

常子たちが居間に戻ると、星野が好きな研究をさせてくれている両親への
恩返しの話から、新種を発見したらその植物に両親の名前をつけたいと語っている
しかし新種発見などは雲をつかむような話なので、今の目標は日本初の発見とのこと
日本以外の国で確認されている植物を日本で見つけるだけでも大発見らしい
深川は木材が集まってくるところで、近年は南洋材も入っており
海外の植物の種子がこの地に運ばれていても不思議はないと話す星野
美子が星野に「これ新種ですか?」と、しおりの押し花を見せる
星野「秋明菊(アネモネの一種)か…残念だけど江戸時代に確認されているね」
新種ではないと聞いてガッカリする照代と長谷川
親孝行の話を聞いて田舎の両親や、奉公に出たときの事を思い出したらしい
星野に新種発見と親孝行をガンバレと言う森田屋の人たち
宗吉「俺たちもよ、珍しい草見つけたら教えっからよ」

森田屋前
見送りにきている森田屋の人たちに食事の礼を言って帰る星野
常子「お気を付けて」
皆が家に入ると鞠子が星野の忘れ物だと言って常子に手拭いを手渡す
慌てて星野を追いかける常子
すると星野は、なぜかすぐ先で立ち止まり空を見上げている
走り寄り、忘れ物を渡す常子
「わざわざありがとう」と言って、常子を見つめる星野
常子「どうかしました?」
また空を振り返って星野「常子さん、月がきれいですね」
常子も美しい月を見て微笑む「そうですね」

その様子を玄関先から見ている小橋ファミリー
驚いたように口を手で押さえた鞠子が君子と美子に耳打ちする
「あの方、とと姉の事気に入ってるのかも」
君子「気に入ってるって?」
鞠子「その…とと姉を女として…」
口を押える君子「えっ!?いや…そんなだって…」と、慌てふためく
鞠子「だってだって今、月がきれいって言ってたもの!」
君子「それがどうしてその話になるの?」
鞠子「かの夏目漱石はね、英語教師をしていた時に
生徒がI love youの一文を 我君を愛す と訳したら
日本人はそんな事を言わない、月がきれいですね…とでもしておきなさいって
言ったそうなの!もしかしたら星野さんもそれを知っていて…」と、盛り上がるファミリー
すると、すぐ後ろで星野の声がする「そうなんですか」
驚いて振り向く鞠子たち
鞠子「あっ、いや…」
君子「あのあの…なんて言うか…」と、笑ってごまかそうとする2人
星野「違いますよ」と、こちらも笑っている
鞠子「えっ?」
星野「いつもは植物を探して下ばかり向いているんですが
皆さんと過ごして背筋が正され視線が上がった気がします
だから夕暮れの月に気付く事ができた、それで嬉しくなって月がきれいだと」
鞠子「そのままの意味でしたか…」と、笑ってうなずく
君子「アハハハ…」
常子「そうに決まってるじゃない…うちの鞠子はね、物知りなんです」
星野「ええ、感心しました…では」と、去っていく
星野を見送っている常子の様子を、後ろから見ている君子

夜、薄明りの廊下で繕いものをする君子
(常子を清の嫁に迎え…)と言った滝子の言葉を思い出す
襖を開けると娘たちが眠っている
常子の寝顔

<無邪気な寝顔を見て、改めて常子の幸せを願う君子でした>

寝言を言う常子「鞠ちゃんのジャガイモの方が大きい…」

(つづく)

今回は前半のドタバタを始めコメディ色が強かった
あとは星野の人物設定紹介みたいな感じかな
それと、食べている星野を見ている常子のカットが多かったかな
常子の表情で、星野に好意を抱いていく過程を見せる演出なんだろうか
だがラストで常子の寝言は「ジャガイモ…」
これは、まだまだ色気よりも食い気という事?
恋愛に関しては常子よりも鞠子の方がおませなようだが
常子は妹を先に嫁に出すと宣言しているのでこれは自然かな
常子の初恋は、いったいこの先どうなることやら(清はノーカウントで)

秋明菊の花言葉は「薄れゆく愛」等、恋愛の行方にネガティブなものが多いようだが
それ以外では「淡い思い」「多感なとき」等とのこと