2016年5月25日水曜日

とと姉ちゃん(45)あすなろとしてちゃんと育てば…

「行ってまいります!」と、常子(高畑充希)が慌ただしく出ていく 
(一同)「行ってらっしゃい」 
宗吉(ピエール瀧)「あれ?学校行くには早くねえかい?」 
君子(木村多江)「ああ、練習ですタイピストの」 
まつ(秋野暢子)「タイペスト?」 
富江(川栄李奈)「タイピスト」 
まつ「タイ…」 
富江「…ピスト」 
まつ「まあいいわいいわ、それよりそれはそんなお給金いいのかい?」 
照代(平岩紙)「そりゃあ職業婦人の花形ですから」 
富江「専門的な技術がいるから誰でもなれる訳じゃないのよ」 
まつ「で…常子は大丈夫なのかい?」 
君子「あ~…」と、困ったように首をかしげて笑う 

東堂(片桐はいり)に指導を受けている常子
タイプライターを前に悪戦苦闘している
それをもどかしそうに見ている東堂「小橋さん、ひょっとして暗記は苦手?」
常子(明るく)「はい」
困ったように目を閉じる東堂
常子「何かこの…文字列を覚えるコツってありますか?」
東堂「ありません、とにかく慣れて下さい」
常子「でもタイプライターが空いてないと練習できません」
東堂「そうね、ではこの文字の並びを紙に書き写して覚えたらどうかしら?」
常子「2273文字?」
東堂「当然です」
常子「わかりました、やってみます」

教室の机を二つ並べた上に広げられた巨大な紙
綾(阿部純子)「2273文字
これがあればいつでもタイプの練習ができるって訳ね」
常子「うん…」
綾「どうしたの?元気ないじゃない」
常子「ゆうべやっと完成して朝まで練習したんだけど」
綾「朝まで?」
常子「全然上達しないの」
綾「試験まであと半年あるわ、大丈夫、慌てないで」
常子「ありがとう」

常子たちのお部屋
タイプの練習をする常子と勉強している鞠子(相楽樹)
うちわで扇いでくれる美子(根岸姫奈)に2人が
「ほっといてごめんね、一緒に遊ぼうか?」と言うのだが
美子「いいの、私の事は気にしないで…それより2人ともがんばって」

滝子(大地真央)の部屋
滝子「どうなんだい?常子と鞠子の勉強の方は」
美子「この調子なら2人とも大丈夫だと思います」と、カステラにかぶりつく
滝子「あっ、そんなに慌てたら胸につかえちまうよ」
美子「早くお絵描き完成させたいんだもの」
美子の筆入れを手に取る滝子「随分と年季の入った筆入れだねえ」
美子「お姉ちゃんたちのお古だから」
滝子「そうなのかい」
美子「洋服でも何でも私のは全部お古
破れたらかかがいつも直してくれるから新しいものなんて一つもないの」
気になるような表情の滝子

女学校の廊下であくびをする常子
綾「ちゃんと寝てるの?あなたの事だからどうせ徹夜で…」
常子「12月までの勝負だもん、入社試験までは無理してでも」
(他の生徒たちの話し声)「あのお見合いうまくいったのね?」
常子「結婚か~どんな気持ちなんだろう」
綾「特に何も変わらないわ」
笑う常子「今のはおかしいわ、まるで結婚する方の気持ちを知ってるみたい」
綾「だって知ってるもの」
常子「えっ?どういう事?」
綾「実は…私も結婚が決まったの」
常子「ええ!?聞いてないけど」
綾「だって言ってないもの、特に聞かれなかったから」
常子「いや、えっ、聞かないでしょ普通…
ねえ結婚なさる?…聞かない聞かない」
綾「でもいいじゃない、今こうして言ったんだから」
常子「え~…でもお相手はどんな方なの?」
綾「医大生って事以外は何も、親が決めた結婚だから」
常子「お会いするのが楽しみね」
綾「うん…少し怖い」
常子「怖い?」
綾「だって顔も知らない人に自分の人生を委ねるって事でしょ
それって何だか…」
綾を見つめている常子
綾「常子さんがそんな顔する事ないでしょ」
常子「でも…」
綾「大丈夫、お相手に会えば不安もなくなるわよ
それよりあなたの方が心配だわ…体壊さないように気を付けてね」
常子「うん、ありがとう」

森田屋の店先でタイプの練習をする常子と
それにつきあっている星野(坂口健太郎)
そんな2人を見た君子が微笑む

青柳商店前
隈井(片岡鶴太郎)「ありがとうございました、お気を付けて」
紳士「あっ、女将がいたらちょいと挨拶したいんだがな」
隈井「ああ、女将さんちょっと先客がありやしてね」
紳士「先客?」
隈井「ええ」

滝子の部屋
お絵描きしている美子
滝子「よし、出来た…さあ美子、見てごらん」
と、りぼん?が結ばれた筆入れを渡す
美子「とってもすてき」
滝子「こうすれば常子とも鞠子とも違う美子だけの筆入れだろ?」
美子「ありがとうおばあちゃま!」
筆入れを眺める美子「かわいい」

疲れて首のこりをほぐしながら朦朧と帰宅する常子「ただいま帰りました」
まつ「あ~常子!お使い頼まれてくれないかい?」
常子「あ~…」
まつ「手違いでお重のお弁当余っちまって、ヘヘッ
葉っぱのあんちゃんに食わしてやろうと思って」
常子「星野さんに?」

とある民家の前
おそらく住所が書かれた紙片を見ながらお重を抱えた常子
「あっ、すみません、あの…こちらに星野武蔵さんっていらっしゃいます?」
鉢植えの世話をしている女「驚いた~」
常子「えっ?」
女「葉っぱの学生さんにも女友達なんてものがいたんだねえ」
常子「はぁ…」
女「部屋にいますよ、どうぞ」

星野の部屋の前
廊下に座り声をかける常子
「すみません、常子です、まつさんのお使いで来ました」
返事はない
常子「星野さん?…星野さん大丈夫ですか?開けますよ」
と、襖を開けると目隠しして耳を押さえてうずくまり花を見ている星野の姿が…
常子「えっ?…星野さん…?」
星野の肩を叩く常子「星野さ…」
星野「あっ!」と、驚いて身を起こし目隠しを取る星野
常子「んあ!んあ!」
星野「ああっ…あ~常子さんか…」

きちんと座り説明している星野「植物の香りを調べていたんです
視覚と聴覚に左右されないよう目と耳を覆い…」
常子「ああ~」
なんだか気まずそうな様子の星野が「あっ」と立ち上がり
隣の部屋の襖を開ける
常子「えっ?」
星野「みょ…妙齢の女性と二人きりですから誤解を招かぬよう念のため」
常子「ああ…すみません」と、少し目が動き意識した表情
星野「あ…その後タイプライターの練習はいかがです?」
常子「紙を使った練習で一応順調に」
星野「それはよかった」
沈黙
星野「順調…なんですよね?」
常子「あ~…練習…は?…でも不安でいっぱいです」
星野「不安?」
常子「いくら必死に練習しても
今まで長い間特訓してきた人に勝てるのかどうか…
不採用になったらほかに働く所が見つかるかどうかもわかりませんし
仕事が決まらなければ妹を大学に行かせてあげられない…
星野さんが羨ましいです、植物の研究というしっかりとした目標があって」
星野「実は…先日、実家にいる弟が兵隊に行きました」
常子「それは…おめでとうございます…」
星野「ありがとうございます…本当は大学院に進学して
まだまだ研究を続けたいところですが、こうなった今
就職して弟の代わりに親を支えるべきなのではないかとも考えたり
卒業後の進路を決められないでいるのが現状です」
常子「はぁ…」
星野「ああ、すみません、僕の話にすり替わってしまって」
常子「あ~いえいえいえ」
星野「常子さんの話を聞いてあすなろを思い出しました」
常子「うん?あすなろ?」
星野「はい、檜に似ている樹木です
(明日は檜になろう)そう願っているのになれないので
翌日の翌に檜と書いて翌檜(あすなろ)と
呼ばれるようになったという説があります」
常子「へえ~…でも何だかかわいそう」
星野「そんな事はありませんよ、うん
あすなろはあすなろで立派な樹木で僕も大好きです
だから常子さんも他と比べて自分を卑下する必要はないんです
あすなろとしてちゃんと育てば檜にだって負けない立派な樹木になる」
うなずく常子「あ…そうですね」
星野「常子さんなら必ずタイピストになれます」
嬉しそうにうなずく常子「はい、ありがとうございます」

昭和十一年十二月

<12月になり、いよいよ就職試験の日>

仏壇の前で手を合わせる常子「とと、行ってきます」

玄関で常子を見送る小橋一家
常子「それでは行ってまいります」
君子「車にひかれないようにね」
鞠子「道に迷わないようにね」
美子「指、つらないようにね」
うなずいた常子が振り向いて歩き出す
宙に右手の人差し指を動かせてイメージトレーニングしながら…

(つづく)

東堂は初登場の時はかっこよくて熱意のあるキャラだったけど
鞠子の秘密を喋った件とか常子にタイプを教える件とか
間抜けだったり投げやりだったりイメージ崩れてきたw
まあ片桐はいりが演るんだからこれがあたりまえか

綾が常子に結婚の事をあえて話さなかったのは
常子がタイプの練習で大変だったからだろうか?(結局話したが)
「少し怖い」と言う綾は本当は常子に相談したかったのかもしれないが
常子が心配そうな顔をすると「あなたの方が心配、体壊さないで…」
綾の結婚の件は今後、何か展開があるのかもしれない

隈井が「先客」と言ったのは美子の事だろうが
これは単に隈井が滝子の孫との時間を大切にしたくて気を利かせた?
このドラマには役者を登場させるために余分なシーンを
作る事があるが、まあ他に意味がなければそれでいいのだが

滝子が美子に新しい筆入れを買うのではなくて
りぼんをつけてあげたのは君子への配慮なのかもしれないが
君子たちの暮らしや生き方を尊重するという
滝子自身の変化なのかもしれないね

帰ってきた常子にまつが待ってましたとお使いを頼んだのは
もしかしたら気を利かせた?
常子の級友たちの結婚話もあったが常子はそういう歳だ(当時では)
君子が星野を気に入ってるような描写もあった
常子と星野の件は周りは応援ムードなのかもしれない

星野も常子をはっきりと意識している
常子の事を「妙齢の女性」と言ってたし
さらにあすなろを大好きだと言った上で常子をあすなろに例えた
これはもう愛の告白といってもいいのかもしれない
(28話の漱石の月の件は違っていたが…)

「あすなろ」という言葉にはその木の特性から「まっすぐに成長する」
というような意味(イメージ)があるようだ

ラストの小橋一家は常子を侮り過ぎだろw
車に轢かれるなとか道に迷うなとか小学校低学年扱いだ


2016年5月24日火曜日

とと姉ちゃん(44)常子、タイピストを目指す!

歯磨きチューブが次々に破裂して大混乱の森田屋を訪れた
星野(坂口健太郎)「うわっ!うわ~!あっ」
と、床の大鍋を手にして飛んでくる練り歯磨きから顔をガードする 
常子(高畑充希)「星野さん!」と、隣に来る 
星野「アルミ製のチューブを使ったんですか?」 
常子「はいはいはい」 
星野「アルミと歯磨きが反応して気体を発生させたんです
つまりその気体が原因でこの破裂…」 
常子「ああ、もうなな…なんとかして下さい!」 
星野「そう言われましても…」 

やっと破裂が収まった現場
それぞれ顔を歯磨きで汚し力なくチューブの残骸を囲んでいる一同
突然、常子が笑い始める「フッ…フフッ…」そして口を押えて「ハハハ…」
鞠子(相楽樹)「とと姉?」
星野「どうしました?」
常子「いや…失敗しちゃいました、ハハハ…」と、可笑しそうに笑う
照代(平岩紙)「うん、見れば分かる」と、笑いだす一同
まつ(秋野暢子)「滑稽だねえ!ハハハ!」
長谷川の顔を指す宗吉(ピエール瀧)「お前ものすごい顔してんな!」
君子(木村多江)も「全員ですよ!」と、笑っている

<失敗はしましたが常子は後悔していませんでした
歯磨き作りに夢中になったこの1か月は
それはそれは刺激的な日々だったのです>

帰っていく滝子(大地真央)たち

居間で森田屋の面々が滝子はかっこよかったなどと話していると
鉄郎(向井理)が「いや~すまんすまん、ヘヘッ」と、ひょっこり帰って来る
(一同)「あ~!」
「よお」と、左手を上げて「何だよみんなして怖い顔して~
ここは優しくお帰りなさいって迎えるとこだろ?」
借金押し付けて森田屋さんにまで迷惑かけて…と口々に非難する一同
鞠子「よく戻ってこれましたね今更」
「へいへいへいへい」と、常子の前にいき「ほらよ」と封筒を置く鉄郎
常子が中身を確かめると札束が入っている「これは?」
鉄郎「方々頼み込んでかき集めたんだよ
もうお前らには迷惑かけねえよ」
借金の件は片が付いたと一同が説明する
鉄郎「…んだよもう!もっと早く言ってくれよ!
大変だったんだぞ、さんざん頭下げてさぁ」
鞠子「叔父さん、逃げたんじゃなかったんですね」
鉄郎「当たりめえだろお前!俺が逃げる男に見えるか?」
長谷川(浜野謙太)「見えるよ」
鉄郎「見えるよなあ、それは俺もわかってた、うん
でもそこを見えないって言ってほしかった俺のいじらしさ…」
立ち上がり「俺だけはよ信じてたぜ鉄ちゃんの事をよ!」
と、鉄郎と肩を組む宗吉
鉄郎「お~宗吉っつぁん!」と、宗吉の頭をなでる
常子「あれ~?確か叔父さんの事
腹巻きバカとか言ってませんでしたっけ?」
確かに言ってたという一同に少しすねる鉄郎
宗吉「言う訳ねえじゃねえかよそんな事よ、ハハハッ」

辺りが暗くなって鉄郎が森田屋から出ていく
追いかけてきた常子たちが戸を開ける「叔父さん!またどこかへ?」
腹を押さえる鉄郎「ああ…仲間の大事な金だからすぐに返してやんねえと」
常子「そっか…」
鉄郎「その名残惜しさを次会う時の笑顔に変えてくれ…あばよ」
と、ちょっと気障に夜空を見上げたりしながら言って去っていく
鞠子「何?今の」
首を振る君子「さぁ…」

美子(根岸姫奈)が眠っている部屋
ちゃぶ台を囲む常子鞠子君子
常子「鞠ちゃんごめんね」
鞠子「うん?何が?」
常子「本当は歯磨きで一山当てて
鞠ちゃんの大学進学のお金に充てようと思ってたんだけど…」
君子「進学?」
鞠子「何でその事…」
常子「東堂先生に問い詰めて教えて頂いたの」
鞠子「そっか」
君子「鞠子、どういう事?」
君子に向き直る鞠子「私…大学へ行きたいんです」
君子「大学?」
鞠子「黙っていてごめんなさい!何度も迷ったんだけど
どうしても大学で文学を勉強したくて」
常子「私は応援するわよ」
君子「私は賛成できないわ」
常子「どうしてですか?」
君子「当たり前でしょう、学費がいくらかかるか分かってるの?」
常子「お金なら私が」
君子「常子、お金を稼ぐというのは容易な事ではないんです」
鞠子「初めてなんです!」
鞠子を見る2人
鞠子「平塚らいてうの文を読んで今まで感じた事がないぐらい
胸が熱くなりました、自分もこんなふうに人の心を熱く焦がせるような
女の人の生き方を後押しできるような文章を書きたい
私の文章でたくさんの女の人を勇気づけたいってそう思ったんです!
だからもっと勉強がしたい…
私も内職するし今以上におうちのお手伝いもやります
だからかか…許して下さい、お願いします」
常子「私からもお願いします
鞠ちゃんの夢をかなえさせてあげて下さい」
頭を下げる2人の娘を見て君子「確かに初めてね…」
顔を上げて母を見る鞠子
君子「いつもみんなに合わせてばかりの鞠子がこんなわがまま言うの…
分かったわ、ただし常子がきちんと仕事を見つける事が条件よ」
何度もうなずく常子
ほっとした顔の鞠子「本当?」
君子「鞠子には立派な文豪になってもらって
いずれ家でも建ててもらいましょうか」と、軽口を言う
常子「かか…アハハハ」
鞠子「かか、ありがとうございます」と、礼を言い
常子に向き直る「とと姉、よろしくお願いします」と、頭を下げる
常子「うん、頑張ってお給金のいい勤め先見つけないと~」
鞠子「私も勉強頑張る」
常子「うん、歯磨き作りも終わっちゃったし頑張ってよ勉強」
鞠子「そっか、明日からもう歯磨き作らないのか」
常子「またいつか家族みんなでやれる事があるといいわね」

<将来また家族で仕事をする日が来る事を
この時は誰も想像していませんでした>

女学校で常子は東堂に歯磨き作りが失敗に終わった事を話し
事業を起こすよりも堅実な就職をと思いまして…と
就職先を紹介してほしいと相談する
タイピストの職に推薦が決まっていた後藤が急きょ結婚する事になり
推薦が取り消され枠が空いたためタイピストを目指す事になる常子
ただタイプライターの技術を習得するのはとても困難で
東堂でも苦しんだほどだという
東堂「小橋さん、あなたにその覚悟はおあり?」
常子「はい!」
東堂「タイプライターには英文と和文の2種類あります
推薦する社は文具などを扱う商社なので
英文タイピストの方が多数ですが推薦枠は和文タイピストです」
和文タイプライターの前に座る常子
「これを使って書類を作成する訳ですね」
東堂「いいえ、基本的には男性社員の作った書類を
会議出席者に配る資料として清書する…
それがタイピストの仕事です」
常子「手書きじゃ駄目なんですか?」
東堂「想像なさい」
目を閉じる常子
東堂「手書きで何十枚も清書する苦労を
来る日も来る日も文字を書き続け腱鞘炎になって…
ところが!」
驚いて目が開いてしまう常子
東堂「このタイプライターではカーボン紙なるものを挟んでタイプすれば
なんと一度に6枚分も作成できるのです」
口を手で押さえる常子「お~!じゃあこれを使えば
あっという間に清書ができる訳ですね」
東堂(淡々と)「はい、夢を見るのはここまで」
常子「えっ?」
東堂「和文タイプライターはアルファベットの鍵盤を両手で打つだけの
英文タイプライターとは全く違います
右手は本体のレバーを左手は文字盤のハンドルを
それぞれ操作して打ちたい文字を探す
見つけたら右手のレバーを下げて文字を打つ
ここには平仮名片仮名常用漢字など2273文字あります」
目を丸くする常子「2273文字?」
東堂「タイピストは時間が勝負ですからどこにどの文字があるのか
きちんと把握していなければなりません
つまりこの文字の並びを全て暗記して頂きます」
またもや目を丸くする常子「暗記?」
東堂「いちいち驚いている時間はありません、即刻覚えましょう」
常子「はい!」
東堂「ではまず平仮名から…さくらがさいた」
常子「さ…さ…さ…ありました!」と、文字を打つ
東堂「報告はいいから…」

<鞠子を大学に入れるため思いがけずタイピストという職に
飛びついた常子。その試練の日々が始まりました>

「ありました、さ…さ…さ…あっ」と、ちょっと楽しそうな常子

(つづく)

一度失敗しただけで歯磨き事業から撤退するのはもったいない
ような気がするけど、君子が出した条件が就職だから事業を諦めて
鞠子のために常子はタイピストを目指す事にしたんだろうね
それにしても2273文字の場所を覚えるなんて気が遠くなる…
昔の人はすごかったんだね

金を持って戻ってきた鉄郎が株を上げたみたいな展開だったけど
みんな甘すぎるだろw
結局、常子たちが肩代わりしたようなものなんだから

夜になってからそっと鉄郎が出ていくのはいかにも「寅さん」だった 
それっぽい事を言って気障に去っていく鉄郎に
君子たちが首をひねるのも無理はない
なぜなら君子たちは「寅さん」を知らないのだからw
このあたりのユーモアはいい演出だったと思う

2016年5月23日月曜日

とと姉ちゃん(43)改良!?チューブ入り歯磨き

前回の続き、朝から途方に暮れる常子(高畑充希)たちのもとに
「大事な話がある」と、星野(坂口健太郎)が訪れる 
星野「こんなに早くにすみません、すぐお伝えした方がいいかと」
と、語り始めた話の内容は常子に貰った歯磨きの製品自体は良いのだが
紙にくるまれた状態だとどうしても多くつけ過ぎてしまうので
つける分だけ取り出せるなど容器に工夫があればより使いやすくなるのでは…
というものだった 
常子「容器にね…」 
鞠子(相楽樹)「でも容器を工夫したって搾取されるだけだし…」 
常子「あ~…」 
君子「そうよねぇ」 
星野「搾取?」 
常子「それが…」 

事情を聞いた星野「そうですか…それはひどい話だ」
「はい…」と、うなずく常子たち
星野「じゃあ容器の改良どころでは…」
鞠子「ええ、まずは借金取りをどうにかしなきゃ
二兎を追う者は一兎をも得ず…よ」
常子「ん~…」
君子「すみません星野さん、せっかく助言して下すったのに」
星野「いえ」
そのとき星野のノート(植物雑記帳)を見ていた美子(根岸姫奈)
「あっ、これきれい、かか見て、とってもきれい」
ノートを覗く一同
君子「本当にきれいなヒナゲシ…あ…確か前に見せて頂いた時は色って…」
星野「ええ、あのあと色づけしたんです、絵の具で」
常子の目が動く「ん?絵の具?」

居間
「ひでえ話だ!」と、膳を叩く宗吉(ピエール瀧)
照代(平岩紙)「借金返すまで作らされるって事でしょ?」
まつ「金返してもそのあと分かりゃしないよ
イチャモンつけて骨までしゃぶるつもりかねえ」
富江「叔父さんいつ戻ってくるの?」
長谷川(浜野謙太)「いや、きっと戻ってこねえよ」
宗吉「あの腹巻きバカ、とんずらする気だ
常子たちが馬車馬のように働かされるってのによ!」
「いえ、心配はご無用です」と、自身満々の常子
宗吉とまつ「は?」
従来品の歯磨きを手に常子「借金取りにはこの紙で包んだ歯磨きを渡します」
常子の横で小橋一家がうなずく
「500個作って完売すれば借金とほぼ同額になるので向こうも納得するでしょう
ですがそれだと私たちの利益にならない
そこでこれよりも優れた製品を開発して売り出す事を考えました」
まつ「借金取りを出し抜く訳かい」
宗吉「で、何なんだ?その優れた製品ってのは」
絵の具を見せて、このチューブに入れれば必要な分だけを取り出せると説明する
常子と鞠子
それはいい考えだと納得する森田屋の面々
常子「ただ…大量に作るにはちょっとお部屋では狭くて…
あの…どこか場所をお貸し頂けませんか?」
宗吉「う~ん…」
君子「お仕事に差し支えないようにいたしますのでお願いします」
と、頭を下げる小橋一家
宗吉「場所があったってよ、どうせお前らじゃそんなに作れねえだろ」
まつ「また反対すんのか、お前はいつだって…」
宗吉「4人じゃ足りねえって言ってんだよ!」
まつ「えっ?」
宗吉「一つ屋根の下に暮らしてんだ、知らんぷりもできねえだろ」
「えっ、それって…」と、笑顔になる常子
「素直に最初から協力するって言やぁいいものを…宗ちゃんいい子いい子」
と、まつが宗吉の頭をなでる
宗吉「触んなよ」
まつ「私も乗ったよ」「私も」「私も」「俺も」と、森田屋の面々

部屋でねり歯磨きを作る3姉妹

厨房でチューブ入り歯磨きを生産している君子と森田屋の面々

<そしてあっという間に1週間が過ぎ…>

厨房
富江「予定どおりいくかな…」
長谷川「いざとなりゃね…あっしがなんとかしてやりまさぁ」と、腕をまくる
宗吉「いや、おめえには無理な相手だ俺に任せろ」
長谷川「いいや大将が出るまでもねえですって、あっしがピシッと…」
(激しくガラス戸を叩く音)「ごめんよ!」
ビクッと硬直する一同
「あ~来たよ~」と、うろたえるまつ
常子が走って来る「皆さん、落ち着いて下さい
いつもどおりに振る舞って下さいね」
常子と鞠子が箱に入った紙入りの歯磨きを2人の男に渡すが
着流し「これで全部か?思ったより少ねえな!」
常子「1週間じゃこれが限界で…」
鞠子「何しろ手作りですから…」と、泣きの小芝居をする姉妹
「まあしかたないか」と、納得しかけた男たちだが
「いい匂いだな…」と、調理場に立ち入った着流しが
鍋に隠していたチューブ入りの歯磨きを発見してしまう
常子と鞠子を責める男たち
着流し「この野郎こんなに隠しやがって
おい!俺たちを出し抜くつもりだったのか!」
そこに「おい!」と、海老の串刺しを持った宗吉とおたまを手にした長谷川が
調理場から出てくるのだが手が震えている…
宗吉「さっき渡した分で借金の返済には…十分だろうが!」
長谷川「そうだ!そうだそうだ!」と、宗吉の影に隠れる
着流し「なめた口利いてっと一生包丁握れねえ体にすんぞオラ!
指の一本や二本切り落とすなんざ朝飯前なんだよ!
文句あったら手ぇ出せ、おい!」
串とおたまを持った手を後ろに隠して沈黙する宗吉と長谷川
常子に向き直る着流し「おい、これから毎週受け取りに来るからな」
常子「そんな…」
着流し「ガタガタぬかすんじゃねえ!
言うとおりにしねえと店ごとメチャクチャにすんぞオラ!
分かったら返事だ返事!」
怯えて動けない森田屋の面々
「それくらいにしな!」と、声がして表のガラス戸が開かれる
滝子(大地真央)を先頭に隈井(片岡鶴太郎)や清(大野拓朗)もいる
その後ろには日焼けしたマッチョを含めた青柳商店の若い衆が5、6人
滝子「これ以上派手に暴れたら私らが黙っちゃいないよ!」
着流し「何だ?てめえ」
隈井「てめえら誰にアヤつけてると思ってんだ!」
清「言っとくけど」と、マッチョの肩を叩いて振り向く「こっちは本気だぜ」
滝子「深川と喧嘩する覚悟があるってんなら受けて立つよ!」と、啖呵を切る
背広が着流しにアゴをしゃくってやれと合図するが動けない
着流し「兄貴…」と、怯えて首を振る
(長い間、成り行きを見守る一同)
背広がやっと口を開く「しかたねえ、手打ちだ」
「フッ」と笑った滝子「顔色一つ変えないのは立派だが…」
と、背広の足元を見る「足が震えてるよ」
ガタガタと足が震えている背広と固まっている着流し
滝子「とっとと帰んな!」
慌てて逃げ出す2人の男(早送りw)

「ありがとうございました、おばあ様」と、頭を下げる常子たち
滝子「何やってんだい!どうして相談しなかった?」
常子「心配かけたくなくて」
隈井「…ったくもう!水くさいじゃありませんか、家族だってのに」
常子「ごめんなさい」
チューブを手に取る清「ん?これって絵の具?」
常子「あ、自分たちで作った歯磨きです」
隈井「かぁ~やるもんだねえ」
滝子「こんなにたくさん作ったのかい、大したもんだねえ!」
と、笑った顔になにやら白いものが飛んでくる
常子「おばあ様?」
そして次々と破裂し始めるチューブ入り歯磨き
常子「あっ!えっ?えっ?」
破裂音と逃げまどう一同で現場は大混乱に…

(つづく)

宗吉と長谷川にも鉄郎がどんな人間なのかが分かってもらえたようだ
「きっと戻ってこねえ」「腹巻きバカ」って言われてたw

宗吉と長谷川は怖い人たちにも果敢に立ち向かったけど
指落とすって言われたらそりゃびびるよね
板前できなくなるし…

次週予告で観てたとおり滝子がやっぱり助けてくれた
清はマッチョがついてるからやたら強気だったね
着流しはきっとあのマッチョにびびったんだろうw

背広はやっと喋ったと思ったら大した事なかった
滝子の方が上手だったようだ

チューブが破裂したのはなぜだろう?
鍋に入っていたから間違えて温めてしまっただけとかならいいのだが
(それでも1週間の苦労が水の泡だが…)
製品自体に欠陥があるとしたら大問題だ
今週は常子が職業婦人になるという事でお勤めでもするのだろうから
歯磨きビジネスは何らかの理由で頓挫するんだろうなあ…

ヒナゲシの花言葉は「恋の予感」「いたわり」「思いやり」
「陽気で優しい」等とのこと