2016年8月24日水曜日

とと姉ちゃん(123)星野の家で幸せなひと時を過ごす常子~美子は南に…

光和医薬品社 
「おはようございます!」と星野(坂口健太郎)が飛び込むように出社してくる 
片瀬「今日こそ遅刻かと思ったよ」 
星野「すみません」 
片瀬「お前も大変だな、毎日毎日子ども2人を送り出してから出社して」 
星野「もう慣れました」 
片瀬「誰かいい人いないのか?」 
星野「えっ?」 
片瀬「そういうのやってくれる人だよ」 
星野「そんな人僕には…」 
片瀬「子どもの事を思うなら早く身を固めた方がいいぞ、
その気があるならいつでも俺に言ってくれ、ツテがない訳じゃないからな」 
星野「あぁ…」 
片瀬「フッ、気のない返事だなあ」

卓上のカレンダーは約束の10日の木曜日

花山の書いた原稿を確認している常子(高畑充希) 
原稿には『情けなし』『手抜き』などの厳しい文言が並ぶ

編集長室に入る常子「花山さん、すばらしいです」
花山(唐沢寿明)「ならば結構」
常子「ただ…いくつかのメーカーを名指しでこれまで以上に
辛辣に批判していますが本当にこのまま掲載しても?」
花山「それでこそ商品試験の意味がある、そのまま出してくれ」
常子「…分かりました」

常子「花山さんからすばらしい原稿を頂いたわ、すぐに印刷所に回して」
松永「承知しました!」
水田(伊藤淳史)「よかった、なんとか間に合いましたね」

<試験結果と厳しい批評を記した花山の原稿はすぐに印刷に回されました>

仕事が終わりビアホールへ繰り出そうとしている一同
寿美子(趣里)「常子さんはどうします?」
常子「あ…今日はちょっと失礼します、楽しんできて」
美子(杉咲花)が社長印をもらいにくる「今号も大変だったねえ」
常子「そうねえ…でも毎度の事だからね」
美子「そうね…あっ、今夜大昭さんとお夕食食べて帰るから遅くなる」
常子「あっ、そうなの…私もちょっと用事があるの」
美子「えっ?」
常子「先出るけどごめんね」(と行ってしまう)
常子の背中を見ている美子

星野宅のブザーを押す常子「こんばんは~」
玄関から子どもたちが飛び出してきて青葉が常子に抱きつく「おばちゃま~!」
常子「お~!青葉ちゃんどうしたの?」
青葉「今日本当に来てくれるのか心配だったから」
常子「フフフ…」(と青葉の頭を撫でる)
青葉「来てくれてよかった」
常子「来るよ~ありがとね、約束は守るから」

居間
常子が「念のために…もし何かあったらここに連絡して」と大樹に名刺を渡す
常子「2人は晩ごはんは食べた?」
大樹「僕はちゃんと食べたけど青葉が…」
台所の食卓にはキッチンパラソルの中に1食分が残っている
常子「ああ…」
青葉「ニンジンあまり好きじゃない」
常子「そうなの…じゃあほとんど食べてないの?」
青葉がうなずく
残った料理を眺める常子「う~ん…(と、2人に振り向き)
ちょっとお台所貸してもらってもいい?」

夜道を帰宅すると家の中からにぎやかな声が聞こえてきて笑顔になる星野

青葉がコロッケを箸でつまむ
常子「フフフ、青葉ちゃん3つ目食べられる?」
青葉「うん」
常子「本当?」
常子「ソースかけよう、よいしょ」
青葉「ありがとう」
コロッケを頬張る青葉
常子「熱い?」
青葉「ううん」
と、星野が居間にやってくる「ただいま」
一同それぞれ「お帰りなさい」
コロッケを眺める星野「あの…これは?」
常子「あっ、すみませんあの…
青葉ちゃんが煮物のニンジンが食べられないというので
ジャガイモと一緒に潰してコロッケに作り替えたんです
お台所勝手にすみません」
星野「いえいえ、そんな事までやらせてしまって…」
常子「いえ」
青葉「おばちゃまのコロッケすごくおいしいんだよ」
星野「そっかあ」
星野が常子を見る
子どもたちを見ている常子「やけどしないでよ」
大樹「うん」
青葉「次食べたら4個目」
星野「あの時の常子さんと同じですね」
常子「えっ?」
星野「昔…僕にみそ汁を作ってくれた時も
そんなふうにうれしそうな顔をしていたので」
常子「フフフ…そうですかね…フフフ」

台所で洗い物の食器を拭いている常子と星野
常子「これで全部です」
星野「ありがとうございます」
常子「ここ置きますね」
青葉がやってきて「ちゃんと拭いてきた」
常子「うん?あっ、青葉ちゃん拭いてくれたの?」
「うん」と青葉が常子にふきんを渡す
常子「偉かったね」
「エヘヘ」と青葉が照れる
星野「青葉、拭いたのお兄ちゃんだろ?」
青葉「でも持ってきたのは青葉だもん」(ちょっと憎たらしい感じ)
常子「そうだよね、持ってきてくれてありがとう」
「うん」と青葉が部屋に戻る(大樹は布団を敷いている)
星野「全く…」
常子「大樹君も青葉ちゃんも本当にいい子ですね
きちんとお手伝いもしてくれますしお行儀もいい子で」
星野「そう言って頂けると親としてはうれしいですが」
常子「それだけじゃありませんよ、心も優しい子で…
なみさんが作って下さった料理を残しちゃった事を
青葉ちゃんずっと気にしてたみたいで
明日こそ絶対謝るんだ…って
そういう事って星野さんや奥様が一つ一つ優しく教えられたんでしょうね」
星野「僕は何も…でも妻は人の気持ちを大事にするという事を
とても大切にする人でしたね」
少し微笑んで寝床を作っている子どもたちを見る常子

夜道を歩く美子と南(上杉柊平)
美子「フフフ、でも大昭さんがその時卵焼き教えてあげて」
南「できるか?」
美子「できるよ」
小橋家に到着して「じゃあこれ」と南が紙袋を手渡す
中の瓶を確認する美子「ありがとう、みんなで頂きます
じゃあ…おやすみなさい」
南「おやすみ」
と、家に入ろうとする美子を南が呼び止める「美子」
美子が振り返る
南「美子、あのな…」
美子「…?」
南「俺…」

玄関を入ってきた美子は少し様子が変だ
居間に入っても台所の君子(木村多江)の背中を黙って見つめている
気配を感じたのか君子が振り向く「あら、帰ってたの?
何も言わないから気付かなかったわ」
美子「ただいま帰りました」
君子「どうかしたの?」
美子「いえ…とと姉ちゃんは?」
君子「まだよ」
美子「でも私より先に会社を出ましたけど…」
君子「ああ、何か用があるみたいよ
今日は遅くなるから先に食事しててって今朝」
美子「だからあんなに急いでたんだ…」
と、少し改まった様子になった美子が「かか…あの…」
そこへ「ただいま帰りました」と常子が戻ってくる
常子「あっ、よっちゃん今帰ったところ?」
美子「うん、どこ行ってたの?」
常子「ああ…ちょっと星野さんのお宅に」
美子「星野さん?」
常子「うん…星野さんの会社が来月まで繁忙期みたいで
定時に上がれない日があるそうなんです
それで夜、子どもたちだけにしておくのは心配で…」
君子「そうだったの?」
常子「はい…だからふたつきだけ週に一度お手伝いに行く事になりました」
美子「毎週?」
常子「うん…あっ、でも大丈夫、仕事はきちんと済ませてからにするから
みんなに迷惑かけないようにするわ」
美子「いいのいいの」
常子「ありがとう…かかもごめんなさい
その日だけは少し帰りが遅くなります」
君子「ああ…私は構わないわ」
常子「ありがとうございます」

寝間着姿の常子と美子が布団を作っている(常子はご機嫌なのか鼻歌)
美子が机の上の常子の3つの目標に目をやる
美子「今日はどうだったの?」
常子「うん?どうって?」
美子「星野さんのお宅に行って」
常子「ああ…星野さんが帰ってこられるまで
お子さんたちとごはん作ったりしただけよ」
美子「うん…おいしいって食べてくれた?」
常子「うん、まあね…コロッケの作り方教えてくれた宗吉さんに感謝しないと」
美子「そう…」
常子(美子の様子がおかしい事に気付いた感じ)「どうかした?」
常子に向き直る美子「…実はね…」
常子「うん」
美子「今日、大昭さんから言われちゃったの…」
常子「うん」
美子「結婚を考えてるって」
口を手で押さえる常子「あらららら…」
そして祝福するように美子に笑いかける

(つづく)

美子は南にプロポーズされたのだろうか?
「結婚を考えている」と言われたみたいだが
その相手は美子ではなく別の女性…とかいう変なオチはないよね?
まあラストで美子が常子の目標(鞠子美子を嫁に出す)を見ていたから
普通に美子自身の嫁入り話だと思うのだが
美子は何を戸惑っているのだろう?
美子が南を大好きな描写はふんだんにあったから素直に喜びそうなものだが
もしかしたらコックだけに南がフランスに修行に行くとか言いだしたのかな?
常子と同じく美子のモデルの人も生涯独身だったらしいから
美子の恋の行方は常子の結末と共に気になる

星野家のシーンのラストで星野が亡き妻について語った後
常子が少ししんみりしたような顔になったのが気になったが
ラストで寝間着姿の常子が鼻歌を歌っていたから心配ないかな
常子にとっては疑似家族と過ごせた幸せな一日だったと思う
もうこのまま押しかけ女房になっちゃえ常子

2016年8月23日火曜日

とと姉ちゃん(122)お互いを昔のままだと確認する常子と星野

夜、星野(坂口健太郎)が帰宅すると玄関に女ものの靴がある 
居間から常子(高畑充希)が顔をのぞかせる「常子です、お邪魔してます」 
星野「常子さん?」 
居間に入る星野「大樹!えっ、一体…?」 
大樹は布団に寝かされ青葉は常子の膝で眠っている 
常子「風邪をひいていたようで熱があったんです」 
星野「えっ…」 
常子「でももうだいぶ下がりました」 
星野「そうですか…」 
常子「あ…勝手に上がってしまってすみません
先ほどのお礼に伺ったら具合が悪そうでしたのでつい…」 
星野「こちらこそご迷惑をおかけしてしまってすみませんでした」 
常子の膝の上で青葉が寝返りをうつ 
常子「フフフ…(青葉の髪をなで)もう少しだけこのままでもいいですか?」 
星野「僕はもちろん…」 
仲睦まじい家族のような4人 

タイトル、主題歌イン 

青葉も床につき部屋の明かりを消した常子が隣の間に移る
お茶の準備をする星野「ありがとうございました
常子さんが来てくれなかったらどうなっていた事か…」
常子「お一人だと大変ですよね」
星野「そうですね…あっ、どうぞ」
常子「失礼します」(と席につく)
茶をいれる星野「家政婦のなみさんが来てくれるのは午後からなので
朝食の準備も一苦労です
それに青葉にはお弁当を持たせないといけなくて」
常子「お弁当も作るんですか?」
星野「ええ、毎朝仕事へ行く前に」
(星野が湯飲みを置く)
常子「ありがとうございます」
星野「それから大樹を送り出し青葉を幼稚園に連れていって
会社に着くのはいつも始業時間ギリギリです」
常子「すっかりお父さんですね」
星野「もう必死ですよ」
常子「頂きます」(と茶を飲む)
星野「どうぞ」
常子「…星野さんがお付けになったんですか?」
星野「え?」
常子「名前です、大樹君は大きな樹…だし青葉ちゃんは青い葉…
植物好きだった星野さんらしいなって」
星野「大樹は…はい
すくすくと育ちいつか誰かを支えられる人間になってほしいと思って付けました
でも…青葉の名前は妻が」
常子「奥様が?」
星野「ええ…妻も植物が好きな人だったんです
出会って意気投合したのもその話題で盛り上がったからでして
(仏壇の写真に目をやり)加奈子は菜の花のように
周りを明るくするような人でした」
(常子も振り返り写真を見ていたが星野に向かい)「すてきな方だったんですね」
照れたようにうなずく星野
「いや…出版社を作るなんてすごいですよね
昔からこれと決めたら常子さんほど強い人はいません」
常子「いえ、私なんて怒られてばかりです」
星野「社長なのに?」
常子「はい、編集長が敏腕なんですけど厳しい方で」
星野「大変だ」
常子「もう本当に…」
星野「僕はただの会社員ですから気楽なもんです
終業時間も早いですし」
常子「でもその方がお子さんたちにとってはいいですよね」
星野「ええそうなんです、ただ来週からのふたつきが繁忙期なもので
木曜の全体会議だけは抜けられないと思うので頭が痛いです」
常子「でしたら夜はお子さんたちだけで?」
星野「ええ、かわいそうだとは思うんですがそうするしか…」
常子「あの…ご迷惑でなければ
星野さんがお帰りになられるまで私が顔出しましょうか?」
星野「えっ?あっ、いやいやそんな…申し訳ないですよ
今日の事だけでもご迷惑をおかけしたのに」
常子「でも木曜だけですよね?ふたつきだけでしたらなんとか」
星野「いや、でも…」
常子「星野さん…今は一番にお子さんたちの事を考えましょう」
星野「…」

玄関
常子「え~それでは来週の木曜日ですから…10日」
星野「はい」
常子「仕事が終わり次第すぐに駆けつけます」
星野「よろしくお願いします」
常子「はい…では(と、靴箱の上の花差しに目を留め)かわいらしいですね」
星野「ああ…桔梗です、漢字だと木偏に『吉』『更に』となり縁起がいいと
戦国武将も好んで家紋に使ったんです
あ~桔梗の根は古くからせき止めなどに使われていまして
うちの会社で扱っている薬も桔梗の根の成分を…」
植物の話をする星野を見て常子が嬉しそうに笑いだす「フフフ…」
星野「えっ?」
常子「星野さんお変わりありませんね
植物の話になると真剣な顔になってバ~ッて」
星野「恥ずかしいな」
常子「そんな事ないです
昔の星野さんのままで私はうれしかったです」
星野「僕もです…常子さんが昔のままで」
星野を見てうなずく常子
星野「本当にお世話になりました」
常子「いえ…では失礼します」
星野「おやすみなさい」
常子「おやすみなさい」

花差しの桔梗の花

小橋家の壁時計は9時6分前
美子(杉咲花)「15年ぶりだと話が尽きませんよね」
老眼鏡をして縫い物をする君子(木村多江)「えっ?」
美子「とと姉ちゃんです(と糸を通した針を渡す)
菓子折を持っていっただけなのにもうこんな時間
星野さんとのおしゃべりに花が咲いてるのかなあって」(ちゃぶ台で書き物をする)
君子「そうかもしれないわね」
美子「あっ、そういえばまり姉ちゃんが
とと姉ちゃんが昔、星野さんと交際してたんじゃないかって言ったんです」
君子「鞠子が?」
美子「はい、私もとと姉ちゃんはお慕いしていたと思いますが交際まではなぁ…
あっ、でもせっかく再会できたんだから
今からでも2人がうまくいけばいいなって思うんです」
と、「ただいま帰りました」と常子が戻る
迎えにいった美子が常子の手を引っ張ってちゃぶ台の前に連れてくる
美子「どうだった?」
常子「どうってまあ…お子さんとかお仕事の話をして…
でもやっぱり男手一つでお子さんを2人育てるのは大変みたいです
…そうだ、玄関に桔梗が飾ってあってね」
美子「うん?」
常子「星野さん昔と同じように植物がお好きみたいで
ちっとも変わってなかったわ、カバン置いてきます」(と立ち上がり部屋を出る)
美子「変わってなかったんだ…」
何か思うようなところがあるような表情の君子

自室で机に向かい手帳を開き予定を確認している常子

大樹を看病している星野

一週間後(トースター試験60日目)

<試験する事2か月、この日トースターの商品試験は最終日を迎えました>

トースターからチンッと音をたててトーストが上がってくる
扇田「終わった…」
微笑む常子「皆さん、1年分1,460枚、全て焼き終わりました!」
拍手する一同「お疲れさまでした」
寿美子(趣里)「では試験表を集めます!」
(一同)「はい!」
「ご苦労さま!」
常子「ご苦労さまでした」
トースターのメーカー別に並べられたトースト

書類を机に置く寿美子「試験結果はそろいました」
島倉「1年分焼いてみて問題なしのトースターはなし
こんな結果になるとはなあ…」
寿美子「チューブ電器とかちとせ製作所みたいな
危険性のあるものについても正しく伝えないと」
花山(唐沢寿明)がうなずく
常子「本木さんは最後の結果を写真に収めて下さい…
花山さんは早速原稿をお願いします」
「分かった」と花山が編集長室に向かう
常子「では皆さん、最後までよろしくお願いします!」
(一同)「はい!」

夕刻、「失礼します」と編集長室から緑(悠木千帆)が出てくる
「本当、大丈夫かしら?」
一同が緑を見る
扇田「ん?」
緑「花山さん、原稿まだ白紙だったから」
扇田「1行も書いてないんですか?」
緑「ええ」
(一同)「…」
と、部屋から出てきた花山が蛇口の水を瓶に満たし部屋へと戻る
松永「まさか遊んでたりして…」
扇田が(何を言うんだ)という感じで松永に物を投げるしぐさ
美子「そりゃ簡単には書けませんよ
この試験結果じゃどのトースターも酷評する事になると思います
花山さんは毎号毎号1行1行全身全霊をかけて雑誌を作ってるじゃないですか
それと同じようにメーカーの方が思いを込めて作った製品を
批判しなくてはいけないのは相当な覚悟が必要ですよ」
美子の話にうなずき目を伏せる常子

瓶に万年筆の先が入れられる
水の中にインクがにじみ出てそのまま夜になる

洗い場で万年筆を洗う花山

<その日、花山がペンをとったのは夜も更けた頃でした>

編集長室で執筆する花山

灯の消えた編集室、薄明りで書類を確認している常子

執筆を続ける花山

編集長室を見つめる常子

<常子は花山に寄り添うように遅くまで残っておりました>

(つづく)

亡くなった妻加奈子の話題で「すてきな方だったんですね」と言う常子に
星野が急に「いや、出版社を作るなんて…」と常子の話にかえてしまったのは
照れくさかったからなのだろうか?
それとも常子さんこそ素敵だ…と言いたかったのだろうか?

やっと星野が植物うんちく話をしてくれた!
常子も嬉しそうだったね
植物の話をしないのは星野が変わってしまったからでは…
と疑っていたのだが一安心だ

桔梗の花言葉は「変わらぬ愛」「気品」「誠実」「従順」で
菜の花は「快活」「競争」「小さな幸せ」「豊かな財力」とのこと

美子から星野の話を聞かされた君子は微妙な表情だったけれど
何かが心配なのだろうか?
昔の経緯を思い出しただけなのか
それとも後妻に入る難しさを考えたりしているのかよく分からない

美子はさすが信奉者だけあって花山の苦しみを理解しているんだね
だがラストで花山に寄り添っていたのは常子だった
今回の大部分は常子と星野が15年の時間を埋め
お互いが昔のままな事を確認できたようなお話の印象だったが
なぜこんなラストなのだろう?
この先、もしかしたら常子は花山をはじめとする社員一同と共有する理念と
星野とを天秤にかけなければならない事態に追い込まれるという事なのだろうか?
15年前は家族を守るために星野を諦めた常子だが
今回もまた、理念(あなたの暮し)を守るために星野を失うのだろうか?
それも物語としては美しいかもしれないが普通にハッピーエンドが見たいかな…



2016年8月22日月曜日

とと姉ちゃん(121)星野からの商品試験への協力の申し出を断ってしまった常子に美子は…

昭和三十一年春 

電気トースターの商品試験に取り組んでいる常子(高畑充希)たち 

<商品試験は対象を電化製品にも広げより本格的になっていました 
一つの商品に長い時間をかけさまざまな項目を
実際に使う消費者の立場に立って検証します> 

電球の商品試験で耐久性を調べるためサングラスをかけて
オンオフを繰り返している美子(杉咲花)たち 
と、一つの電球が切れてしまう 
扇田「チューブ電器、もう切れました」 
様子を見に来た常子「あ~」 
美子「つける度に明るさも落ちていったわ」 
常子「じゃあ消費電力の試験に回しましょう」 

<複数の商品を同時に試験するため作業は社員総がかりです> 

鉛筆の試験をしている水田(伊藤淳史)たち 

<常子は花山と共にその全てを監督するという
今まで以上に忙しい毎日を送っていました>

トースターの試験で機械から煙が上がる
「どうした?どうした?」
常子「大丈夫?」
「パンが上がらなくなってそのままにしてたんで…」
常子「細かい状況を記録してあと温度も測って下さい」

水田家
「よっちゃん見て見て~」とたまきが着けているエプロンを見せる
美子「ん~かわいい、お母さんとおそろいね」
たまき「たまきよっちゃんにごはん作ってあげるの」
美子「えっ、たまき作れるの?」
「うん、ちょっと待っててね」とたまきが台所に向かう
鞠子(相楽樹)「この前初めて上手に卵が割れたのよ
これなら目玉焼きが作れるね…って言ったら…」
美子「そういう事…」
鞠子が心配して台所にたまきの様子を見にいく

焦げて黄身のつぶれた目玉焼き
美子「ん~おいしそう、ありがとう」
たまき「おいしそうじゃない」
美子「そんな事ないよ、作ってくれてうれしいよ」
たまき「でもよっちゃんにきれいなのあげたかったのに…」
「じゃあこっちと交換してあげよっか」と鞠子が自分のものと取り替える
「これでよっちゃんにおいしいもの食べてもらえるね」
たまき「うん!よっちゃんどうぞ」
美子「ありがとう」
鞠子「今度はもっと上手に作れるように練習しようね」
たまき「うん!」
「うん、はいたまき、これよっちゃんに渡して」と鞠子がたまきにグラスを持たせる
そんな鞠子を美子が見つめている
鞠子「うん?」
美子「フフフ、いや…お母さんになったんだなあと思って」
鞠子「フフフ…何よ、私なんてかかに比べたらまだまだよ」
美子「フフフ、やっぱりたまきが作ったのもらっちゃおう」(と皿を取り替える)
たまき「ウフフフ」
鞠子「よかったね、たまき」
たまき「うん!」
食事が始まり鞠子「とと姉は星野さんに会ったりしてるの?」
美子「え~さあどうかな?何も聞いてないけどどうして?」
鞠子「フフ…」
美子「何よ、もったいぶらないで言ってよ」
鞠子「う…ん…とと姉と星野さん多分以前交際してたんじゃないかな」
美子「えっ?」
鞠子「だって大阪に行く前は週に一度は必ず会ってたでしょ?」
美子「うん、お汁粉?」
鞠子「そうそう…とと姉毎回その日は朝からそわそわそわそわして
(美子が笑う)鏡台の前にいる時間も普段より長かったし」
美子「まあ…そういう気持ちもあったのかもしれないね」
鞠子「うん…もしかしたら…再会を機に昔みたいに…」
美子「ないないない、とと姉ちゃんにそんなそぶり全然ないもん
それに星野さんにはお子さんがいらっしゃるでしょ?
星野さん自身もそういう気持ちは…」
鞠子「そう…」
美子「まり姉ちゃんは星野さんとおつきあいしてほしいの?」
鞠子「う~ん…してほしいとまでは思わないけど
もし少しでも気持ちが残ってるならそうなればいいなあって…
だって好きな人と一緒にいるって幸せな事じゃない?」
美子「…そうね」

あなたの暮し出版前
台の上にトーストを並べて道行く人に配布している女性社員
「トーストお裾分けしていま~す」

トースタを試験中の松永「あれ?」
花山(唐沢寿明)「どうした?」
松永「つまみが壊れたみたいです、パンが下がらなくて」(常子ものぞき込む)
花山「何回目でだ?」
松永「えっ?えっと…え~…」
花山「お前はクビだ!」
一同が花山を見る
松永「待って下さいよ、クビなんてそんなのひどすぎますよ
ちょっと数え忘れただけじゃないですか」
花山「数え忘れただけ?あれほど試験に臨む覚悟を伝えたのに
まだ分からんのか!そんなやつはここにいなくていい帰れ!」
緑(悠木千帆)「そこまで言わなくても…」
立ち上がる花山「いいか?改めて聞いてくれ
人様が命懸けで作った商品を我々は真正面から批評するんだ
こちらも命懸けでやって初めて責任が果たせるんだ!」
松永「すみません、二度とないように気を付けます」
花山「二度目などない!一度失敗したらこれまでの試験は全て水泡に帰す」
寿美子「あの…私念のために全部の回数を控えていたので
分かりますけど…」
常子「本当?」
寿美子「はい」
美子「さすがすみちゃん」
花山「作業する人間と数を数える人間は分けた方がいいな
大塚さん、お願いできるか?」
寿美子「はい!」
と、扇田が紙袋ふたつに大量のバターを持って帰ってくる
扇田「同級生に末永に勤めてるのがいてね
僕がここの人間でトースターで毎日パンを焼いているって言ったら口利いてくれて
皆さん!バターの差し入れですよ!これ全部タダですよ!」
緑「タダ?すごいわねえ」
美子「じゃあバタートーストでも頂きながら一休みしますか」
扇田「いいですね!」
花山「待ちなさい!扇田君、すぐにそれを返してきなさい」
扇田「へっ?」
花山「同級生だか何だか知らんが不正に手に入れたものを
商品試験の場に持ち込むなど言語道断だ」
扇田「いや、あの…お言葉ですが試験する商品だったら
僕だってこんな事しません
でも今回トースターですから…」
花山「同じ事だ!この先バターの品質を検証するかもしれない
その時に、あの時協力したからうちに有利な記事を書け…
と言われる可能性もある!そんな事はないと君は言い切れるのか?」
扇田「それは…」
花山「みんなも今後気を付けてくれ!」
常子「はい」
(一同)「はい」
花山が部屋を出ると電話がかかってくる
美子「はい、あなたの暮し出版です…少々お待ち下さい…
とと姉ちゃんお電話よ」
常子「あ…すぐ行きます」
(電話の声)「あの…その声もしかして美子さんですか?」
美子「えっ?」
(星野)「星野です」
美子「あ~どうなさったんです?あっ、今姉と代わります(常子に)星野さん」
常子「星野さん?…って星野さん?」
受話器を取り「お電話代わりました常子です」
(星野)「すみませんお仕事中に」
常子「いえ、どうされました?」

星野の会社
電話をする星野の後ろに雑誌を持つ男がいる
星野「実は僕の上司があなたの暮しの商品試験の記事に感嘆しておりましてね
よくここまで記事にできるなと」
(常子)「あら…わざわざお知らせ頂きありがとうございます」

常子「励みになります」
(星野)「いえ、そこで上司から何か協力ができないかという話が出まして」
常子「協力?」

星野「はい、例えば今後衣類を検証する機会があるとします
その時に洗濯をしてどのように縮むかを調べるとしたら
洗剤が必要になりますよね」

常子「はい」
(星野)「そのような時にうちの製品を格安でご提供させて頂きたいなと思って
お電話した次第です」
常子「ああ…それはありがとうございます
ただ…お気持ちはありがたいのですが
今後どの商品がどのように試験に関わってくるか分からないので
商品は一般購入すると内規を定めておりまして」

星野「ああ…そうですか」
(常子)「せっかくお電話下さったのにすみません」
星野「あっ、いえいえいえ、こちらこそ困らせてしまってすみませんでした」

常子「いえ、でもありがとうございます
上司の方にもよろしくお伝え下さいませ」
(星野)「はい、では失礼致します」
常子「はい、失礼します」(と受話器を置く)
美子「星野さん…自分の会社の商品を?」
常子「うん…申し訳ない事したわ
せっかく電話かけて下さったのに」
美子「うん………じゃあお詫びに何かお持ちしたら?」
常子「えっ?」
美子「ほら、小さいお子さんがいるんだし
お菓子とか喜んで頂けるんじゃない?
せっかくご提案頂いたんだからそれくらいね」
常子「ああ…」(青葉の笑顔を思い出した常子がうなずく)

紙袋を提げた常子が星野宅のブザーを押す
ドアを開けて出てきた泣き顔の青葉「おばちゃま…」
常子「うん?青葉ちゃんどうしたの?」
青葉「お兄ちゃんが…」
「ちょっとごめんね」と家に上がった常子が居間で倒れている大樹を発見する
「大樹君?」と肩をさすり抱き起すが大樹は赤い顔でせきをしている
心配そうに見ている青葉
大樹の頬に触る常子「熱いね」

(つづく)

美子たちがサングラスをかけて電球を試験している絵はシュールだった
もはや出版社だとは思えないw(会社の前ではトースト配ってるし)

たまきが目玉焼きを作った件は何の意味があったのだろう?
母親に見守られて育っている幸せなたまきと
ラストで兄が倒れて泣く事しかできない母親のいない青葉との対比なのかな?

鞠子と美子の15年前の星野への認識に違和感を感じた
姉が2年間も毎週会っていたんだから好き合っていたに決まっているだろ
交際していた…と認識するべきだ
もう早く君子に常子が家族のためにプロポーズを断ったってぶっちゃけてほしい

しかし実験室の引っ越しで鞠子が常子を見つめていた件は回収された
鞠子の思いが美子にリレーする形で常子を星野の家に向かわせたんだね

花山は厳しすぎw
「クビだ」なんて言葉は本気でクビにするつもりの時にしか使っちゃだめだ
寿美子の「私…分かりますけど」は遅すぎwもっと早く言えよ
バターの件は微妙だけどまあ花山の言う通りかな…