夜道を駆ける常子(高畑充希)
星野家に到着してブザーを押しドアのノブを回すと鍵は開いている
「大樹君?」と居間に向かうが廊下で星野(坂口健太郎)と鉢合わせになる
星野「常子さん?」
部屋はパーティーのように飾り付けられ星野ものんびりとした様子だ
訳が分からず子どもたちを見る常子
タイトル、主題歌イン
常子「えっ…」
ちゃぶ台にはチキンライスとエビフライが並び子どもたちが常子に振り向いている
星野「常子さん…どうして?」
常子「いや…あの…大樹君が具合悪いって聞いてそれで…」
大樹「ううん、僕元気だよ」
常子「ああ…いやでも…えっ?」
星野「大樹が具合悪いなんて誰から聞いたんですか?」
常子が青葉を見る
紙で作った王冠を頭に被った青葉が目を逸らせる
星野「青葉がそんな事言ったのか?(青葉の顔をのぞき込み)
どうして常子さんにそんな嘘をついたんだ?」
青葉「お父さんが…おばちゃまを呼んじゃ駄目って言うから…
だから前みたいにお兄ちゃんが具合が悪いって言ったら来てくれると思ったの…」
星野「…だからといって嘘はよくないぞ(青葉の肩を優しくさすりながら)
青葉も嘘をつかれたらどう思う?嫌だろ?」
青葉「ごめんなさい…」
常子に頭を下げる星野「申し訳ありませんでした」
常子「いいんです、青葉ちゃん謝ってくれましたし」
星野「でも…」
常子「それに…(大樹を見て)もう…何より大樹君が無事でよかった」
(と大樹を抱きしめる)
青葉「ごめんなさい…」
「ううん、会いたいと思ってくれてありがとう」と青葉も抱き寄せる常子
子どもたちを膝に抱き安心して涙ぐむ常子を星野が見つめている
ケーキのロウソクに火が灯される
(一同)「青葉お誕生日おめでとう」
青葉「ありがとう」
一同の拍手
部屋を駆けまわり追いかけっこをしているような4人
青葉に手を引かれる常子「逃げろ逃げろ」
大樹を抱き上げる星野「大樹捕まえた~」
倒れ込みじゃれあうように遊び続ける4人
遊び疲れたのか眠ってしまった青葉を星野が布団へと運ぶ
(隣の布団で大樹が眠っている)
掛け布団を被せ青葉を眺めている常子
その常子を星野が見つめる
常子が星野を見る
目が合い少しドギマギしたような星野「すみません遅くまで」
常子「いえ、楽しかったです………ではそろそろ…」(と立ち上がる)
星野「あの…」
常子「はい」
星野「お送りさせて下さい」
常子「…いえ、大樹君や青葉ちゃんが起きた時に
お父さんがいないとさみしいでしょうから」
星野「…そうですか」
常子「では失礼します」(と部屋を出ていく)
玄関のドアを閉める常子
歩き始めるが追ってきた星野がドアを開ける
振り向く常子「私何か忘れ物でもしました?」(と自分のバックをちらりと見る)
星野「いえ」
星野を見て目をぱちくりさせる常子
直立して腕を前に組む星野
「僕は…もう常子さんには会わない方がいいと思っていました
僕には妻へのうしろめたさがあって…
僕だけが新たな人生を歩んではいけないと…ずっと思っていたので
でも…子どもたちにはそんなの関係ないようです
とても常子さんの事を好いている
そして…それは僕もです」
驚いたのか少し口を開き星野を見ている常子
歩み寄り常子の顔をのぞき込む星野「もっと会えませんか?」
背の高い星野を見上げる常子
星野「もっと…話をさせてもらえませんか?」
常子「私も…星野さんのご迷惑になるのではないかと思っていました
(でも…)大樹君や青葉ちゃんともっと一緒にいたい
星野さんとも一緒にいたい
でも星野さんは亡くなった奥様の事を愛してらっしゃるだろうから
ご迷惑なんじゃないかなって思って…だから…」
星野が常子を抱きしめる
目を閉じ常子の肩に顔を埋めるような星野
驚いたように大きく目を開いたままの常子がゆっくりと右手を星野の背中に回す
そして右手が爪を立てるように星野の肩を掴む
静かに抱き合う2人
美しい月
小橋家
美子(杉咲花)「とと姉ちゃん遅いですね」
君子(木村多江)「そうねえ」
と、「ただいま帰りました」と常子が戻る
美子「大樹君大丈夫だった?」
常子「うん?」
美子「あの慌てよう見てたら分かるわ
大樹君に何かがあって青葉ちゃんが電話してきたんだって」
常子「ああ…」(と靴を揃えて部屋に入る)
君子「無事だったのよね?」
常子「あ…それが…青葉ちゃんの嘘だったんです」
君子「嘘?」
美子「どうしてそんな…」
席に着く常子「自分の誕生日にどうしても会いたかったようで
そう言えば私が飛んでくると思ったみたいで」
美子「そっか」
君子「そうだったの」
常子「でも…私何だかうれしかったです
青葉ちゃんがそこまで私に会いたいと思ってくれてるなんて」
君子が微笑んでうなずく
美子も幸せそうな姉を見て安心したように微笑む
鏡台の前で常子が髪を梳かしている
左手がブラシを置いた右手を撫でるように掴む
星野の背中を掴んだ右手を思い出す常子
水田(伊藤淳史)「これもだ」
常子「どうかしました?」
読者からの葉書を読む水田「電気釜を購入したいが
粗悪品が多いとのうわさを聞きどれを購入すればいいか悩んでおります…
こういう内容の手紙、最近多くないですか?」
葉書を手に取る常子
美子「そういえば私もよく目にする」
緑(悠木千帆)「私もです」
常子が大樹のやけどの話を思い出す(電気釜で足を…)
常子「電気釜も試験しましょう」
長机にずらっと並んだ電気釜を調べるスタッフ一同
松永「へえ~これが…」
本木「電気釜っちゅうやつですか」
寿美子(趣里)「使うのは初めてです」
「俺も初めてです」
「私もです」
島倉「スイッチひとつでごはんが炊けるなんて便利ですね
うちはお釜をガスコンロにかけて火加減を見ながら慎重に炊いてるっていうのに」
扇田「うちだってそうだよ」
水田「ガスで炊いてるだけいいですよ
うちの田舎なんてまだ薪ですからね
薪の状態で燃え方が違うから大変ですよ」
花山(唐沢寿明)「三度の飯もこわしやわらかし」
水田「これで上手に炊けるのなら主婦の手間を減らす革新的な発明だよ」
(一同)「うん」
「だけどこれ1台で4,500円でしょ?」
扇田「大卒初任給の半分ですか」
美子「それでも欲しがる人がたくさんいるんだからすごいですよね」
島倉「新しくて便利な商品が出る度にみんな買いたがりますからね」
常子「じゃあテスターの皆さんがいらっしゃる前に
電気釜の基本的な使い方を覚えておきましょう」
(一同)「はい」
<電気釜の試験でも毎日お米を炊いている一般の主婦の視点が必要でした
1万人を超えるテスター希望者の中から通える範囲に住む10人を選び
協力してもらう事になりました>
アカバネ電器製造社長室
赤羽根(古田新太)がステーキを食べている
「失礼します」と社員の村山と酒井が入ってくる
酒井(矢野聖人)「あなたの暮しの次の商品試験の内容が分かりました」
村山(野間口徹)「どうやら電気釜のようです」
ナイフとフォークを持つ赤羽根の手が止まる「電気釜?」
酒井「我が社の製品も含まれています」
「いい加減目障りだな、商品試験ってのは」
と肉を噛む赤羽根
(つづく)
青葉はかわいい嘘をつく
嘘だと分かってから改めて録画を観ると電話の会話は確かに棒読み口調で
ちゃんと嘘をついている演技になっている
そうか…星野は加奈子にうしろめたさがあったのか
でも前回で加奈子の願いを知ったから
常子との事を前向きに考えられるようになったんだね
具体的に結婚するかどうかは分からないけれど
気持ちの上では常子と星野問題は決着してしまった
まさに急転直下だ、こんなに早く解決するとは思わなかった
何だか逆に怖い
残り1か月もあるのだが最後にバッドエンドにならなければいいが…
今回は常子が驚いて目を見開いているシーンが多かった
改めて高畑は目ぇでかいなあ…と思った
鏡台のシーンでは髪を下ろして珍しく常子が「女」を感じさせた
絶妙に少し上を向いた鼻が美しい
あの常子が夜中に鏡を見て男の事を思い出すなんて胸熱だ
2016年8月31日水曜日
2016年8月30日火曜日
とと姉ちゃん(128)亡き妻の思いを知る星野~常子は青葉から連絡を受け…
星野(坂口健太郎)「こちらこそ御無沙汰してしまって…」
弓岡(志賀廣太郎)「ああ、いや…」
星野「ほら、おじいさんだよ…青葉」
しかし青葉は星野の後ろに隠れてしまい大樹もどこかぎこちない
「ほら、おもちゃだよ」と弓岡がお土産を見せ
星野も「ほら青葉、おじいちゃんがおもちゃを買って下さったよ、おいで」
と促すのだが青葉は星野の背中から出て来ようとはしない
弓岡「まぁいいんだ、3年ぶりだ…覚えとらんだろう」
星野「…」
タイトル、主題歌イン
隣の間でお土産のおもちゃで遊んでいる大樹と青葉
弓岡「大きくなったなあ…大樹も青葉も」
星野「ええ、大樹なんて去年の服がほとんど入りませんから」
弓岡「そうか…武蔵君も一杯つきあわないか」(と徳利をつかむ)
「では一杯だけ、おちょこ取ってきます」と台所に立つ星野
弓岡「少し驚いたよ」
星野「何がですか?」
弓岡「来てみたら突然女の人が出てきて」
星野「ああ、家政婦のなみさんですか?」
弓岡「てっきりそういうお相手なのかと思ったが…」
星野(少し笑いながら)「そういう相手って…何ですか?」
席に戻った星野に弓岡「再婚だよ」
星野「…」
弓岡「そろそろ考えてもいいんじゃないか?
加奈子もそう願っていたよ…死ぬ間際言われたんだ…
あの人は私が死んでもずっと一人でいるだろうけど
あんな不器用な人が仕事も家事もなんてできっこない
子どもにも母親がいた方がいい、だからもし数年たっても
あの人が一人だったら再婚するよう勧めてほしい…とな
…ちゃんと君に伝えたからな」
星野「…」
徳利を持ち上げている弓岡に星野が盃を差し出す
注がれた酒を飲み干す星野
スタッフや主婦のテスターの前に立つ常子(高畑充希)
「え~これでアイロンの試験、全て終了しました、ご協力ありがとうございました」
(一同)「ありがとうございました!」(拍手)
常子「もう本当に康恵さんと皆さんのおかげです」
康恵(佐藤仁美)「私たちの頑張りを無駄にしないようにいい記事にしておくれよ」
常子「もちろんです」
編集長室で帆船の模型を作っている花山(唐沢寿明)
ノックをして「失礼します」と常子が入ってくる
「アイロンの試験資料全てそろいました、ここに置いておきますね」
花山「ああ」
部屋を出ようとするが振り返り原稿に目を落とす花山を見つめる常子
「原稿楽しみにしています」
花山が机の周りに試験資料を貼り付けたボードを何台も配置している
席に座りその資料に囲まれ瞑想するように目を閉じる
時計の秒針の音だけが聞こえる
どれくらい時間がたったのだろう?
と、花山がペンを取り原稿を書き始める
『アイロンを試験する
洋服全盛の現在ではミシンと並んで、あるいはそれ以上に
アイロンは私たちの生活になくてはならないものになっています
ほとんどの家庭で毎日のように使うものだからこそ
安全で使いやすく長もちするものでなくてはなりません
アイロンの試験を行うにあたって10人の主婦に協力してもらい
2か月毎日50枚のワイシャツにアイロンをかけてもらいました
使っているうちに柄の部分が熱くなってきて
ハンカチを巻かないと持てないという事が試験の間主婦たちを悩ませ続けました
そこでアイロンのスイッチを入れてから10分、20分、30分ごとに
どれくらい熱くなっているか測ってみました
20分もすると半分のアイロンはハンカチどころか
大きなタオルを巻かなければ持てなくなるほど温度が高くなりました
その中でもアカバネはむやみに熱くなり
30分後には熱で柄の塗料が溶けてしまいました
これは想定される到達温度に対して
全く耐久度の合わない塗料で加工しているから起こる訳で
メーカーの完全な設計ミスと言わざるをえません(総じて国産のアイロンは…)』
花山の原稿を読み上げる常子「総じて国産のアイロンは外国製品に比べて
設定温度が不正確でコードなどの故障も多く改善点が多く残っています
いくつかのアイロンは使っている人に危険を及ぼす可能性があります
メーカーは安く売る事よりも購入者にとって安全で使いやすい事を
第一に考えてほしいと心より願います」
テスターの主婦たちから拍手が起こる
「頑張ってよかったわね」
「本当にね」
編集長室から花山が出てくる「朝から騒がしいな」
常子「花山さん、文句なしの原稿です、ありがとうございます」
花山「礼を言うなら私ではなくこちらにだ(と主婦たちの方を見る)
その原稿を書けたのもあなたたち主婦の皆さんのご尽力のおかげですよ」
康恵「礼を言うのはこっちの方だよ
たくさんの人に読まれてるあなたの暮しに関われて
責任ある仕事を任せてもらえるなんて
私たちみたいなただの主婦にとっては
こんな気持ちを味わえるなんて思ってもなかったよ」
常子「ただの主婦ではありません
主婦の皆さんが暮らしの中で得たアイデアやこまやかな感性があったからこそ
今回のアイロンの試験もいい結果が導き出せたんだと思います」
康恵「そうかい?そんなふうに言われちゃ悪い気はしないけど」
主婦1「あんたまた調子に乗って!」
(一同の笑い)
美子(杉咲花)「やっぱり主婦の方々の意見は
商品試験にとって欠かせないものなのかもしれないですね」
常子「だったら主婦の方限定でテスターを募集したらどうかしら…
主婦の方にだからこそ見えるものがある
その目を大切にしたいんです…だから主婦のテスターさんです」
花山「そりゃいいな」
常子「ですよね」
「私やりたいです」
「私もやりたい!」と主婦たちから次々に声が上がる
常子「じゃあ皆さんにご協力お願いします」
昭和三十二年一月
あなたの暮し39号が発刊される
<アイロンの商品試験を特集した最新号は30万部以上を売り上げました
更に全国の読者からテスターへの応募が殺到し
1万を超える葉書が届いたのです>
葉書を読んでいるスタッフ一同
「笑顔をくれるあなたの暮し」
水田(伊藤淳史)「どの葉書も必ず、いつも楽しみにしています…とか
ひと言添えてありますね」
松永「この会社で働ける事は光栄な事だって改めて思いますね
こうやって読者から感謝してもらえるし売れれば売れるほど給料も増えるし」
水田「うちは常子さんが売り上げをちゃんと社員に還元しようって考えだからね」
松永「まあおかげで買い物ばかりしちゃうんですよね
金があるとあれも欲しいこれも欲しいって
実はこの間、最新のトランジスタラジオ買っちゃったんです」
扇田「また?」
寿美子(趣里)「前に電気蓄音機を買ったって言ってませんでした?」
松永「うん…電気屋の前を通る時つい足が止まっちゃってさ」
島倉「分かる分かる」
扇田「あの光景こそが希望っていうんだろうね」
趣里「今日は何だか詩的ですね」
扇田「いやいや本当にそう思うんだよ
焼け野原だった東京がここまで復興できて
今や戦争以前より便利な商品が売られてるんだぜ
まさに希望そのものじゃないか!」
松永「そっか、僕が買っているのはただの商品じゃなくて希望だったのか
じゃあこれからも買い物しなくちゃ、ねえ」
扇田「松永!」
美子「もうそんな事言ってすってんてんにならないでよ」
と、常子が「ただいま帰りました」と出先から戻り
「では皆さん今日はそろそろ上がりましょうか」
(一同)「はい」
すると電話が鳴り緑(悠木千帆)が受けるのだが
「はい?え~…おしゃれおばちゃま?うん…ちょっと待ってね」
それを聞いて「ちょっとごめんなさい」と受話器をもらう常子
「もしもし…もしかして青葉ちゃん?常子です」
(青葉の声)「あっ、おばちゃま、あのね」
常子「うん」
(青葉)「お兄ちゃんがまた具合悪いって」
常子「えっ?」
(青葉)「お父さんいないの、おばちゃま早く来て!」
常子「分かった、おばちゃますぐ行くからお外に出ないで待っててね、ねっ
後でね、すぐにね、はい」
ビルを飛び出し駆けていく常子
アカバネ電器製造のロゴ
あなたの暮し最新号のアイロンの試験記事を読んでいる男が激怒して
雑誌を壁に投げつける
男・アカバネ電器製造社長赤羽根憲宗(古田新太)
(つづく)
やったね!
亡き妻が星野の再婚を望んでいたという事で星野の気持ちも変わるかも
花山はもう知恵の輪には飽きたのか模型を作っていたね
常子が花山の原稿を絶賛して主婦たちにも「試験でいい結果を導き出せた」
と感謝しているのに少し違和感があった
いや、商品試験そのものの存在意義についてはドラマ内で語られている通り
すばらしいものだと思うのだが今回の原稿はダメだししているようにしか思えず
常子の言う「いい結果」も
製品の不具合をたくさん発見できたぜ…というふうにしか感じないのだ
これは例えば痴漢常習者をマークしている刑事が犯行を願ってしまうように
常子は製品に不具合がある事を願ってしまっているのではないだろうか?
確かに試験してもどの製品も横並びで不具合もなければ記事にはならない
だからといって製品の不具合を「いい結果」と言ってしまうのは違う気がする
もちろんドラマの作り手は
主婦ならではの細やかな視点からのアイロンの使い心地の評価に対して
常子が「いい結果」と述べたというつもりなのだろうが分かりにくかった
花山がボードに貼った資料の数々がそれらの材料なのかもしれないが
ざっとドラマを見て
前述したように常子は製品の不具合を願っていると感じてしまったのだ
美子の発言から常子の「だったら主婦の方限定で
テスターを募集したらどうかしら…」も少し違和感があった
ナレでテスターだと紹介されていたせいかもしれないが
「主婦のテスター」と2か月も一緒に仕事をしてきた後なのに今更…
もしかしたら今は康恵の顔で集まっている10人(康恵を除くと9人)を
康恵を介さずに直接契約できるようにするためにあえて言ったのかと
ちょっと思ってしまったw(もちろん常子はそんな悪い子じゃありません)
扇田の「希望」の件はとてもいいお話だったと思うけど
美子が「すってんてんにならないでよ」で軽く締めちゃったねw
赤羽根は顔が怖すぎ
古田新太とマツコはテレビで初めて見た時インパクトあったなぁ…
こんなんテレビに出していいのかよ…と本気で思った
弓岡(志賀廣太郎)「ああ、いや…」
星野「ほら、おじいさんだよ…青葉」
しかし青葉は星野の後ろに隠れてしまい大樹もどこかぎこちない
「ほら、おもちゃだよ」と弓岡がお土産を見せ
星野も「ほら青葉、おじいちゃんがおもちゃを買って下さったよ、おいで」
と促すのだが青葉は星野の背中から出て来ようとはしない
弓岡「まぁいいんだ、3年ぶりだ…覚えとらんだろう」
星野「…」
タイトル、主題歌イン
隣の間でお土産のおもちゃで遊んでいる大樹と青葉
弓岡「大きくなったなあ…大樹も青葉も」
星野「ええ、大樹なんて去年の服がほとんど入りませんから」
弓岡「そうか…武蔵君も一杯つきあわないか」(と徳利をつかむ)
「では一杯だけ、おちょこ取ってきます」と台所に立つ星野
弓岡「少し驚いたよ」
星野「何がですか?」
弓岡「来てみたら突然女の人が出てきて」
星野「ああ、家政婦のなみさんですか?」
弓岡「てっきりそういうお相手なのかと思ったが…」
星野(少し笑いながら)「そういう相手って…何ですか?」
席に戻った星野に弓岡「再婚だよ」
星野「…」
弓岡「そろそろ考えてもいいんじゃないか?
加奈子もそう願っていたよ…死ぬ間際言われたんだ…
あの人は私が死んでもずっと一人でいるだろうけど
あんな不器用な人が仕事も家事もなんてできっこない
子どもにも母親がいた方がいい、だからもし数年たっても
あの人が一人だったら再婚するよう勧めてほしい…とな
…ちゃんと君に伝えたからな」
星野「…」
徳利を持ち上げている弓岡に星野が盃を差し出す
注がれた酒を飲み干す星野
スタッフや主婦のテスターの前に立つ常子(高畑充希)
「え~これでアイロンの試験、全て終了しました、ご協力ありがとうございました」
(一同)「ありがとうございました!」(拍手)
常子「もう本当に康恵さんと皆さんのおかげです」
康恵(佐藤仁美)「私たちの頑張りを無駄にしないようにいい記事にしておくれよ」
常子「もちろんです」
編集長室で帆船の模型を作っている花山(唐沢寿明)
ノックをして「失礼します」と常子が入ってくる
「アイロンの試験資料全てそろいました、ここに置いておきますね」
花山「ああ」
部屋を出ようとするが振り返り原稿に目を落とす花山を見つめる常子
「原稿楽しみにしています」
花山が机の周りに試験資料を貼り付けたボードを何台も配置している
席に座りその資料に囲まれ瞑想するように目を閉じる
時計の秒針の音だけが聞こえる
どれくらい時間がたったのだろう?
と、花山がペンを取り原稿を書き始める
『アイロンを試験する
洋服全盛の現在ではミシンと並んで、あるいはそれ以上に
アイロンは私たちの生活になくてはならないものになっています
ほとんどの家庭で毎日のように使うものだからこそ
安全で使いやすく長もちするものでなくてはなりません
アイロンの試験を行うにあたって10人の主婦に協力してもらい
2か月毎日50枚のワイシャツにアイロンをかけてもらいました
使っているうちに柄の部分が熱くなってきて
ハンカチを巻かないと持てないという事が試験の間主婦たちを悩ませ続けました
そこでアイロンのスイッチを入れてから10分、20分、30分ごとに
どれくらい熱くなっているか測ってみました
20分もすると半分のアイロンはハンカチどころか
大きなタオルを巻かなければ持てなくなるほど温度が高くなりました
その中でもアカバネはむやみに熱くなり
30分後には熱で柄の塗料が溶けてしまいました
これは想定される到達温度に対して
全く耐久度の合わない塗料で加工しているから起こる訳で
メーカーの完全な設計ミスと言わざるをえません(総じて国産のアイロンは…)』
花山の原稿を読み上げる常子「総じて国産のアイロンは外国製品に比べて
設定温度が不正確でコードなどの故障も多く改善点が多く残っています
いくつかのアイロンは使っている人に危険を及ぼす可能性があります
メーカーは安く売る事よりも購入者にとって安全で使いやすい事を
第一に考えてほしいと心より願います」
テスターの主婦たちから拍手が起こる
「頑張ってよかったわね」
「本当にね」
編集長室から花山が出てくる「朝から騒がしいな」
常子「花山さん、文句なしの原稿です、ありがとうございます」
花山「礼を言うなら私ではなくこちらにだ(と主婦たちの方を見る)
その原稿を書けたのもあなたたち主婦の皆さんのご尽力のおかげですよ」
康恵「礼を言うのはこっちの方だよ
たくさんの人に読まれてるあなたの暮しに関われて
責任ある仕事を任せてもらえるなんて
私たちみたいなただの主婦にとっては
こんな気持ちを味わえるなんて思ってもなかったよ」
常子「ただの主婦ではありません
主婦の皆さんが暮らしの中で得たアイデアやこまやかな感性があったからこそ
今回のアイロンの試験もいい結果が導き出せたんだと思います」
康恵「そうかい?そんなふうに言われちゃ悪い気はしないけど」
主婦1「あんたまた調子に乗って!」
(一同の笑い)
美子(杉咲花)「やっぱり主婦の方々の意見は
商品試験にとって欠かせないものなのかもしれないですね」
常子「だったら主婦の方限定でテスターを募集したらどうかしら…
主婦の方にだからこそ見えるものがある
その目を大切にしたいんです…だから主婦のテスターさんです」
花山「そりゃいいな」
常子「ですよね」
「私やりたいです」
「私もやりたい!」と主婦たちから次々に声が上がる
常子「じゃあ皆さんにご協力お願いします」
昭和三十二年一月
あなたの暮し39号が発刊される
<アイロンの商品試験を特集した最新号は30万部以上を売り上げました
更に全国の読者からテスターへの応募が殺到し
1万を超える葉書が届いたのです>
葉書を読んでいるスタッフ一同
「笑顔をくれるあなたの暮し」
水田(伊藤淳史)「どの葉書も必ず、いつも楽しみにしています…とか
ひと言添えてありますね」
松永「この会社で働ける事は光栄な事だって改めて思いますね
こうやって読者から感謝してもらえるし売れれば売れるほど給料も増えるし」
水田「うちは常子さんが売り上げをちゃんと社員に還元しようって考えだからね」
松永「まあおかげで買い物ばかりしちゃうんですよね
金があるとあれも欲しいこれも欲しいって
実はこの間、最新のトランジスタラジオ買っちゃったんです」
扇田「また?」
寿美子(趣里)「前に電気蓄音機を買ったって言ってませんでした?」
松永「うん…電気屋の前を通る時つい足が止まっちゃってさ」
島倉「分かる分かる」
扇田「あの光景こそが希望っていうんだろうね」
趣里「今日は何だか詩的ですね」
扇田「いやいや本当にそう思うんだよ
焼け野原だった東京がここまで復興できて
今や戦争以前より便利な商品が売られてるんだぜ
まさに希望そのものじゃないか!」
松永「そっか、僕が買っているのはただの商品じゃなくて希望だったのか
じゃあこれからも買い物しなくちゃ、ねえ」
扇田「松永!」
美子「もうそんな事言ってすってんてんにならないでよ」
と、常子が「ただいま帰りました」と出先から戻り
「では皆さん今日はそろそろ上がりましょうか」
(一同)「はい」
すると電話が鳴り緑(悠木千帆)が受けるのだが
「はい?え~…おしゃれおばちゃま?うん…ちょっと待ってね」
それを聞いて「ちょっとごめんなさい」と受話器をもらう常子
「もしもし…もしかして青葉ちゃん?常子です」
(青葉の声)「あっ、おばちゃま、あのね」
常子「うん」
(青葉)「お兄ちゃんがまた具合悪いって」
常子「えっ?」
(青葉)「お父さんいないの、おばちゃま早く来て!」
常子「分かった、おばちゃますぐ行くからお外に出ないで待っててね、ねっ
後でね、すぐにね、はい」
ビルを飛び出し駆けていく常子
アカバネ電器製造のロゴ
あなたの暮し最新号のアイロンの試験記事を読んでいる男が激怒して
雑誌を壁に投げつける
男・アカバネ電器製造社長赤羽根憲宗(古田新太)
(つづく)
やったね!
亡き妻が星野の再婚を望んでいたという事で星野の気持ちも変わるかも
花山はもう知恵の輪には飽きたのか模型を作っていたね
常子が花山の原稿を絶賛して主婦たちにも「試験でいい結果を導き出せた」
と感謝しているのに少し違和感があった
いや、商品試験そのものの存在意義についてはドラマ内で語られている通り
すばらしいものだと思うのだが今回の原稿はダメだししているようにしか思えず
常子の言う「いい結果」も
製品の不具合をたくさん発見できたぜ…というふうにしか感じないのだ
これは例えば痴漢常習者をマークしている刑事が犯行を願ってしまうように
常子は製品に不具合がある事を願ってしまっているのではないだろうか?
確かに試験してもどの製品も横並びで不具合もなければ記事にはならない
だからといって製品の不具合を「いい結果」と言ってしまうのは違う気がする
もちろんドラマの作り手は
主婦ならではの細やかな視点からのアイロンの使い心地の評価に対して
常子が「いい結果」と述べたというつもりなのだろうが分かりにくかった
花山がボードに貼った資料の数々がそれらの材料なのかもしれないが
ざっとドラマを見て
前述したように常子は製品の不具合を願っていると感じてしまったのだ
美子の発言から常子の「だったら主婦の方限定で
テスターを募集したらどうかしら…」も少し違和感があった
ナレでテスターだと紹介されていたせいかもしれないが
「主婦のテスター」と2か月も一緒に仕事をしてきた後なのに今更…
もしかしたら今は康恵の顔で集まっている10人(康恵を除くと9人)を
康恵を介さずに直接契約できるようにするためにあえて言ったのかと
ちょっと思ってしまったw(もちろん常子はそんな悪い子じゃありません)
扇田の「希望」の件はとてもいいお話だったと思うけど
美子が「すってんてんにならないでよ」で軽く締めちゃったねw
赤羽根は顔が怖すぎ
古田新太とマツコはテレビで初めて見た時インパクトあったなぁ…
こんなんテレビに出していいのかよ…と本気で思った
2016年8月29日月曜日
とと姉ちゃん(127)星野一家と別れ傷心の常子は子どもがいる康恵や鞠子の話に…
ビルから出てくる康恵(佐藤仁美)と見送りの常子(高畑充希)と美子(杉咲花)
康恵「今時の若い男性はアイロンもろくに使えないんだねえ」
美子「本当ですね」
康恵「情けないねえ…あっ、私入れて10人ね」
常子「お骨折り頂きありがとうございます」
康恵「いいんだよっ、それにあんたらもアイロン使える主婦の当てなんて
ろくにないだろ?結婚してないんだから」
苦笑いの常子「そうですね…」
少し慌てる康恵「あ…あっ、悪気があって言った訳じゃないんだよ」
常子「いえいえ…」
康恵「私だってつい最近まで戦争未亡人だった訳だから…」
美子「…ずっと気になってたんですけど
どこで知り合った方なんですか?お相手の方って」
康恵「カフェーの時の客でね…気に入られてさ」
美子「へえ~」
康恵「全然好みじゃなかったんだけど(と右手の親指と人差し指で円を作り)
金は持ってたから」
常子と美子が顔を見合わせて笑う
康恵「それに向こうの連れ子が懐いちゃってさ
それが何だかかわいくてねえ…」
康恵の話に星野一家の事を思い出してしまったような常子
康恵の申し出により雇う事になった一般の主婦のテスターに説明している常子
「え~今回皆さんにこちらにある10台のアイロンを使って
試験して頂きたいのはアイロンの使いやすさです
一日50枚のワイシャツにアイロンをかけて頂く事になるのですがその際
こちらの取っ手の持ちやすさ、重さ、細かい部分のシワの伸びやすさなど
どんな点が使いやすくどんな点が使いづらいのか…」
<康恵が集めてきた主婦の仲間たちは早速働き始めました>
「どうですか?」と声をかける常子
康恵(アイロンを手に持って)「これすぐ熱くなるんだけど冷めるのも早くてね」
常子「それだと頻繁にコードを抜き差ししないといけませんね」
康恵「ああ、こりゃ面倒だね」
主婦1「こっちは先っぽが全然熱くならなくて細かいところのシワが伸びないわ」
主婦2「こっちのは持ち手がすぐ熱くなってやりづらいわ」
常子「皆さん、気を付けて下さいね」
<彼女たちの声により具体的な試験項目が固まっていきました>
主婦たちが帰ったあとも基礎的な試験を進めるスタッフ一同
資料を見る花山(唐沢寿明)「うん…どこも温度の上昇は早いみたいだな」
常子「ああ…外国製よりも小さく設計されてるからですかね」
緑(悠木千帆)「皆さん、夜食用のお握り置いときま~す」
<底板全体に均一に熱が行き渡るかを調べる試験や
電源を入れたまま置いておくとどれだけ柄が熱くなるかを測る試験
正確な結果を導き出すために試験は何度も繰り返し行われます
アイロンの商品試験は連日深夜まで及び2か月にわたって行われました>
昭和三十一年九月
常子「皆さん適宜休憩とって下さいね」
(主婦たち一同)「はい」
康恵「ぼちぼち終わりが近づいてきたねえ」
常子「そうですね、でもこんなに長い間お母さんを拘束してしまって
お子さんたちが寂しがってないか心配で…」
康恵「そんな事ないよ、うちに帰ったら飛んできて
今日は何したの?…って聞いてきてさ」
常子「あら」
康恵「勝手にあなたの暮しを読んだりして…
母親が関わってる事が誇らしいみたい
私も気分よくなって話しちゃうんだけどね
そしたら目キラッキラさせて聞き入っちゃってさ」
常子「かわいいですね」
康恵「まあね、フフフフ」
その話題に星野家から離れた常子の心中を察し目を伏せる美子
と、花山が階段を降りて来て「あ~常子さん」
常子「はい」
花山「印刷所に文句言ったら金の話になった
私じゃ分からないから話をつけてくれないか?」
「またですか?はい至急!」と駆け出す常子
<その日常子は料理記事の確認のため森田屋に向かいました>
店に駆け込む常子「こんにちは」
宗吉(ピエール瀧)「おう」
封筒から書類を取り出す常子「すみません、あの原稿の…」
と、「あっ、おばちゃま!」と青葉の声がする
見ると星野一家が客席に座っている
「おばちゃま!」と青葉が常子に抱きつく
常子「こんにちは、青葉ちゃん…大樹君もこんにちは」
大樹「こんにちは」
星野(坂口健太郎)「たまにはみんなで外食しようかと」
常子「そうですか」
星野「はい」
青葉「ねえおばちゃま、何でもうおうちに来てくれないの?」
常子「それは…」
青葉「次はいつ来られるの?クリスマスは?私の誕生日は?」
常子「…」
立ち上がり青葉のそばにきて星野「青葉…常子さんはお忙しいんだから
無理を言ってはいけないよ」
青葉の右手を握る常子「ごめんね」
宗吉「何だよ、つれねえ事言うなよ、それとも何か?
葉っぱのあんちゃんのところに行けねえ事情でもあんのか?」
お互い気まずそうな常子と星野
常子「…いえ…」
場の空気を察したような南(上杉柊平)「あっ、大将」
宗吉「ん?どうした?」
南「常子さんの持ってきた原稿確認しないでいいんですか?」
宗吉「お~そうだったそうだった」
常子「お願いします」(と原稿を渡す)
星野がうなだれる青葉を連れて席に戻る
「オムライス食べようか…青葉…大樹は何食べる?」
視界の中の星野一家から目を逸らせる常子
大樹「カレーライスかな」
星野「カレーライスにする?」
慰めるように青葉の髪を撫でる星野が常子の方をそっと見る
「ありがとうございました」と店を出る常子(宗吉「おう、またな」)
少し動揺したような泣き出しそうな顔で道を歩いていく
あなたの暮し出版前
帰っていく主婦たちを見送るスタッフ一同
常子「皆さん本当に今日はありがとうございました」
扇田「ありがとうございました」
(主婦たち)「さようなら」
「さっ、仕事!」と扇田たちが部屋に戻る
康恵「あ~一生分のアイロンがけをやってる気がするよ」
常子「すみません」
康恵「アハハ、いいんだよ
おかげで最近アイロンかけるのがうまくなったって旦那に言われてさ
前の結婚の時はアイロンなんてあんまりかけなかったから
前の死んだ亭主はそういうの無頓着な人だったからねえ…
再婚したからって前の人を忘れた訳じゃないんだよ
今の結婚だって随分悩んだんだから…
…ってあんたに言い訳してもしかたないんだけどね」
常子「いえ…亡くなったからといって忘れられる訳ありませんから」
康恵「ただ…子どもがいるからね
私が生きている以上前向きにさ、幸せになろうって思うようにしたのさ」
康恵の話にうなずく常子
と、「とと姉おばちゃん!」とたまきが駆けて来る(その後ろに鞠子)
常子「あ~たまき!たまき!」
鞠子(相楽樹)「ごめんなさい、近くを通りかかったものだから
突然でお邪魔だった?」
常子「ううん、全然大丈夫」
鞠子「康恵さん、お久しぶりです」
康恵「久しぶりだねえ(と、たまきの顔をのぞき込み)
あんたがたまきちゃんかい?かわいいね」
たまき「おばさんは何してるの?」
康恵「常子さんに頼まれてどのアイロンが一番いいか調べてるんだよ」
たまき「とと姉おばちゃんに?」
康恵「そうだよお、この人はとっても偉いんだから」
常子「偉いだなんてそんな…」
鞠子「本当よ、とと姉おばちゃんはすっごく偉いのよ」
常子「鞠ちゃんまでやめてよ」
「いいえ、たまきにはきちんと教えたいの」
と、たまきに言い聞かせるように鞠子「いい?
女の子がやりたい事をやって生きていくというのはとても大変な事なの
もしもたまきが大きくなって
たまきがやりたい事ができるような世の中になっていたとしたらそれはきっと
とと姉おばちゃんみたいな人がいろいろと頑張ってくれたおかげだと思うの」
たまき「そっかあ」
常子「大げさよ」
康恵「いいや、私も鞠子さんに一票だね」
常子「一人でどうこうなんてそんな…
鞠ちゃんとみんながいてくれたおかげよ」
鞠子「私もとと姉がいてくれたから好きな事ができたの
大学にも行けたし文章を書く仕事もできた
そういう時期があったからこそ今こうして結婚して
子どもを育てて生活していく事のよさも分かるの」
鞠子の話を聞いている常子
「あっ、赤トンボだ!」とたまきが走り出す
「あっ、こら!」と鞠子が常子たちに会釈をして「勝手に駄目よ!」と後を追う
幸せそうな鞠子の後ろ姿を眩しそうに見ている常子
紙に包まれた花束を持って帰宅する星野「ただいま~」
子どもたちが「お帰りなさい」と玄関に出迎える
星野「2人ともいい子にしてたか?」
(2人)「うん」
星野「何してたんだ?」
大樹「本読んであげてたの」
星野「大樹が読んであげてたの?」
大樹「そう」
なみ「お帰りなさい、今日は早かったですね」
星野「ええ、仕事が早く終わったものですから
なみさんももう上がって結構ですよ」
なみ「そうですか、じゃあお言葉に甘えて」
上着を脱いだ星野が仏壇の加奈子の写真に手を合わせる
と、玄関のブザーが鳴り「私が」となみが向かう
大樹「こんな時間に誰だろう?」
星野「誰かなあ」
青葉「…かなあ」
なみ「旦那様、お客様です」
「はい」と立ち上がり玄関に出る星野「お義父さん…」
弓岡柳生(志賀廣太郎)「久しぶりだね、武蔵君」
(つづく)
康恵は何だかぶらりと常子たちを手伝いにやって来たりしていたが
経済的に余裕のある男と結婚していたんだね
綾はテスターに入ってなかったけどよく考えたら綾は専業主婦じゃなかったw
それに今回は星野たちを失った常子が普通に結婚をして
子どもを育てている女性たちの生き方に心を揺さぶられるようなお話だったから
仕事を持っている綾は登場しない方が自然だね
感謝の意味も込めて常子を持ち上げる鞠子だったけれど
今の常子にはつらい内容の話だったかもしれない
仕事でキャリアを積む事と普通の結婚生活の両方を経験した鞠子は
常子には眩しく見えたのではないかな?
康恵「今時の若い男性はアイロンもろくに使えないんだねえ」
美子「本当ですね」
康恵「情けないねえ…あっ、私入れて10人ね」
常子「お骨折り頂きありがとうございます」
康恵「いいんだよっ、それにあんたらもアイロン使える主婦の当てなんて
ろくにないだろ?結婚してないんだから」
苦笑いの常子「そうですね…」
少し慌てる康恵「あ…あっ、悪気があって言った訳じゃないんだよ」
常子「いえいえ…」
康恵「私だってつい最近まで戦争未亡人だった訳だから…」
美子「…ずっと気になってたんですけど
どこで知り合った方なんですか?お相手の方って」
康恵「カフェーの時の客でね…気に入られてさ」
美子「へえ~」
康恵「全然好みじゃなかったんだけど(と右手の親指と人差し指で円を作り)
金は持ってたから」
常子と美子が顔を見合わせて笑う
康恵「それに向こうの連れ子が懐いちゃってさ
それが何だかかわいくてねえ…」
康恵の話に星野一家の事を思い出してしまったような常子
康恵の申し出により雇う事になった一般の主婦のテスターに説明している常子
「え~今回皆さんにこちらにある10台のアイロンを使って
試験して頂きたいのはアイロンの使いやすさです
一日50枚のワイシャツにアイロンをかけて頂く事になるのですがその際
こちらの取っ手の持ちやすさ、重さ、細かい部分のシワの伸びやすさなど
どんな点が使いやすくどんな点が使いづらいのか…」
<康恵が集めてきた主婦の仲間たちは早速働き始めました>
「どうですか?」と声をかける常子
康恵(アイロンを手に持って)「これすぐ熱くなるんだけど冷めるのも早くてね」
常子「それだと頻繁にコードを抜き差ししないといけませんね」
康恵「ああ、こりゃ面倒だね」
主婦1「こっちは先っぽが全然熱くならなくて細かいところのシワが伸びないわ」
主婦2「こっちのは持ち手がすぐ熱くなってやりづらいわ」
常子「皆さん、気を付けて下さいね」
<彼女たちの声により具体的な試験項目が固まっていきました>
主婦たちが帰ったあとも基礎的な試験を進めるスタッフ一同
資料を見る花山(唐沢寿明)「うん…どこも温度の上昇は早いみたいだな」
常子「ああ…外国製よりも小さく設計されてるからですかね」
緑(悠木千帆)「皆さん、夜食用のお握り置いときま~す」
<底板全体に均一に熱が行き渡るかを調べる試験や
電源を入れたまま置いておくとどれだけ柄が熱くなるかを測る試験
正確な結果を導き出すために試験は何度も繰り返し行われます
アイロンの商品試験は連日深夜まで及び2か月にわたって行われました>
昭和三十一年九月
常子「皆さん適宜休憩とって下さいね」
(主婦たち一同)「はい」
康恵「ぼちぼち終わりが近づいてきたねえ」
常子「そうですね、でもこんなに長い間お母さんを拘束してしまって
お子さんたちが寂しがってないか心配で…」
康恵「そんな事ないよ、うちに帰ったら飛んできて
今日は何したの?…って聞いてきてさ」
常子「あら」
康恵「勝手にあなたの暮しを読んだりして…
母親が関わってる事が誇らしいみたい
私も気分よくなって話しちゃうんだけどね
そしたら目キラッキラさせて聞き入っちゃってさ」
常子「かわいいですね」
康恵「まあね、フフフフ」
その話題に星野家から離れた常子の心中を察し目を伏せる美子
と、花山が階段を降りて来て「あ~常子さん」
常子「はい」
花山「印刷所に文句言ったら金の話になった
私じゃ分からないから話をつけてくれないか?」
「またですか?はい至急!」と駆け出す常子
<その日常子は料理記事の確認のため森田屋に向かいました>
店に駆け込む常子「こんにちは」
宗吉(ピエール瀧)「おう」
封筒から書類を取り出す常子「すみません、あの原稿の…」
と、「あっ、おばちゃま!」と青葉の声がする
見ると星野一家が客席に座っている
「おばちゃま!」と青葉が常子に抱きつく
常子「こんにちは、青葉ちゃん…大樹君もこんにちは」
大樹「こんにちは」
星野(坂口健太郎)「たまにはみんなで外食しようかと」
常子「そうですか」
星野「はい」
青葉「ねえおばちゃま、何でもうおうちに来てくれないの?」
常子「それは…」
青葉「次はいつ来られるの?クリスマスは?私の誕生日は?」
常子「…」
立ち上がり青葉のそばにきて星野「青葉…常子さんはお忙しいんだから
無理を言ってはいけないよ」
青葉の右手を握る常子「ごめんね」
宗吉「何だよ、つれねえ事言うなよ、それとも何か?
葉っぱのあんちゃんのところに行けねえ事情でもあんのか?」
お互い気まずそうな常子と星野
常子「…いえ…」
場の空気を察したような南(上杉柊平)「あっ、大将」
宗吉「ん?どうした?」
南「常子さんの持ってきた原稿確認しないでいいんですか?」
宗吉「お~そうだったそうだった」
常子「お願いします」(と原稿を渡す)
星野がうなだれる青葉を連れて席に戻る
「オムライス食べようか…青葉…大樹は何食べる?」
視界の中の星野一家から目を逸らせる常子
大樹「カレーライスかな」
星野「カレーライスにする?」
慰めるように青葉の髪を撫でる星野が常子の方をそっと見る
「ありがとうございました」と店を出る常子(宗吉「おう、またな」)
少し動揺したような泣き出しそうな顔で道を歩いていく
あなたの暮し出版前
帰っていく主婦たちを見送るスタッフ一同
常子「皆さん本当に今日はありがとうございました」
扇田「ありがとうございました」
(主婦たち)「さようなら」
「さっ、仕事!」と扇田たちが部屋に戻る
康恵「あ~一生分のアイロンがけをやってる気がするよ」
常子「すみません」
康恵「アハハ、いいんだよ
おかげで最近アイロンかけるのがうまくなったって旦那に言われてさ
前の結婚の時はアイロンなんてあんまりかけなかったから
前の死んだ亭主はそういうの無頓着な人だったからねえ…
再婚したからって前の人を忘れた訳じゃないんだよ
今の結婚だって随分悩んだんだから…
…ってあんたに言い訳してもしかたないんだけどね」
常子「いえ…亡くなったからといって忘れられる訳ありませんから」
康恵「ただ…子どもがいるからね
私が生きている以上前向きにさ、幸せになろうって思うようにしたのさ」
康恵の話にうなずく常子
と、「とと姉おばちゃん!」とたまきが駆けて来る(その後ろに鞠子)
常子「あ~たまき!たまき!」
鞠子(相楽樹)「ごめんなさい、近くを通りかかったものだから
突然でお邪魔だった?」
常子「ううん、全然大丈夫」
鞠子「康恵さん、お久しぶりです」
康恵「久しぶりだねえ(と、たまきの顔をのぞき込み)
あんたがたまきちゃんかい?かわいいね」
たまき「おばさんは何してるの?」
康恵「常子さんに頼まれてどのアイロンが一番いいか調べてるんだよ」
たまき「とと姉おばちゃんに?」
康恵「そうだよお、この人はとっても偉いんだから」
常子「偉いだなんてそんな…」
鞠子「本当よ、とと姉おばちゃんはすっごく偉いのよ」
常子「鞠ちゃんまでやめてよ」
「いいえ、たまきにはきちんと教えたいの」
と、たまきに言い聞かせるように鞠子「いい?
女の子がやりたい事をやって生きていくというのはとても大変な事なの
もしもたまきが大きくなって
たまきがやりたい事ができるような世の中になっていたとしたらそれはきっと
とと姉おばちゃんみたいな人がいろいろと頑張ってくれたおかげだと思うの」
たまき「そっかあ」
常子「大げさよ」
康恵「いいや、私も鞠子さんに一票だね」
常子「一人でどうこうなんてそんな…
鞠ちゃんとみんながいてくれたおかげよ」
鞠子「私もとと姉がいてくれたから好きな事ができたの
大学にも行けたし文章を書く仕事もできた
そういう時期があったからこそ今こうして結婚して
子どもを育てて生活していく事のよさも分かるの」
鞠子の話を聞いている常子
「あっ、赤トンボだ!」とたまきが走り出す
「あっ、こら!」と鞠子が常子たちに会釈をして「勝手に駄目よ!」と後を追う
幸せそうな鞠子の後ろ姿を眩しそうに見ている常子
紙に包まれた花束を持って帰宅する星野「ただいま~」
子どもたちが「お帰りなさい」と玄関に出迎える
星野「2人ともいい子にしてたか?」
(2人)「うん」
星野「何してたんだ?」
大樹「本読んであげてたの」
星野「大樹が読んであげてたの?」
大樹「そう」
なみ「お帰りなさい、今日は早かったですね」
星野「ええ、仕事が早く終わったものですから
なみさんももう上がって結構ですよ」
なみ「そうですか、じゃあお言葉に甘えて」
上着を脱いだ星野が仏壇の加奈子の写真に手を合わせる
と、玄関のブザーが鳴り「私が」となみが向かう
大樹「こんな時間に誰だろう?」
星野「誰かなあ」
青葉「…かなあ」
なみ「旦那様、お客様です」
「はい」と立ち上がり玄関に出る星野「お義父さん…」
弓岡柳生(志賀廣太郎)「久しぶりだね、武蔵君」
(つづく)
康恵は何だかぶらりと常子たちを手伝いにやって来たりしていたが
経済的に余裕のある男と結婚していたんだね
綾はテスターに入ってなかったけどよく考えたら綾は専業主婦じゃなかったw
それに今回は星野たちを失った常子が普通に結婚をして
子どもを育てている女性たちの生き方に心を揺さぶられるようなお話だったから
仕事を持っている綾は登場しない方が自然だね
感謝の意味も込めて常子を持ち上げる鞠子だったけれど
今の常子にはつらい内容の話だったかもしれない
仕事でキャリアを積む事と普通の結婚生活の両方を経験した鞠子は
常子には眩しく見えたのではないかな?
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