水田(伊藤淳史)を指さす鉄郎(向井理)
「お前…ん?お前…どっかで見た気が…」
水田「えっ…ああ…」
常子(高畑充希)「水田さんです、叔父さん闇市で会ってるはずですよ」
鉄郎「ああ…ああ…ああ!(と思い出した様子)
えっ…だからって何でその男がここでくつろいでるんだ?」
美子(杉咲花)「まり姉ちゃんの旦那さんだから」
鉄郎「(グワッ)…何…?」
水田(満面の笑みで)「あっ、そうなんです」
立ち上がった鉄郎が「あ…あ…お前あれか?」と水田の肩をつかみ
「すげえ金持ちなのか?」
水田「いやいや特には…」
鉄郎「おいおい…金持ちでないならこんなやつのどこがいいんだよ」
鞠子(相楽樹)「すてきなところがいっぱいあるんです」
鉄郎「いやだけどよ…えっ…そうなると…さっきから視界に入ってくる
この子はひょっとして(と水田の膝の上のたまきを見て)鞠子の…?」
鞠子「そうよ」(とたまきを促す)
たまき「初めまして、水田たまきです」
鉄郎「はぁ~そうかぁ…おじさんはね、お母さんの叔父さんだから…
えっ?…つまりその…うん…鉄郎おじさんと呼んでくれ」
たまき「はい、鉄郎おじさん」
鉄郎「あ~いい子いい子」(とたまきの頭を撫でる)
南(上杉柊平)「俺もご挨拶を」
鉄郎「ん?あんたは?」
南「今度、美子さんと結婚させて頂きます南大昭です」
鉄郎「えっ…美子も結婚すんのか?」
美子「フフフ…そうなの」
鉄郎「そうか~美子もなあ…」
君子(木村多江)「鉄郎さん、ちょうどいいところに来てくれたわ」
鉄郎「何が?」
常子「今ちょうどよっちゃんと南さんのお祝いをしてたところだったんです」
鉄郎「バカ野郎お前…だったら先に言えよ(と立ち上がり)
祝いの品がねえじゃねえか、買ってくる」(と背中を向けて玄関に向かう)
(一同)「えっ?」
常子「叔父さん?」
鉄郎が出ていってしまい一同の視線が幸子(岩崎ひろみ)に集まる
タイトル、主題歌イン
幸子「すみません…あの人思い立ったら人の話を聞かないもので…」
一同がうなずき
君子「ええ、知ってます…フフフフフ」
幸子「そうですよね」(と笑う)
鞠子「叔父さん農業やってるって本当なんですか?」
幸子「ええ…うちの実家を継いでくれたんです
半分売って半分自分たちで食べていくような小さな農家なんですけど」
美子「叔父さんとご一緒じゃご苦労されるでしょう」
幸子「そんなとんでもない…私感謝しっ放しなんです
さっき鉄郎さんハタハタ漁で失敗したって…」
常子「ええ」
幸子「失敗したのうちの兄なんです
鉄郎さんは手伝っていただけです
うちの兄の失敗でうちは多額の借金を抱えて
家も土地も取られそうになりました
その時に助けてくれたの鉄郎さんなんです
失敗したのは自分にも責任があるって言って借金取りと掛け合ってくれて
その上うちの田んぼまで手伝ってくれて
おかげで借金も返す事ができたんです」
鞠子「あの叔父さんが…」
ちゃぶ台に「よいしょ」と一升瓶を3つ置く鉄郎
常子「こんなに?」
鞠子「お酒ばかりじゃない」
鉄郎「まずは美子の結婚だろ?
それに鞠子の結婚と出産も祝ってやらねえといけねえからな」
美子「そう言ってもらえるのはうれしいけど…」
鞠子「私の結婚と出産ってだいぶ前よ」
鉄郎「ガタガタ言ってねえでみんなで祝おうじゃねえか
なあ?お前ら」(と南の肩をたたく)
南「俺お酒あんまり強くないんですが…」
水田「僕も…」
鉄郎「さあ始めようぜ、はい注いだ注いだほらほらほら」
一同のグラスに酒が注がれ常子「では改めて…」
鉄郎「おう待った待った!まずは俺の挨拶が先だ」
常子「挨拶?」
グラスを手に立ち上がる鉄郎「え~美子それに…」
南「南です」
鉄郎「南…南君…ご結婚おめでとう」
(2人)「ありがとうございます」
鉄郎「うん…あ…それからついでに鞠子も結婚出産おめでとう
(鞠子が鉄郎を睨んでいる)常子も姉さんもうれしいだろ」
常子「はい」
君子「ええ」
鉄郎「だよな…兄貴にもお前らの事見せてやりたかったなあ
はぁ~思い出しちまうなあ(一同が仏壇の竹蔵の写真を見る)
美子が生まれた頃『みんな女じゃ嫁に行ってさみしいだろう』って話したら
兄貴のやつ『そんな事ない』ってよ
きっとみんな姉さんに似てきれいなお嫁さんになるだろうって
誇らしげにしてた
なんとか…見せてやりたかったなぁ…
…おっとおっと…しめっぽくなる前に乾杯だ、おいグラス持て
では…乾杯」
(一同)「乾杯」
幸子「おめでとうございます」
美子「ありがとうございます」
鉄郎「ではしばしご歓談を」(と席に着く)
鞠子「しゃべりたいだけしゃべって…」
たまき「お母さん、ポテトサラダお皿によそって」
鞠子「はいはい」
美子「うん、おいしい!」
常子「アハハ!ほれたのも分かるわ」
美子「そうでしょう?」
飲んで食べる一同
台所で君子が椀に汁をよそっている
鉄郎がやってきて「姉さん梅干しもらうよ」
君子「ええ」
壺の蓋を開け梅干しを口に入れ鉄郎「あれからいろいろあったんだろ?」
君子「ええ…でも鉄郎さんもでしょ?」
鉄郎「えっ?」
君子「さっき幸子さんから少し」
鉄郎「何だよ…おしゃべりだな…まあよ…兄貴が死んでから俺なりに
姉さんや常子たちの事なんとかしようとは思ってたんだ
パ~ッと成功してさ、金作って楽にしてやろうと思ってたんだけど
結局何もできなかったなあ…
それどころかむしろいろいろ迷惑かけちまって…
すまなかったな…姉さん」
君子「そんなぁ…」
鉄郎「俺が持ってきた米食ってくれよ
昔俺がほら食っちまった事あっただろ?
あれの罪滅ぼしっつうか…」
君子「アハハハハ!そんな昔の事…アハハ
迷惑だなんて思った事もありませんよ
それに鉄郎さんがいてくれたおかげで心強かった事もありましたし」
鉄郎「そうかい?」
君子「ええ」
小さくうなずいて酒をあおった鉄郎が居間に向かい「おいおい水田に南
お前らちっとも飲んでねえじゃねえか
鉄郎おじさんの酒は飲めねえってのか?え?」
(2人)「いやいやいや」
水田「そんな事は…」(鉄郎が2人に飲ませようとする)
たまき「無理しないで」
台所に立つ常子「かか、叔父さん止めた方がいいですよね?
水田さんも南さんもあんまりお酒飲めないって…」
君子「フフフ、まあ好きにさせてあげましょう
みんなに会えてよっぽどうれしいのよ」
機嫌よく飲んでいる鉄郎を見て微笑む常子
たまきが庭でシャボン玉を吹いている「見て、きれい!」
そのシャボンを鉄郎が扇子で扇ぎ空に舞い上げる
(一同は居間で歓談しているが南はダウンして横になっている)
常子がやってきて縁側で鉄郎に「スタアの装ひ第二號」を見せる
鉄郎「お~2号まで出てたんだなあ」
常子「それがあるから今があるんです」
鉄郎「…よかったじゃねえか…夢がかなって」
常子「はい」
鉄郎「まあ…うまくいったらいったで大変か」
常子「そうですね…結局悩みは尽きません
思わぬ悩みが次から次へと湧いてきます」
鉄郎「みんなそうだよ…悩みのない人間なんかいねえよ」
常子「叔父さんも?」
鉄郎「当ったりめえよ、俺だって成功して大金つかんだ事もあるけどよ
悩みがなくなった事なんかねえよ
いつだって『ああ…これからどうしたもんじゃろのぉ』って」
常子「フフフ」
鉄郎「だけどよ、その『どうしたもんじゃろのぉ』があるから
人生は楽しいんじゃねえか?」
常子「そうかもしれませんね」
鉄郎「ああ…きっとそうだ」
「フフフ」と笑ったたまきが鉄郎に向かってシャボンを吹きかける
鉄郎「お~」
常子「おっ」
空に舞い上がるシャボンを穏やかな笑顔で見つめる常子
夕刻、一同が玄関に出てくる
君子「せっかくなんですから泊まっていけばいいのに…」
鉄郎「いやいや…農家ってのは休みはねえんだよ
今だって畑や田んぼがどうなってんのか気が気じゃねえし
離れていても雑誌は読めんだ
お前らの事はず~っと見守ってやるからな」
鉄郎を見つめる3姉妹と君子
鉄郎(幸子に)「じゃあ行くか」
幸子「はい」
鉄郎「達者でな…あばよ」(と背中を向けて歩き出す
幸子がお辞儀をしてそれに続く)
お辞儀をする一同
一同が顔を上げたまきが叫ぶ「鉄郎おじさ~ん!またね!」
振り返る鉄郎「おう、またな」(と手を振る)
たまきも「アハハ!」と手を振る
そして去っていく鉄郎を見送る常子
部屋で3つの目標の一つ(鞠子美子を嫁に出す)を手に微笑む常子
<6年が過ぎ昭和39年
東京オリンピックが目前に迫り秋には東海道新幹線が開通とあって
それらのニュースが連日テレビや紙面をにぎわせている中…
あなたの暮しは更に読者を増やし発行部数75万部を突破しておりました>
昭和三十九年四月
編集部で怒鳴る花山(唐沢寿明)「何度言ったら分かるんだ!やり直し!」
木立「いやあのでも…」
花山「でも~!?でもでもでも…でも~!」
木立「すみません、やり直します!」
美子と水田が顔を見合わせて笑っている
「常子さん、これお願いします」
「はぁい」と元気に働いている常子
(つづく)
ここのところ商品試験の熱くて理屈っぽい話が続いていたので
なんだか久しぶりにまったりとしたいい回だった
冒頭で鉄郎に水田をけなされたせいもあるのかもしれないが
鞠子が鉄郎に厳しいのは相変わらずで懐かしかった
タイトル前、一同が幸子に注目するシーンの常子の目w
あの目はどう表現していいのかわからないがとにかく
何でそんな目で幸子を見るんだw
まあ高畑の演技力は普通じゃないという事なのだろう
鉄郎の最後の「またな」は予告にも使われていて
このセリフの喋りが爺くさいので
鉄郎は老いぼれているんだと思っていたのだが
今回の鉄郎は全然若々しかった
君子(木村)もここのところ老け演技だったのだが
今回は鉄郎(向井)に合わせたのか若々しく見えた
老け演技といえば感心するのは常子(高畑)だ
常子は本当におばちゃんに見えるw
もともと年齢を超越しているような体型と声の持ち主だからなのだろうか?
鉄郎は思い出話をいっぱいして君子に謝罪もして
人生を総括するような言動だったのでおそらくこれが最後で
物語にはもう登場しないのだろう
思えば鉄郎はフラフラと生きてきたようだが
最後には自分の場所を見つけたんだね
向井さんお疲れ様でした!(まだ出番があったらごめんなさい)
来週は6年飛んで昭和39年のお話との事
常子は44歳くらいの計算になる
予告ではたまきが6年ですごく大きくなっていたw
それと宗吉夫婦も南に店を譲ったからもう登場しないのかもしれない
(高崎の富江のところに行くとか言ってたね)
前回冒頭のタイトル前に客が入ってきて宗吉が応対するシーン
タイトル前にあんな特に意味のないシーンが入る事はなかったので
「あれっ?」って思ったんだけど
あれには宗吉夫婦の最後のシーンなのだという意味があったのかもしれない
2016年9月17日土曜日
2016年9月16日金曜日
とと姉ちゃん(143)南が美子にプロポーズ~2人を祝う宴には珍客が…
南(上杉柊平)「行こう」
美子(杉咲花)「うん…じゃあまた」
宗吉(ピエール瀧)「おう」
照代(平岩紙)「はいはい」
2人が店を出ていき宗吉がため息をつく
照代「継いでくれるかしらね」
宗吉「俺らの思いは伝えたよ…あとはあいつ次第だ…
人生何があるか分かんねえもんだな」
照代「ええ」
戸が開き客がやってくる「大将!」
2人「いらっしゃい」
客「やってる?」
笑顔の宗吉「へい」
タイトル、主題歌イン
道を歩く2人
美子「どこ行こうか?映画にする?」
南「ああ…」
美子「それかどこかでおしゃべりするだけでもいいけど」
南「なあ美子」
美子「うん?」
南「俺のためにおみおつけを作ってくれないかな?」(と立ち止まる)
美子「いいけど…私が作るより大昭さんが作った方がおいしいと思うわ」
南「そういう事じゃねえんだ」
美子「えっ?」
南「だから…おみおつけを作ってくれっていうのはその…
毎日俺のために作ってくれって事で…」
美子「それって…」
南「結婚しよう」
南の顔を見つめたままの美子が小さくうなずく
夜、小橋家
ちゃぶ台の向こうに座る南と美子
南「お母さん…常子さん…美子さんを僕に下さい」
南と美子が頭を下げる
顔を見合わせた常子(高畑充希)と君子(木村多江)が
南たちと同じく座布団をはずし
常子「ふつつかな妹ですがよろしくお願い致します」
君子「よろしくお願い致します」
顔を上げる南と美子
南「よろしくお願い致します」(と2人でもう一度頭を下げる)
笑顔の常子「おめでとうよっちゃん」
君子「おめでとう美子、南さん」
美子「ありがとうかか…とと姉ちゃん」
南「ありがとうございます」
見つめ合い幸せそうに笑う美子と南
<次の休日、2人を祝うためのささやかな宴が開かれました>
小橋家
水田(伊藤淳史)が庭でタライの水にスイカを入れて冷やしている
ちゃぶ台の上には卵焼き、煮物、ロールキャベツ、コロッケ、エビフライなどの
料理が並ぶ
たまき「わぁ~」
鞠子(相楽樹)「たまき駄目よ、まだ食べちゃ」
たまき「分かってます、みんなで一緒に『頂きます』するんでしょ?」
部屋に戻ってきた水田「偉いねえたまきは」
たまき「アハハハハ!」
鞠子「でも本当によかったの?披露宴やらないで」
美子「うん、大昭さんと話し合って…
これからお店の家賃とか経営とかいろいろお金がかかるからためとこうって」
君子「あんなに自分が結婚する時は派手な式にしたいって言ってたのに」
美子「何だか今更派手なのも恥ずかしいわ」
常子「2人がそれでいいならいいけど」
水田「そうそう、2人がおつきあいするきっかけって何だったんですか?」
美子「きっかけは…ポテトサラダ」
水田「ポテトサラダ?」
美子「森田屋さんには何度も行ってて
で、大昭さんの事も知ってたんですけど話した事はなくて…
その日私お腹が空いてて取材終わりにごはんを頂いたんです
そのごはんの付け合わせにあったポテトサラダが今までにないくらいおいしくて
感動して宗吉さんに聞いたら大昭さんが作ったって」
南「付け合わせは作らせてもらってたんです」
美子「その時大昭さんと初めて話したんです
私がポテトサラダおいしかったって言ったら大昭さん
『研究のかいがあった』ってうれしそうにしてて
何かそういう料理の腕にもほれたけど…フフフ…」
君子「付け合わせとはいえ熱心に研究してる姿に惹かれたって訳ね」
美子「そうはっきり言われると恥ずかしいけど…」
水田「南さんは美子さんのどこに?」
南「俺はただ…美子が料理を食べている時の顔が幸せそうで…いいなあって…」
笑う一同
水田「く~っ…やけるねえ!」
常子「熱い!フフフ」
君子「ごちそうさま」
たまき「たまきもお料理が上手な人と結婚したい」
鞠子「うん」(とたまきの髪をなでる)
水田(低い声でたまきに)「まだ早いよ結婚なんて」
鞠子「当たり前よ!何むきになってるの?」
水田「あっ、ご…ごめん!つい…」
笑う常子「水田さん顔が怖かったです」
仏壇にも料理が供えられている
常子「南さん、よっちゃん、おめでとうございます…乾杯!」
(一同)「乾杯!」
拍手が起こり祝福される南と美子
常子「では頂きますか?…頂きます」
(一同)「頂きます」
食事を始める一同
水田「それで住まいはどうするんですか?」
美子「2人で団地を借りたんです」
水田「団地か」
鞠子「じゃあこの家はかかととと姉の2人っきりになるのね?」
常子と君子がうなずく
顔を見合わせる水田と鞠子
水田が箸を置き「あの…以前常子さん言ってましたよね?」
常子「えっ?」
水田「いやあの…いずれ大きな家を建てたいって」
常子「ああ、はい」(と笑ってうなずく)
水田「その日が来たらその家に
僕たち家族も一緒に住まわせてもらえませんか?」(鞠子もうなずく)
常子「えっ?」
水田「鞠子ずっと言ってたんです…お母さんが心配だって
常子さんもお仕事で家を空ける事もありますからその間一緒にいられればと」
君子「そんな気を遣わないで私に」
水田「あっ、いえいえあの…僕としても仕事で遅くなってたまきと鞠子が
家で2人でいるよりお母さんと一緒にいて頂いた方が安心ですし」
君子「ありがとう」
常子「ありがとうございます…そんなふうにおっしゃって頂いて」
水田「じゃあ…いずれは一緒に?」
常子「ええ…こちらこそ是非よろしくお願い致します」
水田「ありがとうございます」
鞠子「ありがとうとと姉、かか」
美子と南がうなずき合い
南「俺たちもいいですか?」
常子「えっ?」
南「美子とお義兄さんが言ってたような事話してたんです」
美子「うん」
常子「だけどいいの?2人きりでいたいと思うかもしれないわよ」
美子「いいのいいの、そうなったらその時に決めればいいんだし
(と南を見て)ねっ?」
南「うん」
君子「何だか夢みたいな話ね」
常子「そうですね…でもそうなったら楽しいでしょうね…フフフ」
美子(常子を見て)「まずは大きいおうちね」
皆が笑う
鞠子「そうそう、とと姉お願いしますよ」
(一同)「お願いします」
常子「承りました…働き続ける頑張る」
と、玄関で「ごめんくださ~い」と声がする
「あっ、私が」と常子が玄関に向かう
「はい」と玄関の戸を開けそこに立っている男の顔を見て叫ぶ常子「あぁ~!」
鉄郎(向井理)「おう、久しぶりだなあ」
常子「え~!」
玄関に集まった君子鞠子美子が鉄郎を見て口を開けて驚く
美子「うそ…」
まだ驚いている常子「ええっ…」
鉄郎「何だよ冷てえなあ…久しぶりに会った叔父さんだぞ
もっと温か~く出迎えられないもんかねえ」
常子「いやだって…ず…ずっと音信不通で
こんなふうに突然現れたらみんなこうなりますよ」
鞠子「もう…心配してたんですよ!」
美子「今までどこにいたの?」
鉄郎「まあまあまあまあ…んな事よりよお前らびっくりさせてやる
(と外に向かって)あ~こっちこっちこっち」
するとひとりの女性が玄関に入ってきて鉄郎の横に並ぶ
鉄郎「嫁の幸子だ」
絶句する常子
(一同)「えっ…」
鞠子「奥さん…?」
幸子(岩崎ひろみ)「初めまして、小橋幸子です」
君子「初めまして…(鉄郎に)いつ結婚なさったの?」
鉄郎「もう7年も前かなあ」
幸子「ええ」
君子「あ~そうだったの」
美子「叔父さんが結婚…」
鉄郎「何だよ、そんな驚く事でもねえだろ…いいから上げてくれよ
長旅で疲れちまったよ…ほら上がろうぜ」(と玄関を上がる)
幸子「はい、お邪魔致します」(と後に続く)
「よいしょ」と鉄郎がちゃぶ台の前に腰を下ろす
「すみません、お邪魔致します」と幸子がその隣に座る
鉄郎「これ土産な(と米袋を見せ)…ってもう飯食ってんのか
一同も席に着く(水田と南は後ろに控えて座る)
常子「そんな事より聞きたい事がいろいろと…」
鉄郎「ああ…この米か、うちの田んぼで作ったんだ…盗んだんじゃねえぞ」
常子「うちの田んぼ?」
美子「叔父さん農家なの?」
鉄郎「おう、新潟の魚沼ってとこでな」
君子「新潟なら…」
鞠子「私が結婚する時も新潟の住所に招待状を送ったわ」
鉄郎「お~鞠子も結婚したのかぁ~おめでとう」
鞠子「ありがとう…(とノリツッコミ風に)いやいいから
どうして返事くれなかったのよ」
鉄郎「何年前の話だよ?」
鞠子「8年前」
鉄郎「あ~…だったら無理だな…(幸子がうなずく)
その頃はハタハタ漁で失敗してそれどころじゃなかったからなあ…うん」
君子「相変わらずだったのね」
常子「でもだからって10年以上音信不通にしなくたって…」
美子「そうよ、清さんだって戦後落ち着いてから手紙くれるようになって
今では年賀状も…」
鉄郎「だったら俺も言わせてもらうけどな
こっちだってお前らの事気になってたんだぞ
あんなに張り切って雑誌を出すだの言ったのに全然本屋で見かけねえしな」
常子「…何をおっしゃってるんですか?」
美子「雑誌はずっと出してましたけど」
鉄郎「俺が待ってたのは『スタアの装ひ』だよ
この前新聞に常子が出るまでまるで気付かなかったんだからな」
常子「ああ…あの新聞見て来て下さったんですか」
うなずく鉄郎「まあみんな元気そうで何よりだ」(と君子と3姉妹を眺める)
<いやはやどうなるのでしょう…美子と南を祝う会は…>
混乱した表情で鉄郎を見つめる常子
(つづく)
美子の「何だか今更派手なのも…」の今更とはどういう意味だろう?
当時としては30過ぎての初婚は晩婚だっただろうから今更なのだろうか…
それとも付き合いが長いから…とかって事なのかな?
美子と鞠子に冗談っぽく大きい家をせがまれて
「働き続ける頑張る」と自虐っぽく返す常子がなんだか可哀想…
水田も「一緒に住まわせてもらえませんか?」じゃなくて
自分もお金を出しますから一緒に建てましょう…とか言えばいいのに
それとも水田は会社の経理を任されているから
常子ががっつり貯め込んでいる事を知っているのだろうかw
まあ実際は家を建てる事は常子が立てた3つの目標のうちのひとつだから
物語的には常子ひとりの力で建てなければいけないという事なのだろう
やっと鉄郎が登場した、随分と久しぶり
幸子を嫁だと紹介された時の君子の驚いた顔が何回観ても笑える
マンガだったら頭の上に「ガーン!」てつく感じにアゴが下に下がってるw
清の話題が出てビックリ
戦争で死んじゃった訳じゃなかったんだ!良かったぁ
美子(杉咲花)「うん…じゃあまた」
宗吉(ピエール瀧)「おう」
照代(平岩紙)「はいはい」
2人が店を出ていき宗吉がため息をつく
照代「継いでくれるかしらね」
宗吉「俺らの思いは伝えたよ…あとはあいつ次第だ…
人生何があるか分かんねえもんだな」
照代「ええ」
戸が開き客がやってくる「大将!」
2人「いらっしゃい」
客「やってる?」
笑顔の宗吉「へい」
タイトル、主題歌イン
道を歩く2人
美子「どこ行こうか?映画にする?」
南「ああ…」
美子「それかどこかでおしゃべりするだけでもいいけど」
南「なあ美子」
美子「うん?」
南「俺のためにおみおつけを作ってくれないかな?」(と立ち止まる)
美子「いいけど…私が作るより大昭さんが作った方がおいしいと思うわ」
南「そういう事じゃねえんだ」
美子「えっ?」
南「だから…おみおつけを作ってくれっていうのはその…
毎日俺のために作ってくれって事で…」
美子「それって…」
南「結婚しよう」
南の顔を見つめたままの美子が小さくうなずく
夜、小橋家
ちゃぶ台の向こうに座る南と美子
南「お母さん…常子さん…美子さんを僕に下さい」
南と美子が頭を下げる
顔を見合わせた常子(高畑充希)と君子(木村多江)が
南たちと同じく座布団をはずし
常子「ふつつかな妹ですがよろしくお願い致します」
君子「よろしくお願い致します」
顔を上げる南と美子
南「よろしくお願い致します」(と2人でもう一度頭を下げる)
笑顔の常子「おめでとうよっちゃん」
君子「おめでとう美子、南さん」
美子「ありがとうかか…とと姉ちゃん」
南「ありがとうございます」
見つめ合い幸せそうに笑う美子と南
<次の休日、2人を祝うためのささやかな宴が開かれました>
小橋家
水田(伊藤淳史)が庭でタライの水にスイカを入れて冷やしている
ちゃぶ台の上には卵焼き、煮物、ロールキャベツ、コロッケ、エビフライなどの
料理が並ぶ
たまき「わぁ~」
鞠子(相楽樹)「たまき駄目よ、まだ食べちゃ」
たまき「分かってます、みんなで一緒に『頂きます』するんでしょ?」
部屋に戻ってきた水田「偉いねえたまきは」
たまき「アハハハハ!」
鞠子「でも本当によかったの?披露宴やらないで」
美子「うん、大昭さんと話し合って…
これからお店の家賃とか経営とかいろいろお金がかかるからためとこうって」
君子「あんなに自分が結婚する時は派手な式にしたいって言ってたのに」
美子「何だか今更派手なのも恥ずかしいわ」
常子「2人がそれでいいならいいけど」
水田「そうそう、2人がおつきあいするきっかけって何だったんですか?」
美子「きっかけは…ポテトサラダ」
水田「ポテトサラダ?」
美子「森田屋さんには何度も行ってて
で、大昭さんの事も知ってたんですけど話した事はなくて…
その日私お腹が空いてて取材終わりにごはんを頂いたんです
そのごはんの付け合わせにあったポテトサラダが今までにないくらいおいしくて
感動して宗吉さんに聞いたら大昭さんが作ったって」
南「付け合わせは作らせてもらってたんです」
美子「その時大昭さんと初めて話したんです
私がポテトサラダおいしかったって言ったら大昭さん
『研究のかいがあった』ってうれしそうにしてて
何かそういう料理の腕にもほれたけど…フフフ…」
君子「付け合わせとはいえ熱心に研究してる姿に惹かれたって訳ね」
美子「そうはっきり言われると恥ずかしいけど…」
水田「南さんは美子さんのどこに?」
南「俺はただ…美子が料理を食べている時の顔が幸せそうで…いいなあって…」
笑う一同
水田「く~っ…やけるねえ!」
常子「熱い!フフフ」
君子「ごちそうさま」
たまき「たまきもお料理が上手な人と結婚したい」
鞠子「うん」(とたまきの髪をなでる)
水田(低い声でたまきに)「まだ早いよ結婚なんて」
鞠子「当たり前よ!何むきになってるの?」
水田「あっ、ご…ごめん!つい…」
笑う常子「水田さん顔が怖かったです」
仏壇にも料理が供えられている
常子「南さん、よっちゃん、おめでとうございます…乾杯!」
(一同)「乾杯!」
拍手が起こり祝福される南と美子
常子「では頂きますか?…頂きます」
(一同)「頂きます」
食事を始める一同
水田「それで住まいはどうするんですか?」
美子「2人で団地を借りたんです」
水田「団地か」
鞠子「じゃあこの家はかかととと姉の2人っきりになるのね?」
常子と君子がうなずく
顔を見合わせる水田と鞠子
水田が箸を置き「あの…以前常子さん言ってましたよね?」
常子「えっ?」
水田「いやあの…いずれ大きな家を建てたいって」
常子「ああ、はい」(と笑ってうなずく)
水田「その日が来たらその家に
僕たち家族も一緒に住まわせてもらえませんか?」(鞠子もうなずく)
常子「えっ?」
水田「鞠子ずっと言ってたんです…お母さんが心配だって
常子さんもお仕事で家を空ける事もありますからその間一緒にいられればと」
君子「そんな気を遣わないで私に」
水田「あっ、いえいえあの…僕としても仕事で遅くなってたまきと鞠子が
家で2人でいるよりお母さんと一緒にいて頂いた方が安心ですし」
君子「ありがとう」
常子「ありがとうございます…そんなふうにおっしゃって頂いて」
水田「じゃあ…いずれは一緒に?」
常子「ええ…こちらこそ是非よろしくお願い致します」
水田「ありがとうございます」
鞠子「ありがとうとと姉、かか」
美子と南がうなずき合い
南「俺たちもいいですか?」
常子「えっ?」
南「美子とお義兄さんが言ってたような事話してたんです」
美子「うん」
常子「だけどいいの?2人きりでいたいと思うかもしれないわよ」
美子「いいのいいの、そうなったらその時に決めればいいんだし
(と南を見て)ねっ?」
南「うん」
君子「何だか夢みたいな話ね」
常子「そうですね…でもそうなったら楽しいでしょうね…フフフ」
美子(常子を見て)「まずは大きいおうちね」
皆が笑う
鞠子「そうそう、とと姉お願いしますよ」
(一同)「お願いします」
常子「承りました…働き続ける頑張る」
と、玄関で「ごめんくださ~い」と声がする
「あっ、私が」と常子が玄関に向かう
「はい」と玄関の戸を開けそこに立っている男の顔を見て叫ぶ常子「あぁ~!」
鉄郎(向井理)「おう、久しぶりだなあ」
常子「え~!」
玄関に集まった君子鞠子美子が鉄郎を見て口を開けて驚く
美子「うそ…」
まだ驚いている常子「ええっ…」
鉄郎「何だよ冷てえなあ…久しぶりに会った叔父さんだぞ
もっと温か~く出迎えられないもんかねえ」
常子「いやだって…ず…ずっと音信不通で
こんなふうに突然現れたらみんなこうなりますよ」
鞠子「もう…心配してたんですよ!」
美子「今までどこにいたの?」
鉄郎「まあまあまあまあ…んな事よりよお前らびっくりさせてやる
(と外に向かって)あ~こっちこっちこっち」
するとひとりの女性が玄関に入ってきて鉄郎の横に並ぶ
鉄郎「嫁の幸子だ」
絶句する常子
(一同)「えっ…」
鞠子「奥さん…?」
幸子(岩崎ひろみ)「初めまして、小橋幸子です」
君子「初めまして…(鉄郎に)いつ結婚なさったの?」
鉄郎「もう7年も前かなあ」
幸子「ええ」
君子「あ~そうだったの」
美子「叔父さんが結婚…」
鉄郎「何だよ、そんな驚く事でもねえだろ…いいから上げてくれよ
長旅で疲れちまったよ…ほら上がろうぜ」(と玄関を上がる)
幸子「はい、お邪魔致します」(と後に続く)
「よいしょ」と鉄郎がちゃぶ台の前に腰を下ろす
「すみません、お邪魔致します」と幸子がその隣に座る
鉄郎「これ土産な(と米袋を見せ)…ってもう飯食ってんのか
一同も席に着く(水田と南は後ろに控えて座る)
常子「そんな事より聞きたい事がいろいろと…」
鉄郎「ああ…この米か、うちの田んぼで作ったんだ…盗んだんじゃねえぞ」
常子「うちの田んぼ?」
美子「叔父さん農家なの?」
鉄郎「おう、新潟の魚沼ってとこでな」
君子「新潟なら…」
鞠子「私が結婚する時も新潟の住所に招待状を送ったわ」
鉄郎「お~鞠子も結婚したのかぁ~おめでとう」
鞠子「ありがとう…(とノリツッコミ風に)いやいいから
どうして返事くれなかったのよ」
鉄郎「何年前の話だよ?」
鞠子「8年前」
鉄郎「あ~…だったら無理だな…(幸子がうなずく)
その頃はハタハタ漁で失敗してそれどころじゃなかったからなあ…うん」
君子「相変わらずだったのね」
常子「でもだからって10年以上音信不通にしなくたって…」
美子「そうよ、清さんだって戦後落ち着いてから手紙くれるようになって
今では年賀状も…」
鉄郎「だったら俺も言わせてもらうけどな
こっちだってお前らの事気になってたんだぞ
あんなに張り切って雑誌を出すだの言ったのに全然本屋で見かけねえしな」
常子「…何をおっしゃってるんですか?」
美子「雑誌はずっと出してましたけど」
鉄郎「俺が待ってたのは『スタアの装ひ』だよ
この前新聞に常子が出るまでまるで気付かなかったんだからな」
常子「ああ…あの新聞見て来て下さったんですか」
うなずく鉄郎「まあみんな元気そうで何よりだ」(と君子と3姉妹を眺める)
<いやはやどうなるのでしょう…美子と南を祝う会は…>
混乱した表情で鉄郎を見つめる常子
(つづく)
美子の「何だか今更派手なのも…」の今更とはどういう意味だろう?
当時としては30過ぎての初婚は晩婚だっただろうから今更なのだろうか…
それとも付き合いが長いから…とかって事なのかな?
美子と鞠子に冗談っぽく大きい家をせがまれて
「働き続ける頑張る」と自虐っぽく返す常子がなんだか可哀想…
水田も「一緒に住まわせてもらえませんか?」じゃなくて
自分もお金を出しますから一緒に建てましょう…とか言えばいいのに
それとも水田は会社の経理を任されているから
常子ががっつり貯め込んでいる事を知っているのだろうかw
まあ実際は家を建てる事は常子が立てた3つの目標のうちのひとつだから
物語的には常子ひとりの力で建てなければいけないという事なのだろう
やっと鉄郎が登場した、随分と久しぶり
幸子を嫁だと紹介された時の君子の驚いた顔が何回観ても笑える
マンガだったら頭の上に「ガーン!」てつく感じにアゴが下に下がってるw
清の話題が出てビックリ
戦争で死んじゃった訳じゃなかったんだ!良かったぁ
2016年9月15日木曜日
とと姉ちゃん(142)アカバネの部品偽装を暴く花山~宗吉夫婦は南に森田屋を…
赤羽根(古田新太)「欲しいものを安く買いたいと願うのは
当たり前の事だろうが!ええっ!(と花山に詰め寄り)
あれこれ欲しいと思うのは消費者だ、どれを買うか決めるのも消費者だ、
我々はお望みどおり商品を提供してやってるんだ
我々の責任は商品を作り上げた時点で終わってるんだよ!
安くて何が悪い
安いものにはそれなりに理由があってそれでも欲しがる人間がいる
後は買った人間の責任だろう!」
花山(唐沢寿明)「安かろうがメーカーが絶対に守らねばならないのは
消費者の安全だ!
あなた方はその視点が全く抜け落ちている!
消費者は日々のやりくりの中で積み立てたなけなしの金を使うんだよ
あなた方には責任を持って商品を作って頂きたい!」
赤羽根「弱小出版社ごときが偉そうに…
今は物を買えば幸せになれる世の中なんだ
国民は貧しさと戦争を耐え抜いた
金を得て豊かになれば皆幸せになれる世の中なんだ!
どこが悪い
私だけじゃない(と一同に向き直り)
今のこの世の中そう思っている人間ばかりだ!
そうやって全国民が幸せになろうと躍起になっている
(再び花山に向かい)それをなぜお前らが邪魔するんだ!」
常子(高畑充希)「お金を得て豊かになりたいと私も思います
でも…そのためにささやかな幸せを犠牲にしたくないだけなんです」
赤羽根「ささやかな幸せだ?」
常子「私たちは読者の方々からたくさんのお葉書を頂きます
その中の一つに家に冷蔵庫が来て大喜びする子どもの事が書いてありました
その子は家でいつでも冷たいジュースが飲めると
前の晩から眠れなかったそうで
だけどその冷蔵庫が不良品で壊れたとしたら
そのせいで怪我をしたとしたら
高いお金を出して冷蔵庫を手に入れたのに
そのせいでささやかな幸せが奪われてしまうんです」
(一同が沈黙する少しの間)
花山「一つ赤羽根さんに確認したい事がある」
赤羽根「は?確認だ?」
花山「アカバネの洗濯機を調べ直していた中で発覚したんですがね…」
台の上に液体の入ったシャーレが置かれている
花山「この液体は剥離剤です(とコンセントプラグを手に取り)
そしてこれはお宅の洗濯機のプラグです
注目して頂きたいのは…(とプラグを分解してネジを取り出し)
中に使われているネジです」(とネジを一同に見せる)
酒井(矢野聖人)が村山(野間口徹)を見る(村山は目線が下を向いている)
赤羽根「それがどうした?」
花山が液体の中にネジを落とす
ネジに注目する一同
と、ネジから金色の粉が剥がれていき…
「何だ?」
「メッキじゃないですか?」
「そうだ、鉄にメッキしてあるんだ」
花山「そう…どうやらアカバネでは
鉄ネジをメッキで真鍮に見せかけていたんです」
赤羽根「…」
国実(石丸幹二)が赤羽根の表情を注意深く観察する
花山「これは大問題ですよ…鉄はさびやすい
さびた鉄では電気抵抗が高くなりネジやプラグの温度が上昇して
最悪発火のおそれも出てくる
近くに衣類なんかがあれば燃え移る可能性も十分にあるだろう」
国実「それはスジ規格違反では?」
花山「ええ」
国実「これは偽装じゃないですか、どういう事ですか赤羽根さん!」
赤羽根「…私は何も知らん(と後ろを振り返り)村山酒井これはどういう事だ!」
酒井「技術部の事は私は何も…その辺は村山さんしか…」(と村山を見る)
赤羽根「答えろ村山!なぜこんなものが使われてるんだ!」
村山「仕方ないでしょう!
あの低予算で真鍮のネジなんか使える訳ないじゃないですか!」
赤羽根「貴様…」
村山「社長のおっしゃる予算どおりに収めようとしたら
こうするしかなかったんですよ!」
赤羽根「だからといって偽装しろとは言ってないぞ!」
村山「我々は精いっぱいあなたの言うとおりやってきただけです!」
国実「ネジの偽装は記事にさせて頂きますから!」
「勝手にしろ」と赤羽根が会場を立ち去る
酒井がそれに続き村山も常子たちに一礼をして後に続く
国実「…今日の事はありのまま記事にさせて頂きます」
常子「はい」
国実「私はね…何とか戦後を終わらせようと奮闘してる人たちに
あなたの暮しが水をさしてるように思えてたんだ
だがあなたたちの信念も少しは理解できる気がします」
常子「そうおっしゃって頂けると…」
少し笑ってうなずいた国実が会場を後にする
あなたの暮しスタッフがお互い安心したようにうなずき合う
花山「さあ、帰ろう」
(一同)「はい」
花山を見て笑顔になる常子
<こうして公開試験が終るとともに最新の
あなたの暮し第45号は発行されたのです>
小橋家のちゃぶ台で君子(木村多江)が最新号を読んでいる
と、向いの常子に目をやり「常子がそうやって新聞読んでるのも久しぶりね」
常子「フフ…お休みの日におうちにいるのも久しぶりですから」
<大東京新聞はありのままの結果を報じ
あなたの暮しは世間の信用を取り戻し売り上げも再び伸びていきました
一方、アカバネ電器製造は社長のアカバネが謝罪会見を開き
安全な電化製品を開発するため社内の体制を見直すと発表したのです>
玄関に向かう美子が居間をのぞき「それじゃ行ってきます」
(2人)「行ってらっしゃい」
君子「南さんによろしくね」
美子「はい」(と玄関を出る)
顔を見合わせる常子と君子「フフフフフ」
森田屋カウンター内で新聞の公開試験の記事を読む宗吉(ピエール瀧)
「照代、よかったなあ」
照代(平岩紙)「そうですね」
と、「ただいま帰りました」と買い物カゴを提げた南(上杉柊平)が戻る
宗吉「おう」
南「大将、頼まれたもの買ってきました」
照代「ご苦労さま」
南「いいえ」(と厨房に向かう)
宗吉「タイショウ」
南「はい」
宗吉「ちょっと…ここ座れや」
南がカウンターの席に着く
宗吉「…実はなタイショウ…そろそろこの店をお前に譲ろうと思ってな」
南「えっ?」(と照代の顔を見る)
照代が南にうなずく
宗吉に目を戻し南「いや、お言葉はうれしいですが俺まだ半人前だし…」
宗吉「謙遜すんなって…間違いなくコックとしての才能があるんだ…
いいか?自分の店を持って
自分の責任で料理をしなくちゃいけないようになると
もう一つ腕は上がるんだ
どうだ?やってみねえか?」
南「……料理の道から身を引くつもりですか?」
宗吉「ああ…そろそろ腰もつらくなってきたしな」
南「だからって俺じゃなくて身内の富江さんや長谷川さんに任せる事だって
できるんじゃないですか」
宗吉「何言ってんだ
お前が身内じゃなかったら一体誰が身内だっていうんだよ」
照代「それにね、長谷川さんが高崎でやっと店を任せられるようになったの
向こうの暮らしも安定してきて『こっちに来て一緒に暮らそう』って
前々から富江に誘われていたのよ」
宗吉「いい年して東京戻ってきて
なんとか悔いのない時間を過ごせたと思ってる
もう思い残す事もねえしな
そろそろあっちに戻ってもいいだろうってな
だから…お前にこの店を任せてえんだ」
照代「南君も店を持って一人前になれば美子ちゃんだってきっと喜ぶでしょう」
宗吉「最近な…しみじみ思うんだ
なんていう巡り合わせだったんだろうってなぁ…
常子や鞠子や美子のこの先の人生も気になるしなあ
あいつらがかわいくてしかたなくってよ
別に身内でもねえからこんな事を心配するのもおかしな話なんだが…
美子とお前が結婚して少しでもつながりを持てるという事は
俺たちにとっちゃ幸せな事なんだ」
照代がうなずく
南「…」
と、店の戸が開き「こんにちは」と美子が現れる「あれ?もう終わりですか?」
照代「待ってたのよ、そろそろ美子ちゃんが来るかと思って」
宗吉「大事なデートの時間に合わせてやったぞ」
美子「えっ?」
照代「フフフ…冗談よ…フフフ」
宗吉「客足が落ち着いたんで休憩してただけだ」
美子「もう!そうですよね
まだ閉めるのには少し早いですものね…フフフ」(と南を見つめる)
照代「だけどもう今日はそろそろお客さんも来ないんじゃないかしら」
宗吉「おう、そうだなあ…タイショウ、今日はもう帰っていいぞ」
照代「ご苦労さま」
顔を見合わせる南と美子
宗吉「どうした?タイショウ…早く帰れ」
南「……大将…女将さん…ありがとうございます」(と深く頭を下げる)
宗吉と照代が静かにうなずく
いまひとつ事情がのみ込めず3人の顔を見る美子
(つづく)
常子の冷蔵庫と子どもの例え話がいまいちな感じがした
いや、理屈はちゃんと通ってるんだけど無理やりでやっつけな感じがして…
劇中ではこの話に一同が感じ入って聞き入り沈黙する演出だったが
一同が実は内心「はあ?」となっているのを想像してしまったw
今週のタイトル「常子、小さな幸せを大事にする」は
まさかこの例え話の事ではないだろうな…
花山がネジの偽装を暴く件は痛快だった
ああいうハッキリと目で見てわかる暴露はわかりやすくていい
村山が遂にキレたw
前回、赤羽根に叱責され
発表する役を降ろされたりしてもう限界だったのだろう
ドラマの演出では赤羽根が間違っていて
村山は無理な予算で商品開発を押しつけられた
被害者のように描かれていたと思うが自分は違うと思う
上司からどんなに無理な要求をされようと
出来ない事は出来ないとハッキリと言わなければいけない
それが言えなくて上司に内緒で部品を偽装するのは
上司に対しても会社に対しても(大げさに言えば社会に対しても)裏切り行為だ
ネジの偽装の件で一番悪いのは村山だと思う
とにかく嘘をつくやつが一番悪い
国実は最後にもっと常子たちに感服するかと思っていたが
「少しは理解できる気がします」という表現にとどめたね
新聞記者は常に中立のスタンスをとるという事なのかな
アカバネは体制を見直すと発表したとの事だが
赤羽根に盾ついた村山はどうなってしまったのだろう?
南が初登場の頃から宗吉がいずれ店を譲りたいとか言っていたので
今回の話はインパクトがなかった
娘夫婦も飲食業なのに南に森田屋を任せるのは不自然なので
今回まで隠していたほうがよかったのでは?と思うのだが…
そうすれば視聴者も劇中の南ももっと驚けたのではないだろうか?
いや、南は驚いた芝居をしていたが視聴者的には
前から言われてたやん!とツッコミを入れたくなってしまった
当たり前の事だろうが!ええっ!(と花山に詰め寄り)
あれこれ欲しいと思うのは消費者だ、どれを買うか決めるのも消費者だ、
我々はお望みどおり商品を提供してやってるんだ
我々の責任は商品を作り上げた時点で終わってるんだよ!
安くて何が悪い
安いものにはそれなりに理由があってそれでも欲しがる人間がいる
後は買った人間の責任だろう!」
花山(唐沢寿明)「安かろうがメーカーが絶対に守らねばならないのは
消費者の安全だ!
あなた方はその視点が全く抜け落ちている!
消費者は日々のやりくりの中で積み立てたなけなしの金を使うんだよ
あなた方には責任を持って商品を作って頂きたい!」
赤羽根「弱小出版社ごときが偉そうに…
今は物を買えば幸せになれる世の中なんだ
国民は貧しさと戦争を耐え抜いた
金を得て豊かになれば皆幸せになれる世の中なんだ!
どこが悪い
私だけじゃない(と一同に向き直り)
今のこの世の中そう思っている人間ばかりだ!
そうやって全国民が幸せになろうと躍起になっている
(再び花山に向かい)それをなぜお前らが邪魔するんだ!」
常子(高畑充希)「お金を得て豊かになりたいと私も思います
でも…そのためにささやかな幸せを犠牲にしたくないだけなんです」
赤羽根「ささやかな幸せだ?」
常子「私たちは読者の方々からたくさんのお葉書を頂きます
その中の一つに家に冷蔵庫が来て大喜びする子どもの事が書いてありました
その子は家でいつでも冷たいジュースが飲めると
前の晩から眠れなかったそうで
だけどその冷蔵庫が不良品で壊れたとしたら
そのせいで怪我をしたとしたら
高いお金を出して冷蔵庫を手に入れたのに
そのせいでささやかな幸せが奪われてしまうんです」
(一同が沈黙する少しの間)
花山「一つ赤羽根さんに確認したい事がある」
赤羽根「は?確認だ?」
花山「アカバネの洗濯機を調べ直していた中で発覚したんですがね…」
台の上に液体の入ったシャーレが置かれている
花山「この液体は剥離剤です(とコンセントプラグを手に取り)
そしてこれはお宅の洗濯機のプラグです
注目して頂きたいのは…(とプラグを分解してネジを取り出し)
中に使われているネジです」(とネジを一同に見せる)
酒井(矢野聖人)が村山(野間口徹)を見る(村山は目線が下を向いている)
赤羽根「それがどうした?」
花山が液体の中にネジを落とす
ネジに注目する一同
と、ネジから金色の粉が剥がれていき…
「何だ?」
「メッキじゃないですか?」
「そうだ、鉄にメッキしてあるんだ」
花山「そう…どうやらアカバネでは
鉄ネジをメッキで真鍮に見せかけていたんです」
赤羽根「…」
国実(石丸幹二)が赤羽根の表情を注意深く観察する
花山「これは大問題ですよ…鉄はさびやすい
さびた鉄では電気抵抗が高くなりネジやプラグの温度が上昇して
最悪発火のおそれも出てくる
近くに衣類なんかがあれば燃え移る可能性も十分にあるだろう」
国実「それはスジ規格違反では?」
花山「ええ」
国実「これは偽装じゃないですか、どういう事ですか赤羽根さん!」
赤羽根「…私は何も知らん(と後ろを振り返り)村山酒井これはどういう事だ!」
酒井「技術部の事は私は何も…その辺は村山さんしか…」(と村山を見る)
赤羽根「答えろ村山!なぜこんなものが使われてるんだ!」
村山「仕方ないでしょう!
あの低予算で真鍮のネジなんか使える訳ないじゃないですか!」
赤羽根「貴様…」
村山「社長のおっしゃる予算どおりに収めようとしたら
こうするしかなかったんですよ!」
赤羽根「だからといって偽装しろとは言ってないぞ!」
村山「我々は精いっぱいあなたの言うとおりやってきただけです!」
国実「ネジの偽装は記事にさせて頂きますから!」
「勝手にしろ」と赤羽根が会場を立ち去る
酒井がそれに続き村山も常子たちに一礼をして後に続く
国実「…今日の事はありのまま記事にさせて頂きます」
常子「はい」
国実「私はね…何とか戦後を終わらせようと奮闘してる人たちに
あなたの暮しが水をさしてるように思えてたんだ
だがあなたたちの信念も少しは理解できる気がします」
常子「そうおっしゃって頂けると…」
少し笑ってうなずいた国実が会場を後にする
あなたの暮しスタッフがお互い安心したようにうなずき合う
花山「さあ、帰ろう」
(一同)「はい」
花山を見て笑顔になる常子
<こうして公開試験が終るとともに最新の
あなたの暮し第45号は発行されたのです>
小橋家のちゃぶ台で君子(木村多江)が最新号を読んでいる
と、向いの常子に目をやり「常子がそうやって新聞読んでるのも久しぶりね」
常子「フフ…お休みの日におうちにいるのも久しぶりですから」
<大東京新聞はありのままの結果を報じ
あなたの暮しは世間の信用を取り戻し売り上げも再び伸びていきました
一方、アカバネ電器製造は社長のアカバネが謝罪会見を開き
安全な電化製品を開発するため社内の体制を見直すと発表したのです>
玄関に向かう美子が居間をのぞき「それじゃ行ってきます」
(2人)「行ってらっしゃい」
君子「南さんによろしくね」
美子「はい」(と玄関を出る)
顔を見合わせる常子と君子「フフフフフ」
森田屋カウンター内で新聞の公開試験の記事を読む宗吉(ピエール瀧)
「照代、よかったなあ」
照代(平岩紙)「そうですね」
と、「ただいま帰りました」と買い物カゴを提げた南(上杉柊平)が戻る
宗吉「おう」
南「大将、頼まれたもの買ってきました」
照代「ご苦労さま」
南「いいえ」(と厨房に向かう)
宗吉「タイショウ」
南「はい」
宗吉「ちょっと…ここ座れや」
南がカウンターの席に着く
宗吉「…実はなタイショウ…そろそろこの店をお前に譲ろうと思ってな」
南「えっ?」(と照代の顔を見る)
照代が南にうなずく
宗吉に目を戻し南「いや、お言葉はうれしいですが俺まだ半人前だし…」
宗吉「謙遜すんなって…間違いなくコックとしての才能があるんだ…
いいか?自分の店を持って
自分の責任で料理をしなくちゃいけないようになると
もう一つ腕は上がるんだ
どうだ?やってみねえか?」
南「……料理の道から身を引くつもりですか?」
宗吉「ああ…そろそろ腰もつらくなってきたしな」
南「だからって俺じゃなくて身内の富江さんや長谷川さんに任せる事だって
できるんじゃないですか」
宗吉「何言ってんだ
お前が身内じゃなかったら一体誰が身内だっていうんだよ」
照代「それにね、長谷川さんが高崎でやっと店を任せられるようになったの
向こうの暮らしも安定してきて『こっちに来て一緒に暮らそう』って
前々から富江に誘われていたのよ」
宗吉「いい年して東京戻ってきて
なんとか悔いのない時間を過ごせたと思ってる
もう思い残す事もねえしな
そろそろあっちに戻ってもいいだろうってな
だから…お前にこの店を任せてえんだ」
照代「南君も店を持って一人前になれば美子ちゃんだってきっと喜ぶでしょう」
宗吉「最近な…しみじみ思うんだ
なんていう巡り合わせだったんだろうってなぁ…
常子や鞠子や美子のこの先の人生も気になるしなあ
あいつらがかわいくてしかたなくってよ
別に身内でもねえからこんな事を心配するのもおかしな話なんだが…
美子とお前が結婚して少しでもつながりを持てるという事は
俺たちにとっちゃ幸せな事なんだ」
照代がうなずく
南「…」
と、店の戸が開き「こんにちは」と美子が現れる「あれ?もう終わりですか?」
照代「待ってたのよ、そろそろ美子ちゃんが来るかと思って」
宗吉「大事なデートの時間に合わせてやったぞ」
美子「えっ?」
照代「フフフ…冗談よ…フフフ」
宗吉「客足が落ち着いたんで休憩してただけだ」
美子「もう!そうですよね
まだ閉めるのには少し早いですものね…フフフ」(と南を見つめる)
照代「だけどもう今日はそろそろお客さんも来ないんじゃないかしら」
宗吉「おう、そうだなあ…タイショウ、今日はもう帰っていいぞ」
照代「ご苦労さま」
顔を見合わせる南と美子
宗吉「どうした?タイショウ…早く帰れ」
南「……大将…女将さん…ありがとうございます」(と深く頭を下げる)
宗吉と照代が静かにうなずく
いまひとつ事情がのみ込めず3人の顔を見る美子
(つづく)
常子の冷蔵庫と子どもの例え話がいまいちな感じがした
いや、理屈はちゃんと通ってるんだけど無理やりでやっつけな感じがして…
劇中ではこの話に一同が感じ入って聞き入り沈黙する演出だったが
一同が実は内心「はあ?」となっているのを想像してしまったw
今週のタイトル「常子、小さな幸せを大事にする」は
まさかこの例え話の事ではないだろうな…
花山がネジの偽装を暴く件は痛快だった
ああいうハッキリと目で見てわかる暴露はわかりやすくていい
村山が遂にキレたw
前回、赤羽根に叱責され
発表する役を降ろされたりしてもう限界だったのだろう
ドラマの演出では赤羽根が間違っていて
村山は無理な予算で商品開発を押しつけられた
被害者のように描かれていたと思うが自分は違うと思う
上司からどんなに無理な要求をされようと
出来ない事は出来ないとハッキリと言わなければいけない
それが言えなくて上司に内緒で部品を偽装するのは
上司に対しても会社に対しても(大げさに言えば社会に対しても)裏切り行為だ
ネジの偽装の件で一番悪いのは村山だと思う
とにかく嘘をつくやつが一番悪い
国実は最後にもっと常子たちに感服するかと思っていたが
「少しは理解できる気がします」という表現にとどめたね
新聞記者は常に中立のスタンスをとるという事なのかな
アカバネは体制を見直すと発表したとの事だが
赤羽根に盾ついた村山はどうなってしまったのだろう?
南が初登場の頃から宗吉がいずれ店を譲りたいとか言っていたので
今回の話はインパクトがなかった
娘夫婦も飲食業なのに南に森田屋を任せるのは不自然なので
今回まで隠していたほうがよかったのでは?と思うのだが…
そうすれば視聴者も劇中の南ももっと驚けたのではないだろうか?
いや、南は驚いた芝居をしていたが視聴者的には
前から言われてたやん!とツッコミを入れたくなってしまった
登録:
投稿 (Atom)