2016年8月24日水曜日

とと姉ちゃん(123)星野の家で幸せなひと時を過ごす常子~美子は南に…

光和医薬品社 
「おはようございます!」と星野(坂口健太郎)が飛び込むように出社してくる 
片瀬「今日こそ遅刻かと思ったよ」 
星野「すみません」 
片瀬「お前も大変だな、毎日毎日子ども2人を送り出してから出社して」 
星野「もう慣れました」 
片瀬「誰かいい人いないのか?」 
星野「えっ?」 
片瀬「そういうのやってくれる人だよ」 
星野「そんな人僕には…」 
片瀬「子どもの事を思うなら早く身を固めた方がいいぞ、
その気があるならいつでも俺に言ってくれ、ツテがない訳じゃないからな」 
星野「あぁ…」 
片瀬「フッ、気のない返事だなあ」

卓上のカレンダーは約束の10日の木曜日

花山の書いた原稿を確認している常子(高畑充希) 
原稿には『情けなし』『手抜き』などの厳しい文言が並ぶ

編集長室に入る常子「花山さん、すばらしいです」
花山(唐沢寿明)「ならば結構」
常子「ただ…いくつかのメーカーを名指しでこれまで以上に
辛辣に批判していますが本当にこのまま掲載しても?」
花山「それでこそ商品試験の意味がある、そのまま出してくれ」
常子「…分かりました」

常子「花山さんからすばらしい原稿を頂いたわ、すぐに印刷所に回して」
松永「承知しました!」
水田(伊藤淳史)「よかった、なんとか間に合いましたね」

<試験結果と厳しい批評を記した花山の原稿はすぐに印刷に回されました>

仕事が終わりビアホールへ繰り出そうとしている一同
寿美子(趣里)「常子さんはどうします?」
常子「あ…今日はちょっと失礼します、楽しんできて」
美子(杉咲花)が社長印をもらいにくる「今号も大変だったねえ」
常子「そうねえ…でも毎度の事だからね」
美子「そうね…あっ、今夜大昭さんとお夕食食べて帰るから遅くなる」
常子「あっ、そうなの…私もちょっと用事があるの」
美子「えっ?」
常子「先出るけどごめんね」(と行ってしまう)
常子の背中を見ている美子

星野宅のブザーを押す常子「こんばんは~」
玄関から子どもたちが飛び出してきて青葉が常子に抱きつく「おばちゃま~!」
常子「お~!青葉ちゃんどうしたの?」
青葉「今日本当に来てくれるのか心配だったから」
常子「フフフ…」(と青葉の頭を撫でる)
青葉「来てくれてよかった」
常子「来るよ~ありがとね、約束は守るから」

居間
常子が「念のために…もし何かあったらここに連絡して」と大樹に名刺を渡す
常子「2人は晩ごはんは食べた?」
大樹「僕はちゃんと食べたけど青葉が…」
台所の食卓にはキッチンパラソルの中に1食分が残っている
常子「ああ…」
青葉「ニンジンあまり好きじゃない」
常子「そうなの…じゃあほとんど食べてないの?」
青葉がうなずく
残った料理を眺める常子「う~ん…(と、2人に振り向き)
ちょっとお台所貸してもらってもいい?」

夜道を帰宅すると家の中からにぎやかな声が聞こえてきて笑顔になる星野

青葉がコロッケを箸でつまむ
常子「フフフ、青葉ちゃん3つ目食べられる?」
青葉「うん」
常子「本当?」
常子「ソースかけよう、よいしょ」
青葉「ありがとう」
コロッケを頬張る青葉
常子「熱い?」
青葉「ううん」
と、星野が居間にやってくる「ただいま」
一同それぞれ「お帰りなさい」
コロッケを眺める星野「あの…これは?」
常子「あっ、すみませんあの…
青葉ちゃんが煮物のニンジンが食べられないというので
ジャガイモと一緒に潰してコロッケに作り替えたんです
お台所勝手にすみません」
星野「いえいえ、そんな事までやらせてしまって…」
常子「いえ」
青葉「おばちゃまのコロッケすごくおいしいんだよ」
星野「そっかあ」
星野が常子を見る
子どもたちを見ている常子「やけどしないでよ」
大樹「うん」
青葉「次食べたら4個目」
星野「あの時の常子さんと同じですね」
常子「えっ?」
星野「昔…僕にみそ汁を作ってくれた時も
そんなふうにうれしそうな顔をしていたので」
常子「フフフ…そうですかね…フフフ」

台所で洗い物の食器を拭いている常子と星野
常子「これで全部です」
星野「ありがとうございます」
常子「ここ置きますね」
青葉がやってきて「ちゃんと拭いてきた」
常子「うん?あっ、青葉ちゃん拭いてくれたの?」
「うん」と青葉が常子にふきんを渡す
常子「偉かったね」
「エヘヘ」と青葉が照れる
星野「青葉、拭いたのお兄ちゃんだろ?」
青葉「でも持ってきたのは青葉だもん」(ちょっと憎たらしい感じ)
常子「そうだよね、持ってきてくれてありがとう」
「うん」と青葉が部屋に戻る(大樹は布団を敷いている)
星野「全く…」
常子「大樹君も青葉ちゃんも本当にいい子ですね
きちんとお手伝いもしてくれますしお行儀もいい子で」
星野「そう言って頂けると親としてはうれしいですが」
常子「それだけじゃありませんよ、心も優しい子で…
なみさんが作って下さった料理を残しちゃった事を
青葉ちゃんずっと気にしてたみたいで
明日こそ絶対謝るんだ…って
そういう事って星野さんや奥様が一つ一つ優しく教えられたんでしょうね」
星野「僕は何も…でも妻は人の気持ちを大事にするという事を
とても大切にする人でしたね」
少し微笑んで寝床を作っている子どもたちを見る常子

夜道を歩く美子と南(上杉柊平)
美子「フフフ、でも大昭さんがその時卵焼き教えてあげて」
南「できるか?」
美子「できるよ」
小橋家に到着して「じゃあこれ」と南が紙袋を手渡す
中の瓶を確認する美子「ありがとう、みんなで頂きます
じゃあ…おやすみなさい」
南「おやすみ」
と、家に入ろうとする美子を南が呼び止める「美子」
美子が振り返る
南「美子、あのな…」
美子「…?」
南「俺…」

玄関を入ってきた美子は少し様子が変だ
居間に入っても台所の君子(木村多江)の背中を黙って見つめている
気配を感じたのか君子が振り向く「あら、帰ってたの?
何も言わないから気付かなかったわ」
美子「ただいま帰りました」
君子「どうかしたの?」
美子「いえ…とと姉ちゃんは?」
君子「まだよ」
美子「でも私より先に会社を出ましたけど…」
君子「ああ、何か用があるみたいよ
今日は遅くなるから先に食事しててって今朝」
美子「だからあんなに急いでたんだ…」
と、少し改まった様子になった美子が「かか…あの…」
そこへ「ただいま帰りました」と常子が戻ってくる
常子「あっ、よっちゃん今帰ったところ?」
美子「うん、どこ行ってたの?」
常子「ああ…ちょっと星野さんのお宅に」
美子「星野さん?」
常子「うん…星野さんの会社が来月まで繁忙期みたいで
定時に上がれない日があるそうなんです
それで夜、子どもたちだけにしておくのは心配で…」
君子「そうだったの?」
常子「はい…だからふたつきだけ週に一度お手伝いに行く事になりました」
美子「毎週?」
常子「うん…あっ、でも大丈夫、仕事はきちんと済ませてからにするから
みんなに迷惑かけないようにするわ」
美子「いいのいいの」
常子「ありがとう…かかもごめんなさい
その日だけは少し帰りが遅くなります」
君子「ああ…私は構わないわ」
常子「ありがとうございます」

寝間着姿の常子と美子が布団を作っている(常子はご機嫌なのか鼻歌)
美子が机の上の常子の3つの目標に目をやる
美子「今日はどうだったの?」
常子「うん?どうって?」
美子「星野さんのお宅に行って」
常子「ああ…星野さんが帰ってこられるまで
お子さんたちとごはん作ったりしただけよ」
美子「うん…おいしいって食べてくれた?」
常子「うん、まあね…コロッケの作り方教えてくれた宗吉さんに感謝しないと」
美子「そう…」
常子(美子の様子がおかしい事に気付いた感じ)「どうかした?」
常子に向き直る美子「…実はね…」
常子「うん」
美子「今日、大昭さんから言われちゃったの…」
常子「うん」
美子「結婚を考えてるって」
口を手で押さえる常子「あらららら…」
そして祝福するように美子に笑いかける

(つづく)

美子は南にプロポーズされたのだろうか?
「結婚を考えている」と言われたみたいだが
その相手は美子ではなく別の女性…とかいう変なオチはないよね?
まあラストで美子が常子の目標(鞠子美子を嫁に出す)を見ていたから
普通に美子自身の嫁入り話だと思うのだが
美子は何を戸惑っているのだろう?
美子が南を大好きな描写はふんだんにあったから素直に喜びそうなものだが
もしかしたらコックだけに南がフランスに修行に行くとか言いだしたのかな?
常子と同じく美子のモデルの人も生涯独身だったらしいから
美子の恋の行方は常子の結末と共に気になる

星野家のシーンのラストで星野が亡き妻について語った後
常子が少ししんみりしたような顔になったのが気になったが
ラストで寝間着姿の常子が鼻歌を歌っていたから心配ないかな
常子にとっては疑似家族と過ごせた幸せな一日だったと思う
もうこのまま押しかけ女房になっちゃえ常子

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