2016年4月16日土曜日

とと姉ちゃん(12)鳩を捕まえろ!

常子(高畑充希)「えっ、妾ってあの…?」 
鉄郎(向井理)「ほかにどの妾があるんだよ?」 
鞠子(相楽樹)「そうですけど…」 
鉄郎「俺だって信じ難いよ、でも金に困ってるのは確かだろ
大家に泣きついて、そういう相手紹介してもらおうとしててもおかしかねえわな
なんとかしてやりてえとこなんだけど…行かねえと」と、置いていたカバンを手にとる 
(2人)「えっ?」 
鉄郎「新潟でな、コイの餌に蜂蜜混ぜて大成功したって記事が新聞に載っててな
金が入ったら戻ってくっから頼んだぞ」と、背を向けて行ってしまう 
鞠子「ちょっちょっ…」常子「あっあの…」と、途方に暮れる2人 

タイトル、主題歌イン 

かかを妾にしないためにはお金を稼ぐしかない、と話し合う常子と鞠子

<常子は翌日から学校が終わると、鞠子と仕事を探して回りましたが…>

大工現場で「女なんか足手まといだでぇ帰れ帰れ」と、相手にされない常子と鞠子

<女が稼ぐ事の難しさを、痛感させられただけでした>

夜、家計簿をつけながら一人鼻歌を歌う君子(木村多江)

「はぁ…不安になってきた」と、それを覗いていた鞠子が襖を閉める
常子「うん?」
鞠子「かかが鼻歌歌うのって、
暗い気持ちを払拭しようとする時が多い気がするんだけど…」
常子「鞠ちゃんも気付いてたか~かかが前に鼻歌歌ったのは
お庭のそら豆、枯らしちゃった時だった」
鞠子「お妾さん引き受けるつもりかな?断ろうとしてる?」
常子「そんなの分からないよ」と、手の爪を切り始める
鞠子「あっ駄目よ…夜、爪を切ると早死にするって」
常子「意外とそういうの気にするのね」と、笑う
鞠子「いいの?」
常子「夜に爪を切ってはいけないっていうのは、夜と爪で世を詰める
つまり、早死にするっていうしゃれみたいなものらしいわよ」
鞠子「そうなの」
常子「うん」
と、「それだけじゃないのよ」と言って君子が襖を開けて入ってくる
君子「ご不浄に行こうと思ったら耳に入っちゃって
昔ね、大勢の人がお百姓さんの暮らしをしていた頃はね
夜は行灯の明かりくらいしかなくて、ずっと暗かったの
でも暗くてよく見えないのに爪を切って、指の先を傷つけたまま野良仕事してたら
ばい菌が入ってひどく膿んだりして、手足をなくしたり亡くなる事もあったのよ
だから迷信めいたものにして、注意を促してたらしいの」と、寝ている美子の布団を直し
「お邪魔しました、おやすみ…」と、笑って立ち上がる
常子「あっあっ…かか」
君子「うん?」
常子「あの…最近、何か悩んでる事はないですか?」
君子「どうして?」
常子「何となく、そういうふうに見えたから」
君子「そう…態度に出ちゃってたのね…確かに悩んでた事はあったんだけど
答えは出せたから、心配しないで…さあ、おやすみなさい」
常子と鞠子「おやすみなさい…」
顔を見合わせる2人「あ~…」
常子「どっちどっちどっち?」
鞠子「分かんない分かんない…」
常子「どっちにしろお金さえあれば行かなくて済む訳だからお金を作る方法を…
ん~っ!」と、考え込んだ常子が何か閃いたように「…鳩…」
鞠子「鳩?」
常子「ほら、前に叔父さんが言ってたじゃない
近い将来、日本人も鳩を食べるようになるって
大坂では食用の鳩の飼育がはやってるって」
鞠子「ああ…えっ、まさか鳩を捕まえて売るつもり?」
常子「ええ」と、ちょっと悪戯っぽく頷く
鞠子「いや、どうかな~叔父さんの言ってた事だし…」
常子「じゃあ、ほかに何ができるの?かかがお妾さんになってもいいの?」
困りながらも「分かった」と、首を縦に振る鞠子
「私もやる」と、突然起き上がる美子(根岸姫奈)
鞠子「聞いてたの?」
美子「うん、私も鳩捕まえる」
常子「よし、やろう!」

仏壇の竹蔵の写真を見て、溜息をつく君子

「ああ、鳩の…一羽50銭で買い取るにぃ」と、焼き鳥屋台のおじさん
3人「お~!」と、喜ぶ
美子「すごい!」
鞠子「叔父さんが本当の事言ってた」
常子「ありがとうございます!今すぐ捕まえてきます!」
と、走り去る3人の背中に「捕まえるって…あのよ~!」
おじさんの声は届かなかったようだ…

3人は虫取り網で鳩を捕らえようとするがうまくいかない

部屋で一人、手紙を書いている君子

子供部屋で何やら図面を囲み作戦会議の姉妹たち
常子「鳩と私たち三姉妹との決闘よ」に、頷く3人

岩の影に隠れる三姉妹
縄を持ち身構えている常子
縄の先は、籠を半分浮かせている棒に結ばれている
籠の下には鳩が食べそうな餌
流れる雲
経過する時間
画面も早送りになってるw
痺れを切らす美子「ねえ、まだ?」
「し~っ!焦らないの、鳩が我々を意識しなくなった、その時が勝負よ」
と、大真面目に語る真剣な常子に、鞠子「はい」 美子「…はい」
さらに早送りで時が過ぎる
と、常子「よっちゃん」
休んでいたらしい美子が籠のほうを見る
一羽の鳩が籠のほうへ歩いていく
鳩が籠の下にきた瞬間、「えいっ!」と気迫で縄を引く常子
籠に囚われる鳩
「やった~!やったやった!」と、飛び跳ねて喜ぶ美子
笑顔の鞠子
「まだまだいくわよ」と、不敵に笑う常子

帰宅した君子は郵便受けから手紙をとりそれを読む

結局10羽の鳩を捕らえ、5円になると大喜びの姉妹たちだったが
屋台のおじさんを探し、鳩を持っていくと
それは土鳩で、売れないし扱っていないと言われる
金になるのは雉鳩とのこと
「そんな…」と、茫然とする姉妹たち

大家さんのところで電話を借りて話す君子「よろしくお願いします…」
うしろで笑顔の大家

家に戻り、綺麗な着物に着替え身支度をする君子

鳩を逃がしてあげた姉妹たちが家に戻ると君子がいない
君子のよそ行きの着物や髪飾りがない事に気づく姉妹たち

君子を探して町中を走り回る姉妹たち

3人は橋の上を歩いている君子を見つけて駆け寄る
「思い直してください!」などと、口々に叫ぶ娘たちに
君子「一体、何の話してるの?」
常子「かか、私たちのためにお妾さんになろうとしてるんですよね?」
さらに何かを訴えてくる娘たちに
「ちょっと座りましょ」と、笑う君子

川岸に座る姉妹たちに説明する君子
妾になるつもりはない、大家にもすぐに断った…
最後まで聞かなかったかも…と、照れ笑いの美子
出かけていたのは女学校の転校の手続きを確認してきたらしい
転校?なぜ?と聞く娘たち
君子「実はね、母のところにお世話になるかどうか…悩んでいたの…」
常子「母?」
君子「私の母、あなたたちのおばあ様」
3人「えっ」
鞠子「おじい様もおばあ様も、もう亡くなってるはずじゃあ…」
横を向く君子

<君子の口から知らされた思わぬ祖母の存在に、常子たちは驚くばかりでした>

(つづく)

今回は妾の件も鳩の件も勘違いの連続だったね
鳩の件は竹蔵が見込んだ常子の発想力と集中力が発揮されて
捕獲には成功したのだが、屋台のおじさんの話を最後まで聞かないから…
ああ、妾の件も美子が最後まで話を聞かなかったからかw

鳩捕獲シーンはいろいろ笑った
演出も良かったけど、コメディが得意そうな高畑の持ち味が活かせた感じかな
「鳩が我々を意識しなくなったその時が勝負」がツボだったw

爪切り話のエピソードは何の意味なのかよくわからなかった…
先人たちは子孫のためを思って迷信めいたものにして注意を促した
親が子供を想う気持ちもこれと同じ
君子が母と疎遠になっているのは、おそらく竹蔵との結婚を反対されたから
もしかしたら一人娘で婿養子とらなきゃいけなかったかな?
おそらく君子はその他でも、いろいろと母に抑圧されていたのだろうが
それも我が子を思う親心からのもの
そう思いいたって、母を頼る決断を下したって意味なのかなあ?
爪切り話の直後に、悩んでる事に答えは出せたって言ってるし
違ってたらゴメンねw













2016年4月15日金曜日

とと姉ちゃん(11)かかが妾に!?

杉野社長(田山涼成)「実は、援助を打ち切らせてもらいてぇんだ…
申し訳ねえ」と、頭を下げる 
君子(木村多江)「そんな…頭を上げて下さい!」 
杉野「小橋君のほかにも、結核で亡くなった社員が何人かいてのう
全ての遺族を援助するっちゅう訳にもいかんで…
…んだからといってのう、小橋君の家族だけ特別扱いするっちゅう訳にも…」 
君子「もちろんです」 
杉野「すまないねえ、急に…ずっと言おうとはしてたんだけぇが
なかなか言えなくて、酒の力でも借りんと言えないなんて…」 
君子「いえ、ずっとご厚意に甘えていたんですから…今までありがとうございました」 
常子(高畑充希)「ありがとうございました」 
と、頭を下げる小橋一家 

<常子たちは、新たな問題を抱える事となったのです> 

タイトル、主題歌イン 

八百屋のタイムセールに群がる女たちの中に、常子と鞠子(相楽樹)の姿

その帰り道
常子「もっと体力つけないと、おば様方に負けちゃうわ」
鞠子「これから大安売りは逃せないもんなぁ…あっ出た…」
向こうからやってくる茂雄と正雄
正雄「けっ!運動会でおらたちに勝ったからってよ~
いい気になって長芋抱えてんじゃねえで!」
常子「いい気になってるから抱えてるんじゃないわよ、安かったから抱えてるの!」
鞠子「もっとマシな言いがかりはないの?」
正雄「…うるせえ!…兄ちゃも何か言ってやれ!…兄ちゃ?」
茂雄「あ?…おう…」と、常子に歩み寄り
茂雄「長芋…安かったんけぇ」
常子「だからそう言ってるじゃない」
茂雄「…よかったな…」
常子「うん?」鞠子「えっ?」正雄「えっ?」
茂雄「行くで!」と、立ち去る
正雄「ちょ…兄ちゃ!」と、追う正雄
常子「具合でも悪いのかしら」
鞠子「さぁ…」
と、首をひねり見送る常子と鞠子
常子たちが振り向くと、道の先に枇杷の木を見上げている男の姿がある
常子「ねえ鞠ちゃん、あれって…」
鞠子「あっ」
常子「叔父さん?」
常子たちに気づき、慌てて逃げ出す鉄郎(向井理)
常子「あっ…どうして逃げるんだろう?」
鞠子「まさか…近所に出没する泥棒って…」
顔を見合わせて「ないない」と、笑う常子と鞠子
常子「叔父さんにそんな事する度胸ある訳ないって」
鞠子「そうそう、せいぜいできんのは枇杷泥棒くらいよ」
常子「アハハハ」

常子たちが家に戻ると、美子(根岸姫奈)が部屋に倒れこんでいる
熱があるようだが、かかには内緒にしてほしい…と美子
君子がきて、いつから具合悪いのかと聞くと運動会くらいからとのこと
お医者さんに診てもらったらお金がかかるからと、小橋家の家計を心配したようだ
美子「社長さん言ってた、これからはかかが稼いだお金しかもらえないって…
かかがおてて真っ黒にして稼いだ大事なお金だから…」

夜になって、さらに美子の熱が上がる
雨合羽を着て、医者を呼びに行こうとする常子
こんな夜遅く…それにすごい雨だからと常子を止める君子
あんな美子見てるの辛くて…と言う常子に
あなたは女の子で何かあってからじゃあ…と君子
じゃあ2人だったら?私も一緒だったら行かせてくれますか?と、鞠子
雨の中、家を出る二人
しばらく行ってから、立ち止まる常子
常子「ねえ、さっきから誰かつけてきてない?」
鞠子「え?やめてよ」
常子「もしかして…泥棒?」
二人が恐る恐る振り向くと、笑って頷く鉄郎の姿が…

医者の見立てでは、美子は風邪との事で心配はないようだ
鉄郎は泊めてもらおうと小橋家にきたら、家を出る二人を見て心配でついてきたらしい
キャラメルの話もうまくいかなくて、バツが悪くて声をかけにくかったそうだ
夕刻に逃げたのは、やはり枇杷を盗もうとしていたのを見られたからだと判り
大笑いの常子と鞠子

鉄郎が家賃をまけてほしいと頼んだらしく、大家が心配して様子を見に来る
もしもって時がきたら妾の口を紹介すると、大家が君子に住所が書かれた紙片を渡す

それを聞いていた美子が、鉄郎に訊ねる「めかけって何?」

常子と鞠子を、家の裏の桜の木に呼び出した鉄郎「実は姉さんが…」
「妾!?」と、驚く常子と鞠子

(つづく)

茂雄は予想を裏切らない展開でいいわあ
よく見るとかわいい顔してるしマッチョだし
正雄だけあいかわらずの憎まれ役でなんだか可哀そうになってきたw
たしか次週から東京編じゃなかったかな?
なら、もう明日しかないんだけど正雄にも鞠子にキュンな展開はあるのだろうか?

鉄郎はついに枇杷泥棒にまで落ちぶれたか…
もう、こうなったらどこまでダメに描かれるのか見てやるわ
頼りになんかしちゃいけない人なんだね

美子のエピソードは良くわかる
貧乏な家の子供って、ホントにああ考えて行動するからね
ソースは自分

大家さん怖かった、親切心かもしれないし
ああいったケースでは妾になるのが、当時の常識なのかもしれないが
なんだか家賃を滞納されるのがイヤで、旦那を紹介しようとしているように思えて
客をATMに連れていく、ボッタクリバーの店長みたいに見えた
でも、旦那候補はいい人だと大家も言ってたからもしかして大迫さんかな?











2016年4月14日木曜日

とと姉ちゃん(10)激走!二人三脚

運動会を眺めている美子(根岸姫奈) 
君子(木村多江)が来て「あっちで常子たち練習してるから見に行かない?」 
美子「いい、勝てっこないよ」 
君子「やってみなきゃ分かんないじゃない」 
美子「とと姉ちゃん諦めが悪いよ、ととがいればなあ…」 

練習するのだが、やっぱり無理…と足の紐を解こうとする鞠子(相楽樹) 
あ、ちょっと待って待って待って…と常子(高畑充希) 
離してよ、お米欲しいのは分かるけど…と言う鞠子に
常子「お米だけじゃなくて、1位になって美子を喜ばせたいの…
ととみたいに勝つとこ見せて、あの子に認められたい」
鞠子「じゃあ出るには出るけどどうせ無駄だよ、あのバカ兄弟には勝てないもん」
「誰がバカだよ!」と、いつの間にか後ろに立っている茂雄と正雄
「ただ、そこ意外はよく分かってんじゃねえけ?」
常子「何でいつもいるのよ…」
立ち去ろうとする常子と鞠子に、兄弟が声を浴びせる
無視すんなよ!しつけのなってねえ女だに!
お前らの父ちゃ、しつけもろくにできねえのけぇ
「何ですって?」と、父を侮辱され振り向く常子
本当の事言っただけ…と言う兄弟に食って掛かろうとするが、鞠子が止める
常子「何で止めるのよ!あんな事言われて悔しくないの?」
鞠子「悔しいよ…悔しいからこそ、人前で大恥かかせてやりましょう…
私、頑張るから…絶対、勝つわ」と、兄弟の後姿を睨みつけている
鞠子の表情を見て、真顔で頷く常子

でもどうやったら勝てるだろう?と、言う鞠子に
常子は、何の感情も持たずに富士山の事だけ考えて走ろうと言う

スタートラインにつき、「ふじさん、ふじさん、…」と呟く二人
正雄が常子たちを見て「何つぶやいてんでぇ?」
茂雄「さあな?」
幹雄が叫ぶ「頑張れ!兄ちゃ~!」
手を挙げて応える茂雄と正雄
君子「常子鞠子!しっかり~!」と、美子の肩をたたいている
(位置に着いて…よ~い、ドン!)
「いちに、いちに、…」の掛け声で、トップを走る兄弟
「ふじさん、ふじさん、…」と、後方の姉妹
幹雄「行け~!」
君子「やった!抜いた!頑張って~!」
正雄「楽勝だな、兄ちゃ!」
茂雄「ああ!」と、後ろを振り向き後続を確認したせいか足がもつれる
転ぶ兄弟
その横を駆け抜けていく常子たち一群
起き上がる兄弟
「ふじさん、ふじさん、…」と、懸命に走る常子と鞠子に竹蔵が重なる美子
常子がとと姉ちゃんになってからの思い出がよぎる
美子「頑張れ…頑張れ!とと姉ちゃん!」
走る姉妹
後ろから兄弟が迫ってくる
間一髪、兄弟を抑えてゴールテープを切る常子と鞠子
倒れこみ激しく息をする二人
常子「どうだったのかな…」
鞠子「分かんない」
起き上がった二人に、係員が着順の旗を持ってくる
係員「おめでとうございます、3着だに」
鞠子「3位か…まあ、あのバカ兄弟に勝っただけでもよしとしよう」

座り込んでいる茂雄に歩み寄る常子
茂雄「何の用だよ」
常子「お礼を言いに」
茂雄「あ?」
常子「あんたたちのおかげで鞠ちゃんがやる気になってくれたから」
茂雄「こんなんまぐれだからな、次やったら勝つのは…」
常子「あ~!うわ~血出てるじゃない!」
茂雄「こんなん唾つけときゃ…」
常子「ちょっとちょっと…」
茂雄「何すんだよ?」
常子「すぐにきれいにしないとばい菌入るって小学校の時習ったでしょ?うわ~…痛そう」
と、傷口に息を吹きかけ「大丈夫?」
戸惑う茂雄
鞠子が声をかける「何してるの?お米取りに行こう、3位でも5升もらえるんだって」
常子「そうなの?あっ、自分でやって」と、茂雄に手拭を渡す
茂雄「おう…」と、お米を前に鞠子と嬉しそうな常子の後姿を見ている

夜、大盛りのご飯を頬張る常子「お~…ん~!勝って手にした米は美味じゃのう!」
こら、お行儀よくなさい…と笑う君子
食事する一家
常子「よっちゃん…今日はごめんね
本当はととみたいに1位になりたかったんだけど、駄目だった」
美子「ううん、すごかったよ…うれしくなった…それに、さっきね…」
と、幹雄をはじめ級友たちからとと姉ちゃんかっこよかった羨ましいと言われたと明かす
美子「みんなととがいて、いいなあって思ったけど
私もいいなあって思われる事あったんだね、ありがと…」
少し、うるっとくる常子
美子「まり姉ちゃんもありがと」
鞠子「いえいえ」
美子「なのに私…ごめんなさい」と、頭を下げる
常子「ううん、私も独り善がりだったよね…ごめんなさい」と、頭を下げる
美子「ううん」
君子「ちょっと気張り過ぎたんじゃない?ととと比べてこうしなきゃって
ととはとと、とと姉ちゃんはとと姉ちゃん」
笑う家族
常子「そっか、そうだよね…」
美味じゃ美味じゃと食事する一家
(戸をたたく音)
戸を開けると、杉野社長(田山涼成)がいる
君子「どうしたんですか?少しお顔も赤らんで…」
杉野「一杯、引っ掛けてきたもんで…」と下を向き、辛そうに戸にもたれる

茶の間で小橋一家を前に、杉野が言い難そうに切り出す
「実は援助を…打ち切らせてもらいてぇんだ」
固まる常子たち

<小橋家に、また新たな問題が起ころうとしていました>

(つづく)

二人三脚レースは尺も結構あって迫力あったね
練習をやめようとする鞠子と常子が揉めてたとき
兄弟たちが「仲間割れか?」と声をかけるのだが
レースでは兄が振り向いたせいで兄弟が転んだため
レース後に弟が兄をなじって、逆に兄弟が仲間割れになるところまで良くできていた

だが、兄弟の悪役としての役割はどうやら終わりのようだ
茂雄は常子に介抱されて、ちょいキュンしてしまったし
幹雄は美子に対して、素直にとと姉ちゃんを褒めていた
もう、あの太眉の次男正雄だけが最後の砦だが
おそらく鞠子に癒されてしまう事になるのだろう

いや、鞠子のキャラでは考えにくいか…
何しろバカ兄弟と放言するほど嫌ってるからなあ
今回、レースで本気になって走ったのもそれが理由だったし

いや待てよ…
そもそも前週に兄弟とのエピソードがあったのは鞠子だけだ
(校庭にバケツを持って立たされていた男の子たちに嫌悪の視線の鞠子)
鞠子の玉置兄弟嫌いは強調されている
それを裏読みすれば将来的に鞠子が一番、兄弟と親しくなるとも読めるのか…









2016年4月13日水曜日

とと姉ちゃん(9)お米がない!

小橋家を訪ねるが、家人不在で中に入れない鉄郎(向井理) 
「そうだ」と、何かを思いつく 

タイトル、主題歌イン 

帰宅した鞠子(相楽樹)と美子(根岸姫奈)は、茶の間で食事している鉄郎に驚く 
鞠子「え、何で?鍵掛かってたでしょ?」 
鉄郎「便所の窓開いてたぞ、お前」 
鞠子「あそこから入ったの?」 
美子「あっ、私のお茶碗とお箸…やめてよ」 
鉄郎「ケチケチすんな、減るもんじゃねえだろ」
怒って部屋を出て行く美子 
勝手に入って食事するのは泥棒、いい加減定職に就いて下さい…と鞠子
「この前の宮城の砂金も駄目だったし」 
鉄郎「でも、カブトムシの販売は当たったぞ」 
鞠子「景気良かったの2週間だけでしょ」

元気なく帰宅する常子(高畑充希)
鉄郎が常子に何を言っても生返事だ
「え~!何よこれ!」と、台所で鞠子
米びつを覗き込む三人
常子「今週いっぱいもつように、計算して食べてたのに…」
鉄郎を見る、常子と鞠子
鉄郎「さあ、帰ろう…」
鞠子「叔父さん!」
鉄郎「今なぁ、知り合いと新しい味のキャラメル考えててよ
絶対金になるんだよ、そしたら何でも食わしてやっからな」
と言って、退散していく

夜、茶の間の君子(木村多江)と常子
君子「叔父さんも困った人ねぇ、まあお米買うしかないか」
常子「そうなると、来週分の食費が…このままだと、この先の出納予定が…」
君子「う~ん、どうしましょうね…」
常子「かか、やっぱり学校やめて働きたい…
ととになるって誓ったんだから、ちゃんと働いてお金稼ぎたいです」
君子「それは、さんざん話し合ったでしょ」
常子「あの時と違って、もう15歳になりました」
君子「15でも常子が働いたところで大してお金は稼げないのよ
今はちゃんと学校にいって、いろいろ身につけてほしいの
それが、ととの願いでもあるのよ
それに杉野社長も、あなたたちを女学校にって思って下すってるのよ
だからととが亡くなってから、ああして毎月援助を…
あなたはお金の心配しなくていいから、ハイッこの話は終わり!」
と、部屋を出る君子

ひとり、溜息をつく常子

「どうしたの?」と、鞠子が部屋にくる
常子「お金も稼げない、美子の悩みも解決できない…
これじゃあ、ととやってるとは言えないもん」
鞠子「ああ…でもまずは、目先のお米問題なんとかしよっか」と笑う
常子「ん~お米ねえ…ああ~っ!」と、大家が持ってきた運動会のチラシを見る
鞠子「どうしたの?」
君子も入ってくる
常子「これ、これ!」
鞠子「町内運動会?」
常子「二人三脚1位にはなんと…」
(三人)「米一俵!」
常子「これでお米問題解決よ」と、元気になる
首を傾げる君子と鞠子
男の人も出るから勝てるわけないし、運動も苦手だから私は出ないと宣言する鞠子
常子と君子で出ることになる
三人が思い出す、竹蔵が山田(田中幸太郎)と組んで1位になった二人三脚のシーン
飛び跳ねて喜ぶ美子
常子「私もととみたいに1位になれたら、美子喜んでくれるかな」
君子「当たり前じゃない」
常子「よ~し!」

<常子と君子は空いた時間を見つけては、みっちり練習を重ねました
時にはスカートがめくれあがっても、時には筋肉痛に耐えながら…>

(二人三脚で駆ける二人、腿を高く上げて橋を渡る常子、うさぎ跳びをする君子)

「泥棒事件多発注意」の張り紙を見ている鞠子と美子
鞠子「気をつけないとね」
美子「うん」
手を繋いで帰る二人
鞠子「ねえ、1位になったらすごいと思わない?練習見に行ってみようか?」
美子「いい!」と、断る

砂浜を二人三脚で懸命に駆ける、常子と君子
それを遠くから見ている、鞠子と美子
鞠子「ほら、行こう」
美子「ここでいい」

運動会当日、前日ひねった手首が大きく腫れる君子
常子「無理しないでくださいかか、かかと私が逆だったらかかは私を走らせない…」
うんうんと、頷く鞠子「じゃあ、残念ながら欠場って事か」
常子「どうして欠場って決めつけるの?」
鞠子を見る二人
鞠子「絶対に出ない」
常子「お米はいいの?出なきゃ絶対にもらえないんだよ」
君子「私からもお願い!鞠子!イタタタタタタタ…」と、手首をおさえる
常子「あ~かか!」
鞠子「え~もう嫌!」と苦悶の表情

<お米を懸けた小橋家の戦いは、どうやら鞠子が鍵を握っていたようです>

(つづく)

鉄郎が咳をしていたのが気になる
本人は風邪だと言っていたけど、竹蔵のこともあるから…
しかし鉄郎がここまでダメ男だとは思わなかった
砂金にカブトムシにキャラメルて、子供かよっ
泥棒事件多発ってまさか鉄郎じゃないよねw
あれはまた別のエピソードの伏線だよねたぶん

最後の件が面白かった
おおげさに痛がる君子に常子の「あ~かか!」
小芝居が笑える
鞠子の表情もいい







2016年4月12日火曜日

とと姉ちゃん(8)本物のととなら…

美子にお弁当を届けるために、長い橋を走る常子(高畑充希)「美子~!」
小学校の校舎の階段を駆け上がる 

<常子は父との約束を守り、とと姉ちゃんとして家族のために懸命に頑張っていました> 

タイトル、主題歌イン 

休み時間の教室で見た美子(根岸姫奈)は、一人ぽつんと座っている 
まだ話しかけないの?練習したのに…と、言う常子に 
もういいの…と、諦めたような美子 
とと姉何しにきた?と絡んでくる幹雄を睨みつけ、不敵に笑う常子 
そのまま振り向き教壇に上り講釈を始める 
常子の聖徳太子のものまねに湧く教室 
このものまねを教えてくれたひょうきんな子は美子なんです!と、言う常子に
(一同)え~!
(子供たち)ほんまけぇ?やるじゃんお前!
美子も嬉しそう
好感触に気を良くした常子は「でね、でね、でね、私がお風呂に入ってる時に
ああ、お腹すいたってつぶやいたら美子がこっちにお尻を向けてこう言ったの
ほら、桃があるよって」と、子供たちに腰を突き出し手でポンと尻をたたく
ドン引きする子供たち
常子「あれ?」
幹雄が美子に「おめえ、そんな事したんかよ?恥ずかしくないのけぇ女のくせして」
(子供たち)そうだで、何やってんだ
「そういう事が伝えたかったんじゃなくて…」と、慌てて割って入る常子
美子が「もうやめて!もういいから帰ってよ!」と、常子を教室から押し出す

家に戻った美子は「あのあとずっと笑われた、ちっとも仲よくなんてなれないじゃない!
もう、とと姉ちゃんなんて信じない!」と泣き出す
そんな美子に心を痛める常子と鞠子(相楽樹)

夜、布団の中の美子を撫で「常子も悪気は無かった…」と言う君子(木村多江)に
背を向ける美子

姉妹三人での帰り道、玉置兄弟が絡んでくる
何でとと姉が制服着てる?「とと」とか言っときながら仕事してねえのけぇ?
稼ぎもねえくせに何がととだよ!のんきなもんだなあ!俺らは仕事で大変だってのに
兄弟の言葉が常子に突き刺さる 何も言い返せない常子

その夜、近くで火事がありバケツを持って家を飛び出す常子
燃え盛る家屋に水を運ぼうとするが、足手まといにしかならない
それでも懸命に手伝おうとするが、役に立てない
茂雄「いい加減にしろよ!おめえは所詮女なんだよ、邪魔すんねぇ!」
炎の前で立ち尽くす常子

翌、川べりに座り一人何かを思う常子

<常子はますます悩んでしまいました、自分はどうしたらととになれるのだろうと…>

(つづく)

常子に試練だねえ…
とにかく先に体が動くタイプで頑張ってはいるんだけど…
美子の事も、そっとしておこう放っておいたほうがいいと言う鞠子と対照的だ
積極的に介入して裏目にでてしまった…
だが、この行動力を見込んで竹蔵はととの代わりを託したのだから
動き続ける事で、常子は状況を打開するはずだ











2016年4月11日月曜日

とと姉ちゃん(7)美子に笑顔を

昭和十年四月 
男たちに混ざって、消防訓練のバケツリレーをする常子(高畑充希) 
それを応援している君子(木村多江)、鞠子(相良樹)、美子(根岸姫奈) 
女である常子に、不審に思った巡査が訳を訊ねるのだが
「あっ私が家長です、父代わりなんです」と明るく答える常子 

(語り・檀ふみ)<常子の父・竹蔵が亡くなったのは4年前 
幼い常子は竹蔵から、ある事を託されました…
竹蔵が亡くなってから、長女の常子は小橋家の戸主となり
父の期待どおり、たくましく成長していました> 

タイトル、主題歌イン 

<常子は高等女学校の四年生、鞠子は三年生、美子は尋常小学校の四年生 
家の事は君子一人に負担をかけず、家族全員で役割を分担しています。
そして竹蔵が大切にしていた家訓も、しっかりと守りつつ暮らしていました> 

仏壇の父の写真に挨拶して、戸締りをして外に出る常子
待っている家族に「はい、それでは今日も…」
(一同)「行ってらっしゃい!行ってきます!」
常子「走れ!」

<君子は竹蔵の会社から遺族援助を受けつつ、女工としても雇用され
布の品質を検査する検反という仕事をして、なんとか一家を支えていました>

教室に滑り込んだ常子に、級友が「いいのん思いついた?」と訊ねる
常子「あっ、田中先生のあだ名?」
級友「そうそう、ヒゲメガネって思ったんだけどやぁ、もひとつとんちが利いてなくて」
常子「う~ん…あっ、消防自動車はどう?だって鐘が鳴るとすぐに現れるでしょ?」
(級友一同)「ああ!」
鐘の音が鳴り、教室に現れた田中先生に笑う常子たち

<常子は、すっかりクラスの人気者に
鞠子は優等生で、学内でも一目置かれる存在に
皆、竹蔵の死を乗り越え前向きにやっている中…
美子だけは、ある悩みを抱えておりました>

学校帰り、常子と鞠子が物干し台を見上げると何やら手拭を丸めたものが投げられる
常子「ちょっと…危ない…あっ」
茂雄「小汚え顔して見上げてっからよ、それで拭いた方がええんじゃねえけぇ?」
正雄「ハハハッうまい事言うなあ、兄ちゃ」
茂雄「だろ~?」

<この3人、玉置三兄弟。奇しくも常子鞠子美子とそれぞれ同い年で
常子たちは気にも留めていないのに、やたらと突っかかってくるのです>

茂雄「おい、とと姉ちゃ~ん」
正雄「俺たちも、とと姉ちゃんみたいなととが欲しいやぁ~」
茂雄「うちのととになってくれよ~」
(声を合わせて)「くれよ~」
常子「私は、こんな小汚い弟は要りません」
鞠子「ほんっと、野蛮」
と、立ち去ろうとする常子たちに末弟が声を浴びせる
幹雄「おい、美子に言っとけよな、いっつも暗い顔してんなら学校来るなって!」
常子「暗い顔って何の事?」
鞠子「さあ?」

常子たちが家に戻ると、美子が外出しようとしている
夕飯の手伝いする約束でしょ…と言う常子に、困った様子の美子
そこに訪ねてくる、美子のクラスの渡辺先生
常子や鞠子とも、顔見知りの様子
どうやら美子は、渡辺の訪問を家族に隠していたようだ
その場から逃げ出す美子

常子は渡辺と面談するのだが、お母様は?…と渡辺
母は仕事中で私が父代わりですので…と言う常子に戸惑う渡辺
戸籍上でも戸主は私です、そのように扱って頂けませんか?と言う常子に
そうだよね、いや失礼…と、改めて一礼する二人
渡辺「今日、お伝えしたかったんは美子さんの事なんだ
実に素直で明るいんだけぇが、最近様子が気になっての~
誰とも話そうとせず暗い顔して、いつも一人でいるんだよ
訳を聞いても話してくれなくてね」
動揺する常子

部屋でひとり寝そべり、おはじきをする美子

夕刻、帰ってきた君子に鞠子が玄関前で「ちょっと待って」

縁側に並んで座る常子と美子
美子「最初は仲よくしてたんだけど…」
常子「うん」
美子「でも、みんなおうちの事話す時…かかの話やととの話をするの
でも、うちにはととがいないから話せる事がないの」
常子「でも美子にも、とととの思い出あるでしょ?
う~ん…あっ、紅葉狩りに行った事とか」
美子「話せば減ってくばかりでなくなっちゃうよ、とととの思い出はもう増えないもん
何も話せないから話さないようになって、一人になっちゃった
いいなあ、みんなととがいて」
常子「ん~…そうだよね、つらいよね
でもさ、よっちゃんにはかかも鞠ちゃんも私もいるでしょ?」
美子「そうだけど…」
常子「思い出はこれからたくさん作れるから、今は頑張ってお友達つくろう」
美子「でも、どうやって?」
常子「う~ん…どうしたもんじゃろのぉ…」
心配して見ていた君子と鞠子がそばにくる
工場で働き始めた頃は、自分も暗い顔をしていたが
無理にでも明るい顔でいるようにしたら、話しかけてもらえるようになった…と君子
楽しくないのに笑えない…と言う美子の肩をたたく常子
振り向いた美子に「妖怪おはじきばばあ!」と目におはじきをはさんだ変顔を見せる
美子「何それ」
鞠子「つまんない」
常子「えっ?でも、これ思い出したら笑えるでしょ?」
美子「えっ?」
常子「妖怪おはじきばばあ~!」
ついに笑ってしまう美子
鞠子「本当とと姉、つまんないよ」
常子「そんな事言うなら鞠ちゃんやってみてよ、はい!」
鞠子「いやよ、いや」
常子「はい!じゃあ、かか はい」
君子「しかたないわねえ」と笑う

<ととになると誓ってから、常子は目標を作りました。
一つ。家族を守る。
一つ。鞠子、美子を嫁に出す。
一つ。家を建てる。
大げさな目標ですが、常子は本気でかなえようと思っているのです>

翌日の教室、家族を思い出し笑顔を作ろうとする美子に
「何やってんだ?気持ちわり~」と、からかう幹雄

その頃、美子の弁当も持ってきた事に気づいた常子が走り出す「美子~!」

(つづく)

玉置三兄弟憎たらしいわ~
特に次男の子の眉毛が腹立つw
前週でバケツを持って立たされてたのが上の二人なのかな?
鞠子の初恋の相手にでもなるのかと思っていたら
あの軽蔑の視線のまんま、天敵のような存在なのかな?
でも常子たちにやたらと突っかかってくるのだから
向こうは常子たちのことが好きなのかもしれないね
浜松を離れるときには、そんな別れのエピソードもあるのかな?

女の常子が家長として世間に認められがたい描写が多かったね
あの時代ならそうなのだろう
というか家長制度、家制度みたいのが今とは違う社会システムだもんね
父親のいない子供への差別や偏見みたいのは凄いあったんだろうな~

鞠子は軽口を叩きながらも、結構常子を信頼している感じ
これからもしっかりと、常子をサポートしていくのだろう