運動会を眺めている美子(根岸姫奈)
君子(木村多江)が来て「あっちで常子たち練習してるから見に行かない?」
美子「いい、勝てっこないよ」
君子「やってみなきゃ分かんないじゃない」
美子「とと姉ちゃん諦めが悪いよ、ととがいればなあ…」
練習するのだが、やっぱり無理…と足の紐を解こうとする鞠子(相楽樹)
あ、ちょっと待って待って待って…と常子(高畑充希)
離してよ、お米欲しいのは分かるけど…と言う鞠子に
常子「お米だけじゃなくて、1位になって美子を喜ばせたいの…
ととみたいに勝つとこ見せて、あの子に認められたい」
鞠子「じゃあ出るには出るけどどうせ無駄だよ、あのバカ兄弟には勝てないもん」
「誰がバカだよ!」と、いつの間にか後ろに立っている茂雄と正雄
「ただ、そこ意外はよく分かってんじゃねえけ?」
常子「何でいつもいるのよ…」
立ち去ろうとする常子と鞠子に、兄弟が声を浴びせる
無視すんなよ!しつけのなってねえ女だに!
お前らの父ちゃ、しつけもろくにできねえのけぇ
「何ですって?」と、父を侮辱され振り向く常子
本当の事言っただけ…と言う兄弟に食って掛かろうとするが、鞠子が止める
常子「何で止めるのよ!あんな事言われて悔しくないの?」
鞠子「悔しいよ…悔しいからこそ、人前で大恥かかせてやりましょう…
私、頑張るから…絶対、勝つわ」と、兄弟の後姿を睨みつけている
鞠子の表情を見て、真顔で頷く常子
でもどうやったら勝てるだろう?と、言う鞠子に
常子は、何の感情も持たずに富士山の事だけ考えて走ろうと言う
スタートラインにつき、「ふじさん、ふじさん、…」と呟く二人
正雄が常子たちを見て「何つぶやいてんでぇ?」
茂雄「さあな?」
幹雄が叫ぶ「頑張れ!兄ちゃ~!」
手を挙げて応える茂雄と正雄
君子「常子鞠子!しっかり~!」と、美子の肩をたたいている
(位置に着いて…よ~い、ドン!)
「いちに、いちに、…」の掛け声で、トップを走る兄弟
「ふじさん、ふじさん、…」と、後方の姉妹
幹雄「行け~!」
君子「やった!抜いた!頑張って~!」
正雄「楽勝だな、兄ちゃ!」
茂雄「ああ!」と、後ろを振り向き後続を確認したせいか足がもつれる
転ぶ兄弟
その横を駆け抜けていく常子たち一群
起き上がる兄弟
「ふじさん、ふじさん、…」と、懸命に走る常子と鞠子に竹蔵が重なる美子
常子がとと姉ちゃんになってからの思い出がよぎる
美子「頑張れ…頑張れ!とと姉ちゃん!」
走る姉妹
後ろから兄弟が迫ってくる
間一髪、兄弟を抑えてゴールテープを切る常子と鞠子
倒れこみ激しく息をする二人
常子「どうだったのかな…」
鞠子「分かんない」
起き上がった二人に、係員が着順の旗を持ってくる
係員「おめでとうございます、3着だに」
鞠子「3位か…まあ、あのバカ兄弟に勝っただけでもよしとしよう」
座り込んでいる茂雄に歩み寄る常子
茂雄「何の用だよ」
常子「お礼を言いに」
茂雄「あ?」
常子「あんたたちのおかげで鞠ちゃんがやる気になってくれたから」
茂雄「こんなんまぐれだからな、次やったら勝つのは…」
常子「あ~!うわ~血出てるじゃない!」
茂雄「こんなん唾つけときゃ…」
常子「ちょっとちょっと…」
茂雄「何すんだよ?」
常子「すぐにきれいにしないとばい菌入るって小学校の時習ったでしょ?うわ~…痛そう」
と、傷口に息を吹きかけ「大丈夫?」
戸惑う茂雄
鞠子が声をかける「何してるの?お米取りに行こう、3位でも5升もらえるんだって」
常子「そうなの?あっ、自分でやって」と、茂雄に手拭を渡す
茂雄「おう…」と、お米を前に鞠子と嬉しそうな常子の後姿を見ている
夜、大盛りのご飯を頬張る常子「お~…ん~!勝って手にした米は美味じゃのう!」
こら、お行儀よくなさい…と笑う君子
食事する一家
常子「よっちゃん…今日はごめんね
本当はととみたいに1位になりたかったんだけど、駄目だった」
美子「ううん、すごかったよ…うれしくなった…それに、さっきね…」
と、幹雄をはじめ級友たちからとと姉ちゃんかっこよかった羨ましいと言われたと明かす
美子「みんなととがいて、いいなあって思ったけど
私もいいなあって思われる事あったんだね、ありがと…」
少し、うるっとくる常子
美子「まり姉ちゃんもありがと」
鞠子「いえいえ」
美子「なのに私…ごめんなさい」と、頭を下げる
常子「ううん、私も独り善がりだったよね…ごめんなさい」と、頭を下げる
美子「ううん」
君子「ちょっと気張り過ぎたんじゃない?ととと比べてこうしなきゃって
ととはとと、とと姉ちゃんはとと姉ちゃん」
笑う家族
常子「そっか、そうだよね…」
美味じゃ美味じゃと食事する一家
(戸をたたく音)
戸を開けると、杉野社長(田山涼成)がいる
君子「どうしたんですか?少しお顔も赤らんで…」
杉野「一杯、引っ掛けてきたもんで…」と下を向き、辛そうに戸にもたれる
茶の間で小橋一家を前に、杉野が言い難そうに切り出す
「実は援助を…打ち切らせてもらいてぇんだ」
固まる常子たち
<小橋家に、また新たな問題が起ころうとしていました>
(つづく)
二人三脚レースは尺も結構あって迫力あったね
練習をやめようとする鞠子と常子が揉めてたとき
兄弟たちが「仲間割れか?」と声をかけるのだが
レースでは兄が振り向いたせいで兄弟が転んだため
レース後に弟が兄をなじって、逆に兄弟が仲間割れになるところまで良くできていた
だが、兄弟の悪役としての役割はどうやら終わりのようだ
茂雄は常子に介抱されて、ちょいキュンしてしまったし
幹雄は美子に対して、素直にとと姉ちゃんを褒めていた
もう、あの太眉の次男正雄だけが最後の砦だが
おそらく鞠子に癒されてしまう事になるのだろう
いや、鞠子のキャラでは考えにくいか…
何しろバカ兄弟と放言するほど嫌ってるからなあ
今回、レースで本気になって走ったのもそれが理由だったし
いや待てよ…
そもそも前週に兄弟とのエピソードがあったのは鞠子だけだ
(校庭にバケツを持って立たされていた男の子たちに嫌悪の視線の鞠子)
鞠子の玉置兄弟嫌いは強調されている
それを裏読みすれば将来的に鞠子が一番、兄弟と親しくなるとも読めるのか…
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