2016年5月14日土曜日

とと姉ちゃん(36)君がため惜しからざりし命さへ…

青柳家居間 
小橋家一家と隈井(片岡鶴太郎)と清(大野拓朗)が卓を囲んでいる 
常子(高畑充希)「とってもいいお風呂でした、ありがとうございました」 
美子(根岸姫奈)「ありがとうございました」 
鞠子(相楽樹)「もう大丈夫なの?」 
美子「うん、ポカポカだもん、もう元気」 
君子(木村多江)「本当にありがとうございました」 
隈井「いえいえいえ」 
常子「あれ?おばあ様は?」 
清「あ~、やり残した仕事があると帳場の方に」 
そして、美子が部屋で百人一首を見つけたことから4話の思い出話となり
「君子さんが小さい頃は皆でよくやりましたね」と言う隈井が
「女将さん戻ってくるまで皆さんでやりませんか?」と、提案する

卓を片づけてかるたを囲んでいる一同
自分の名前の由来の札を見つけて歌を詠む常子

世の中は
常にもがもな
渚漕ぐ
海女の小舟の
綱手かなしも

鞠子「自分が取りやすいとこに置かないでよ」
常子「えっ?そんな事わざわざしなくても大丈夫よ」
鞠子「どうして?」
常子「自分の名前の札はちゃんと取れるってととが言ってたもの」
鞠子「そうでしたそうでした」
常子「あっ、かかの歌もあった」
美子「かかの名前も百人一首なの?」
君子「そうよ」
美子「とと姉ちゃん読んでみて」

君がため
春の野に出でて
若菜つむ
わが衣手に
雪はふりつつ

美子に札を見せる常子「ほら、君の字が入ってるでしょ?」
美子「あっ、本当だ」
隈井「残念ですが、その歌じゃねえんですよ」
隈井を見る一同
君子「そんなはずありません」
隈井「いえ、それじゃねえんです」
常子「あっ確かもう一首、君の字が入った歌があったような…」
隈井「ええ」
美子「どんな歌?」
常子「え~…」
君子「こんな歌よ」

君がため
惜しからざりし
命さへ
ながくもがなと
思ひけるかな

鞠子を見る常子「どんな意味だっけ?」
札を覗く鞠子「あなたのためなら捨てても惜しくはないと思っていた命だけど
お会いできた今ではあなたと一緒に、少しでも長く生きたいと思うようになりました」
君子「これって恋しい人を思う歌だもの…
だから子どもの名前に付けるのはおかしくありませんか?」
隈井「ええ、しかし間違いなく女将さんが選んだのはこの歌なんです」
君子「母が?」
隈井「ええ、あのころ君子さんをみごもった女将さんは体を悪くしてしまって
医者から子どもを産めば母体が危険だと言われたんです
それを知った時女将さんは、自分は死んでもいいからこの子を産みたい…
この子と会えるなら自分は死んでもいい…そう思ったそうです
そんな思いで出産に臨み、いざ無事に生まれたばかりの我が子を見た時にね
この子のために長生きしたい…できるだけ長く一緒にいたい…
そう思うようになったんだそうです」
しんみりとした顔になる君子
常子「この歌と一緒だ…」
鞠子と美子が母を見る
すると「常子 美子、2人ともあったまったかい?」と
廊下から滝子(大地真央)の声がする
戸を開け入ってきた滝子「おや、百人一首かい…懐かしいねえ、昔はよく遊んだもんだ」
その場の空気に気付いた滝子「うん?」
君子「お母様、意地張ってばかりですみませんでした」
滝子「何だい 急に…」 そして小さくうなずく
滝子「しかたないさ、私の娘だもの、意地っ張りなのはお互いさまだ
ここらでちょっと意地を張るのも休んでみるかい?
君子が受け入れてくれるなら、学費の援助をさせてもらえないか?
これは私だけの気持ちではなく、200通もの手紙をくれた竹蔵さんに対する
感謝の気持ちでもあるんだ…どうだい?」
君子「ありがとうございます、よろしくお願い致します」と、頭を下げる
笑顔でうなずく滝子
3姉妹は何ともいえない表情だ
泣いている隈井「じゃあ…またこちらにお住まいに?」
清が期待を胸に…といった感じで君子を見る 3姉妹も君子を振り向く
君子「あぁ…森田屋さんでの仕事もありますし…」
「え~?」と、がっかりする隈井 清も下唇を突き出しがっくりとうつむく
滝子「まあいいじゃないか焦らなくたって、それに一気に距離を縮めたら
またぶつかっちまうかもよ、アハハハ」と、笑う
君子も笑っている
笑ってる2人を見て常子も安心したのか笑顔になる

隈井が歌を詠み、かるたをする一同
隈井「ちはやふる…」
滝子がまず札を取り「かかが負けた…」と、驚く常子
鞠子「かか頑張って!」
君子「大丈夫、これからよ」
滝子「まだまだ君子なんかにゃ負けないよ」
隈井「世の中は常にもがもな…」
「はい!」と君子が取ってしまう
鞠子「かか、それとと姉の札…」
滝子「子どもの札を取るなんて大人気ないね全く」
やってしまった…という顔の君子
常子「仕方ありません勝負ですから」
隈井「あまつかぜ…」
君子と滝子「はい!」と、ひとつの札に手がぶつかる
常子「えっ?どっち?」
鞠子「かかよ!」
美子「おばあ様!」
常子「う~ん、清さん判定して下さい!」

その様子を向かいの2階の物干しからのぞいていて
ちょっともらい泣きしたのか鼻をすするまつ(秋野暢子)
そのまま居間におりてきて座る「どうやら仲たがいも解けたようだね」
宗吉(ピエール瀧)「おぉ…」
照代(平岩紙)「そうですか」
富江(川栄李奈)「よかった」
まつ「初めから素直にしてりゃいいのにさ、君子も女将も子どもたちの事
思っての事だろう?同じ気持ちだったんだからさ」
照代「でしたらお母さんも宗吉さんも同じですよ」
宗吉「あ~?」
照代「卵焼きの話、お互いお客様を思っての事でしょ?」
長谷川(浜野謙太)「うん、確かに」
富江が味の違う卵焼きを両方弁当に入れてみたら?と提案して
それで折り合いをつける母と息子
さらに富江は、これを機に滝子とも仲直りしたら?と言うのだが
宗吉たちも、まつと滝子がある日を境に犬猿の仲になった理由を知らないようだ
まつ「この辺に店を構えた頃、200年の老舗になめられちゃいけないっていうんで
丁寧な言葉遣いを気を付けて心がけていたのでございます…
で、何でもかんでも お をつけて丁寧にしゃべってたら
卵にも お をつけて、お卵って言っちまったんだよ
それをあの女将が大笑いして、私どうしてもそれが許せない」
そんな理由だったのか?それは笑われてもしかたないだろうという面々に
まつ「じゃ…この辺で許してやろうかな…」
宗吉「チャッチャと許せよそんなもん!」と、大笑いの一同

森田屋に戻ってくる小橋一家
鞠子と美子が中に入る
君子「常子、ありがとう」
首を振る常子「こちらこそ、かかに感謝です」
君子「私は何も…」
常子「だって久しぶりにととの字を見られたし
美子もこれで堂々とおばあ様からおやつをもらえます」
2人「フフフフ…」
常子「一番うれしかったのは、ととの願いをかなえられた事です」
君子「うん…はぁ…やっぱり子どもって育っていくものねえ」
(主題歌イン)
君子「常子も鞠子も美子もどんどんたくましくなって…
最近なんか常子がととに似てきたような気がするし」
常子「そうですか?」と、うれしそうに笑う
君子「常子、すっかりとと姉になったわね」
首を振る常子「まだまだです、だってまだ目標を一つもかなえられてないし」
君子「ゆっくりでいいのよ、ゆっくりで」
常子「はい!」

部屋で眠る3姉妹
君子が仏壇の写真の竹蔵に語りかける
「竹蔵さん、みんな立派に育ってますよ」

<竹蔵を亡くしてから波乱万丈だった一家の生活もようやく落ち着き
常子の少女時代は終わりを告げようとしていました>

常子の寝顔

(つづく)

鞠子が常子に札を「自分が取りやすいとこ置かないでよ」て言ったの面白かった
自分の名前だけ適当につけられたのを根にもっていて妬んでいるのかもしれない

君子と滝子の和解のシーンで3姉妹が笑うでも泣くでもなく
何ともいえない表情だったのは、母と祖母の確執が姉妹たちにとって
それほど重いストレスだったという事なのだろう
特に鞠子の一度目を伏せる表情は、その重さをよく表現できてたと思う
住まいを青柳に戻すのか?の件も3姉妹はあまりリアクションをしない
ここも一喜一憂できるような軽いものではない…といういい演出だった
森田屋で自分たちの場所を見つけたから…というのもあるのかもしれないが
がっかりした清はまた下唇を突き出してたねw彼のクセみたいだ

その後の君子VS滝子のかるたシーンの3姉妹も面白い
常子は中立
鞠子は君子を応援
美子はおやつをもらっているので滝子を応援w
常子が判定を清に依頼してたけど、気弱な清の困った顔が目に浮かぶ

まつと滝子が仲直りしたらつまらないなあ
あの2人にはずっとけんかしててほしいw

最後の常子と君子のシーン
常子たちは美子が滝子におやつをもらってたの知ってたみたいだね
劇中で主題歌なんて流れ始めたから(たぶん初めて)次回から話が飛ぶのかな?
と、思ったけど次週予告の美子はまだ姫奈ちゃんだった

常子の少女時代が終わる…てナレだったけど
なるほど常子は子どもだったから星野を男として意識しなかったのか
ということはいよいよ次週から初恋エピが始まるのかな?










2016年5月13日金曜日

とと姉ちゃん(35)竹蔵の小橋家通信

森田屋2階の自室に駆け込む常子(高畑充希)「かか!」 
縫い物仕事をする君子(木村多江)「どうしたの?そんなに慌てて」 
鞠子(相楽樹)はその隣で読書をしている 
ちゃぶ台に木箱を置く常子「これを見て頂けませんか」 
そして蓋を開け「ととの手紙です」 
手紙の束を手に取り言葉が出てこない君子 

川に浮かんだ空き缶に小石をぶつけて遊んでいる美子(根岸姫奈) 
「おい!危ねえぞ、すぐに戻れ」と、通りかかった職人に叱られ 
「はーい」と、川を離れる 

森田屋2階 
手紙を封書から取り出し読む君子 
(竹蔵の声・西島秀俊)「拝啓 お母様 先日は急な訪問大変申し訳ございませんでした
今回お送りするこの手紙ですが手紙というほどのものではございませんので
お返事は不要です 一方的に小橋家通信としてこちらから様子をお送りします 
もしご興味がございましたらお読み下さい 
さて、小橋家通信第一号としては我が家に生まれたばかりの
長女常子の事をお伝え致します」 
鞠子「ととの字…久しぶりに見た」 
常子「15年前から亡くなるまで、ととは毎月おばあ様に手紙を送っていたそうなんです
おばあ様もそれを大切に保管して…」 
(竹蔵の声)「先日、一番下の美子が一人でお使いに行きました
八百屋でジャガイモを買うだけの簡単なお使いでしたが泣いて帰ってきてしまいました
親離れするにはまだまだ時間がかかりそうです
鞠子はなかなか賢い子です、一緒に出かけると必ず本をねだられてしまいます
将来が楽しみですが本を読み過ぎ目が悪くなってしまわないか危惧しております
一番上の常子は今日も勝手に仕事場の物干し台に上がり
職人の方を困らせておりました
もちろん私も叱ったのですが、なぜ上がったのかを尋ねるとつづり方を書くために
美しい風景が見たかったからだそうです
高い物干し台の上から風になびく染め物を見たかったのだそうです
実はそれを聞いて、私は常子を褒めたくなりました
なかなか面白い感性を持った子です
この感性を失う事なく育ってほしいと切に願っております
そうそう、常子が物干し台に上がった時の君子さんが傑作でした
よほど慌てたのか大きなザルを持って駆けつけてきました
そんなものでは常子を受け止めきれないというのに
君子さんは時々どこか抜けていて一緒にいるととてもほほ笑ましいです」
手紙を手に感涙にむせぶ君子
常子「ととらしいですね」
君子が何度もうなずく
常子「私たちのささいな出来事ばかり…ととの手紙を読んでおばあ様は
ととやかかや私たちの暮らしを認めるように考えを変えていったそうなんです
15年かけて
それに…」

(回想シーン)滝子(大地真央)「常子を見ていると感心するよ」
常子「感心?」
滝子「竹蔵さんも君子もよくぞ常子のような娘に育てたもんだって」
常子「私なんて…」
滝子「君子が正しかったんだねえ…間違っていたのは私だよ」

君子「おばあ様が…そんな事を…」
常子「最後に、もう一度きちんと話し合う機会をくれないか…
今すぐおみくじを引いたお寺に来てほしい…と」

(君子の回想)幼い君子「はぁ~また大凶だった」
若き日の滝子「安心おし君子、お前に何が起きようが私が守ってあげるから」

立ち上がり部屋を出る君子 常子と鞠子も続く

寺へ向かっているのだろう滝子と隈井(片岡鶴太郎)が橋へさしかかると
川べりで木の葉船を浮かべうちわで扇いで遊んでいる美子がいる
それをみて微笑む滝子
するとバランスを崩したのか美子が川に転落する
驚いて「美子!美子!美子!」と、駆け寄る滝子

常子が騒ぎの方に目を向けると美子が溺れている
駆けていき「美子!」と、川に飛び込む常子
君子「常子!」
鞠子「とと姉!」
隈井に抱えられている滝子「常子」
水中を泳ぐ常子だが水が濁っているせいか前がよく見えないようだ
君子が前に出ようとするのを鞠子が抱えて止める
隈井「お前ら!子ども助けろ!」
職人たちが次々と川に飛び込む
溺れる美子
浮かんできた常子は美子の位置がわからない「美子!美子!」
滝子「常子!常子!美子はあっちだよ!」と、方向を指す
「はい!」と、うなずいて再び潜る常子
ようやく美子の体を捉え水面から顔を出す
鞠子「とと姉!」
安堵する滝子や君子たち
周りでは拍手が起こっている
滝子が崩れ落ちる
隈井「女将さん…しっかりして女将さん」
水面で滝子に抱かれせきこむ美子
常子「大丈夫大丈夫大丈夫」と、美子の頭をなでる「よしよしよしよし…」

青柳家
火鉢の前、毛布にくるまれた美子を抱いてさする君子
鞠子と毛布をまとった常子もそばで美子をのぞき込んでいる
滝子と隈井も心配そうに見ている
目を開く美子
君子「美子…」
美子「かか…」と、母の胸で泣き声をあげる
君子「美子…大丈夫?」
美子「ごめんなさい…あんな所で遊んで」
美子の髪をなでる君子「もう川に近づかないでね、どうして川に…」
美子「一人で遊ぶとこなかったから…家はみんな忙しそうだしどこにもいる所が…」
常子「ごめんねよっちゃん、お姉ちゃんたち自分たちの事ばっかりで
よっちゃんの事、構ってあげられなくてごめんね」
鞠子「ごめんね」
美子「ううん」
君子「ごめんね美子、ごめんね」
滝子「美子ぉ」
美子「おばあちゃま…」
滝子「美子許しておくれ、私が悪かった…また、おやつをもらいに来ておくれ」
美子「本当?」
滝子「常子、よくやったねえ」
常子「いえ」と、首を振る
君子「お母様、ご心配おかけして申し訳ございませんでした」と、頭を下げる
「無事でいてくれたらいいんだよ」と、笑顔の滝子
君子「あの…私…」
滝子「話は後だ、ぬれたままじゃ風邪ひいちまうよ
2人とも風呂に入ってあったまっといで」
「はい」と、笑顔でうなずく常子

(つづく)

なるほどね、滝子は竹蔵の手紙で考えを変えていって
常子の出来を見て君子は正しかった、自分が間違っていたと認めたんだね
滝子は17話で「私はね、その普通の暮らしを守る事が自分たちの仕事だとも
思っているのさ」と語っているけど、もしかしたら竹蔵の手紙の影響なのかもね
常子が「父も日常が何より大切でいとおしいと言っていました」と返したら
「そうかい」とだけ言ってたけど

君子は滝子が自分たちを認めてくれた事を知った訳だから
もう意地は張らないんだろうね
これで滝子君子問題は解決かな…あとは卵焼き問題かw

美子がまつにおやつをもらえなかった謎は今回のセリフからおそらく
まつが忙しそうにしていたのでおねがりができなかったという事なんだろうね

あと、竹蔵の手紙の内容と今回の3姉妹の行動がリンクしてたかな
鞠子の読書好き
美子は泣く
常子は滝子に褒められる(竹蔵は褒めたくなった)
君子のザルは…よくわからないw

(追記)冒頭、森田屋に戻った常子がなぜかすぐ2階には行かずに誰もいない
厨房をのぞいて君子を探すんだけど照代が顔をのぞかせて「2階よ」とか
言うシーンがあって、無意味で不自然だったからレビューでは省略したんだけど
今日のあさイチのゲストが平岩紙だったんだね
たぶんそれで出番を作るために無理にねじこんだシーンだと思うw



2016年5月12日木曜日

とと姉ちゃん(34)常子VS滝子!?

杉野(田山涼成)「15年前常子ちゃんが生まれてすぐ
小橋君と出張の途中に青柳商店に訪れた事があったでぇ」 
常子(高畑充希)「えっ?」 
杉野「駆け落ち同然で結婚したらぁ?小橋君としても引っ掛かってたんだの~」 
常子「ととが…」 
杉野「小橋君が必死に、君子さんと仲直りしてほしい旨を伝えたんだが
おばあ様にそっけなく追い返されてしまったんだに
…んでも小橋君はね、急に許してもらえるはずないと
浜松に帰ってから月に一度おばあ様に手紙を出してたんだ
小橋家で起こったいろんな出来事を書きつづったらしい
君たちや君子さんに秘密にしながら続けるのは大変だったって笑ってたの~
亡くなるまで10年の間ずっと続けていたようだに」 
常子「全然知りませんでした」 
鞠子(相楽樹)「…だからだ」 
常子「うん?」 
鞠子「おばあ様、私たちの好み知ってらしたでしょ?
ハンカチとかそれぞれ好みの色を知って下さったじゃない」 
常子「ああ…」 
鞠子「とと…かかとおばあ様の仲取り持とうとしてたんだ」 
杉野「それが小橋君の願いだったんだねえ…
東京へ寄る機会があったもんで気になってのう
小橋君の思いは伝わったかどうか確かめたかったでぇ
まさかまたけんか別れしてるとはねえ」 
突然立ち上がる常子「私やっぱり説得してきます、社長さんありがとうございました!」 

道を駆ける常子 

青柳商店に乗り込んだ常子「おばあ様にお話があります」
接客中の滝子(大地真央)「帰りな、ここはあんたが来る所じゃない、帰りな」
「少しだけでもいいんです、お話させて下さい」と、ズカズカ店に入る常子
滝子が清(大野拓朗)に命じて追い出させようとするがその場に座り込む常子
「お話しさせて頂けるまで私はここを一歩も動きません」
隈井(片岡鶴太郎)「女将さん、ちっとは常子さんの言う事聞いてみちゃどうですか?」
それでも滝子が清に「早く追い出しな!」と命じるのだが逆に常子に転がされる清
常子「意地でもここを動きませんから、お話しさせて頂けるまで」
対峙する常子と滝子
滝子が客の応対を清に引き継がせ、隈井に常子を部屋に通すよう指示する

滝子の部屋
向かい合う常子と滝子
滝子「用件を早くお言い」
常子「もう一度かかと話し合ってほしいんです
おばあ様が学費を出して下さっていると知った時、私は心底うれしかった
私たちを心配して出して下さっているのだなと思いました…
どうしても話し合う事ができないというのなら致し方ありません、ですが…
勝手なお願いですが今まで通り妹たちの分の学費だけは援助頂けないでしょうか?
このままだとかか、学費のために働きすぎて体を壊してしまいます
ととの代わりになると決めた時、私は目標を立てました
妹たちを女学校に入れ嫁に出す
でも…今の私の力ではどうする事もできません
どうか妹たちの分の学費だけお貸し頂けないでしょうか?
お願いします、私は女学校をやめて働きます」
動揺する滝子
部屋の外で立ち聞きしていた隈井が入ってくる「女将さん、かわいい孫が
頭下げてるんですよ、つまらねえ意地張るのはもうよしやしょう
君子さんだって誤解してるだけなんですから」
常子「誤解?えっ、誤解って何ですか?」
隈井「君子さんは学費の事を女将さんのご厚意だと思っちゃいねえんですよ」
滝子「私が…常子を清の嫁にしたいと言ったからさ」
常子「えっ?」
滝子「私はね、常子たちの事を思って言ったんだよ
この家で青柳を守って生きていく事が一番の幸せだと思ったからね
でも君子は…」
隈井「受け入れ難いものだったようです…自分にしたように常子まで
思い通りにしようとするのかと…それで皆さん連れてこの家から…」
常子「では…おばあ様が学費を出して下さっていたのは…」
滝子「それとこれとは関係がないよ」
常子「そうだったんですか…」
滝子「ああ」
隈井「でも君子さんは常子さんを奪おうとしてると思い込んだままで…」
声を上げて泣き出す常子
おろおろする滝子「常子?」
常子「ごめんなさい、うれしくて…
私どうしておばあ様とかかが仲たがいしているのかずっとわからなくて…
でも…私のためだったんですね
かかは私の幸せを深く考えて下さっていたんですね」
隈井「常子さんに話しゃ丸く収めるために
嫁入りすると言いだしかねないと踏んだんでしょう
だから君子さんは秘密に…」
さらに大泣きする常子「悲しいです、けんかの原因が私だったなんて悲しいです」
少し目が潤んでいる滝子「忙しい子だねえ」
泣きっ放しの自分が恥ずかしくなったのか少し照れ笑いする常子
滝子「私を…憎いとは思わないかい?」
常子「えっ?」
滝子「私は常子に話を通さず清の嫁にしようと思ったんだよ」
真顔の常子「おばあ様もかかも私の幸せを考えて下さっていたんですよね
感謝こそすれ憎む訳ないじゃないですか」と、笑顔になる
そんな常子を見て小さくうなずいた滝子が、引き出しから木箱を取り出し蓋を開ける
常子「これは…?」
滝子「常子の父親から送られてきたものだよ、全部取って置いてある」
手紙の束を手に取り確認する常子「ととの手紙…」
滝子「それを…君子に届けておくれ」
滝子の真意を測りかねる常子「はい」
滝子「そして伝えてほしいんだがね…」

木箱を胸に抱え青柳商店を出る常子
君子の元へと道を駆ける

(つづく)

君子と滝子の確執については自分にはどうする事もできないというのが
前回までの常子のポジションだったけど、竹蔵が仲を取り持とうとしていたと知って
ととの代わりの自分がやらなければいけない!と、急にスイッチが入ったんだね
しかし営業中の店先に座り込むなんて無茶な事をw
「意地でもここを動きません」て言ってたけど
滝子君子常子と3代続いた意地っ張り家系なんだね
さすが本作のヒロイン常子の意地がここは通った
部屋に通してからも滝子はそっけなかったけど
常子が女学校を辞めると言いだして少し動揺して
常子が泣き出したところからはもう完落ちだったね
滝子に「私を憎いとは思わないか」と聞かれて「感謝こそすれ憎む訳ない…」
と、かつての君子に似た状況だったはずの常子が語る
このあたりもヒロインだから特別な理解力と人格ってところだろうか
そんな常子を見てこの子なら…と、滝子は竹蔵の手紙と自分の言葉を託したんだね
滝子の言葉は次回以降のお話だが

隈井が今回こそはいい働きしたね
君子は誤解しているのだと常子に説明して話が進んだ

清は期待通り
仕事はできる設定らしいけど男として人としてなんだか腰が弱いよね
愛すべきキャラだ



2016年5月11日水曜日

とと姉ちゃん(33)意地を張り合う君子と滝子

滝子(大地真央)「一体どうしたんだい?」 
君子(木村多江)「隈井さんを使って常子たちの学費を出して頂いているそうですね」 
視線を逸らす滝子 
君子「そうなんですね…」 
滝子「それがどうかしたかい?」 
君子「学費をお受け取りする事はできません 
それをお伝えしようと思って伺っただけです、それでは」 
滝子「待ちな、そうだよ、隈井に頼んだのは私だよ」 
君子「外堀を埋めようって魂胆ですか」 
滝子「何を言うんだい!」 
君子「学費を出して常子の青柳への嫁入りを
拒めないようにしむけたんじゃありませんか?
奇しくも青柳の近くに住む事になって、自分の力で生きていけるところをお母様に見せる
いい機会だと思っていました、それなのに最初から無理だと決めつけて…」 
何か言いたそうな滝子… 
君子「もう、関わらないでください!私の稼ぎだけであの子たちと暮らしてみせます」
と、部屋を出て行く
一瞬、止めようとするが動けない滝子 
(回想シーン)若き日の滝子「安心おし君子
お前に何が起きようが私が守ってあげるから」 
幼い君子「はい」と、笑顔の母と娘 

君子が森田屋に戻ると、常子(高畑充希)と鞠子(相楽樹)が表で待っている
「かか!」と、心配気に駆け寄る2人
君子「2人とも聞いて下さい」
2人「はい」
君子「おばあ様と話をしてきました…学費の話はお断りしました」
常子「どうしてですか?」
君子「おばあ様に頼る訳にはいかないの」
常子「どうしてかかはそんなにおばあ様にかたくななんですか?」
「ごめんなさい…」と、目を伏せる君子「どうしても援助を受け入れる事はできないの」
母を真っ直ぐに見る常子
顔を上げる君子「私の力で学校は行かせます…もう寝ましょう」と、穏やかな笑顔になり
まだ納得できない2人の肩を押して家に入れる

<君子はどうしても常子に話せませんでした、清との縁談の事を話せば
自分を犠牲にして家族のために嫁ぐと言いだしかねないからです
君子は学費の支払い期日を遅らせてもらうように学校に頼み込むと
早朝から日が暮れるまで森田屋で働き…常子たちが寝静まったあとも内職を続け
なんとか自分の力だけで娘たちを養おうとしていました>

表で仕事中の滝子のところに隈井(片岡鶴太郎)が美子(根岸姫奈)を連れてくる
美子「いつもありがとうございます」と、一礼してお行儀よくおやつをおねだりするのだが
滝子「悪いけど…帰っておくれ」
隈井「何ですか?それ」
滝子「もうここには…来るのはよしな」
美子「おばあちゃま…?」
滝子「いいから…お帰り」と、背中を向け行ってしまう

寂しくとぼとぼ帰っていく美子を見ている隈井

青柳家廊下
滝子を追ってきた隈井「女将さん、何だってあんな事を」
滝子「君子に言われたのさ、もう関わるなとね
お菓子一つで文句なんざ言われたかないよ!」
隈井「そうですか…」
滝子「しかたないよ、バレちまったんだから」
隈井「え~?まさか学費の件が?」
滝子「ああ」
隈井「どうしてまた?」
ため息をつく滝子「さぁ…」
そしてゆっくり隈井を見る「隈井…」
隈井「え?」
滝子「あんた軽口たたいてないだろうね?」
隈井「えっ?」
滝子「隈井」
隈井「あっしじゃございませんよ!あっしなんか君子さんとお会いしてる時は
気ぃ張って注意してましたし口が裂けても言う訳ありませんよ」
君子が援助を断ってきたと知り学費の事を心配した隈井が君子の所へ行こうとすると
滝子「およし!ここから先は、おせっかいってもんだ
いいかい?もう私はあの子たちとは会わない、だからもうほっときな!」

道を歩く友達と3人連れの美子
女の子1「あ~あ、おやつないのか」
女の子2「どうする?」
美子「縄跳びは?」
女の子1「私帰る」
美子「えっ、もう?」
女の子1「だっておなかすいちゃったもん」
女の子2「じゃあ私も帰る」
「行こう」と、走り去る2人
ひとり残される美子

森田屋に戻った美子は常子に遊んでほしいとせがむが
かかが大変そうだからと手伝いで忙しい常子と鞠子 
常子「よっちゃん、お友達と遊んでてね」

橋の上からひとり木場を見ている美子

岡持ちを提げ道を歩く常子と鞠子
常子「どうしてこんなふうになっちゃったんだろ?
東京に来た頃はあんなにうれしそうだったのに」
鞠子「親子だからじゃない?」
常子「うん?」
鞠子「親子だから意地張っちゃうのよきっと…森田屋さんの2人見てたら分かるでしょ?」
常子「そうね、今朝のけんかなんかまさに」

(回想シーン)試作品の卵焼きの匂いをかいだだけで
「こんなもん出せるか」と、席を立つまつ(秋野暢子)
宗吉(ピエール瀧)「はあ?おいちょっと食ってから言えよ!」

鞠子「大将は自分が作った新しい卵焼きを認めてほしかったんだろうし
まつさんは店の味を守りたかったから口にも入れず認めなかった
同じ屋根の下に住んでいてもうまくいかないんだもの
そりゃあ長い間離れて暮らしてたかかとおばあ様は…」
常子「私たちがなんとかしようとするのはどだい無理な話なのかもね…」

そして「どうしたもんじゃろのぉ…」と、常子と鞠子が歩いていると青柳商店の前で
杉野社長(田山涼成)にバッタリ出くわす
たまたま出張で東京に来たので会いにきたらしいのだが青柳に入ろうとする杉野に
常子「ちょっといいですか?」

飲み屋(食堂)
杉野「そうけぇ君たちも大変だったねえ」
常子「いえ、大変なのは母ですから」
杉野「それにしても意外だがやぁ、あの君子さんがねえ…」
常子「うん?」
杉野「いやね、わしはてっきり君子さんと滝子さんはうまくいってるもんだとばっかり」
常子「ああ…最初はうまくいっていたんですけど結局お互い意地の張り合いで…」
杉野「ハハッ、そういうところも親子なんだねえ、ハハハハハ…」
「でもどうして…」と、何かが引っかかる常子
杉野「ん?」
常子「どうして母とおばあ様が仲よくやってると思われたんですか?」
杉野「あの…浜松に帰ってこないからきっと滝子さんとうまくいってるのかなあって」
常子「気になったんですが…」
杉野「うん?」
常子「今、滝子さん…とおっしゃいましたけれど
どうしておばあ様の名前をご存じなんですか?」
杉野「えっ…いや…どうしてだかいやぁ…」
常子「それにさっき青柳家に何の躊躇もなく入ろうとされてましたが
いらっしゃった事がおありなんですか?」
杉野「参ったのう、尋問受けてるみたいだに」と、笑いだす
こちらも笑って楽しそうな常子「何か隠してます?」
杉野「もういいかいやぁ…きっと時効だに」
鞠子「時効?」
杉野「実はのう、小橋君に口止めされてたでぇ…」
竹蔵の名前が出てきた事に驚く常子「ととに?」

(つづく)

いやあ…すごい意地の張り合い
冒頭の滝子、自分の流儀は貫いても体が気持ちに反応してたね
さらに美子を追い返し、もうあの子たちには会わないと隈井に語る…

美子はとばっちりだね
滝子に追い返されておやつめあての友達には逃げられて
その後橋の上でひとり寂しそうにしてたけど何か事件を起こしそうだ

18話で君子がすぐそばの森田屋に住み込んだ件はコントみたいだったけど
冒頭のセリフから君子的には自立する姿を滝子に見せたかったって事なんだね
だから近くがよかった

ラスト、常子の尋問の件は面白かった
ああいうコミカルなの高畑はうまいね














2016年5月10日火曜日

とと姉ちゃん(32)滝子の援助を知った君子は…

学費は滝子(大地真央)が出してくれていた事を知るが、君子(木村多江)には
内緒にしておこうと相談する常子(高畑充希)と鞠子(相楽樹) 

<一方、君子は学費の援助が隈井からのものだと信じ毎月少しづつ返済していました> 

常子と鞠子が部屋に戻ると、君子が遅くまで内職の縫い物仕事をしている 
2人に「もう寝る準備しちゃいなさい」と、言いながらも仕事を続ける君子 
常子「かかもそろそろ手を休めた方が…」 
鞠子「そんなに働いたら体壊しちゃいますよ」 
「これくらい大丈夫よ」と、笑う君子 
そんな母を心配顔で見ている常子 

タイトル、主題歌イン

女学校の教室でこめかみを拳で挟み難しい顔をして座っている常子 
隣の席の綾(阿部純子)が声をかける「また悩み事?」 
常子「あ~まあ…」 
綾「相談乗るから私の悩みも聞いて下さらない?」 
常子「もちろん!えっ、綾さんにも悩み事なんてあるの?」と、ちょっと嬉しそう 
「うん、ちょっとね」と、親しげに笑う綾 

帰り道、並んで歩く2人
綾「お母様の気持ちを考えたらお伝えしない方がいいと思う」
常子「そうよねえ…」
綾「ただ、おばあ様は仲直りしたいと思ってらっしゃるかもしれないじゃない?
だとしたら学費の事をお伝えするのが仲直りのきっかけになるかも」
常子「ああ…あっ、ごめんなさい私の話ばかり…綾さんの相談て?」
綾「ん~…常子さんはどういう殿方がお好き?」
常子「えっ?殿方?」
綾「実は父と母から結婚を勧められているの」
常子「えっ!」
綾「今すぐって訳ではないのよ、でもなんだか男の方が気になるようになってしまって」
常子「あ~…」
綾「そもそも自分はどういう殿方が好みなのかさっぱりわからなくて…
常子さんはあの方がお好きなんでしょう?以前、噂になっていた」
常子「ああ、星野さん?いえいえ、あの方はただのお友達、会話の9割は植物の話よ」
綾「何だ」
常子「ねえねえねえねえ、それよりそのお相手の方とはもうお会いしたの?」
綾「フフフ」
常子「まだ?」
綾「まだ」

橋の上から木場を眺める2人
綾「ねえ、あれは何をなさってるの?」
常子「ああ…いい木を選んで筏にしているところなの
丸太を組んで木材を仕入れるとこ」
大きな声で職人たちに指示を出していた清(大野拓朗)が常子に気付いて手を振る
常子「アハハ…行きましょうか」と、歩き出す2人
綾「今の方…若いのに遠慮なく指図して立派だわ」
常子「そうねえ…」と、微妙に笑う常子
綾「あの方は?常子さん、お好きではなくて?」
常子「そんなふうには…義理だけど一応叔父にあたる方だし」
綾「血が繋がってないなら結婚だって可能なはずよ」
常子「あ…あ~そんな事考えた事もなかった」
綾「あなたはいいわね」
常子「ん?」
綾「身近に殿方がたくさんいらして」
常子「そんな言い方したら何だか私がはべらせてるみたいじゃない」
綾「殿方に慣れてらっしゃるから羨ましいのよ
私の周りには父くらいしか男の人はいないもの」
はてな顔の常子
綾「うん…勉強になりました、ごきげんよう」と、帰っていく
すると隈井(片岡鶴太郎)が現れるのだが、常子が少しいいですか?と誘う

飲み屋
隈井「そうですか…あん時の話聞いてたんですか…」
常子「でもどうしておばあ様は私たちの学費を?」
隈井「そりゃあ女将さんも皆さんに戻ってきてほしいからでしょう
あっしだって君子さんには戻ってきてもらいてえんだ
常子さん、遠慮なく何でも言って下さい
この隈井、女将さんと君子さんの仲を取り持つためには何だって致しやすから」
常子「ありがとうございます、でも…ここは慎重にいきたいと思います
おばあ様が援助して下さっていた事はかかにはまだ内緒にしておいて頂けますか」
隈井「承知しやした」

常子が森田屋に戻ると宗吉(ピエール瀧)と長谷川(浜野謙太)が
卵焼きを大量に作っている
まつ(秋野暢子)を説得するために味の研究をしているそうだ
まつはその昔、「森田屋の甘い卵焼き食やあ心が穏やかになる」と言われたのが
いまだに自慢らしいのだが、「俺だってこの界隈のけんかを減らすぐれえの心意気で
やってんだけどなあ」と語る宗吉に
常子「すてき…食べ物の味で人の心が動かせたらすばらしいですね」

飲み屋で君子と返済の待ち合わせをしている隈井が店主に酒を勧められる
君子が遅れてやってくると隈井はもうできあがっている
へべれけの様子に、今お金を渡して大丈夫かと心配する君子だが
隈井「信用してくださいよ、このお金はきっちり女将さんにお戻しします」と…
酔っている隈井はさらに常子との内緒だと言う事まで君子に話してしまう

部屋に戻り常子に確かめ「ずっと私に隠してたの?」と、君子
常子「違うんです、先日偶然耳にしただけなんです」
鞠子「そうなんです」
君子「鞠子も知ってたのね」と、立ち上がり部屋を出ようとする
常子「かか!あの日…青柳の家を出た日
かかとおばあ様の間には何があったんですか?
おばあ様は私たちを気遣って下さっているんです」
君子「私たちを気遣う?」
常子「そうでなければ援助して下さる理由がありません」
部屋を出ていく君子
常子「かか!」

滝子の部屋を訪ねる君子
滝子「何の用だい?」
部屋に入り滝子と対峙する君子

(つづく)

今回は常子と綾がまさかの恋愛トーク!
星野はただの友達だと語る常子
清との結婚も考えた事がないと言う
清に最初に会った時に胸が高鳴ったのはすっかり無かった事になってるのだろうか
たしかに1週間もたずに幻滅したわけだが…
もしかしたら常子的には黒歴史?
なんだか清、ちょっと可哀そう
でも綾は清を立派だと言ってたね、第一印象だけはあいかわらず無敵だw

隈井は森田屋の長谷川と同じでヘマするポジションなんだね
きっとこのヘマもいい方に転ぶのだろう
綾も君子に伝えた方が仲直りのきっかけになるって言ってたし
でも明日はまだ水曜だから君子と滝子は決裂するんだろうけど




2016年5月9日月曜日

とと姉ちゃん(31)常子たちの学費は滝子が…

(語り・檀ふみ)<森田屋に住まいを移し3か月。
新しい暮らしにもすっかりなじんできた常子たちでしたが…
常子が清との縁談の事を知れば家族のために自分を犠牲にしてしまう。
そう君子は考えていました。
一方、常子と鞠子は手伝いをしながら料理に興味を持ち始めていました。> 

長谷川(浜野謙太)に魚の塩焼きの指導を受ける常子(高畑充希)と鞠子(相楽樹) 

タイトル、主題歌イン 

居間で宗吉(ピエール瀧)と照代(平岩紙)にお重のお弁当のバランを提案している
君子(木村多江)、宗吉夫婦も評価して喜んでくれる 

<君子も森田屋で自分らしさを発揮し始めたようです。そして美子は…> 

表から青柳商店をのぞき込んでいる美子(根岸姫奈) 
滝子(大地真央)と隈井(片岡鶴太郎)が美子に手招きをする 
笑顔で近づく美子に滝子「そろそろ来る頃だと思ったよ、フフフ」と、クッキーを差し出す 
美子「おいしそう!」

<君子との関係もお構いなしに滝子に甘えていました、更に…>

森田屋裏
まつ(秋野暢子)「おやつ?」
友達の女の子と3人連れの美子
「はい、今日何も食べてないからおなかペコペコなんです」
(3人)「お願いします!」と、頭を下げる
「そうかいそうかい、よしよし」と、おやつを用意しに中に入るまつ
女の子1「今日は何かしら?」
女の子2「何だろう?」
美子「お煎餅がいいな、あの丸いやつ」

<東京に来て少々ずるい事も覚えたようです>

道を歩く常子と君子
常子がコスモスの香りに気付き、「もうそんな季節?」と言う君子に
「摘んできましょうか」と訊くが「ああ…でも遅いから次回にしましょう」と君子
すると滝子と道で行き会うのだが気まずく会釈するだけの君子と常子

<変化していく暮らしの中、君子と滝子の関係だけは変わらないままでした>

森田屋厨房
長谷川の指導で賄いの親子丼作りに挑戦している常子

居間で賄いを食べる森田屋の面々
常子の親子丼の評判は上々だ
美子だけはおやつを食べすぎたせいか食欲がない
まつ「あれ…そんなにあげてないでしょう」
君子「よそで何か食べたの?」
美子「いえ」と、丼をかきこむ
親子丼は鶏と卵が味でケンカしないように作るのが難しいという話から
森田屋の人たちが君子に滝子とのケンカのその後について訊ねる
「いえ、何も変わらないです…でも今のままでいいと私は思っています
母に頼らず自分の力だけで生きていけるっていうだけで…」と、答える君子
しかし君子が森田屋はいい人ばかりだし…と言ったことから
まつが「1人どうかっていうのはいるけどねえ」と、宗吉に絡みだす
言い合いになって席を立つ宗吉
看板メニューの卵焼きの味を変えたい宗吉と味を守りたいまつが対立しているようだ

2階の物干しから滝子を見ている常子と鞠子「あっちもこっちも親子げんか」
美子が、かかとおばあちゃまはすぐに仲直りできると思ってた…と声をかける
同意する常子と鞠子
鞠子「まさか、かかがこのままでいいと思ってるとは」
常子「意外だった」
美子「でも確かにかか、このところよく笑ってる」
常子「そうね」
美子「食欲もすごいし、つらい時の鼻歌も減ってきた」
常子「フフフ」
鞠子「今は見守るしかないのかも、いつかは仲直りするって信じて」
「うん」と、うなずく常子

学校帰りの常子が道で植物観察をしている星野(坂口健太郎)を見かけて
「精が出ますね」と、耳元で声をかけると大げさに驚く星野
常子「そんなに驚きました?」
新種かどうかを見極めていたところだったので…と説明する星野
常子と星野が草陰にしゃがんで話していると
後ろの通りで滝子と隈井にまつが行き会っている
またいつもの嫌味の応酬が始まり
前にまつに会った事はきれいさっぱり忘れてたと言う滝子にまつが
「それぐらい忘れっぽいオババなら常子たちの事もお忘れかしら?
最初は迷ったんですよ雇おうかどうか
でもお金もないうちもないっていうからかわいそうで
あんないい孫たち追い出すなんてひどい人もいたもんだ」
隈井「まつさん、ちょっとそれは…」
滝子「隈井…それはそれは、せいぜい仲よくしてやって下さいまし」
まつ「ええ、言われなくてもそうしてますよ、アハハハ
美子なんて孫みたいに懐いて懐いて…あっ、そろそろおやつの時間だわ
なので、ごめんくださいと」と、去っていく
隈井「女将さん…言われっ放しでいいんですか?あっしは悔しいですよ」
滝子「気にするこたぁないよ」と、笑う
隈井「常子さんたちの事も忘れる訳あるはずねえ、学費だって全部…
本当は女将さんが全部払ってるってのに」
その言葉に驚く常子

「えっ!本当なの?」と、こちらも驚いている鞠子
縁側に常子と2人並んで座っている
常子「隈井さんがはっきり、おばあ様が学費出してるって…
かかに打ち明けるべきなのかなあ」
鞠子「言わない方がいい…おばあ様の手助けなしでやってる事
うれしそうに話してたでしょ、援助を受けてたって知ったら…」
常子「嫌よね、きっと」
鞠子「おばあ様のお金だと知ったらたたき返すと思う」
常子「そしたら私たちの学費が…」
鞠子「かかの事だし内職増やすだろうね」
困り顔の常子

(つづく)

今週は滝子と君子の関係に進展がありそうだ
今回はその問題提起みたいな説明回だった印象かな

常子と鞠子の料理に関しては何か展開でもあるんだろうか?

美子はさすが末っ子だから要領がいい
クッキー食べたのに「何も食べてない…おなかペコペコ…」て嘘ついてたね
もしかしたら友達のためだったのかもしれないが…
でも、まつが滝子に話したからおやつの両取りは滝子にはバレたねw

星野が大げさに驚いたのは常子の事が気になっているからなのだろうか?

学費の件は滝子が仕組んでたんだねやっぱり
しかし滝子に頼らず自立できてると思って満足している君子には話せない…
と、ラストで困り顔の常子は「どうしたもんじゃろのお…」とは言わないんだね
流行らせる気はないようだw

コスモスの花言葉は「調和」「謙虚」「乙女の真心」とのこと