2016年5月14日土曜日

とと姉ちゃん(36)君がため惜しからざりし命さへ…

青柳家居間 
小橋家一家と隈井(片岡鶴太郎)と清(大野拓朗)が卓を囲んでいる 
常子(高畑充希)「とってもいいお風呂でした、ありがとうございました」 
美子(根岸姫奈)「ありがとうございました」 
鞠子(相楽樹)「もう大丈夫なの?」 
美子「うん、ポカポカだもん、もう元気」 
君子(木村多江)「本当にありがとうございました」 
隈井「いえいえいえ」 
常子「あれ?おばあ様は?」 
清「あ~、やり残した仕事があると帳場の方に」 
そして、美子が部屋で百人一首を見つけたことから4話の思い出話となり
「君子さんが小さい頃は皆でよくやりましたね」と言う隈井が
「女将さん戻ってくるまで皆さんでやりませんか?」と、提案する

卓を片づけてかるたを囲んでいる一同
自分の名前の由来の札を見つけて歌を詠む常子

世の中は
常にもがもな
渚漕ぐ
海女の小舟の
綱手かなしも

鞠子「自分が取りやすいとこに置かないでよ」
常子「えっ?そんな事わざわざしなくても大丈夫よ」
鞠子「どうして?」
常子「自分の名前の札はちゃんと取れるってととが言ってたもの」
鞠子「そうでしたそうでした」
常子「あっ、かかの歌もあった」
美子「かかの名前も百人一首なの?」
君子「そうよ」
美子「とと姉ちゃん読んでみて」

君がため
春の野に出でて
若菜つむ
わが衣手に
雪はふりつつ

美子に札を見せる常子「ほら、君の字が入ってるでしょ?」
美子「あっ、本当だ」
隈井「残念ですが、その歌じゃねえんですよ」
隈井を見る一同
君子「そんなはずありません」
隈井「いえ、それじゃねえんです」
常子「あっ確かもう一首、君の字が入った歌があったような…」
隈井「ええ」
美子「どんな歌?」
常子「え~…」
君子「こんな歌よ」

君がため
惜しからざりし
命さへ
ながくもがなと
思ひけるかな

鞠子を見る常子「どんな意味だっけ?」
札を覗く鞠子「あなたのためなら捨てても惜しくはないと思っていた命だけど
お会いできた今ではあなたと一緒に、少しでも長く生きたいと思うようになりました」
君子「これって恋しい人を思う歌だもの…
だから子どもの名前に付けるのはおかしくありませんか?」
隈井「ええ、しかし間違いなく女将さんが選んだのはこの歌なんです」
君子「母が?」
隈井「ええ、あのころ君子さんをみごもった女将さんは体を悪くしてしまって
医者から子どもを産めば母体が危険だと言われたんです
それを知った時女将さんは、自分は死んでもいいからこの子を産みたい…
この子と会えるなら自分は死んでもいい…そう思ったそうです
そんな思いで出産に臨み、いざ無事に生まれたばかりの我が子を見た時にね
この子のために長生きしたい…できるだけ長く一緒にいたい…
そう思うようになったんだそうです」
しんみりとした顔になる君子
常子「この歌と一緒だ…」
鞠子と美子が母を見る
すると「常子 美子、2人ともあったまったかい?」と
廊下から滝子(大地真央)の声がする
戸を開け入ってきた滝子「おや、百人一首かい…懐かしいねえ、昔はよく遊んだもんだ」
その場の空気に気付いた滝子「うん?」
君子「お母様、意地張ってばかりですみませんでした」
滝子「何だい 急に…」 そして小さくうなずく
滝子「しかたないさ、私の娘だもの、意地っ張りなのはお互いさまだ
ここらでちょっと意地を張るのも休んでみるかい?
君子が受け入れてくれるなら、学費の援助をさせてもらえないか?
これは私だけの気持ちではなく、200通もの手紙をくれた竹蔵さんに対する
感謝の気持ちでもあるんだ…どうだい?」
君子「ありがとうございます、よろしくお願い致します」と、頭を下げる
笑顔でうなずく滝子
3姉妹は何ともいえない表情だ
泣いている隈井「じゃあ…またこちらにお住まいに?」
清が期待を胸に…といった感じで君子を見る 3姉妹も君子を振り向く
君子「あぁ…森田屋さんでの仕事もありますし…」
「え~?」と、がっかりする隈井 清も下唇を突き出しがっくりとうつむく
滝子「まあいいじゃないか焦らなくたって、それに一気に距離を縮めたら
またぶつかっちまうかもよ、アハハハ」と、笑う
君子も笑っている
笑ってる2人を見て常子も安心したのか笑顔になる

隈井が歌を詠み、かるたをする一同
隈井「ちはやふる…」
滝子がまず札を取り「かかが負けた…」と、驚く常子
鞠子「かか頑張って!」
君子「大丈夫、これからよ」
滝子「まだまだ君子なんかにゃ負けないよ」
隈井「世の中は常にもがもな…」
「はい!」と君子が取ってしまう
鞠子「かか、それとと姉の札…」
滝子「子どもの札を取るなんて大人気ないね全く」
やってしまった…という顔の君子
常子「仕方ありません勝負ですから」
隈井「あまつかぜ…」
君子と滝子「はい!」と、ひとつの札に手がぶつかる
常子「えっ?どっち?」
鞠子「かかよ!」
美子「おばあ様!」
常子「う~ん、清さん判定して下さい!」

その様子を向かいの2階の物干しからのぞいていて
ちょっともらい泣きしたのか鼻をすするまつ(秋野暢子)
そのまま居間におりてきて座る「どうやら仲たがいも解けたようだね」
宗吉(ピエール瀧)「おぉ…」
照代(平岩紙)「そうですか」
富江(川栄李奈)「よかった」
まつ「初めから素直にしてりゃいいのにさ、君子も女将も子どもたちの事
思っての事だろう?同じ気持ちだったんだからさ」
照代「でしたらお母さんも宗吉さんも同じですよ」
宗吉「あ~?」
照代「卵焼きの話、お互いお客様を思っての事でしょ?」
長谷川(浜野謙太)「うん、確かに」
富江が味の違う卵焼きを両方弁当に入れてみたら?と提案して
それで折り合いをつける母と息子
さらに富江は、これを機に滝子とも仲直りしたら?と言うのだが
宗吉たちも、まつと滝子がある日を境に犬猿の仲になった理由を知らないようだ
まつ「この辺に店を構えた頃、200年の老舗になめられちゃいけないっていうんで
丁寧な言葉遣いを気を付けて心がけていたのでございます…
で、何でもかんでも お をつけて丁寧にしゃべってたら
卵にも お をつけて、お卵って言っちまったんだよ
それをあの女将が大笑いして、私どうしてもそれが許せない」
そんな理由だったのか?それは笑われてもしかたないだろうという面々に
まつ「じゃ…この辺で許してやろうかな…」
宗吉「チャッチャと許せよそんなもん!」と、大笑いの一同

森田屋に戻ってくる小橋一家
鞠子と美子が中に入る
君子「常子、ありがとう」
首を振る常子「こちらこそ、かかに感謝です」
君子「私は何も…」
常子「だって久しぶりにととの字を見られたし
美子もこれで堂々とおばあ様からおやつをもらえます」
2人「フフフフ…」
常子「一番うれしかったのは、ととの願いをかなえられた事です」
君子「うん…はぁ…やっぱり子どもって育っていくものねえ」
(主題歌イン)
君子「常子も鞠子も美子もどんどんたくましくなって…
最近なんか常子がととに似てきたような気がするし」
常子「そうですか?」と、うれしそうに笑う
君子「常子、すっかりとと姉になったわね」
首を振る常子「まだまだです、だってまだ目標を一つもかなえられてないし」
君子「ゆっくりでいいのよ、ゆっくりで」
常子「はい!」

部屋で眠る3姉妹
君子が仏壇の写真の竹蔵に語りかける
「竹蔵さん、みんな立派に育ってますよ」

<竹蔵を亡くしてから波乱万丈だった一家の生活もようやく落ち着き
常子の少女時代は終わりを告げようとしていました>

常子の寝顔

(つづく)

鞠子が常子に札を「自分が取りやすいとこ置かないでよ」て言ったの面白かった
自分の名前だけ適当につけられたのを根にもっていて妬んでいるのかもしれない

君子と滝子の和解のシーンで3姉妹が笑うでも泣くでもなく
何ともいえない表情だったのは、母と祖母の確執が姉妹たちにとって
それほど重いストレスだったという事なのだろう
特に鞠子の一度目を伏せる表情は、その重さをよく表現できてたと思う
住まいを青柳に戻すのか?の件も3姉妹はあまりリアクションをしない
ここも一喜一憂できるような軽いものではない…といういい演出だった
森田屋で自分たちの場所を見つけたから…というのもあるのかもしれないが
がっかりした清はまた下唇を突き出してたねw彼のクセみたいだ

その後の君子VS滝子のかるたシーンの3姉妹も面白い
常子は中立
鞠子は君子を応援
美子はおやつをもらっているので滝子を応援w
常子が判定を清に依頼してたけど、気弱な清の困った顔が目に浮かぶ

まつと滝子が仲直りしたらつまらないなあ
あの2人にはずっとけんかしててほしいw

最後の常子と君子のシーン
常子たちは美子が滝子におやつをもらってたの知ってたみたいだね
劇中で主題歌なんて流れ始めたから(たぶん初めて)次回から話が飛ぶのかな?
と、思ったけど次週予告の美子はまだ姫奈ちゃんだった

常子の少女時代が終わる…てナレだったけど
なるほど常子は子どもだったから星野を男として意識しなかったのか
ということはいよいよ次週から初恋エピが始まるのかな?










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