2016年5月5日木曜日

とと姉ちゃん(28)常子は色気?食い気?

お寺にお参りして目を閉じ手を合わせている常子(高畑充希) 

<常子は君子と滝子の関係をどうにか修復できないかと考えていました> 

常子が戻ろうとすると、参道の脇でしゃがみこみ植物を観察している
星野(坂口健太郎)の姿が… 
声をかける常子「こんにちは、今日は何の採集ですか?」 
振り向いて立ち上がった星野が常子の方まで来て、そして抱きつく 
驚いて手が下に伸びたまま棒立ちで動けない常子「あ…あの…」 

タイトル、主題歌イン 

星野「すいません、クラクラしてしまって…」と、常子から離れる 
星野「恐らく貧血です、ご心配なく…」と、振り向いて歩き始めたがすぐに倒れこむ 
常子「あ~あ~大丈夫ですか?」 

森田屋玄関 
「ただいま帰りました」と、戻った常子の後ろに星野もいる 
「お帰り」と、照代(平岩紙)とまつ(秋野暢子)の声 

厨房に入る常子と星野 
常子「お客様をお連れしました」 
星野「失礼します」 
星野を見て「あ~!」と、悲鳴を上げる照代 
宗吉(ピエール瀧)が奥から飛び出てくる「照代どうした!?」 
まつも大きなしゃもじを構えて出てくる「何しに来た何しに来た」 
後ろには得物を手にした長谷川(浜野謙太)と富江(川栄李奈)もいる 
宗吉「あ~!常子そいつから離れろ!」
常子「えっ?」  
星野「え、あの…」 
まつ「それ以上近づいたら容赦しないよ!宗吉いけ!」と、けしかける 
宗吉「はいよ!」と、なぜか手にしている霧吹きで水を吹きかける 
星野「うわっ!ちょちょちょ…」 
君子(木村多江)と鞠子(相楽樹)と美子(根岸姫奈)も駆けつけてくる 
君子「何かあったんですか?」 
鞠子「あっ、お寺にいた方!」 
美子「お寺?」 
鞠子「配達に行った時、偶然」 
まつ「変なやつに近づくんじゃないよ
こいつはね、まがいもん売りつける押し売りなんだよ」 
常子「押し売り?」 
星野「僕がですか?」 
宗吉「しら切ろうったってそうはいかねえぞ、いつもでっけえ荷物持ってんじゃねえかよ!」 
常子「確かに」 
星野「それは…」 
照代「えっ、寝床を探してるんじゃないんですか?」 
富江「私もそういう噂を」 
常子「そうなんですか?」 
星野「違います」 
長谷川「空き巣でしょ、いつも人んちの庭先のぞき込んでるから」 
君子たちが悲鳴を上げる 
星野「僕は押し売りでも迷子でも空き巣でもありません!」 
君子「では…どちら様ですか?」 
星野「星野といいます、帝国大学で植物の研究をしています」 
鞠子「帝国大学!?」 
まつ「こりゃ驚いた、あ…あんた帝大の学生さんかい?」 
「はい、このとおり」と、学生証を見せる星野 裏には写真も貼ってある 
(一同)「お~」 
常子「妙な方だと思ったら立派な方だったんですね」 
君子「常子、何も知らないでお連れしたの?」 
常子「はい、何だか貧血でフラフラされていたのでそれで」 
美子「あらま大変」 
照代「どうぞ中で休んで下さい」 
星野「いえ、やはり帰ります、お騒がせしました」と、頭を下げて出て行こうとする 
「いや~悪かった、悪かった悪かった
せっかく来たんだ、ゆっくりしていけよ」と、引き留める宗吉 
まつ「ごはん食べていきなさい、ねっ、勘違いしたおわび、ごはん」 
ごはん…と聞いて唾をのみ込み目がうつろになる星野 

居間で常子が口を半分開け、驚いた顔をしている
目の前で猛烈な勢いでごはんをかき込み味噌汁にむせる星野
君子「誰も取り上げませんからごゆっくり」
星野「はい」
長谷川「よっぽど腹が減ってたんだね星田君」
星野「星野です、星野武蔵」
常子「たけぞう?」
常子たちの父の竹蔵と同じ名前だという話になる 
星野は宮本武蔵の武蔵でたけぞうとのこと
日本一の剣豪と同じ名前が重圧だという話から、帝大の学生だから名前負けしてない
十分です…の流れで星野が十分という言葉に引っかかる
十分?それはどうでしょう、十分とは満ち足りていて不足がない事をいいます
まだ研究者として成果を上げていないから十分という表現は当てはまりません云々…
照代「ごめんなさい…」
宗吉「面倒くさそうなやつだなあ」
こっそりうなずく森田屋ファミリー
常子がどんな研究なのかを訊ねる
星野「僕はフロラを…」
鞠子「フロラ?」
星野「分類学です、特定の地域の植物を調べる事をフロラ研究と」
鞠子「具体的にはどういった事を?」
星野「草花を採集して標本にしたり…」
常子「どうしてその研究をしようと…」
君子が常子と鞠子に、質問攻めにしたら失礼だと言うのだが
「いえ、お気になさらず、質問は探究心の表れ」と、眼鏡を上げ
「探究心が欠如した時点でその人の成長は止まってしまう」と、星野
君子「ごめんなさい…」
まつ(小声)「やっぱり面倒なお人だね」
宗吉「あの、眼鏡クイッてやるのがくせ者だなあ」
こっそりうなずく森田屋ファミリー…

厨房で星野のおかわりを準備している常子と君子
常子「変わった方が多いんですかね、帝大の方って」
「あんなにおいしそうに食べる方だから悪い人じゃない」と、君子
すると鞠子がやってくる「とと姉も隅に置けないわね、お寺では気味悪がってたのに
いつに間にか仲よくなって」
常子「仲よくなんか…」と、笑う
鞠子「でも2人で会ってたんでしょ?」
君子「そうなの?」
常子「今日はたまたまお会いしただけです」
鞠子「あらそうなの」と、ニンマリうなずく
常子「何?その言い方」と、笑っている

常子たちが居間に戻ると、星野が好きな研究をさせてくれている両親への
恩返しの話から、新種を発見したらその植物に両親の名前をつけたいと語っている
しかし新種発見などは雲をつかむような話なので、今の目標は日本初の発見とのこと
日本以外の国で確認されている植物を日本で見つけるだけでも大発見らしい
深川は木材が集まってくるところで、近年は南洋材も入っており
海外の植物の種子がこの地に運ばれていても不思議はないと話す星野
美子が星野に「これ新種ですか?」と、しおりの押し花を見せる
星野「秋明菊(アネモネの一種)か…残念だけど江戸時代に確認されているね」
新種ではないと聞いてガッカリする照代と長谷川
親孝行の話を聞いて田舎の両親や、奉公に出たときの事を思い出したらしい
星野に新種発見と親孝行をガンバレと言う森田屋の人たち
宗吉「俺たちもよ、珍しい草見つけたら教えっからよ」

森田屋前
見送りにきている森田屋の人たちに食事の礼を言って帰る星野
常子「お気を付けて」
皆が家に入ると鞠子が星野の忘れ物だと言って常子に手拭いを手渡す
慌てて星野を追いかける常子
すると星野は、なぜかすぐ先で立ち止まり空を見上げている
走り寄り、忘れ物を渡す常子
「わざわざありがとう」と言って、常子を見つめる星野
常子「どうかしました?」
また空を振り返って星野「常子さん、月がきれいですね」
常子も美しい月を見て微笑む「そうですね」

その様子を玄関先から見ている小橋ファミリー
驚いたように口を手で押さえた鞠子が君子と美子に耳打ちする
「あの方、とと姉の事気に入ってるのかも」
君子「気に入ってるって?」
鞠子「その…とと姉を女として…」
口を押える君子「えっ!?いや…そんなだって…」と、慌てふためく
鞠子「だってだって今、月がきれいって言ってたもの!」
君子「それがどうしてその話になるの?」
鞠子「かの夏目漱石はね、英語教師をしていた時に
生徒がI love youの一文を 我君を愛す と訳したら
日本人はそんな事を言わない、月がきれいですね…とでもしておきなさいって
言ったそうなの!もしかしたら星野さんもそれを知っていて…」と、盛り上がるファミリー
すると、すぐ後ろで星野の声がする「そうなんですか」
驚いて振り向く鞠子たち
鞠子「あっ、いや…」
君子「あのあの…なんて言うか…」と、笑ってごまかそうとする2人
星野「違いますよ」と、こちらも笑っている
鞠子「えっ?」
星野「いつもは植物を探して下ばかり向いているんですが
皆さんと過ごして背筋が正され視線が上がった気がします
だから夕暮れの月に気付く事ができた、それで嬉しくなって月がきれいだと」
鞠子「そのままの意味でしたか…」と、笑ってうなずく
君子「アハハハ…」
常子「そうに決まってるじゃない…うちの鞠子はね、物知りなんです」
星野「ええ、感心しました…では」と、去っていく
星野を見送っている常子の様子を、後ろから見ている君子

夜、薄明りの廊下で繕いものをする君子
(常子を清の嫁に迎え…)と言った滝子の言葉を思い出す
襖を開けると娘たちが眠っている
常子の寝顔

<無邪気な寝顔を見て、改めて常子の幸せを願う君子でした>

寝言を言う常子「鞠ちゃんのジャガイモの方が大きい…」

(つづく)

今回は前半のドタバタを始めコメディ色が強かった
あとは星野の人物設定紹介みたいな感じかな
それと、食べている星野を見ている常子のカットが多かったかな
常子の表情で、星野に好意を抱いていく過程を見せる演出なんだろうか
だがラストで常子の寝言は「ジャガイモ…」
これは、まだまだ色気よりも食い気という事?
恋愛に関しては常子よりも鞠子の方がおませなようだが
常子は妹を先に嫁に出すと宣言しているのでこれは自然かな
常子の初恋は、いったいこの先どうなることやら(清はノーカウントで)

秋明菊の花言葉は「薄れゆく愛」等、恋愛の行方にネガティブなものが多いようだが
それ以外では「淡い思い」「多感なとき」等とのこと











 


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