2016年6月22日水曜日

とと姉ちゃん(69)常子VS花山~青柳商店に大きな仕事が舞い込む

花山(唐沢寿明)「3度も言わせるな~!」 
常子(高畑充希)「…いくら何でもそのおっしゃりようは
失礼ではありませんか?私はれっきとした…」 
花山「できてない、帰れ邪魔するな」 
常子「えっ?」 
花山「甲東出版の社員だろ?」 
常子「どうして?あっ…」 
花山「そろそろカットの締め切りだ、時期を考えれば分かる
カットはできてない、これを言うのは2回目だ
よって帰れ邪魔するな、これを言うのは5回目
6回目を言わせたら憲兵を呼ぶぞ!」

タイトル、主題歌イン 

常子「…分かりました…失礼します」と、頭を下げて帰りかけるが
花山「本当に帰るやつがあるか」
振り向く常子「帰れとおっしゃったのはあなたですよね
私はそれに従った…」
花山「そこが君の腕の見せどころだ
帰れと言われても相手を説得してこそ有能な編集者というもの」
常子「しかし…」
花山「編集という仕事を理解してないようだね
いかなる手段を使ってでも原稿や挿絵を描いてもらうように
しむけねばならん」
常子「では帰らなければ描いて頂けるんですか?」
花山「いや、描かないよ」
常子「どうしたらいいんですぅ?…」
花山「君に編集者としての才能を見たなら描く気はあったんだが
まだまだ未熟なようだ、描く気がしなくなってしまったよぉ」
と、笑いながら頭の後ろに手を組み椅子の背にもたれる
花山から目を逸らせる常子「面倒くさい方…」
身を起こす花山「何?」
常子「そんな事おっしゃって最初から描く気なんてなかったんじゃ…」
花山「失敬な事を言うな!このスケッチブックはそのためのものだ
こうして用意だって…」
常子「でしたら描いて下さればいいじゃないですか…」
花山「気分というものが大切なんだ描きたくなった時に描く
ひらめいた時に描く、だからいいものが生まれる」
常子「では描く気分になるまでここでお待ちしています」
花山「今日は気分を害したカットは描か、ない!」
常子「ふぅ…」と少し苦い笑いで横を向く
花山「さあ分かっただろう帰りたまえ、これは本当の意味でだ」
「失礼します」と再び頭を下げて帰りかけた常子が立ち止まる「では…」
と、花山の方に向き直り「私と賭けをしませんか?」
花山「賭け?」
常子「はい、もしこの勝負に私が勝ったなら
カットを描いて頂けませんか?」
花山「おぉいいだろう、それで…何を賭けるというんだ?」
笑みをたたえて花山に近づく常子
「1時間以内に花山さんがそのスケッチブックに
カットを描くか描かないかです」
花山「はあ~?」
常子「私は花山さんが描かない方に賭けたいと思います」
思案するような花山
常子「花山さんはどちらにお賭けになっても構いませんよ」
考えている花山
入口付近の男1「これっていずれにしても描かなきゃいけないって事か」
男2「ああ、このまま花山さんが描かなければ
彼女の勝ちで結局描くしかない、描いたら描いたで挿絵は出来上がる」
男1「こりゃあ一本取られましたね花山さん、ハハッ」
花山が男たちをチラッと見て憮然とした顔で椅子に座り込む
常子「先ほどおっしゃいましたよね
編集者はどんな手を使っても描いてもらうようにしむけなければならない」
常子を睨んでいた花山が突然、机の上を整理して水彩の筆を手に取る
赤い屋根…黄色の壁…と筆を操る
と、完成したのか「持っていけ」と常子に出来上がった絵を渡す
受け取った絵をしばらく眺めている常子
「すてきな絵ですね」
花山「小説は平凡な一軒家に住む心優しい男の話だ
そんな家に住んでいると思ってね」
常子「小説の世界がそのまま絵になったようです
かわいらしくて…でもおかしみもあって」
机を叩く花山「感想などいいからさっさと持ってけ~!」と入口を差す
笑っている常子「ありがとうございます!」と絵を大切に封筒に入れ
「失礼します!」と頭を下げて帰ろうとするが右の革靴の踵が取れてしまう
「あっ、えっ?あっ…」と、しゃがみ込む常子
花山も常子の様子を見ている
諦めた常子が靴も靴下も脱いで「大変失礼しました…失礼しました」
と、男たちに挨拶して裸足のまま部屋を後にする
少し吹き出すように微笑む花山

裸足のまま封筒を抱え道を駆ける常子

絵を手に持って眺める谷(山口智充)
「さすが小橋君、花山伊佐次からカットをもらってくるとは」
常子「どういう意味ですか?」
相田「みんなあの人のとこもらいに行くの嫌がるんだよ
特に五反田さん」
五反田(及川光博)「君は男のくせにおしゃべりだな」
常子「もしかしてご自分で行くのが嫌だから私に?」
五反田「いや…何かと怒られるから苦手なんだよ」
常子「ひどいじゃないですか、嫌な人のところに行かせるなんて」
五反田「申し訳ない」
谷「でも才能は間違いないぞ
内務省でもいろんな標語に関わってるしな」
常子「ああ…確かに今日も真剣に標語を選んでいらっしゃいました」
相田「町で見かける戦意高揚のポスターも
かなり花山さんが割り付けしてるんですよね」
五反田「ああ、言葉と絵の才能を見込まれて
病気で満州の部隊を除隊してから内務省に雇われたんだ」
常子「すごい方なんですね、確かに挿絵もすてきですし…
でも…ご本人は苦手です」
(笑い)
五反田「まあ…うん」

青柳商店で材木を見ている客
「はあ~女将さん本当に平気かい?
あんだけの予算しかないのにこんなにいい材木…」
滝子(大地真央)「家は人が暮らす大事な場所ですよ
手なんか抜けやしませんよ
それにこの青柳はもうけより信用を第一に看板を守ってきたんです
大事なお客様に恥ずかしい木を売る訳にはまいりませんよ」

夕食の席、「仕事している方が調子いい(体の)」と言う滝子に
美子(杉咲花)「よかった、おばあちゃまがお元気で…」
「もう平気さ」と続ける滝子に美子
「じゃあ来年のお祭りは一緒に行って頂けますか?」
滝子が「じゃあ来年はみんなで行こうじゃないか」と言い
美子は「その時までにおばあちゃまの浴衣を仕立てます」と約束する
と、清(大野拓朗)が「大変です!大変です!」と駆け込んでくる
驚いた顔の一同に笑いだす清「フフフ!うまくいった~!アハハハ!」
常子「清さん?」
清「あれ?し…知らないかい?今はやりの銭形平次にあるの
こんなふうに 大変だ大変だ! って駆け込んでくると
決まってみんな驚くのさ、だから私もやってみようと思ってアハハハ!」
滝子「ごちそうさん」
(一同)「ごちそうさまでした」
清「あれ?あれ?あっ…ちょっと待って下さい!
驚かせたい事は本当にあるんです…
統制会社にいるおかげで久しぶりに大きな仕事にありつけそうなんですよ!
国の肝いりで巣鴨に縫製工場が出来るらしいんですが
工員たちの宿舎を作るための木材をうちに頼めないかと」
滝子「何だって?」
隈井(片岡鶴太郎)「そりゃ相当な利益になるんじゃありませんか?」
清「もちろん!縫製工場はいくつか出来る予定なので
また仕事が舞い込むかもしれないよ」
隈井「そいつはありがてえや!」
鞠子(相楽樹)「清さんお見事!」
常子「うん!」
滝子もこの件を了承して「忙しくなりそうだねえ」と明るいムードになる
清「あ~そっか…気が重いなあ
いや、また昔みたいに毎晩ごひいき筋に飲みに連れ回されるかと思うと…
いや、断っても断っても誘われるからもう寝る間もなくなるからさぁ…」
幸せそうな笑顔の常子「久々に聞いた気がします、清さんの自慢話」
滝子「本当だねえ」
(一同の笑い声)
清「参っちゃうなあ~!」と、おどけて額に手をやる

机の上に積まれた雑誌「新世界 十月號 甲東出版」
常子「いよいよですね~この雑誌が書店に並ぶのも」
と、雑誌を手に取り花山の挿絵のページを見る
五反田「どうだい?気分は」
常子「えっ?」
五反田「君の提案が目玉企画になりいよいよ今日発売になる
平常な精神じゃいられないんじゃないかな?」
常子「もう…朝から鼓動がはやくて」と胸のあたりをさする
五反田「心配ない、必ず読者に楽しんでもらえるさ」
常子「五反田さんのおかげで少し気持ちが落ち着きました」
五反田「うんうんうん、まあそんなに不安だったらね
僕がその手を握って…」
「結構です」と笑顔で五反田の手をかわす常子
五反田「フフフ…即答しなくても」
常子「アハハハ!」
相田「だけど社長遅いですね」
常子「ああ…」
五反田「取次店でも回ってるのかな?まあそろそろ帰ってくるだろう」
と、「大変です!大変です!大変です!」と富樫が駆け込んでくる
五反田「どうした?」
富樫「ハア…ハア…大変なんです」
常子「あ~はやりの銭形平次ですね?
だまされませんよ、その 大変です には」
富樫「何言ってんだ?」
常子「へっ?」
富樫「五反田さん」
五反田「はい?」
富樫「社長が警察に捕まりました」
五反田「えっ?」
「警察?」と、眉をひそめる常子

(つづく)

常子も言ってたけど花山面倒くさいw
こんな人と一生仕事でつきあうのか常子は
というかこのドラマでも最後までいるんだろうか花山…
面倒くさいw
でもまあ最後に常子を見た目は優しそうだったかな

靴が壊れて裸足になる件には何の意味があったのだろう?
花山と常子の出会いのシーンでもあるわけだが
花山に常子の逞しさとか行動力決断力を印象付けたといった感じかな?

美子が滝子に浴衣を約束する件で常子と鞠子が私にもと言いだして
君子まで私にもと乗っかってたね
最近の君子は乗りがいい
てか君子は裁縫得意だし暇もあるはずだけどねw
まあ清の自慢話と同じで場を明るくするためのおちゃらけなのだろう

五反田が常子に軽~くセクハラするんだけど
明るくかわす常子がいい感じ
女性が見たらどう感じるのかはわからないが

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