2016年4月27日水曜日

とと姉ちゃん(21)商いは心意気!

宗吉(ピエール瀧)「高い金払って安い弁当つかまされりゃ怒るのも無理ねえよ
…ったく、大事な五八さまだったのによ」 
常子(高畑充希)「五八さま?」 
照代(平岩紙)「お得意様よ、五と八で五×八 四十、五八さま 
つまり、始終来てくれるお客さん」(四十>始終) 
常子と鞠子(相楽樹)「なるほど~!」 
宗吉「感心してる場合じゃねえだろ!…で…誰だ?しくじったのは」 
君子(木村多江)常子鞠子は、ちゃんと配達したと説明するが宗吉は信じない 
「あっ!」と声を出す長谷川(浜野謙太) 
どうやら原因は、長谷川が弁当の上に載っていた松と竹の紙を一度落としたために
入れ替わってしまったからとのことだ…
怒った宗吉が逃げる長谷川を追いかけ回す 
奥から出てきたまつ(秋野暢子)「宗吉!やっちまったものはしょうがないよ
まあ普通は配る時に分かるもんだがね、松と竹じゃ重さが違うだろ?」 
君子「すみません、気付きませんで」 常子鞠子「すみません」 
まつ「いや、素人使ってる私らが悪い…はぁ~こうなっちまったら
間違って竹の弁当を配っちまった一軒一軒に謝って、お代返すしかないね」 
宗吉「はぁ~」 
まつ「はぁ~じゃないよ、当然だろ、店の看板に関わんだ」
そして常子たちを見るまつ「分かるかい?私らが落としちゃいけないものは2つあるんだ」
常子「2つですか?」
宗吉「またその話かよ、味と信用だろ?」
まつ「分かるかい?」
常子「え~と…(あ…)」
まつがドヤ顔で「味と信用さ」
うっすら笑って力なくうなずく常子たち
宗吉「俺が今、言ったじゃねえかよ!」
まつ「どうしてあんたが先に言っちゃうんだよ!私がこの子たちにだな…」
宗吉「うるせえな!ああうるせえうるせえ!」
まつ「何だよ!」
宗吉「とにかくな、俺は謝りになんか行かねえぞ
てめえらがやった事なんだ、てめえらで尻拭いしてこい!」と、どこかへ行く
困って座り込むまつ
君子と常子が「私に行かせて下さい」と、まつに申し出る

<こうして一軒一軒、謝罪に向かった常子たちでしたが…
お客さんからの風当たりは、それはそれは強いものでした>

謝罪廻りで疲れ果てた常子たち3人が橋の上を通りかかる
長谷川「お~い!」と、駆け寄ってくる
長谷川「何か俺のせいで悪かったな、おわびと言っちゃなんだがシベリアどうだ?」
と、紙袋を差し出す
紙袋を見る常子「シベリア?」

川べりのベンチに腰掛ける3人と、前に立つ長谷川
シベリアを頬張る常子「う~ん!おいしい!」
長谷川「だろ?」
鞠子「はい、とっても」
君子「ええ」
長谷川「昔っから大将に怒鳴られた日は、必ず帰りにこれ買っててさぁ
こういうくさくさした日は、この甘~いシベリアにかぶりつきたくなるんだよ」
何かを考える常子
長谷川「さあ、とっとと食って帰るか」
常子「やっぱり行きましょう」
長谷川「え?」
常子「お客様に謝りに」
常子を見る君子と鞠子
長谷川「謝りには行ったんだろ?」
常子「伺ったのは竹のお弁当を届けてしまったお客様にだけです
間違えて松のお弁当を届けたお客様にも謝らなきゃいけないと思います」
長谷川「どうしてだよ?だって安い竹の値段で高級な松が食えたんだぜ
得してんだからさ、謝る必要なんかねえだろ」
常子「そうですかねぇ…」
長谷川「うん」
常子「でも森田屋の竹のお弁当がどうしても食べたくて頼んだ方も
いらっしゃるかもしれないじゃないですか
ほら、長谷川さんがこの店のシベリアを恋しく思うみたいに
昔大切な人と竹のお弁当を食べた思い出があって
どうしてもまた、あのお弁当が食べたいっていう方もいらっしゃるかも」
長谷川「どうかねえ」
常子「だったら私だけでも」と、立ち上がると
君子「行きましょう」 鞠子「はい」と、立ち上がる2人
常子たちが「ごちそうさまでした」と、小走りで去る
長谷川「おい…おい!おい!…本気かよ…」と、後に続く

森田屋の前
隈井(片岡鶴太郎)が中の様子を窺っている
まつに見つかり、滝子に言われて来たのかと訊かれるが否定して
「大将に用事があって」…と誤魔化すが、そこに宗吉が顔を出す
今度は、「一局いかがかと思って」…と誤魔化す隈井
顔を崩して喜ぶ宗吉「あんた指せる人だったのかい?…」と、隈井を中に連れ込む

<間違えて松の弁当を配ったお客さんの所に向かった常子たちでしたが…
先ほどとは対照的に、あきれた反応ばかりでした>

店に戻ってくる4人
長谷川「何が竹の弁当楽しみにしてた人がいるかもしんねえだ
誰ひとりいなかったじゃねえか、ああ時間無駄にした!」

「バカ野郎!」と、怒鳴る宗吉
「何考えてんだ!間違えて松を配った客の所にも謝りに行っただあ?
恥の上塗りをしに行ったようなもんじゃねえか!
あのな常子、商いってのはな、素人が口挟めるようなもんじゃねえんだ!」
君子が常子を庇うが「親として止めるべき」と宗吉
まつが奥から出てきて常子に、どうしてか?と訊ねる
常子「私は…そういう心意気が大事なんじゃないかなと思ったんです
たとえこちらが損な目に遭うような事があっても
間違った筋は通しちゃいけないっていうか…
長くお店を続けていく上で、そういう事が大事なんじゃないかなと思ったんですけど…」
宗吉「甘いんだよ!」
まつ「気に入った!」
宗吉「…あ?」
まつ「あんた分かってるじゃないか」と、優しい笑顔になる
常子「はぁ…」
まつ「店をやるって事はそういう事が大事なんだ、目先のもうけにとらわれてたら
いずれ足すくわれる、君子さんもそれが分かったから行こうって勧めたんだろ?
宗吉!お前のほうが商い分かってないようだね、フフフフ
明日からもみんなよろしく頼むよ」
君子「はい!」 
常子「頑張ります!」
まつ「はぁ~いやぁいい人働き手にもらったもんだアハハよかった」と、奥に戻る
バツの悪い宗吉が長谷川を捕まえて「全てはお前のおっちょこちょいが原因だ
よって明日までに店中の包丁全部研いどけ!」と、去る
「ちょっと勘弁して下さいよ!無理…」と、追いかける長谷川
照代「よかったですね、改めてよろしくね、フフフ
あっ、ひょっとして笑顔が怖いですか?」
常子「いえいえそんな」と、首を振る常子と君子 鞠子が小さく笑ってうなずくw
照代「よく言われるんです、目が笑ってないから怖いって
気を付けてるつもりなんですけど、こういう顔つきなんで怖がらないでね」
常子「いえ…そんな、怖いなんて思ってないです」
鞠子「ええ…」
君子「こちらこそ、改めてよろしくお願い致します」

向かいの2階で洗濯物を取り込む常子を部屋の窓から見ている滝子(大地真央)
「へえ~、そんな事を常子がねえ…」と、嬉しそうだ
隈井「ええ、常子さんはやはり、なかなかできたお嬢さんです」
滝子「やっぱり、あの子はうちに入るべき子だねえ」

何も知らず2階で洗濯物を畳む常子

(つづく)

今回はいい話だったし、常子たちが森田屋に受け入れられたみたいでホッとした
それに笑えるところもいっぱいあった

味と信用の件で先に答えを言っちゃう宗吉
それでも決め顔で答えを言うまつに苦笑いの常子たち

隈井が将棋を指せると知って「何だよ、すぐ裏に住んでんのに水くさいなあ!」
と、普段は強面なのに笑顔で隈井の腕をつかんで引っ張る宗吉

笑顔が怖いの件では、鞠子だけがうなずいてしまってるのが可愛かったw
このあたりは、賢いようでも鞠子はととの代わりを自認する常子よりもひとつ年下で
まだ子供なのだという描写かな
たしか住込み初日に編入試験の勉強のことを心配する鞠子と
気乗りしない常子のシーンがあったけど
あれもお金の心配できるできないの描写かな?
その後、深夜のお寺のシーンに繋がるんだけど…

それと、照代が改めて挨拶したのは初日の夕食時に
君子がきちんと挨拶しようとしたのを宗吉が遮ったのを覚えてたからかもね

とにかく森田屋の人たちがみんないい人みたいなんでよかった
次回あたりは残された富江の人柄を知るエピソードでもあるかな?














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