2016年4月30日土曜日

とと姉ちゃん(24)破られた約束

朝、女学校の廊下 
並んで歩く常子(高畑充希)と綾(阿部純子) 
綾が出した歴史年号の問題を一心に考える常子が曲がり角を通り過ぎる 
綾「小橋さん、こっち」 
常子「あ…」 

<常子は森田屋の手伝いをしながら、睡眠時間を削って猛勉強に打ち込んでいました
再試験で不正の疑いを晴らす事に必死になっていたのです> 

かまどの前、火吹き竹を吹く常子 
部屋で勉強する常子 
リヤカーを引く常子 
中田家で勉強中、居眠りをしてしまった常子に肩掛けを掛ける綾 

常子一家の部屋
周りの様子をキョロキョロ見回している綾 
常子「ごめんなさい」 
綾「何が?」 
常子「あ~ほら…試験前日なのに来てもらっちゃって
それに、うち、落ち着かないでしょ?」
綾「そんな事ないけど」
常子「だって狭いし」
綾「まあ、悪くないと思うけど」
常子「えっ?」
綾「家族とこんな近くにいられるなんて素敵な事じゃない?」
常子「そうよねえ!」と、嬉しくて笑顔になる
綾「でも、私には絶対に無理な生活だけど」と、笑顔で語る綾
微妙な表情になる常子
綾「それよりここ」と、先生が丁寧に説明なさったから応仁の乱は試験に出ると教える
常子「そうなのね」
君子(木村多江)がお茶を運んでくるのだが、常子の物覚えが悪いという話から
不正の疑いを晴らすためにも…と語る綾に「不正って何の事?」と、君子
「え~と…」と、誤魔化そうとする常子
綾「あら、おっしゃってなかったの?」

部屋の外で襖に耳をつけてその話を聞いていた美子(根岸姫奈)が
2階に上がってきた宗吉(ピエール瀧)に話の内容を伝える

厨房で働く森田屋の人たち
「すみません遅くなっちゃって」と、2階から常子が降りて来て手伝おうとするが
宗吉も照代(平岩紙)もまつ(秋野暢子)も、手伝わなくていいから勉強しろと言う
事情がわからないものの「は…はい」と、2階に戻る常子
「皆さん、ありがとうございます」と、礼を言う君子
宗吉「別に感謝される話でもねえよ、ただ、うちの下宿人が疑われるって事は
森田屋が疑われてるって事だからな、それは許しちゃおけねえ、なあ!」
長谷川(浜野謙太)「でも大丈夫ですか?今日、特に注文多いですよ」
「任せてください」と、制服姿の鞠子(相楽樹)が現れる
鞠子「私、とと姉の分も手伝うんで」
宗吉「…んだよ、いいとこで現れやがって、よ~しじゃあチャッチャとやっちまうぞ!」
「じゃあ準備してきます」と、着替えに行った鞠子の後姿を
眩しそうに見ている富江(川栄李奈)

向かいの2階の窓際に立ち勉強している常子を、窓から見ている滝子(大地真央)
「女将さん、大変です!」と、隈井(片岡鶴太郎)がやってくる
滝子「何だい騒々しい」
隈井「今、森田屋の大将と話してきたんですがね
常子さん、試験で不正したって疑われてるそうなんですよ」
「えっ?」と、驚いて振り向く滝子
隈井「ええ、大将自分の事みたいに感情的になりやしてね
みんなで次の試験で、できるとこ見せて不正晴らそうって」
滝子「ふ~ん」
隈井「ふ~んって、それだけですかい?常子さん大変だっつうのに」
滝子「森田屋の連中が常子のためにねえ…」

眠っている鞠子と美子の横で、勉強したまま眠ってしまっていた常子が目を覚ます
常子が下に降り厨房を覗くと、照代と君子が野菜の仕込みをしている
サトイモの皮むきで、早くてきれいだと照代から合格点をもらう君子
次はニンジンをお願いしますと言われ、疲れた腰を伸ばして叩き頑張る君子「あ~」
それを見て「よし…」と、2階に戻り勉強を続ける常子

女学校、国史の再試験
綾の読みどおりの応仁の乱の問題に笑顔で答えを書き込む常子

<翌日、結果が発表され…>

教師が、1位は綾で2位は常子だと発表する
大倉「どうせまた不正したんじゃないの?」
教師「大倉さん、ちゃんと見ていましたが
小橋さんに不審な動きなど一切ありませんでした」
すると今度は、常子が綾の答えを見たんじゃないかと言い出す女子たち
それを否定する常子に「でも小橋さん、その事証明できるの?」
「そうよ証明してごらんなさいよ」と、責める声が続く
「だって見てないから…」と、困り果てる常子
教室がざわめく
教師「皆さんお静かに!私が証人になりましょう、小橋さんは何もしていません」
「どうして先生はそんな事がお分かりになるんですか?」
教師「中田さんと小橋さんの答案用紙を比べれば分かります
応仁の乱に関係した人物を記入する問題
中田さんは空欄があるにもかかわらず、小橋さんは全て正解しています
つまり、小橋さんの成績がよかったのは中田さんの解答を見た訳ではなく
本人の努力のたまものです…では、授業を始めます…」
何かに気付いた常子が綾を見る

帰り道、並んで歩く常子と綾
常子「あの…試験の事なんだけど…あれ、どうして間違えたの?」
綾「あれ?」
常子「うん、応仁の乱」
綾「ああ…まさか本当に出るとは思わなくて」
常子「そんなはずないじゃない」
綾「あるもないも結果がそうなんだから、別にいいでしょ?」
常子「…ねえ…約束破ってもいいかな?」
綾「約束?」
綾の前に回り込む常子「試験が終わったら一切、綾さんに話しかけないって約束」
穏やかな笑顔の綾「もう既に破ってるじゃない、勝手になさい」と、歩き出す
その後ろ姿に笑顔になり、走って追いついていく常子

夕刻、2階で洗濯物を取り込む常子が何かを見て洗濯物を畳む美子を呼ぶ
向かいの縁側で、疲れたのか「あ~…」と腰を伸ばして叩く滝子の姿
美子「あれってかかと一緒だね」
常子「本当だね」

<似た者同士の君子と滝子を見て常子は思いました
今は分かりあえない2人でも、自分と綾がそうであったように
きっと分かり合える日が来るのだろうと>

「とと姉!とと姉!ねえ知らない?見つからないんだけど」と、鞠子がやってくる
常子「何が?」
鞠子「私の制服よ」
常子「えっ?」
鞠子「下に干してたんだけど気付いたら無くなってたの!」
常子「え~?」

<無くなった鞠子の制服、この小さな出来事が常子たちと森田屋に
大きな出来事を巻き起こすのです>

(つづく)

綾が常子の部屋で「家族と近くにいられるなんて素敵、私には無理だけど」
と、言ったのはどちらの意味だろう?
家族と共に暮らすのが無理なのか?それとも狭い部屋が無理なのか?

滝子の「ふ~ん」は、犬猿の仲のまつに常子を取られてしまったようで
面白くないのかな?

常子に、綾の答えを見ていない事を証明してみろという女子たちに笑った
無い事を証明するのはとても困難で、悪魔の証明と呼ばれるやつだよねw
しかし、教師が解答を精査して常子の疑いを晴らしてくれたね
前回の紙片投げを見逃した件であの女教師、無能認定しなくてよかった…
まあこの件は、綾が常子に1位を取らせようとした事を常子が知るために
あったんだろうが(脚本的に)
それでも1位を取れなかったって事は、綾の想像以上に常子はできない子だったのかw

(追記)2ちゃんを覗いたら、綾は常子の自分へのカンニング疑惑を予想して
常子が答えられるはずの箇所をわざと間違えたとも解釈できるそうだ…
恐るべし!中田綾











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