2016年4月7日木曜日

とと姉ちゃん(4)世の中は常に…

<師走となり、遠州浜松染工も書き入れ時です。
猫の手も借りたいほどの忙しさでした>
山田「せっかくうまい事、西洋紡との取り引きも決まったっちゅうのに
小橋さんがいてくれりゃあのう、それにしても結核とは…」

学校から駆けて戻る、常子(内田未来)と鞠子(須田琥珀)

タイトル、主題歌イン

陽当たりのいい部屋の中央、布団の上でせきをする竹蔵(西島秀俊)
その膝の上に、美子(川上凛子)が来て座り甘える
常子と鞠子が戻り、通信簿の成績を報告するが
竹蔵の目配せを察した君子(木村多江)が早々に、娘たちを竹蔵から遠ざけようとする

<症状が軽いといっても結核です。
竹蔵は、娘たちにうつってしまわないか危惧しながらも
家族のそばにいたいという、もどかしさを抱えていました>

昭和六年 正月

羽根つきで遊ぶ姉妹たち
去年はととが負けて真っ黒に塗られて楽しかった…と、美子が竹蔵を羽根つきに誘う
いけません…ととが具合悪くなったら…と、君子
鞠子「でも、せっかくのお正月だし…」
常子「では、おうちの中で遊ぶのは?」

百人一首かるたをする小橋一家
空気を読まず次々と札を取り、圧勝の君子に家族の冷たい視線
常子「かか、強すぎます…」
君子「あっ、ごめんなさい…昔やってたものだから、体がつい…」
竹蔵「いきます!
君がため~春の野に出でて~若菜つむ~わが衣手に~雪はふりつつ~」
この札は手加減した君子が最後まで詠ませるのだが、それでも楽しそうに取る
君子「はい!ふふふふ…」
常子「とと、次を 次をお願いします」
竹蔵「世の中は~常にもがもな渚漕ぐ~海女の小舟の…」
常子「はい!やっと取れた」
楽しそうに笑う、竹蔵と君子
鞠子「何がおかしいのですか?」
竹蔵「いえね、自分の札はやはり手にするものだと感心して
常子「自分の札?」
竹蔵「実はね、常子という名はその百人一首の短歌に由来しているんです」
常子「えっ?」

世の中は
常にもがもな渚漕ぐ
海女の小舟の
綱手かなしも

竹蔵「そこから一字を取って、常子という名にしました」
常子「どういう意味ですか?」
竹蔵「世の中の様子がこんなふうに、いつまでも変わらずあってほしいものだ
波打ち際を沿いながら漕いでいる漁師の小舟が、陸から綱で引かれている
こんな、ごく普通の情景が切なくいとおしい」
常子「ごく普通が切なくいとおしいのですか?」
竹蔵「この国は幾たびか戦争をしてきました
ととやかかの知り合いにも、戦争で亡くなったり親兄妹を失った人がいるんです
ととにも家族ができて、常子が生まれた時にこう思ったんです
このささいで、ごく普通の幸せな暮らしが守られ常に変わらずあってほしいという
願いを込め、常子」
「そうなんだ…」と、なんだか嬉しそうな常子
竹蔵「もともと、かかの君子という名も百人一首に由来すると聞いてね
とてもいいなあと思って、まねをしたんです」
鞠子「かかの名前は、どの短歌ですか?」
君子「私のは、この(君がためっ~)て歌」
常子「二人とも自分の札を取ったんですね」
鞠子「じゃあ、私は?私はどの札なんですか?とと」
竹蔵「ああ…あ~あの…鞠子と美子も百人一首から取ろうと考えたんですが
合う歌が見つからなかったんです」
鞠子「えっ」
竹蔵「鞠子は生まれた時にぷくぷくと太って、真ん丸な鞠のようだったので
鞠子と名付けました」
鞠子「そんな理由?…」
美子「よっちゃんは?」
竹蔵「美子は朝生まれたんだけどね、朝方ようやく生まれた美子を
抱き上げた時に見えた朝焼けが実に美しくてね、美しい子で美子」
美子「へえ~」
鞠子「え?え?どうして私だけ単純な理由なんです?」
「かわいいじゃない」と、余裕の常子
竹蔵「まあ餅のようでもあったので、餅子と迷ったんですけどその方がよかったかな?」
鞠子「それなら鞠子で結構です!」
笑う家族一同

初詣に行こうと、外をみると雪が降っている
春にはお花見に行きたいと言う美子
じゃあ四月のお出掛けはお花見って事ですよね…と言う鞠子に
竹蔵が、ああ…と承諾する

<しかし、皆の願いとは裏腹に竹蔵の容体は日に日に悪くなっていきました>

昭和六年四月

<このころ、竹蔵は家の中でも完全に隔離した生活を送るようになっていました>

家族とは別に、隣の部屋で食事をする竹蔵
寂しがる美子と、襖越しにしりとりをして遊ぶ

<竹蔵は容体が悪くなっていっても家族に心配をかけまいと
明るく振る舞い続けていました>

鉄郎(向井理)に、竹蔵は本当に治るのか?…と訊ねる常子
鉄郎は、そのうち薬が効いてくるだろう…と答える
鉄郎「今年は花見行ったのか?」
常子「いえ、どうしてですか?」
鉄郎「兄貴、毎年お前たちと花見すんの楽しみにしてたからな」

何か考えてるふうの常子

<竹蔵を、なんとかお花見に連れていけないかと思う常子でした>

(つづく)

竹蔵はたぶん、今週であれだと思うのだが病気の話は切ないな…
自分は主人公が病気で死ぬお話は、基本的に観ないようにしている
それが主題だと、あまりに辛いからだ

常子の名前の由来は、前回のあたりまえの日常と同じような意味
主人公の名前であることからも、これがこのドラマの主題という事なのだろう
ごく普通の幸せな暮らしが守られ、常に変わらずあってほしいという竹蔵の願い
常子たちが創刊する雑誌の名前が「あなたの暮らし」になる理由でもあるのだろう
(このドラマの中では)

名前の由来に拗ねる鞠子が、かわいかった
あれだけ長女と差をつけられたら、グレてもいいぐらいだと思うw

そうそう、父に報告した成績は鞠子がオール甲
常子は甲7乙3の、算術のみ丙とのこと
常子が数字に弱いエピソードでも、予定してるんだろうか










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