2016年5月20日金曜日

とと姉ちゃん(41)森田屋です、1日3回毎食後!

部屋で練り歯磨きを作る3姉妹 
すりこぎで混ぜる常子(高畑充希)「鞠ちゃんちょっとグリセリン取って」 
美子(根岸姫奈)と2人で鉢を押さえている鞠子(相楽樹)「はい」 
と、椀を取り「いくよ」と流し込む 
常子「混ぜ混ぜ、混ぜ混ぜ…おっ、いい感じ?」 
鞠子「うん、だいぶ」 
常子「じゃあ次に、薄荷油を…」と、瓶から匙に注ぎ2人を見て眉を上げる 
鞠子「いよいよ完成か」と、嬉しそうに肩が動く 
美子「これでうまくいったらお金持ちになれるかも」 
美子のその言葉で妄想が始まる3姉妹 
 
お姫さまヘアーの常子は豪華な洋風の部屋のベッドに「オホホホホ!」
と、背中からダイブして上品な笑顔で「し・あ・わ・せ」 

本に囲まれた和室、片っ端から本を取り朝から晩まで一日中読書する鞠子
とろけるような笑顔で「幸せ~」 

広いダイニング
ドーナッツに桜餅にどら焼きに栗羊羹などで埋め尽くされた長テーブルを前に
豪華な椅子に座り両手のケーキとシュークリームを頬張る美子「幸せ…」

唾をのみ込む美子
夢見るような顔の鞠子「いいわね~」
満たされた表情の常子「すごくいい」
美子「鳩捕まえて売ろうとした時とは違うね」
常子「アハッ、あったねそんな事」
鞠子「うん」
美子「あの時は悲しかったなあ、捕まえたのに売れなくて」
常子「そうそう、あの日は土鳩をさ…」
鞠子「いいから早く薄荷油入れて!」
常子「あ…はい」と、入れようとするが「あっ」と動きが止まる
美子「どうかした?」
2人を見る常子「最後の作業は3人で一緒にやろう…
ほら、鞠ちゃんもよっちゃんも持ってここ」
一つの匙の柄を持つ3姉妹
常子「いくよ」
鞠子「うん」
常子「せ~の…」

<この先3人は寄り添って仕事を共にする事になるのですが
それはまだ随分先のお話>

居間
練り歯磨きを味見する森田屋の面々
常子「どうですか…?」
まつ(秋野暢子)「うん、悪くないね」
照代(平岩紙)「うん、口の中がすっきりしていい」
君子(木村多江)「何だかきれいになった気がするわ」
喜ぶ常子たち
宗吉(ピエール瀧)「油もん食ったあとなんかにはいいかもしんねえな」
長谷川(浜野謙太)「確かに…
それにこれがあれば女性ともしもの事があっても…」
富江(川栄李奈)「そんな時絶対ないから」
長谷川「分かんないじゃない、ほらもしかしたら富江さんとだって…」
富江が宗吉を横目で見る
キレた宗吉が長谷川をいつものように追いかけまわす…
まつ「うん、これだったら売れるかもしれない!」
常子「本当ですか?」
鞠子「とと姉、いろんな人に試してもらおうよ」
常子「うん!」

女学校の教室で綾(阿部純子)をはじめ級友たちに味見してもらう常子
歯磨きの評判は上々だ

青柳商店の縁側、友達や女中に味見してもらう美子
職人たちにも上々の評判

中庭で発声練習をする東堂(片桐はいり)のところに鞠子がやって来る
試作品の練り歯磨きを渡そうとするが、もう常子に貰ったそうだ
「失礼しました」と、去ろうとする鞠子を呼び止める東堂
「すごいですね、お姉さまの行動力は…
あなたはどうです?挑戦していますか?」
目を伏せる鞠子
東堂「胸に秘めている思いはまだ固まらぬまま?」
迷いながらも口を開く鞠子「あの…姉には言わないで頂けますか?…」

花に「きれいだよ」と、語りかけている星野
常子がやってきて練り歯磨きが完成して評判も上々だと報告して礼を言う
そして試作品を渡し感想を聞かせて下さいね…と言うと忙しそうに走って去る
練り歯磨きを見てから、常子の去った方をしばらく見ている星野

常子たちの部屋
カルピス?で乾杯している3姉妹
常子「あ~!」
鞠子「まさかこんなに好評とは、クラスの子みんな欲しがってたもん」
美子「私の友達も辛いけどお口がきれいになった気がするって」
常子「ん~!私もみんなに作り方教えてって聞かれちゃった」
すると「随分ご機嫌だなあ」と鉄郎(向井理)が襖を開ける
鉄郎は何だか妙に暗い様子だ
一緒に事業を起こそうとした人間に金を持ち逃げされ
知らぬ間に借金まで背負わされたらしい
チンピラが押しかけてきて10日までに150円用意しろと脅かされてると言う
この前持っていたお金は元金返すのがやっとで
残りの金利は元金以上とのこと
鞠子「お話は分かりましたけど、それで…何でここに?」
常子「あ~!うちお金ありませんよ」
鉄郎「分かってんよ!今日は宗吉っつぁんにだよ」
鞠子「宗吉さんだって無心できる状況ではないですよ」
鉄郎「そうか…やっぱりなあ…もはやこれまでか…」
考えを巡らせる常子「まだ分かりませんよ…
10日までに150円、なんとかできるかもしれません」

歯磨きを味見する鉄郎「ん~なるほど
うん確かに味もそこそこだし、これなら評判いいのもうなずける」
常子「でしょ?」
鉄郎「うん、常子、さっき言ってた1個あたりの粗利あれ本当なのか?」
常子(企み声)「はい」
鉄郎「はぁ~だとしたら随分な売り上げになるぞ」
常子「まあ150円全部とは言わないですが
少しならお力になれるかもしれません」
鉄郎「くぅ~!持つべきものは姪っ子だねえ!」と、3姉妹の肩を抱く
鞠子「でもどうするつもり?商売としてやるんだったら
もっと多くの方に知ってもらわないと」
常子「ん~…だからこう例えば道端で配ってこう…広めるとか」
鞠子「それならお金かかんないわね」
美子「私も手伝う」
鉄郎「話になんねえな!そんなもん道端でやたらに配っても
怪しんで誰も受け取んねえよ
それにどこで誰が作ってんのか分かんなけりゃ
万一買いたいってやつがいても売れねえだろ」
美子「じゃあどうすれば?」
鉄郎「う~ん…ずばり教えてやろう
試作品を作って森田屋の仕出し弁当に添える
それが一番宣伝効果がある」
(3人)「お~」
鉄郎「俺はこのビジネス、いけると踏んだ」
(3人)「お~!」と、盛り上がる

厨房
宗吉「駄目に決まってんだろう!」
常子「どうしてですか?」
宗吉「弁当の後味が変わっちまうかもしんねえ、そしたらうちの営業妨害だ」
常子「そこをなんとかお願いします」 鞠子と美子「お願いします」
宗吉「駄目なもんは駄目だ!」
まつ「宗吉、そういう了見の狭い事言わないでやらしてやんなよ、なあ!」
長谷川「そうですよ」
富江「いいじゃない」
君子「私からもお願いします」
しかし許可しない宗吉に鉄郎が飲み代を払った事を恩に着せる
それでも渋る宗吉に「覚えてないかもしんないけどあの夜
あの店の女将口説こうとしてたんだぜ」と、耳打ちする
宗吉「えっ…」
鉄郎「奥さん優しそうだけどああいうのが一番怖えんだよな~」
笑顔でこちらを見ている照代
鉄郎「いいのかい?奥さんに知られても」
宗吉「だけどよ…」
鉄郎(大きな声)「あの店の女将さんすっごいべっぴんだったよな~!」
照代「えっ?」
さらに鉄郎が女将のうなじが色っぽいなどど言いだし
突然「あ~!」と大声を上げて笑いはじめた宗吉が「はい、みんな…ハハハッ
今日から店の弁当にこの歯磨きをつける事にしました」
常子「本当ですか!?」
まつたちもジャンジャン宣伝すると言い喜ぶ3姉妹
宗吉をじっと見ている照代
おどけた笑顔で返す宗吉
ちょっと怖い笑顔になる照代

<こうして森田屋の弁当に添えられる事になった常子の練り歯磨きは…>

弁当の配達に来た宗吉「あっ、ハハッ、毎度森田屋です
お重8つでございます、あっ、それと今、森田屋特製の歯磨きを
つけさせて頂いております、1日3回毎食後です」

配達するまつと富江
まつ「森田屋特製の歯磨き添えさせて頂いております」
(2人)「1日3回毎食後!」

照代「こちら松のお弁当です、それと森田屋特製歯磨き試してみて下さい」
(照代と君子)「1日3回毎食後です」

リヤカーで配達しまくる常子と鞠子(早送りw)
常子「森田屋特製歯磨きです」
鞠子「森田屋特製歯磨きも…」

<鉄郎の目論見通り森田屋の客を中心に瞬く間に評判となっていったのです>

木戸を開ける常子「毎度ありがとうございます」
(常子と鞠子)「森田屋です、1日3回毎食後です!」
と、CMのようにニカッと笑う

(つづく)

歯磨き完成のシーン
鳩捕まえて売ろうとした時とは違う…あの時は悲しかった…とネガる美子に
そうそうあの日は…と脱線する常子
いいから早く薄荷油入れて!…と突っ込む鞠子
なんだか3姉妹のキャラが出てて面白いシーンだ
常子の妄想シーンが洋室なのは綾の影響だろうか?
鞠子の本と美子のおやつはいかにも

富江の「そんな時絶対ないから」は、普通に長谷川はモテないキャラ
という描写なのだろうが、大穴で富江が長谷川を好きだから独占欲で…
というのもある?

常子は綾以外の級友たちとも関係を修復できていたんだね

鞠子は東堂に悩みを打ち明けたようだ

花にきれいだと語りかけていた星野が常子の去った方をしばらく見ていたのは
もしかしたら花よりも常子を愛しいと思い始めたとか?

2階まで鉄郎を案内してきた富江が鉄郎の差し出した握手を無視してた
鉄郎はかなり胡散臭いキャラなんだね
そんな鉄郎に乗せられて鞠子までが「お~!」と盛り上がるなんて…
まあ鞠子が元気になってきたのはいいのだが
鉄郎の「いけると踏んだ」は冷静な鞠子なら信用しないはずなのだが…
その後の鉄郎の宗吉への脅迫もやり方が汚い
照代のあれは誤解ではなくて本当に怖い笑顔なのかもねw

ラスト森田屋の面々のCM風の演出、ああいうの大好き








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