2016年5月27日金曜日

とと姉ちゃん(47)常子が採用された理由とは?

宴が始まった 
常子(高畑充希)の隣に座る綾(阿部純子)「ねえ、本当に私いて平気?」 
常子「いいのいいの、森田屋さんはにぎやかなのが大好きだから、ねえ~?大将」 
宗吉(ピエール瀧)「おうよ、大体よ、常子の友達って事は
森田屋全員の友達って事になるんだからな」 
まつ(秋野暢子)「まあこんな豚みたいなのと友達になりたかないだろうけどね」 
宗吉「誰が豚なんだよおいおいおい…」 
星野(坂口健太郎)「まあまあまあまあ」 

タイトル、主題歌イン

滝子(大地真央)の三味線で♬「かっぽれかっぽれ」と踊る
清(大野拓朗)と隈井(片岡鶴太郎)

長谷川(浜野謙太)がリズムをとっての宗吉の腹芸踊り

まつの南京玉簾

と、宴は進み
照代(平岩紙)「さあ皆さん、いよいよ最後のごちそうがやって来ますよ」
(一同)「お~!」
「お待たせ致しました~」
と、君子(木村多江)が盆を運んで来て置く「はいどうぞ」
常子「あっ!」
美子(根岸姫奈)「おはぎだ!」
常子「かか、これって…?」
君子「あなたと綾さんの卒業と就職、それから…」
富江(川栄李奈)「小橋三姉妹のお誕生日祝い」
常子「ありがとうございます」
鞠子(相楽樹)と美子「ありがとうございます」
照代「この3人誕生日が近いからまとめてお祝いするのが恒例でね」
綾「そうなんですか」
君子「綾さんもよかったら召し上がってね」
綾「ありがとうございます」
滝子「君子、上手にできたね」
君子「ありがとうございます」
常子「かか、お仕事の合間に作って下さったんですね」
君子「ええ、照代さんと富江ちゃんに手伝って頂いて」
常子「ああ…照代さん、富江ちゃん、ありがとうございます…では…
おはぎを頂く前にこの場をお借りして皆さんにお伝えしたい事があります」
(一同)「えっ?」
常子「まずはかか」
君子「はい…」
常子「今まで育てて下さってありがとうございます」
「何よ急に…」と、恥ずかしそうな君子
澄んだ笑顔の常子「きちんとお伝えしておきたくて
これからちゃんと働いて稼いで、必ずかかに楽をしてもらいます」
君子「…うん、ありがとう」
常子「鞠ちゃんが進学するお金もちゃんと稼ぐから」
鞠子「うん、合格できるように頑張って勉強するね」
常子「うん…よっちゃんは私と鞠ちゃんの分も家の中でかかの事支えてあげてね」
美子「はい、いっぱいお手伝いします」
(一同の笑い声)
照代「立派だわ、常子ちゃん」
まつ「うん、大したもんだ」
常子「立派なのも大したものなのも森田屋の皆さんのほうです」
宗吉「よせよ」
富江「私たちは別に」
常子「青柳の家を出た頃、皆さんが受け入れて下さらなかったらと思うと…
宗吉さんも富江ちゃんもまつさんも照代さんも長谷川さんも
皆さんの支えがあったからこそ私たちは今までやってこられました
いつか必ず恩返しします」
長谷川「いいねえ、期待してるよ」
常子「はい!…それから綾さん、星野さん、困った時にいつも助けて下さって
ありがとうございました」
星野「いやいや…」
綾「楽しんだこっちがお礼を言いたいくらいよ」
常子「うん?」
綾「困っている常子さんは面白かったから」
常子「綾さん!」
(一同の笑い声)
常子「そして…おばあ様、清さん、隈井さん
女学校に行かせて下さってありがとうございました
学費は必ず働いてお返しします」
滝子「いいんだよ、あれは」
常子「いえ、返させて下さい…私は小橋家の家長であり父代わりですから」
滝子「そうかい」
常子「はい」
滝子「不思議なもんだねえ」
常子「不思議?」
滝子「いや、こうして常子と話してる事がさ」
宗吉「えっ、何か変ですかい?」
まつ「孫とばあさんが話してるだけじゃないのかい?」
滝子「その孫が私にはずっといないようなもんだった
会える事などないと思っていたのさ…なのにあんたらは現れてくれた
しかもみんないい子で、私はなんて幸運なんだってつくづく思うよ」
常子「私も…おばあ様の孫で幸せです」
笑顔でうなずく鞠子と美子
滝子「そう思ってくれるならもっと甘えな」
常子「えっ?」
滝子「困った事があったら、意地を張らずにいつでも甘えなさい
三途の川を渡るまで助けてやるつもりなんだから」
常子「ありがとうございます」
滝子「うん」
君子「お母様、いつも私たち家族を支えて下すって本当にありがとうございます」
鞠子と美子「ありがとうございます」
隈井「ありがとうございます」
滝子「何でお前なんだよ」
(一同笑い)
常子「あ~!皆さんにお礼が言えてすっきりしました
明日からも頑張れそうです!
一同の拍手
泣き出している隈井に皆の笑い声

玄関を出る綾と見送りの常子
綾「今日はありがとう、お母様のおはぎとってもおいしかったわ」
常子「明日からもう会えないのね」
綾「どうかしら、常子さんとはご縁があるから
また妙なところで出くわすんじゃないかしら」
常子「そうかなあ」
星野も玄関を出て来る
駅まで送ると言う常子に「大丈夫、その角で車が待ってるの」と綾
綾「常子さん、またね」
常子「またね」
帰っていく綾を見送る星野が常子に「また会えますよ…きっと」
常子「だといいんですけど」

昭和十二年四月

<常子は職業婦人として初めての朝を迎えました>

お部屋で美子の髪をとかしている常子
美子「もういいよ、あとは自分でやるから」
常子「いいのいいの、ちゃんと余裕持って準備したから」

常子「それでは皆さん、行ってまいります」
君子、美子、まつ、富江「行ってらっしゃい」
常子「はい」と、振り向き歩き出すと
「とと姉とと姉!」と、鞠子が玄関を出て来る
常子「うん?」
鞠子「カバン忘れてるよ!もう!」
常子「ありがとう」と、カバンを受け取り「改めて行ってまいります!」
そして振り向き小走りに先の角を曲がる
君子「大丈夫かしら?」
まつ「結局、いつもの常子だね、アハハハハハハ!」

鳥巣商事
廊下を歩く常子と山岸
山岸(田口浩正)「うちは外国とも取引をしていて
とにかく書き起こす書類が多いのさ」
常子「はい」
山岸「タイピストの業務は常に繁忙、即戦力として期待してるよ」
常子「はい!頑張ります!」
山岸「タイプ室は狭いから大きな声は必要ない」
常子「はい…この度は採用して頂きまことにありがとうございました」
山岸「あ?」
常子「面接の時は駄目かと思って落ち込んだんですが」
山岸「あ~まあ今年は不作だったからねえ」
常子「えっ?」
山岸「いつもはもう少しかわいい女の子が多いんだけどね
その中でも君がまあまあかわいかったから」
常子「それが採用理由なんですか?」
山岸「そうだよ、実技試験もしないんだから判断基準がないじゃない」
言葉を失う常子
「ここだよ、早く入って」と、山岸が扉を開ける
「はい」と、部屋に入る常子
たくさんのタイプライターを打つ音が聞こえてくる
部屋でタイプを打つ7人の女性は常子たちに目もくれない
山岸「みんな、ちょっといいかな?」
前列中央の赤い服の女が右手を真っすぐに上げ
それが合図のように女たちの手が止まる
山岸「この子、今日から入った…え~っと何だっけ?」
常子「あ…小橋常子です、よろしくお願いします」
と、おじぎして顔を上げた常子の目に入ってきたのは
刺すような先輩タイピストたちの視線と3列目のまばたきの多い若い女
ちょっと不安気な表情の常子…

(つづく)

常子は自分が働いて鞠子の大学資金から援助してもらった女学校の費用まで
返済するような事を言ってたけど滝子が言ってるように甘えればいいのにね
それだと竹蔵から家長を引き継いだとと姉ちゃんではないという事なのかなあ…

綾は車を待たせてるってさすがお嬢様!
でもしばらくは登場しないみたいだね、「妙なところで」再会するまで

出勤する時にカバンを忘れて手ぶらで歩きだすのはないな普通
現実にいたらうっかりさんでは済まされないと思うよw

常子はかわいかったから採用されたんだね
鞠子に比べて不器量だという描写はあったが
常子は「まあまあかわいい」(山岸談)設定だという事がわかった
まあ確かに高畑が会社にいたら「まあまあかわいい」ぐらいかもしれんw

常子は採用理由を知って不本意な表情だったけど
これはこの先掘り下げるんだろうか?
そういえば面接時に山岸以外の男性社員2名も女性蔑視の態度だった
青鞜の影響で女性でも…と、そのあたりの意識は高そうな常子だが…



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