2016年6月16日木曜日

とと姉ちゃん(64)森田屋最後の大仕事

富江(川栄李奈)のお腹の子の父親が長谷川(浜野謙太)だと知り
激高する宗吉(ピエール瀧)「て~めえ、ぶち殺す」 
逃げ回る長谷川を捕まえた宗吉がスタンディングのスリーパーホールド 
一同が宗吉を止めようとする 
長谷川「堪忍してつかあさい!」 
宗吉「てめえの首引っこ抜いて…」 

タイトル、主題歌イン 

宗吉「…三枚におろしてやる~!」
と、富江が鍋の底をしゃもじで叩いて
「父ちゃんこの人の話も聞いてあげて!」 
常子(高畑充希)「落ち着いて下さい大将」
少し冷静になる宗吉「いつからだ!いつから富江と!」
長谷川「あっ…え…あ…」
富江「もうすぐ1年」
美子(杉咲花)「そんなに前から?」
鞠子(相楽樹)「気付かなかった」
宗吉が照代(平岩紙)を見る「おめえはいつ知った?」
照代「私も知ったのは先週です…富江の具合がおかしいから…」
富江「父ちゃんお願い、おなかの子のためにも認めて下さい!」
と、頭を下げる
長谷川「あっしからもお願えしやす、どうか結婚さして下せえ!」
と、頭を下げ「お…お父さん」
その言葉で再び激高する宗吉
「て~めえにお父さんなんて言われたかないんだ!オラ!」
と、長谷川を追い回し「うるせえ~!」と叫ぶ
まつ(秋野暢子)「もういい加減にしなさい!
お前もそうだったじゃないか!」
長谷川「そうなんですか?」
(小橋一家も)「えっ?」
急におとなしくなり精気が抜けたような顔の宗吉
場が落ち着いたので話を本筋に戻す照代
「お母さん、つまりはこういう事情もあるんです
富江と赤ちゃんのために高崎で暮らした方がいいと思うんです
お願いします、どうか了承して下さい!」と、頭を下げる
富江と長谷川も並んで頭を下げている
背中を向けたままのまつ「一晩…考えさせてもらうよ
頭がおかしくなっちまう…」と、疲れたように奥へと向かう

<そして翌朝…>

朝食の席
君子(木村多江)「まつさん、どうですかね?」
照代「一晩じゃ結論は出ないかもしれないわ
でも承諾して頂くまで何度でもお願いするつもりです」
「おはようさん」と、まつが姿を見せる
(一同)「おはようございます」
まつ「朝飯前に…片づけちまおうかね」と、席に座り
「江戸っ子にとっちゃこの年で上州のからっ風に吹かれるのは酷だよ」
宗吉「母ちゃん…」
まつ「だけどね、背に腹は代えられない
何より身重の富江に腹いっぱい食わして滋養つけてやりたいしね…
かわいいひ孫のためにからっ風だって何だって耐え忍んでやるよ」
宗吉「えっ…じゃあ…」
まつ「ああ、行こうじゃないか高崎に」
ほっとしたような宗吉たち
小橋一家も安心したような表情だ
まつ(照代に)「あんたが店や富江の事を思って真剣に考えた提案だ
私も乗らせてもらうよ」
照代「ありがとうございます」と、頭を下げる
富江も畳に手をつく「ばあちゃん、ありがとうございます!」
まつ(宗吉に)「だからほれあんたも、2人の結婚認めてやんなさい!」
宗吉「ああ…」と、仕方ないというようにうなずく
一同に笑いが漏れる
長谷川「本当ですか?」
富江「ありがとう」
美子「よかったね」
富江「うん…元気な子産まなきゃ」
鞠子「そうだ!お二人の祝言あげませんか?」
富江「祝言?」
鞠子「森田屋の皆さんの門出をお祝いするためにも」
長谷川「そりゃうれしいけどさぁ…でもなあ…」
宗吉「ろくな材料が手に入んねえんだぞ
それにこんなご時世だ、ぜいたくはできねえ」
鞠子「けど、やらないのもさみしいじゃないですか」
宗吉「そりゃそうだけどよ…」
美子「私もやりたい」
君子「お手伝いさせて下さい」
照代がまつを見る「お母さん」
まつ「…森田屋最後の大仕事だ
みんな、しっかりやるんだよ」
(一同)「はい!」

森田屋の表、「都合により本日休業」の貼り紙

張り切る宗吉の声とワクワクしているような鞠子と美子

お部屋でひとり、机に立てた目標に目をやる常子
2階に来た君子がそんな常子を見る
「常子、どうしたの?お仕事の事?」
常子「はい」
君子「焦らなくても祝言とお引っ越しが済んで
落ち着いてからでもいいんじゃない?」
常子「…不安なんです…私が女学校を出た時とは
世間の風向きも違いますし本当に見つかるのかなあって」
君子「探す前から怖がってたら何も始まらないじゃない
それに今日は仕事の事は一旦忘れてしっかりお祝いしてあげなきゃ
森田屋の皆さんと一緒に過ごすのもあと僅かなのよ」
常子「はい」と、うなずく

<厳しい食糧事情の中、祝言の準備は進められました>

厨房
宗吉「あとは卵焼きなんだがなあ
さすがにこれだけじゃなあ…」と、鉢の中の5つほどの卵を見る
常子「仕方ないですよ、量は増やせませんからねぇ」
宗吉「うん…」
常子「どうしたもんじゃろのぉ…」
そこへ「フッフッフッフッ」と現れたまつが山芋を見せて「任しとき」
すった山芋に卵を合わせて焼く
まつ「こうすればかさも増えるし仕上がりもふっくらする」

着々と料理の準備が進む厨房に美子がやって来る
「お待たせしました」
常子「あっ、出来た?」
まつ「出来たって?」
常子が包みを開く(中は花嫁衣裳)
まつ「ありゃ~!」
宗吉「こりゃすげえな!」
美子「小谷さんのとこからお借りして
富江ちゃんの寸法に合わせて裄だけ直したんです」
宗吉「ほう~美子が?」
美子「はい」
まつ「こんな立派なもんを…用意してもらってありがとう…ありがとう…」
宗吉「よし、じゃああとは最後の仕上げだな…
鯛の尾頭付きが手に入らなかったからなぁ、代わりの魚で代用だ」
と、皆に魚を見せてさばこうとするがそこへ長谷川が現れる
「そいつはあっしにやらせてもらえませんか?」
宗吉「…駄目だ」
まつ「宗吉」
宗吉「俺はおめえの事をまだ一人前とは認めちゃいねえ」
長谷川「分かってます…だからやらせてほしいんです
高崎に行くからには今までどおりって訳にはいきません
大将が用意して下すったその魚フッコでしょ?
フッコは将来スズキになる出世魚で縁起がいい
あっしもいつまでも半人前のままじゃなく
必ず一人前になって家族を守りやす!
大将の気持ちしかと受け止めました
だからお願えしやす!あっしにやらして下せえ!」
宗吉が包丁を置く
「今まで教えた事ができなかったらぶん殴るからな」
嬉しそうな長谷川「はい!」
一同が見守る中、包丁を手にして魚をさばく

控室
花嫁衣裳を着た富江の口に照代が紅を入れている
常子が部屋の外に来て声をかける
「何かお手伝いできる事ありますか?」
照代「大丈夫よ、着付けはもう終わったから見てあげて」
「失礼します」と、襖を開けて富江を見る常子「きれい…」
常子に見せるように立ち上がっている富江も笑顔だ
照代「おなか苦しくない?締め過ぎてたら言ってちょうだい」
と、照代に振り返りその場に座る富江
照代「富江?」
富江「母ちゃん…ありがとう」
照代「フフフ…何よ急に改まって」
富江「だって母ちゃんがいなかったら長谷川さんと一緒になる事だって…」

(富江の回想1)
富江と長谷川の2人を前に照代
「何にも心配いらないよ、私がなんとかするからね…
あなたたちは今までどおりにするんだよ」

(富江の回想2)
夜、階段を下りてきた富江が厨房にいる宗吉と照代の会話を聞く
照代「長谷川さんのどこが気に入らないんですか?」
宗吉「おめえは富江を長谷川に持っていかれてもいいのか?」
照代「当たり前じゃないですか、富江が選んだ人なんですから」

照代「母親が子どものために何かするのは当たり前の事よ
あなたもその子が生まれたら同じ事をするわ」

<こうして宗吉、照代の思いを受けて富江と長谷川の祝言が始まります>

照代と富江を見て和んだような笑顔でうなずく常子

(つづく)

今回はほぼ全編森田屋劇場だった
まつの「お前もそうだったじゃないか!」で急に動きが止まる宗吉w
照代もちょっとバツが悪そうだった
「お前もそう」とはつまり、でき婚で親への報告も後という事なのだろう

仕事が見つかるか不安でまだ本調子ではない常子だけど
久しぶりに「どうしたもんじゃろのぉ~」が出た
最近シリアス展開が続いていたからなのだが
これも常子復調の兆しかもしれない

富江の回想1のシーン
秘密を打ち明けられた照代が
(これは…お母さんを説得するのに利用できるかもしれない…)
と思ったのではないかと、ちょっとブラックな想像をしてしまったw

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