2016年8月3日水曜日

とと姉ちゃん(105)会社の存続か?雑誌の理念か?常子の下した決断は…

夜、あなたの暮し社 
水田(伊藤淳史)「すみません!僕が常子さんをたきつけて
広告を出そうと言ったばかりにこんな事に…」 
常子(高畑充希)「水田さんのせいではありません
決断したのは私ですから」 
水田「結局花山さんの心配していた通りになってしまって…」 
常子「…鞠子とはどうなんですか?」 
水田「えっ?」 
常子「ずっと気になっていたんです
ひょっとして鞠子の事、好いて下さっているのかなって…」 
水田「あっ、いや…実は…はい、そうなんです」 
笑顔の常子「そうでしたか」 
水田「ですが…鞠子さんに思いを伝えたんです」 
常子「えっ?それで?」 
水田「断られました、会社が大変な時なのでと…
それがあくまでも建て前な事は鈍感な僕にでも分かります」 
常子「そうですか…」 
水田「ええ…あっ、誤解しないで下さい
この会社に入りたかったのは鞠子さん目当てとかそういうのではありません
この雑誌が掲げている理念に共感したからですから」 
常子「ありがとうございます」 
水田「では今日はこれで失礼します」 
水田が帰り一人になった事務所で
花山と新雑誌の理念を語り合った日の事を思い出す常子 

タイトル、主題歌イン 

朝、事務所の机に突っ伏して眠る常子の肩にひざ掛けがかかっている 
目が覚めて顔を起こした常子に鞠子(相楽樹)「あ~やっと起きた」
常子に振り向く美子(杉咲花)「あ~おはよう」
常子「えっ、2人とも何してるの?」
鞠子「何してるの?…じゃないでしょ
朝まで帰ってこないから心配したんだからね」
腕時計を見る常子「あ~ごめん…考え事してたら寝ちゃってた」
鞠子「もしかしてポワソン・ア・ラ・アメリカンって料理取り上げるかどうか?」
常子「うん…どうしたもんじゃろのぉ…」
美子「私たちは決めたから」
常子「ん?」
美子「私たちは社員として、とと姉ちゃんがあの料理を取り上げた方が
会社のためになると判断するならそれに従います」
鞠子がうなずく
常子「ありがとう」

袴田料理学校
常子「社内で検討したのですが
アメリカンはあなたの暮しで紹介する料理としてはふさわしくない
という事になりまして…
ご連絡が遅れてしまって大変申し訳ないのですがご希望に沿えません」
久「どういう事です?アメリカンを記事にできないというんですか?」
常子「あなたの暮しは庶民の暮らしの役に立つ事を目標に創刊された雑誌です
アメリカンという料理はあまりにもお金と手間がかかり過ぎるんです」
久「困りますよ、松平さんは約束にとても厳しいお方だ
もし約束を破ったら我が校の経営に影響する可能性だってあるんです
そんな事なら広告はやめさせてもらいますがそれでもいいんですか?」
常子「その覚悟で参りました
読者のためにならない記事を載せてしまっては
あなたの暮しの目的や私たちの思いを曲げる事になってしまいます」
話を聞いていた辰紀「あんたたちの思いなんぞどうだっていいんだ
倒産間近の雑誌社が偉そうに…調べはついてる
我が校からの広告費がないと首が回らんのだろう?
だったら私たちの言う事聞いた方がいいんじゃないのかね」
常子「いえ、お断り致します」
久の肩に手をかけ辰紀「息子が珍しく張り切っとるから黙っていたが…
最初から女社長の会社に期待などしてなかった…出ていきなさい
仕事の邪魔だ!」

事務所
水田「遅いですね常子さん」
鞠子「水田さん」
水田「はい」
鞠子「さっき言いましたよね?とと姉を笑顔で迎えようって」
水田「あ…すみません」
美子「緑さんもお願いしますね」
緑(悠木千帆)「はい」
と、戻ってきた常子が全員を集める

常子の前に並ぶ一同
常子「先方にこちらの気持ちを伝えてきました
やはり広告の件はなしになりました」
鞠子「そうですか」
美子「よかったじゃない」
緑「これですっきりしましたね」
水田「そうですよ、もう覚悟はできてました」
常子「水田さんも緑さんも…勝手に決めてしまってすみませんでした
でも…やっぱり花山さんとあなたの暮しを初めに作った時の思いを
踏みにじりたくなかったんです」
水田「もちろんです…僕も同じ気持ちです」
緑「私もです」
常子「今までいろいろと助けて下さりありがとうございました…
広告を断った以上最悪の事態を考えなければなりません
今まで通りの売り上げではこの出版社は潰れてしまいますから」
バッグから2枚のメモを取り出し水田と緑にそれぞれ渡す常子
「水田さんと緑さんの新しい就職先です
以前勤めていた出版社の社長に相談して就職先を紹介して頂きました
そちらに谷さんの連絡先も書いてありますので
ご興味あるところがありましたら連絡してみて下さい
お二人でしたらすぐに次の勤め先も決まると思います
鞠ちゃんもよっちゃんも今までありがとう
ごめんね…こんな結果になってしまって」
鞠子「やめてよ…まだ潰れるって決まった訳じゃないんだから」
美子「そうよ…次の号はどうするの?」
常子「こんな事になってしまって無理をさせて悪いけど
次号もきちんと作り上げたいと思っています
力を貸してほしいの…お願いします」
鞠子「もちろん」
美子「投げ出す訳ないじゃない」
常子「ありがとう」
水田「僕も最後までやらせて頂きます」
常子「いや…水田さんをこれ以上巻き込む訳にはいきません」
水田「お願いします、やりたいんです」
緑「私もやります、常子さん」
常子「…ありがとうございます」
美子「じゃあ…花山さんに戻ってきて頂きましょうよ
もう広告も載せないんだから花山さんだって戻ってきて下さると思うわ」
常子「それはよしましょう」
美子「どうして?」
常子「潰れかけの出版社に戻って頂くのはご迷惑がかかる事だわ」

闇市の飲食店
美子「突然お訪ねしてしまって申し訳ありませんでした」
谷(山口智充)「驚いたよ、社の前に立ってるなんて…
まさか小橋君の妹さんとは…」
美子が花山の事を相談する
「あなたの暮しが終わってしまうんです…
一緒になって作ってきて下さった花山さんがいらっしゃらないなんて…」

夜、遅くまで編集作業をしている常子と鞠子

男の手が花山家のガラス戸を叩く
花山(唐沢寿明)が玄関を開けると谷が立っている
「花山さん、夜分にすみません」
花山「どうしました?」
谷「実は…この子が話があるそうなんです」
谷の後ろには美子が立っている
花山「何の話か見当がつきますが聞く気にはなれません、お引き取りを」
と閉めようとした戸を「いやいや!」と谷が手で押さえ
「あなたの暮しが終わるかもしれません」
花山を真っすぐに見つめる美子
黙って谷を見ている厳しい表情の花山

(つづく)

常子が水田に「鞠子の事好いて下さって…」て訊ねてた
ひょっして…とか常子は言ってたけどバレバレだったもんねw
鞠子は大学進学の件も一人でずっと悩んでいたけど
この恋愛も常子が何かのアクションを起こして成就するのだろうか?

君子の説教ですっかり物分かりがよくなってしまった美子だが
あの説教は地味に鞠子にも効いていたんだね
広告推しの鞠子だったが美子と同じに常子に従うと決めたみたいだ

辰紀にビックリした
あんなにキツイ人だったとは…
初登場時の「うん、そうね」の2連発は何だったのだろう?
親バカだから息子の久が張り切っていたので機嫌がよかったという事か

谷と美子は中華のCMでも共演してるよね
美子がお酒を口にしてまずそうにしていたけど
CMの延長で大きくなった娘と飲んでいるように見えてしまったw


0 件のコメント:

コメントを投稿