2016年8月10日水曜日

とと姉ちゃん(111)鞠子が見つけた太陽のようになれるものとは?

鞠子(相楽樹)が編集部に戻ると東堂(片桐はいり)が待っている 
鞠子「東堂先生!どうしたんですか?」 
東堂「フフフ、ちょっと…」 
常子(高畑充希)「鞠ちゃんの事気にしていらして下さったのよ」 
鞠子「すみません、ご心配おかけして」 
東堂「聞きましたよ、平塚先生のところへ行ってらしたんですって?」 
鞠子「はい」 
常子「どうだった?」 
鞠子「原稿…執筆して頂ける事になりました!」(ちょいドヤ顔) 
常子が顔をくしゃくしゃにして喜ぶ 
水田(伊藤淳史)「本当ですか!?さすがです鞠子さん!」 
美子(杉咲花)「すごい!まり姉ちゃん」 
東堂「よかったわね!」 
鞠子「ええ…私、平塚先生にもう一度女性に勇気を与えるような
元始 女性は太陽であった…のような
しなやかで力強い言葉を書いて頂きたくてお願いしたんですが
先生はそれをお断りになったんです
あなたの暮しにその内容はふさわしくないって
明日の暮らしがよくなる知恵を書きたいと…
先生は子どもを育てた事や戦争の経験を通じて
お考えが変わったんだとおっしゃってました」 
東堂「平塚先生が?」
鞠子「はい…考えは変わるもの、それはとてもいい事なんだ…って
私…その言葉に救われたような気がしました
自分の流されているような生き方が情けないと思っていたんですが
そんな事はないと言って頂いたような気がして…」
東堂「そう…私もかつて青鞜を読んで大きく影響を受けましたが
確かに時代も状況も変わったわ
あの平塚先生が明日の暮らしがよくなる知恵をお書きになる事で
ホッとする人も多いんじゃないかしら…あなたのように」
晴れやかな笑顔で答える鞠子「そうですね」
水田が微笑む
一皮むけたような鞠子を感慨深げに見つめる常子

タイトル、主題歌イン 

茶封筒を大事そうに抱えて駆ける鞠子

編集部に戻った鞠子に美子が訊ねる「原稿は?」
鞠子「お約束通り頂けたわ」
ホッとした顔の常子
鞠子が「お願いします」と原稿を花山(唐沢寿明)に届ける
編集部の全員が花山のデスクに集まる
原稿を確認する花山
鞠子「いかがでしょうか…?」
原稿を読み終えた花山「すばらしい!」
一同が安堵の表情を浮かべる
花山「胡麻のお汁粉という題材がいい
読者の求めているものをよく理解しておられる
平塚らいてうにこの原稿を書かせた事もすばらしいじゃないか」
鞠子「でも…お汁粉は先生からのご提案でして私がお願いした事では…」
花山「そうか…まあ君の事だ…女性の権利主張を謳った
女性を勇気づけるような勇ましい原稿をお願いしたんだろう」
鞠子「…はい」
花山「だがその考えをすぐに引いて
こうした優しい慈愛に満ちた言葉を引き出し
読者が作ってみたくなる『胡麻じるこ』を融合させたのは君の力だ
(立ち上がり微笑み)よくやった!」
輝くような笑顔になる鞠子「ありがとうございます!」
花山が、そして一同が拍手をする
美子「すごい!」
島倉「よかったね」
鞠子「ありがとうございます」
常子「鞠ちゃんご苦労さま」
花山「平塚らいてうの原稿だぞ!」
盛り上がる一同
喜びいっぱいの常子「読みたいです」
しかし水田は複雑な表情をしている

会社帰りの2人
鞠子「久しぶりですね、こうやって歩くの」
水田「ええ…」
鞠子「すみませんでした…ずっと」
水田「いえ…」
立ち止まった鞠子が水田を呼び止める「水田さん…」
水田が振り向く
鞠子「私を…水田さんのお嫁さんにして下さい」
水田「…」
鞠子「結婚の申し出、謹んでお受け致します」
うつむき考え込むような水田
鞠子「水田さん?」
水田「…本当にいいんですか?
今日…鞠子さんの生き生きとした表情を見て
鞠子さんは働き続ける事が望みなのではないかと」
鞠子「それは違います…
確かにとてもうれしかったです…でもそれは
これでようやく水田さんと一緒になれる…という思いからです
水田さん…私…太陽のようになれるものをようやく見つけられました
それは…水田さんの妻です」
歩み寄る水田「鞠子さん…僕と結婚して下さい」
幸せそうな笑顔で答える鞠子「はい、ふつつか者ですがよろしくお願いします」
水田「鞠子さん…」

小橋家居間
常子、君子(木村多江)、美子が並び向い側には鞠子と水田
君子たちは妙に緊張しているようだ
「お母様、常子さん、美子さん…お話がありま…」
常子「すみません!」(と手で制する)
一同が常子を見る
と、手を引っ込めた常子が「お願いします」
水田「はい………鞠子さんを…僕に下さい!」
頭を下げる水田と鞠子
君子が常子の腕を叩き「あなたがお返事してちょうだい」
こちらの3人も座布団をはずし座り直す
常子「鞠子を…よろしくお願い致します!」
君子「よろしくお願い致します」
美子「よろしくお願い致します」
水田「こちらこそ、お願い致します!」
頭を下げる2人に美子「まり姉ちゃん…おめでとう」
君子「おめでとう」
常子「おめでとう」
ようやく緊張が解けたような一同
鞠子「ありがとう、とと姉…かか…よっちゃん」
美子「はぁ…きれいだろうなあ…まり姉ちゃんの文金高島田…
いつ挙げるの?」
鞠子「あっ、結婚式か…そうよね…そこまで頭が回らなかった」
水田「あっ…僕もです、立派な式にしましょうね鞠子さん」
鞠子「はい」
水田「はい」
常子「水田さん、鞠ちゃん、私たちにできる事はさせて下さいね」
鞠子「とと姉、ありがとう」
君子「媒酌人はどうするの?」
水田「そうだ…それも早急に決めないと」
鞠子「媒酌人は花山さんにお願いしたいと思います」
(一同)「ああ…」
水田「そうですね、じゃあ明日にでもお願いに行きましょう」

編集長室
花山「断る!」
驚いたように顔を上げる2人
鞠子「そんな…」
水田「どうしてですか?」
知恵の輪をいじくりながら花山「他をあたりなさい」
鞠子「媒酌人は普通、上司にお願いするものだと」
花山「私はそんな柄じゃない」
水田「それだけの理由ですか?」
花山「十分な理由じゃないか
大体好きじゃないんだ、堅苦しい結婚式だの何だのっていうのは」
がっかりして不満な表情の2人
と、知恵の輪が解けて「お~!うぉ~取れた!うおお…
見たか?水田君、鞠子さん!」とはしゃぐ花山

キッチン森田屋
宗吉(ピエール瀧)「お~ついにか!」
照代(平岩紙)「よかったわね鞠子ちゃん」
常子「あっ、でもあの…結婚の事
本人たちは自分の口から伝えたいと思いますので
私たちから聞いた事は内緒で」
宗吉「任せとけ」
照代「分かったわ、それでいつ挙げるの?式は」
美子「まずは水田さんのおうちにご挨拶に…」
と、「こんにちは」と鞠子と水田がやってくる
鞠子(常子たちに)「あっ、2人ともいたんだ」
常子「あっ…しゅ…取材よ取材、料理の取材、ねっ?宗吉さん」
宗吉「あ~あっ、そうだ、取材なんだ取材、アハハハ…」
照代「鞠子ちゃんたちも取材?」
鞠子「あっ、いえ」
と、常子たちに顔を寄せて「もう話した?」
常子「ううん、言う訳ないじゃない…ねっ?」
美子「うんうん」
宗吉「何の…ハハハハ…話かなあ~?」
鞠子「それが…実は…」
水田「僕たち結婚する事になりまして」
宗吉「お~!そうかそうか!」
照代「まあそうなの~ウフフフ」
鞠子「それでその事で折り入ってお願いが」
宗吉「そうかそうかアハハハ」
照代「そうなの~ウフフフ」
水田「宗吉さん、照代さん、お二人に媒酌人をお願いしたいんです」
宗吉「お~そうかそうか」
照代「まあそうなの~ウフフフ」
と、驚いて後ずさる宗吉「ば…媒酌人?」
照代「私たちが?」
常子と美子も驚いている
水田「はい、他に当てが…」
鞠子が見えないところで水田をギュッとつねる
水田「あ~っ…あっ…あったの…ですが…
お二人しか考えられませんでした」
鞠子「お願いします、宗吉さん、照代さん」
宗吉「はい…」
照代「はい…」
(鞠子と水田)「ありがとうございます!」
美子(小声)「花山さんに断られちゃったのかな?」
常子「そうかも」
照代「君子さんもお喜びでしょう」
常子「そうなんですよ照代さん、もうそわそわしちゃって」
媒酌人が重荷なのか椅子にガクンと座り込む宗吉
常子「えっ?」
照代「もう嫌だわ、私もそわそわしちゃう」
幸せそうに笑う鞠子
常子も楽しそうだ

店に飾られた福助人形

(つづく)

鞠子がプロポーズの返事をするシーンは変化球だったかな
水田がいつものように大げさに喜ぶと思っていたけどなんか普通だったw

水田の挨拶を常子が一度止めてしまったのは
極度に緊張してしまって思わず…という事なんだろうね

花山が媒酌人を断った理由は本人が語った通りなのだろうが
家にいる時の穏やかな花山を考えると
会社と家庭は一緒にしたくないのかなあ…とも思った
妻の三枝子にもできるだけ負担をかけたくないと花山なら考えていそうだ
ところで式にはちゃんと出席してくれるのだろうか?

今回はとにかく鞠子と水田が見つめ合う幸せそうなシーンが多かった
あっさりと鞠子が結婚を承諾してしまったのは意外だったが
まだ水曜日だから今週はあと3回もある
結婚式の準備でいろいろと何かあるのかもしれないが大事件は起こらなそうだ

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