2016年8月8日月曜日

とと姉ちゃん(109)東堂に道を示され張り切って記事を執筆する鞠子だが…

<鞠子と水田が交際を始めてから2年の月日がたとうとしていたのですが…> 

昭和二十五年七月 

帰宅した鞠子(相楽樹)が自室で水田のプロポーズを思い出す 

<プロポーズから2週間がたっても鞠子は答えを出せずにいました>

悩んでいる様子の鞠子 

タイトル、主題歌イン 

あなたの暮し社
水田(伊藤淳史)が元気なく退社していく
美子(杉咲花)「水田さん今日もずっと元気なかったわ」
書類をチェックしている常子(高畑充希)「そうねえ…」
美子「まり姉ちゃんどうして水田さんとの結婚、考えさせてほしい…だなんて…」
首を傾げる常子
美子「水田さんの事好きなのよね?」
常子「いや、私に聞かれても…あっ、水田さんまた間違えてる…」
美子「とと姉ちゃんからまり姉ちゃんに聞いてみて、どうしてなのか」
常子「それはだってほら、2人の問題だから」
美子「そうだけど…」
常子「よっちゃん最近、鞠ちゃんの事詮索し過ぎなんじゃない?」
美子「とと姉ちゃんはまり姉ちゃんと水田さんが
お別れする事になってもいいの?」
常子「どうしてそうなるの?」
美子「だって水田さん悲観的な方だから身を引いてしまうかもしれないじゃない
そうなった時には遅いのよ」
常子「ん~…」

夜、小橋家の自室(書斎?)でそれぞれ机の前に座り書き物をする2人
常子「鞠ちゃん」
鞠子「ん?」
常子「ちょっといい?」
鞠子「何?」
鞠子のそばに座る常子「水田さんに聞いたわ…結婚を申し込んだって」
鞠子「そう…」
常子「迷ってるの?……
水田さん…自分と一緒になる事が不安なんじゃないかって」
鞠子「そうじゃないわ」
常子「じゃあどうして?」
鞠子「…今結婚する事はできないって思ったの…
まだ何もできてないから…
私、作家になりたいって言いだして大学まで行かせてもらったのに
作家になるどころかその経験なんて何にも生かせてない
今こうして出版の仕事をして文章を書く場を与えられるようになっても
力にもなれてないし…
今までずっととと姉のお荷物になってるだけだわ」
常子「そんな事ないわ、鞠ちゃんの協力があったからこそ
あなたの暮し出版はここまで来られたのよ」
鞠子「私はもっと役に立ちたいの(と、本棚から青鞜を持ってくる)
あの時、東堂先生と青鞜に出会って
他に頼って生きる月ではなく太陽みたいに自ら輝きたいって思ったの」
常子がうなずく
鞠子「まだまだだけどこの仕事を続けていれば実現できるかもしれない…
そう思ってる…でもどうすればいいのか分からないの
はっきりした答えが出せない限り水田さんに失礼だから」

茶の間の君子、常子、美子
君子(木村多江)「そう…鞠子はそう思ってたの」
常子「何か手助けしてあげたいですけど…
こればっかりは鞠ちゃんの気持ちの問題ですからね」
君子と美子がうなずく
君子「ゆっくり待つしかないんじゃない?」

東堂宅から出てきた鞠子が見送られて帰っていく
と、包みを抱えてやってきた常子が鞠子の後ろ姿を見て振り向き「あ…」
東堂(片桐はいり)「あら常子さん?」
常子「今どうして妹が?」

東堂の部屋
「やっぱり姉妹なのね」と東堂が常子の持ってきたとうもろこしを持っている
「立て続けにいらっしゃるなんて、フフフ…」
(部屋には鞠子が持ってきたらしいとうもろこしも置かれている)
常子「すみません」
東堂「うれしいのよ私は…こうやって贈り物を頂くのも
鞠子さんのように相談に来て下さるのも」

(東堂の回想)
鞠子「どうしたらいいのかよく分からないんです
仕事を続けるべきか結婚するべきか」
東堂「鞠子さん、あなたは今挑戦していますか?
お仕事をなさっていて何かをやり遂げたという実感を味わった事はおあり?
何か一つでもやり遂げたと思えたら
その時に答えが出るのかもしれませんよ」
鞠子「はい」

常子「そうでしたか…先生ありがとうございます」
東堂「お力になれたのならうれしいですけれど…」
と、手に持ったとうもろこしを見て東堂「大きいわねこれ」
常子「でしょう?たくさんうちに届きまして」

夜、青鞜を机の脇に置きその文章を心に刻みながら記事を執筆する鞠子
翌、張り切って出社する鞠子
そんな鞠子を見て常子が微笑む
水田は複雑な表情をしている
カバンから原稿を取り出し笑顔の鞠子「出来たぁ…」
と、編集長室から出てきた花山(唐沢寿明)「鞠子さん」
鞠子「はい」
花山「洋服選びの知恵についての原稿はまだなのか?」
鞠子「今出来上がったところです、ご確認お願いします」
花山が「うん」と原稿を受け取り部屋を歩き回りながらそれを読む
水田も鞠子も常子も花山の評価が気になるようだ
鞠子に読み終えた原稿を返す花山「これでは駄目だな」
鞠子「分かりました、書き直します」
花山「それは結構」
鞠子「どういう意味ですか?」
花山「この記事は私が書く
これは素材の選び方という観点より
お金の使い方という切り口で記事を書いた方がいい
鞠子さんの着眼点では読者には伝わらない」
鞠子「私にやらせて下さい、至らないところは直します…」
花山「ずっと取材をしてきてこの程度の内容にしかまとめられない…
君は何を取材してきたんだ!取材して感じた事がこれか!」
目を伏せる鞠子
花山「取材メモを貸しなさい、原稿は私が書く!ほら!」
仕方なくメモの手帳を差し出す鞠子
それをひったくるように取った花山が部屋に戻る
傷心の鞠子と心配そうな常子と美子

<その夜、花山が書き上げた原稿を鞠子はじっくりと読み進めました>

読み終わりため息をついた鞠子が原稿を常子のデスクに届ける
「すばらしいわ…こんなの私には書けない
花山さんを見てると自分の文才のなさに気付くばかりよ」と事務所を飛び出す
常子が追おうとするが「あっ、常子さん」とそれを制して水田が部屋を出る

廊下に立ちつくす鞠子に水田「鞠子さん…」
鞠子「私…才能がないから仕事を諦めて結婚なんて虫のいい話…
そんな失礼、水田さんにできません
作家も駄目…編集者も駄目…それならば結婚なんて…
何一つやり遂げずそのつど目標を変えて生きていくのは情けないです」
水田「そんなにご自分を責めないで下さい」
鞠子「水田さん…すみません、身勝手な事ばかり…」
水田「分かりました…鞠子さんの準備が整うまで僕はいくらでも待ちます」
鞠子「水田さん…」

「どういう事だ!」と立ち上がる花山
編集員「それが横沢先生がほかの原稿の締め切りが急に早まったので
うちのは断りたいとの事で」
花山が怒り狂う
常子「時間もありませんし他の作家さんあたってみましょう」
美子「あ~でも著名な作家さんにはほとんど声をかけてお忙しいからと…」
花山「みんな頭を働かせろ!
うちに執筆していない話題になる作家はいないか?」
常子「え~…」
ハッとした顔で机を叩いた鞠子が立ち上がり
「平塚らいてう先生にお願いするのはいかがでしょうか」
一同が鞠子を見る
鞠子「誰もが知っている有名作家ですし
何より平塚らいてうの言葉を待っている女性はたくさんいると思うんです」

<この提案が鞠子の人生を決める事になるのです>

(つづく)

書類をチェックしている常子が「水田さんまた間違えてる…」
たぶんこれは水田が無能だという意味ではなく
仕事にも影響するほど鞠子との結婚の事で水田が悩んでいるという描写だろうね

東堂と鞠子のシーン
鞠子「どうしたらいいのかよく分からないんです
仕事を続けるべきか結婚するべきか」
なるほど、なぜ鞠子が結婚でこんなに悩むのかよく分からなかったが
鞠子の中では 結婚=仕事を辞める事 みたいだね
この当時の日本では確かに普通はそうかもしれないが
このドラマを見てきた流れではかなり不自然だ
まつも照代も滝子も家業を切り盛りしてきたし君子だって職歴はある
会社勤めなら当時は結婚したら退職だろうがあなたの暮し出版は常子の会社だ
鞠子自身も創設メンバーだし家業といっても差し支えないだろう
なぜ結婚したら仕事を続けられないのか?
水田の家に嫁にいくという事はまた滝子たちとは違うという事なのかな?

とうもろこしがどこから送られてきたのか少し気になったw

東堂のおかげでせっかく鞠子が元気になったのに
花山はもうちょっと言い方考えろよw
今だったらパワハラになるのかな?

鞠子は最終的には作家になるのかと思っていたが
どうやらそれはなさそうだね

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