2016年9月6日火曜日

とと姉ちゃん(134)星野が常子に再プロポーズ!?~電気釜の記事で低評価を受け追い詰められるアカバネ

<花山は不眠不休で原稿を書き直し写真も全て準備し直しました
原稿はなんとか日曜日の午後に印刷所に届ける事ができ
印刷所も最大限のスピードで作業を進める事を約束してくれました> 

なんとかトラブルの処理を終えた常子(高畑充希)を星野一家が訪ねてくる 
星野(坂口健太郎)「お忙しいところ突然申し訳ありません」
常子「いえいえ、今ちょうど一段落ついたところで」
子どもたちの顔をのぞき込む常子「フフフ、みんな一緒に来てくれたんだ」
大樹「うん」
青葉「ねえおばちゃま」
常子「うん?」
青葉「昨日はわがまま言ってごめんなさい」
常子「ううん…わがままだなんて…(と青葉の頭を撫でる)
悪いのはおばちゃまなんだから」(青葉が首を振る)
大樹「おばちゃん」
常子「うん?」
大樹「これおばちゃんのために持ってきました」(と包みを差し出す)
常子「ありがとう」(と受け取る)
大樹「何だと思う?」
常子「えっ、何だろう?」(と匂いを嗅ぐ)
青葉「お握りなの」
常子「えっ!」
大樹「3人で一つずつ作ったんだ」
青葉「大きいのが私の」
常子「あ~ありがとう!おばちゃまねちょうど今おなかがすいてたの」
大樹(青葉に)「よかったな」
青葉「うん!」
星野(子どもたちに)「じゃあそろそろ帰ろうか」
大樹「はい」
常子「本当にありがとうございました」
星野「いえ」
と、ドアが開き花山(唐沢寿明)が姿を見せる「おや、お客さんかい」
星野「急にお邪魔してしまってすみません…僕たちは…その…」(と常子を見る)
常子(星野と花山を交互に見て)「む…昔の知り合いといいますか
ゆ…友人です」
何かを察したように笑った花山が急に変なポーズと口調で子どもたちに
「ごゆっくりどうぞ~」
子どもたちが楽しそうに笑う
「常子さん、次回の企画案だ読んどいてくれ」と書類を渡しまた変なポーズで
子どもたちを「わあ~!」と驚かせて花山は部屋に戻る
子どもたちだけでなく星野まで口を開けたまま驚いてしまっている
「あぁ怖かった~」と常子が青葉の頭を撫でる(青葉は大笑いしている)
大樹「びっくりした~」
常子「ごめんね驚かせて」

住吉ビル前
常子「今日の事はすみませんでした、この埋め合わせは必ず」
星野「もう気にしないで下さい
常子さんにとって社員の皆さんは大事な家族なんですから優先するのは当然です
お互いに無理をせず補い合いながら時間をつくっていきましょう」
常子「はい」
星野「では失礼します」
常子「ありがとうございました」
大樹と青葉「さよなら!」
常子「さよなら」
「よし、じゃあ行こうか」と星野たちが帰っていく
途中で振り向く青葉「おばちゃままたね」
常子「うん、またね、フフフ、気を付けてね」(と笑顔で手を振る)

花山が知恵の輪を解いている
常子がやってきて「花山さん、たった今印刷所から連絡があり
予定どおり発売日に間に合うそうです」
花山「そうか」
常子「はい、問題解決です」
知恵の輪をしながら花山「彼と交際しているのかい?」
常子「あ…いや…(と目を伏せて)まだそういう…はっきりした事はまだ…」
そして花山を見て「花山さん、今私はこういう事に
うつつを抜かしている場合ではないのは分かっているんですが…」
花山「謝る事ではないよ」
常子「ですが私は…新たな雑誌を一緒に作るとなった時
花山さんに人生をかけて雑誌を作ると宣言しました
それなのに…という思いが胸の中にあるのも事実です」
花山「君も不器用な人間だねぇ…
あの言葉が安易な気持ちから出たものだとは思っていない
実際に常子さんは社長が社員の親であるという考えもよく体現してくれている
だからあえて言うがね
あの時の誓いに縛られる事はないんじゃないか?
生まれたばかりのあの時とは違って
今は曲がりなりにも自分の足で立てるようにはなった
仕事も大切だが常子さんの人生なのだから後悔しないように生きるべきだよ」
常子「ありがとうございます」

昭和三十二年五月

<こうして電気釜の商品試験の記事が掲載された
あなたの暮し最新号(40)は発売されました
発売直後より『電気釜を選ぶ際に参考になった』という感謝の言葉が
読者から数多く寄せられました>

大東京新聞
あなたの暮しのページを広げる国実(石丸幹二)
と、後ろから同僚たちの会話が聞こえてくる
記者1「おい、あなたの暮しはすごいな、42万部だってよ」
記者2「商品試験も相変わらず手厳しいですね」
記者1「ここまで書かれたらアカバネもたまらんなあ」
記者2「評価Cはアカバネだけですよ」
記者1「ハハハ…でもこれ参考になるな」
記者2「実は僕もこれ参考にしてるんです」
記者1「そうなんだ、へえ~」

ちゃぶ台で植物の絵を見ている大樹と青葉(星野と常子もいる)
青葉「とってもきれい」
大樹「本物の花みたい」
常子「大樹君と青葉ちゃんのお父さんは昔た~くさんお花の絵を描いてたんだよ」
大樹「へえ~」
青葉(星野に)「昔っていつ?」
星野「2人が生まれるずっと前だよ」
大樹「お父さん、もう一回描いてよ」
星野「じゃあ…今度みんなで描きに行こうか」
大樹「うん、約束だよ」
青葉「約束ね」
常子「行こうね」
(大樹と青葉)「うん」

布団で眠る子どもたち
常子は青葉の横で手枕をして鼻歌のような子守歌を歌っている
♬「ぼうやは良い子だねんねしな(青葉の髪に触れる)
ぼうやのおもりはどこへいった…」

縁側に座っている星野の横に腰を下ろす常子「2人とももうぐっすりです」
星野「ありがとうございました」
常子「いえ…まだ寝たくないって言ってたのにあっという間でした」
星野「疲れたんでしょう…2人とも久しぶりに常子さんと過ごせて
はしゃいでましたから」
常子「私も楽しかったです」
星野「僕もです」
(少しの間)
夜空を見上げる星野「きれいな月だなあ」
空の半月を見て常子「本当ですね」
星野「フフフ…」
常子「どうかされました?」
星野「思い出してしまって…
以前『月がきれいだ』と言った僕の言葉を
鞠子さんが愛の告白だと勘違いした事が…」
常子「フフフ…ありましたね、そんな事」
星野「ええ…でも僕はそれを聞いてすてきだと思いました
だから本当は結婚をお願いしたあの時に月を見ながら
『月がきれいですね』と…常子さんに思いを伝えるつもりだったんです
結局緊張してそんな気の利いた事言えませんでしたけどね」
常子「そうだったんですね…あの日」
常子を見つめる星野「今…あの時と同じ気持ちです…常子さん」
星野が常子を抱きしめる
星野に体を預けるような常子
少し体を離した星野が常子に口づけをする

アカバネ電器製造社長室
赤羽根(古田新太)「村山」
村山(野間口徹)「はっ」
赤羽根「我が社の事について書いてある事を読んでみろ」
村山「はい…特にアカバネは蓋やつまみが熱くなる事を明記しておらず
使う人の立場を考えているとは言えません…以上です」
赤羽根(酒井を見て)「どういう事だ?」
酒井(矢野聖人)「決して手加減したつもりはないんですが」
赤羽根「どうだかなあ…お前は昔から妹に似て優しいところがあるからな秀樹」
酒井「だけどおじさん…」
赤羽根「会社では社長だ」
酒井「すみません…社長」
立ち上がり村山の手から雑誌をとる赤羽根
「こいつらは世直しでもしてるつもりか?思い上がりも甚だしい
マスコミに持ち上げられて調子に乗り過ぎてしまったんだなぁ
だったらそのマスコミを敵に回せばいい(とあなたの暮しを破り捨てる)
何としてでも商品試験をやめさせろ…手段は選ばん
苦労してここまで大きくしたんだ…こんな事で潰されてたまるか…」
と壁に掛けられた額の写真(アカバネの文字がある町工場)を見つめる

(つづく)

青葉が一日でケロッと機嫌を直しているのが意外だった
常子が差し入れのお握りを喜んだ件で
大樹が青葉に「よかったな」と言っているから
これは青葉の発案なのかもしれない
常子と仲直りしたかったのかな

別れ際に星野が「お互いに無理をせず
補い合いながら時間をつくっていきましょう」と言っている
美子が言っていたように星野は常子の社長としての立場を理解しているようだ
だから「結婚」という言葉が出てこないのかなあと思っていたら
後半で「今…あの時と同じ気持ちです…常子さん」という言葉が出てきた
これはどういう意味だろう?
求婚した時と同じ気持ちで常子を好きだと言いたいのか
それともあの時と同じに今の常子と結婚したいと思っているという意味なのか?
おそらく後者ではないかと自分は思うのだが
それだとあのシーンは星野の17年ぐらい?ぶりのプロポーズという事になる

キスシーンでカメラが引いたのはいい演出だ
朝からどアップでぶっちゅ~とか見たくない

赤羽根は悪役に徹する感じでカニやステーキを貪るシーンが多かったが
今回は町工場時代の写真を見つめているカットで終わった
常子たちが戦後、刷り上がった雑誌をリヤカーで曳いて運んでいたみたいに
赤羽根も汗水たらして苦労してきたんだという描写なのだろう
だからといって今の赤羽根たちがやっている事を
仕方がない事だ…とは決して思えないのだが

酒井は赤羽根の甥という設定なんだね
「妹に似て優しいところがあるからな秀樹」と言っておきながら
「だけどおじさん…」と言う酒井に「会社では社長だ」
どっちやねんw
いまだに美子に会社でも「とと姉ちゃん」と呼ばせ
社員たちからは「常子さん」と呼ばれる常子との対比なのかな?
この部分だけは自分は赤羽根派だわ


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