2016年9月9日金曜日

とと姉ちゃん(137)商品試験の結果は偽装されているという記事が週刊誌に出て…

あなたの暮し出版 商品試験場 
洗濯機の蓋を開け中をのぞき込む水田(伊藤淳史)
「これが三種の神器の一つ、洗濯機か~」 
寿美子(趣里)「ボタンひとつで洗濯ができるなんて信じられません」 
木立「まさに夢の道具ですね」 
緑(悠木千帆)「これがあればどれだけ家事が楽になるか」 
部屋に常子(高畑充希)と花山(唐沢寿明)がやってくる 
花山「では試験開始といくか、常子さん」 
「はい」とうなずく常子「え~皆さん、今日からまた新たな戦いが始まります
長期間になりますが心して頑張っていきましょう」 
(一同)「はい!」 
常子「はい、それでは皆さん、手元にある取扱説明書をよく確認して下さい」
と、「大変です!大変です大変です!」と扇田が駆け込んでくる
「これ見て下さい、今日発売の週刊誌なんですが…このページ見て下さい!」
扇田が広げたページには『あなたの暮しは嘘だらけ』の見出し
週刊誌を手に取る常子「どうしてこんな記事が…」
花山「こんな週刊誌の書く事など気にするな」
扇田「いやしかし…商品試験の結果が偽装されているっていう
テスターの証言まで載っています」
花山「どうせでっちあげ記事だ、最近増えてきたこの手の週刊誌ってやつは
もともと信憑性に欠けた記事が多いので大衆も信用していない
部数も少ないし取るに足らんよ」
水田「つまり影響力はほとんどないという事ですか?」
花山「気にするだけ時間の無駄という事だ」(と部屋を出ていく)
寿美子「花山さんにああおっしゃって頂くと安心しますね」
緑「そうね」
週刊誌を手に記事を食い入るように見つめる常子

編集長室で執筆する花山
常子と水田がやってくる
常子「お仕事中すみません
週刊誌の記事について気になったので調べてみたんですが…」
水田「記事の中で証言しているテスターの人は
実在している可能性が高いんです」
花山「どういう事だ?」
常子「記事に出てくるテスターは中野区のY・Sさん…というように
皆イニシャルで出ています
念のためうちの名簿と照らし合わせてみたんですが全て一致したんです」
水田「つまりテスターの情報が週刊誌に漏れているのかもしれません」
常子「週刊誌がテスターに接触して虚偽の証言をさせているんだとしたら…」
花山「そんなむなしい詮索はやめなさい」
常子「しかし…」
花山「これを機に気を取り直してやるべき仕事を変わらずやればいいんだ
我々の本分を忘れてはならない」
「分かりました」と返事をするが晴れない表情の常子(水田も)


小売電器店で呼び込みをしている赤羽根(古田新太)
「いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!ご来店の皆様
こちらが我がアカバネから発売中の最新型の洗濯機でございます!
どうぞ近くに寄ってご覧下さいませ
いかかですか?舶来品にも負けないモダンなスタイル」

電器店倉庫
赤羽根「何だ?報告っていうのは」
酒井(矢野聖人)「はい、例の記事が載った週刊誌がいよいよ発売になりました」
赤羽根「そうか…これで少しでも向こうの読者が離れてくれればな」
村山(野間口徹)「しかし、今や40万部の売り上げを誇るあなたの暮しです
カストリ雑誌まがいの週刊誌に載ったところで果たして…」
赤羽根「いいか?小さな一歩でも踏み出す事が大切なんだ
同じように何度も繰り返していけばいずれ大きな一歩になる」
村山「…はい」
赤羽根「とにかくあの新しい洗濯機はやつらにとやかく言わせん
時間と金をかけたアカバネの金の卵だからな」

商品試験場(洗濯機は場所をとるためか屋外でもやっている)
脱水ローラーを手で回す木立「さすがに何時間も同じ事ばっかやってると
こたえるなあ(と隣の松永を見る)松永、手が止まってるぞ、おい!」
振り向く松永「えっ?」
木立「何ぼんやりしてんだよ、手が止まってるぞ」
松永「はいはい、言われたとおり絞りますよ」
それを後ろから水田が見ている

人がいなくなった試験場で水田が洗濯機を覗いている
何かに気付きかけているような表情の水田
そこに常子と美子がやってくる
美子(杉咲花)「水田さん?」
水田「ああ…花山さん顔を見せませんでしたね」
常子「あ…まだ表紙を描いているんじゃないかしら
今日は一日中バタバタしていたから」
美子「あの週刊誌の記事だけど、明らかに私たちに敵意があるわよね
あれもアカバネの仕業なのかな」
水田「あ…それはありえませんよ
いくらアカバネでもテスターの情報まではつかめませんから」
美子「じゃあ一体誰が何の目的で…」
水田「それは…」
常子「もう忘れましょう…真相がどうであれ花山さんがおっしゃっていたように
世間への影響は少なそうだし」
美子「そうね」

大東京新聞
国実(石丸幹二)「デスク、この週刊誌読みました?」
「あ~どうせガセだろ?」
国実「いや、この週刊誌の記者に裏を取ったんですが
この記事に載ってるのはあなたの暮しの本物のテスターで間違いありません」
「そうなのか」
国実「ええ…この件で田村先生にコラムを書かせてみませんか」
「あの辛口の評論家か…面白そうだな」
国実「きっと世間が騒ぎ出しますよ」

小橋家の小さな庭
タライと洗濯板で常子が洗濯をしている
「ご苦労さま」と君子(木村多江)がやってくる「その辺にしてもう会社に行って」
常子「いえ、今朝はまだ時間がありますから」
君子「いいのよ、洗濯は私の仕事なんだから」
常子「いつもすみません、かかにこんな力仕事させてしまって」
君子「何言ってるの、体が動くうちは自分の事は自分でしないと
…さあ、交代しましょ」
常子「いえ、もう少しだけお手伝いさせて下さい」(と笑って洗濯を続ける)

試験場(屋内)を歩く常子と美子
美子「これまでの苦労は何だったのってくらい簡単に洗濯ができちゃうわね」
常子「ねえ(とそのまま屋外の試験場に出る)革命的よね
毎日何時間もかかっていた洗濯が1時間かからないなんて」
美子「うん、洗濯機にお神酒あげたくなっちゃうね」
常子「フフフフフ、そうね」
と、「常子さん、至急ご報告したい事が」と水田がやってくる
常子「どうかしました?」
「これ見て下さい」と水田が新聞を台の上に置く
それに書かれている記事を読む美子「あなたの暮しへの疑惑…?」
水田「大東京新聞があの週刊誌に目をつけ記事にしたようなんです」
美子「評論家の田村先生がコラムを寄稿してる」
「あっ、ここ」と水田が記事の一部を指す
常子「果たして試験が本当に公正公平に行われているかどうか
十分に検証されるべきではないか…」
水田「週刊誌だからそれほどの騒ぎにはなりませんでしたけど
こんな全国紙にとりあげられたら…」
記事を見つめる常子

アカバネ社長室
新聞を手に赤羽根「大東京新聞が食いつくとはうれしい誤算だな」
酒井「はい」
赤羽根「さすがにこれはこたえてるだろう
この手の雑誌は信頼を失えば終わりだからな」
酒井「不憫ですねえ、まさか自分のところの社員に背かれてるとは知らずに」
赤羽根「金を積めば大抵の人間は転ぶもんだ」
酒井「これで洗濯機の商品試験は中止で間違いないでしょう」
赤羽根「そうか…しばし相手の出方をうかがおう」

編集部
受話器を持つ常子「はい…ですからあの週刊誌の記事は事実無根です
(他の電話機が鳴っている)ご安心下さい…はい…はい失礼します…はい」
と受話器を置いた電話機もすぐに鳴る「はい、あなたの暮し出版です…」
緑や島倉、他の社員たちも電話の対応に追われている
現れた花山「何の騒ぎだ?」
水田「新聞記事が出てから問い合わせの電話が殺到しています
週刊誌と全国紙では信用度がまるで違います
このままでは売り上げにも影響があるかと…
何か手を打つべきではないでしょうか」
花山「そんな事で離れていく読者はそれまでだ」
水田「えっ…」
花山「我々を信じてくれる読者だけを相手にすればいいんだ!」(と編集長室に)
残った水田「理想はそうですが…」
受話器を手に美子「とと姉ちゃん、大東京新聞の国実さんという方から…」
「国実さん?」と常子が受話器を受け取る「はい、お電話代わりました小橋です
はい…今からですか?…はい…はい分かりました」
受話器を置いてバッグを手にする常子に美子
「国実ってうちの事いろいろ調べてた人でしょ、まさか会いに行くの?」
常子「うん、お会いしてくる」

大東京新聞編集部
常子を案内する国実「お忙しいところどうもすみません」
常子「失礼します」(と部屋に入る)
国実「小橋社長なら取材に応じて頂けると思ってましたよ
どうぞこちらに」(と応接椅子をすすめる)
着座する常子「手短にお願いします」
国実「では単刀直入に伺います
あの雑誌で証言していたテスターはあなたの暮しで働いていた人たちで
間違いないんですよね?(常子は肯定も否定もしない)
という事は結果の改ざんは本当にあったんじゃないですか?」
常子「違います、あれは虚偽の証言です」
国実「しかしあの記事を見た人間はこう思うんじゃないですか?
結果を偽装し特定の企業から金を受け取り
その会社を持ち上げるために他の商品を叩いてる」
常子「そんな事はありえません
商品試験使うものは全て自分たちで購入し
企業からの協力は一切拒否しています
広告をとっていないのも特定の企業の影響を受けないためでもあるんです」
国実「口では何とでも言えますよね」
常子「何を言っても無駄なようですね」
国実「すみませんね、私たちは疑うのが仕事ですから
それに『火のない所に煙は立たない』というじゃないですか」
常子「『根がなくとも花は咲く』ともいいます(国実が小ばかにしたように笑う)
なぜそんなに我々を追及なさるんですか?
何か恨みでもお持ちなんですか?」
国実「めっそうもない
私はただあなたの暮しがどれほど大きなものに成長しているのか
あなた方がちゃんと理解してるのか知りたいだけですよ」
常子「理解しております」
国実「では40万部という売り上げがどれだけのものか分かっていますか?」
常子「何をおっしゃりたいんです?」
国実「今や電気屋に行けば多くの客があなたの暮しを手に商品を選んでいます
つまり世の中のほとんどの人があなたの暮しを
物を買う買わないの指標にしているんですよ
その事の重みをお分かりですか?
あなたの暮しがいいと言ったものは売れそうでないものは売れない
それだけ影響力のある存在なんですよ
その雑誌が本当に正しいものなのかそうでないのか
それは追求されて当然じゃありませんか」
静かに国実の話を聞いている常子

(つづく)

松永がどんどんやる気をなくしてダメ社員になっていくw
酒井が「自分のところの社員に背かれてるとは知らずに」と言っていたが…
でもアカバネの村山も少し元気がないような気がする

常子の洗濯シーンは何だったのだろう?
洗濯機を試験するにあたってそもそものその存在価値を実感したかった…
とかいう事なのかな?
このシーンは先週の予告にもあったのだが今週のタイトル
「仕事と家庭の両立に悩む」からてっきり星野家で洗濯してるんだと思ってた
まさか視聴者に常子と星野が同居?結婚!?とか
ミスリードさせるためだけに作ったシーンじゃあるまいな…

花山はどっしり構え過ぎw
あんなデタラメな記事を書かれてるんだからちゃんと対応しないとダメだろ
「そんな事で離れていく読者はそれまでだ」には
水田と一緒に「えっ?」ってなったわ

国実が最後に言ったのはその通りだと思う
あなたの暮しは世の商品をガチに試験して評価を公表しているのだから
あなたの暮し自身が公正なのかが検証されるべきなのは当たり前の事だ

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