2016年5月30日月曜日

とと姉ちゃん(49)常子と星野の恋~ハンカチとお汁粉

初めて任されたタイプの仕事を終え早乙女(真野恵里菜)に報告する
常子(高畑充希)「早乙女さん、完成しました」と、書類を渡す 
書類を確認しながら早乙女「ご苦労さま、しかしもう必要ありません」 
常子「えっ?どういう事ですか?」  
早乙女「原稿は1時間前に私が仕上げました」 
常子「同じ書類…」 
早乙女「お分かりになりません?なぜあなたに仕事が回ってこないのか…
たかだか2800字の原稿に対して125文字のミスタイプ、所要時間は2時間、
つまり1文字打つのにおよそ2.5秒、
その技術水準のあなたに任せられる仕事はありません」と、書類を突き返す 
屈辱の表情で書類を手にする常子 
諸橋(野村麻純)「タイピストは時間との勝負だってご存知ないのかしら?」 
その後ろの女「迷惑な新人ね、ゼロから教えなくちゃいけないのかしら」 
笑う女たち 
常子「最初からそのつもりだったんですか?私の力を見るために」 
早乙女「仕事がないからといって方々に首を突っ込み勝手な事をされては迷惑です
小橋さんにはタイプではなくお手伝いから始めて頂きます
諸橋さん、多田さん、よろしくね」 
諸橋「はい」 多田(我妻三輪子)「はい」 
早乙女「まずは皆さんのおっしゃる事をよく聞いて勉強して下さい」 
立ちつくす常子 
早乙女「戻って結構ですよ」 
諸橋「早速だけどこの書類を仕分けて営業部のタナハシさんに届けて頂ける?
4時半締め切りだから急いでちょうだい」と、用を言いつけられる常子

星野の下宿
ハンカチを見て常子を思い出し軽くため息をつく星野(坂口健太郎)

常子たちのお部屋
ちゃぶ台に頬杖をつきため息をつく常子
美子(根岸姫奈)「またため息ついた」
常子「ん?」
美子「そんなにお仕事大変なの?」
常子「ううんううん全然全然」と、顔の前で手を振り笑う
鞠子(相楽樹)「何があったか分からないけど
おうちにいる時は仕事の事忘れてゆっくり休んでよ」
「ありがとう」と答えるが、階下からの話し声の「パイプ」や「財布」が
「タイプ」と聞こえてしまい、相当悩んでいる様子の常子
鞠子と美子に労わられていると君子(木村多江)がやって来て
「常子、星野さんがいらしてるわよ」
常子「えっ?」
鞠子と美子が顔を見合わせてニンマリする
常子が玄関を出るが星野の姿はない
「あれ?」と、見やると少し先の電柱の影に星野の姿
近づいて「星野さん」と声をかけると
星野「あっあっ…ああ…どうも」と、驚いたように振り向く
(少し離れた玄関から美子と鞠子が顔を覗かせる)
常子「どうも、なぜそんな遠い所に?」
星野「いや…何だかお会いするのが急に照れくさくなって」
常子「照れくさいって何度もお会いしてるじゃないですか」
星野「はい…なぜでしょうね」
常子「はぁ…」
星野「あっ…今日はお借りしたハンケチを返しに、ありがとうございました」
と、ポケットからハンカチを取り出し常子に渡す
常子「わざわざありがとうございます」
星野「いえ…」
と、いつのまにか真横まで来てニコニコして立ち聞きしている
鞠子と美子に気付いて笑ってしまう常子「ちょっと、早く戻りなさい」
美子「え~」
常子「え~じゃない、はい戻りなさい」と、2人を玄関まで押しやる
美子「いいじゃん、少しだけ…」と、ニタニタして冷やかし気味の2人

店屋に入る常子と星野
常子「すみません、小すずめたちがうるさいので」
星野「いえ、僕はどこでも」
店員が注文を取りに来る

壁に貼られた品書き 
お汁粉二十二銭 ぜんざい二十四銭 
あんみつ十六銭 みつ豆十七銭 わらび餅十七銭 
(春限定の味)櫻あんみつ二十銭 よもぎ白玉あんみつ二十三銭

常子「何にしようかな…」
星野「お汁粉で」
店員「いや~春らしいもんだったらね…」
星野「お汁粉で」
店員「…ん?」と、うなずく
常子「お汁粉で」
店員「はいよ」と去る
星野「好きなんですお汁粉」
常子「あ~そうなんですか…
あっ、研究の方はいかがです?」
星野「それがここ数日手につかなくて…」
常子「へえ~星野さんが集中できないなんて珍しいですね
具合でも悪いんですか?」
星野「いや、そういう訳では…」
常子「そういえばお顔が少し赤いかも…熱でもあるんじゃ…」
と、立ち上がり星野の額に右手を当てる
至近距離で常子を見る星野「あっ!」とのけぞってお茶をズボンにこぼす
常子に渡されたハンカチでそれを拭くのだが
「あ~っ!お返ししたハンケチにまた…」
常子「アハハ、気になさらないで下さい」
星野「いえ、いけません、ここにしっかりと染みが付着している
紛れもなく僕のつけた染みです、もう一度洗い直してきます」
星野を見て苦笑するような常子
「少し気が張ってたんですけど星野さんにお会いしたら楽になりました、フフフ」
星野「あ…それは何より」と笑う

タイプ室
「書類の整理できました」と、多田に報告する常子
多田「ありがとう、ごめんなさいね」
常子「いえ、他に何かお手伝いする事ありますか?」
多田「ううん、大丈夫」
常子「はい」と、立ち上がり
諸橋の前まで行き「多田さんのお手伝い終わりました」
諸橋「だから何?」
常子「他に何かお手伝いできる事…」
諸橋「見て分からない?今あなたの相手をしている暇はないの」
常子「何かありましたらお申しつけ下さい」と、歩き出し他の女にぶつかる
女「ちょっと邪魔!」
常子「すみません」
また別の女「もうそんな所に立たないでよ、陰になって見えないでしょ」
常子「すみません」
諸橋「仕事できないんだからせめて
私たちの邪魔になるような事はしないでちょうだい」
常子「すみません」
と、部屋に男性社員が入ってくる
「誰か手ぇ空いてる者はいないか?ちょっと手伝ってくれ」
返事する者はいない 女たちを見渡す常子
男「誰かいないか?」
早乙女が立ち上がり
「申し訳ありません、私たち今手いっぱいでして」と言って座る
男「そうか…困ったなあ」
右手を上げる常子「私、空いております」
振り向いて常子を見る女たち
男「お~そうか、書類の整理をやってくれ」
「はい、私でよければ」と、男について急いで部屋を出ていく常子
それを見た女たちのヒソヒソ声…

営業部
常子「これ…全部ですか?」
男「そうだ、明日の会議で使う手形の発行記録、
輸出物品検査表、取引物品計算書、それから物品引き渡し表を抜き出して
それぞれまとめてくれ、ついでに机の整頓も頼む
それからこっちはきれいに清書してくれ」
常子「これはいつまでに?」
男「明日の4時だ、時間厳守で頼むよ、では」と、行ってしまう
机にうず高く積まれた書類の山を前に常子「どうしたもんじゃろのぉ…」

<悩んでいる時間はありませんでした
常子が受けた依頼は会議用の書類整理と清書、そして机の整頓
まず机の整頓をして必要な書類を抜き出そうと考えました>

机の書類を整理する常子(早送り)

壁の時計は定刻の5時

机の整頓は終わった様子の常子「できたぁ…」

<整理すべき資料は大量でした
しかも入社したばかりの常子にとっては見慣れない書類ばかりです>

定刻で退社するタイピストたち
「小橋さんいつまでやってるつもりなのかしら」
それを聞いて少し気になるような表情の早乙女
諸橋「頼られたからやらなきゃなんて思ってるんじゃない?」
多田「そうですね、彼女責任感は強そうですから」
諸橋「え?」
女たちが多田を見る
多田「いえ…」
早乙女「お先に失礼します」
(一同)「さようなら」
諸橋「本当困った新人よね」
女「手伝っても意味ないのに」
女たちの笑い声

書類を1枚ずつ確認して仕分けている常子

<退社時間を過ぎても書類整理は終わりそうにありません>

年配の男が常子の肩をたたく
振り向く常子「あの…何か?」
給仕・坂田徳之介(斉藤暁)「手、出してごらん」
常子が「手?」と、右手を出すとキャラメルが置かれる
常子「キャラメル?」
坂田「頑張る人にご褒美」と、囁いて笑う
キャラメルを頬張り笑顔になる常子「よし!」と、仕事に戻る

(つづく)

早乙女すげえ
常子の書類を見て短い時間で125文字のミスタイプを指摘
もはや人間業とは思えないw
それと早乙女のタイプも和文だったんだね
前2列はぜんぶ英文だと思ってた…失礼しました

前回のハンカチですっかり常子を意識するようになった星野だが
思えば浜松の茂雄も常子に怪我の手当てをされてのぼせちゃったんだよね
常子に男からの好意に対しての自覚が無いようなのも同じ
しかし鞠子と美子にあれだけ冷やかされてるのだから
(鞠子と美子はいくらなんでも近づき過ぎだろw)
気付かない訳ないはずだ
気付かないふりをするのが女性の嗜みというものなのだろうか?
店屋に入ってからも「具合でも悪いんですか?」と、すっ呆けてる
もしかして常子って超鈍感の超恋愛音痴設定?

そうそう、あの店屋は甘味屋なんだね
メニューにお汁粉とぜんざいがあって、あれ?って思ったんだけど
関東では汁気の有無、関西では使う餡の違いで区別されるそうだ
お汁粉は汁気がある方とのこと

星野のお汁粉好きがやたら強調されてたけど何かの伏線になるのだろう
もっと先で常子がお汁粉を見て星野を思い出すとかの…
ハンカチとお汁粉は2人の恋愛アイテムになったね

営業部の仕事を手伝う常子の事を「手伝っても意味ないのに」と
タイピストの誰かが言ってたがどういう意味だろう?
部は違っても同じ会社で同じ目的のために働く社員なのだから
無意味ではないと思うのだが…
もしかしてタイピストは歩合給でタイプした分しか報酬を貰えないとか?

公式の登場人物に鳥巣商事のキャラの紹介がないね
もしかしたら鳥巣商事編は短くてすぐに終わってしまうのかな?




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