2016年9月3日土曜日

とと姉ちゃん(132)アカバネの嫌がらせは社員たちにまで及び…

食事中の水田家 
鞠子(相楽樹)「そう…花山さんのところもなの…」 
水田(伊藤淳史)「うん、僕が会社に行っている間におかしな事はなかった?」 
鞠子「さあ…今日は何もなかったと思うけど」 
水田「心配だなあ」 
たまき「う~ん…心配ねえ」 
水田「あ…たまきまで心配する事ないよ」 
鞠子「そうよ、あんまり心配し過ぎると怖~い夢見ておねしょしちゃうわよ」 
たまき「おねしょなんかしないもん!」 
鞠子「本当に?」 
と、窓のガラスが割れる音が響く 
鞠子がたまきを抱き水田がそれを庇う 
「怖いよ~」と泣くたまきの声と畳の上に転がっている石 

<嫌がらせは更に続き他の社員の家も狙われたのです> 

タイトル、主題歌イン 

星野家玄関
常子(高畑充希)「先日は大樹君と青葉ちゃんに怖い思いをさせてしまい
本当に申し訳ありませんでした」(と頭を下げる)
星野(坂口健太郎)「やめて下さい、常子さんは何も悪くないんですから」
常子「…」
星野「誰の仕業か分かったんですか?」
常子「目星はついているんですが証拠がなくて…」
星野「そうですか」
常子「嫌がらせは社員全体にまで広がっています
だからしばらく星野さんのお宅に伺うのは控えようと思います
子どもたちにまた何か危険が及んだら…」
星野「しかし…常子さんが心配です」
常子「私は大丈夫です、卑劣な脅迫に屈する訳にはいきませんから」
星野「…分かりました…くれぐれも気を付けて下さい」
常子「はい、ありがとうございます、では失礼します」(と一礼)
星野「あっ、何かあったらすぐにお電話下さい
…あっ…何かあってからじゃ遅いか」
常子「フフッ…ありがとうございます、気を付けます…では…」(と背を向ける)
星野「常子さん」
常子の動きが止まる
星野が玄関に降り常子を後ろから抱きしめる
常子「…!」
星野「できる事なら僕がずっと守ってあげたいです」
(少しの間)
ゆっくりと振り向き星野を見上げる常子
そして目を伏せて「…失礼します」
星野がうなずく
ドアを開けて出ていく常子が星野とは目を合わさずにドアを閉める
少し興奮しているように眼鏡に手をやる星野
ドアの外の常子も動揺した表情で歩き始める

編集部、深刻な表情の一同
扇田「うちは風呂場の窓だ」
本木「うちは台所や」
木立「うちもです」
松永「玄関の窓です」
緑(悠木千帆)「うちは庭から部屋に投げ込んできて…」
島倉「少しずれてたら母に当たるところでした」
水田「子どもが怪我しなかっただけよかったですけど…」
寿美子(趣里)「どうする事もできないんでしょうか…」
常子「石を投げ込んできているのがアカバネだという証拠がない以上は…」
悔しがる一同
と、「突然お邪魔します、下でお声がけしたんですがどなたもいらっしゃらなくて」
と3人の男が階段を上がってくる
一同「あっ!」
赤羽根(古田新太)「アカバネ電器製造の赤羽根と申します」(他は村山と酒井)
常子と花山が厳しい表情で前に出る
赤羽根「これはこれは小橋社長に花山編集長さんですね、お姿は雑誌の方で」
花山「一体どういう御用ですかな?」
赤羽根「いやね、用というほどの事ではないんですが
先日うちの村山と酒井が大変失礼をしたようだったので
お詫びに伺ったという次第でございます
…ところでどうかしたんですか?
立ち聞きをするつもりはなかったんですが
石を投げられただの聞こえましたもので」
常子「ええ、社員たちの家に石を投げ込まれる嫌がらせが
立て続けに起こっておりまして」
赤羽根「それは物騒ですなあ」
村山(野間口徹)「全くです」
酒井(矢野聖人)「同感です」
赤羽根「しかしそうなったのもあなた方のせいでもあるんじゃないですか?
あれだけ他の会社の製品にケチをつけてりゃ恨みを買って当然でしょう」
赤羽根を厳しい顔つきで見ている一同
赤羽根「そんな怖い顔しないで下さい(と勝手にデスクの椅子に座り)
私は一般論を言ったまでですよ
しかしよくもまあ人が汗水垂らして作った製品をあんなひどい表現で…」
花山「我々が真剣に試験をした結果があの記事だ
責任を持ってペンをとっている」
赤羽根が「ペン…」とデスクの万年筆をつかみ
「そうですか…へえ~」とそれを投げ捨てる
「おい!」と編集部員たちから怒号が上がる
冷静を保っている花山
赤羽根がバカにしたように薄ら笑いを浮かべて花山を見上げる
ペンを拾い元の場所に戻す常子「赤羽根社長」
赤羽根「はいはい」
常子「私たちは屈しませんから…
何をされようが私は社員たちを守ってみせます
どんな卑劣な行為にもとことん戦っていくつもりです」
村山「ちょっと待って下さいよ、まるで我々が何かやったような言いぐさですね」
酒井「証拠があるんですか?証拠が!」
編集部員「おまえら!」
赤羽根「これこれやめなさい(立ち上がり常子を見て)小橋社長
社員を守りたいのは私も一緒です、共存共栄といくのが一番望ましいんですが」
常子「お帰りください」
赤羽根「ええ…今日はそうします(一同を見て)ではまた」
3人が帰り水田「最低なやつらだ」
扇田「これではっきりした、やつらの尻尾つかんでやるぜ!」
松永「でも…これ以上試験を続けたら
ますます危険な嫌がらせが増えるんじゃないですか?」
花山「みんな…ジャーナリストとしての誇りを持て
いいか?あなたの暮しは庶民のためのものだ
我々は庶民のためにならないいかなる権力とも戦わなければならない
ジャーナリストとしての自覚なくしてはやってはいけないんだ!
ペンは剣よりも強い!」
水田「…僕は経理ですが…その覚悟です」
花山がうなずく
「俺もやります!」「私もです」「僕も同じ気持ちです」と声が上がる
扇田「俺たちも…戦うぞ!なあ!」と盛り上がる一同
常子「私たちは何もやましい事はしていないんだから堂々としていましょう!」
(一同)「はい!」

<常子たちは電気釜の商品試験を今までどおり進めていきました
炊き上がり直後の蓋やつまみの温度を測ったり
どうすれば程よい炊き具合になるか何度も水の量を変えてみたり
電圧を下げた状態で試験してみたり
電気釜の試験は1か月続きました>

夜、編集長室で記事を書く花山
『特別おいしいごはんが炊ける訳ではなく
ごはんが炊けるまでの時間も電気代も余分にかかる
もちろん電気釜そのものも安くない
それでも炊いている間は目を離せるので少しだけ家事から解放される
これが今の電気釜に対する正しい説明ではないでしょうか
(朝、デスクで花山の原稿を読む常子)
特にアカバネは蓋やつまみが熱くなる危険のある事も明記しておらず
使う人の立場を真剣に考えているとはとても言えません
我が炊飯器を各家庭に備えてほしいと願うならば
各メーカー技術者がやらなければならない事は
安全で使いやすく長く使える胸を張って売れる商品を作る事であり
決して一時的な収入を得るための安易な宣伝文句を考える事ではないはずです
AA おすすめできる なし
A よろしい ハルデン、ニッカデン
B 普通 カンキン、広海、ヒューガ、チューブ、早英
C おすすめできない アカバネ』

常子「木立さん、商品試験の原稿が出来上がったのですぐに印刷に回して下さい」
木立「任して下さい」
常子「お願いします…あと扇田さん
次はリビングダイニングの台所を取材したいんです
愛読者の中にそういう台所をお使いの方を探して頂いていいですか?」
扇田「分かりました」
常子「お願いします、それから…」
と、電話が鳴り受話器をとる常子「はい、あなたの暮し出版です…星野さん」

会社から電話をしている星野「すみません、会社にお電話してしまって
今ならちょうどお昼休みかと」

常子「はい、今ちょうどお昼休み…(と嬉しそうに言ってから
働いている一同を気にする・美子が常子を見ている)
…いえいえ何でもありません」(と体を横に向ける)
(星野)「御無沙汰してしまって…」
常子「こちらこそ…何だか久しぶりに星野さんの声を聞いたような気がします」

星野「そろそろ落ち着く頃かと思ったんですがお忙しいですか?」
(常子)「いえ、おっしゃるとおりちょうど一段落ついたところで」
星野「よかった」

(星野)「あ…あのですね今度の日曜に大樹と青葉を連れて
動物園に行く事になったんです」

星野「常子さんもよかったらご一緒にいかがですか?」

常子「動物園ですか」
(星野)「ええ、人の多い場所なら相手も手出しはできないだろうし
常子さんもたまには息抜きをした方がいいと思ったんです」

星野「僕がついてますから」

常子「分かりました…最近は嫌がらせもないですし
お言葉に甘えてご一緒させて頂きます
大樹君や青葉ちゃんにも会いたいですし」

星野「よかったぁ…では日曜日に」

常子「はい、楽しみに待ってます」

アカバネ電器製造
赤羽根が社長室でカニを食べている
村山「どうやら電気釜の試験を終えたようです」
赤羽根「そうか」
酒井「社長!このままでは我が社がまた…」
「静かにしろ!せっかくの蟹がまずくなる」
とカニを貪りながら不気味に笑う赤羽根

(つづく)

星野家玄関のシーン
帰ろうと背を向けた常子が星野に名前を呼ばれて
振り向きもせず静止している時間がかなり長い
これは常子がわざと隙をみせているのだろうか?
後ろからの星野の抱擁が計算通りなのだとしたら常子もやるもんだ

星野との電話シーンの常子もかわいい
みんなバリバリ仕事してるのに昼休みだとか言ってコソコソ話し続けてるw

星野はもう発情モードで玄関では常子を抱きしめて「僕がずっと守ってあげたい」
電話では「僕がついてますから」
もうグイグイきてる感じ
二人はもう同居しちゃいなよ

投石は普通にアカバネの仕業だったようだ
商品試験の進行具合などがアカバネに筒抜けのようだが
次週予告で週刊誌の記事に「テスターの告発」の見出しがあったから
そのあたりにスパイが紛れ込んでいるのかな?





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